作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

テンシュテットの天地創造

2
0
今週、交響曲のライヴを取り上げたテンシュテットですが、ハイドンといえばロンドンフィルのレーベルからリリースされている天地創造を取り上げない訳にはいきません。

TennstedtCreation.jpg
HMV ONLINEicon / amazon / TOWER RECORDS

演奏はもちろんロンドンフィルとどの合唱団。ソロはルチア・ポップにアンソニー・ロルフ・ジョンソン、ベンジャミン・ラクソンと豪華な顔ぶれ。1984年2月19日のロイヤルフェスティバルホールのライヴ。

ライヴ独特の緊張感のなか、冒頭は不気味な迫力さえ感じさせるなか押さえ気味にはじまります。様子を見るように各楽器が不協和音を重ねていく様子が、かえって迫力を煽ります。木管楽器がヴィブラートを押さえ気味に少し荒っぽく入るところもいいですね。

第2曲のウリエルのアリアで、全体をとおして目立ちすぎることなく控えめにこなしていくロルフ・ジョンソンのウリエルのキャラクターが決まります。そして続くレシタティーヴォでラクソンのすこしうわずり気味ながらエッジの利いたバリトンも。

もちろん、歌手の聴き所はポップのガブリエルとエヴァになります。第8曲のガブリエルのアリア、ポップ独特のキャラクターを感じる透明感のあるソプラノで聴かせます。

そして第1部のクライマックスへ。12曲のいま輝きにみちてであらためて静寂から緊張感をリセット。そして13曲の輝かしい展開。意外と完全燃焼というよりは、オケとコーラスが指揮者の棒をよく見てついていっているような印象でフィナーレを迎えます。

CDを変えて2枚目へ。次第にオケとコーラスの反応があがっていくように感じます。ガブリエル、ウリエル、ラファエルのトリオでは、ソロの掛け合いが存分に楽しめます。

第3部はオケを押さえて静かに入り、つづくエヴァとアダムのデュエットのでは、ポップとラクソンの掛け合いから徐々に盛り上がり、ソロとオケとコーラスの渾然一体となった見事な展開。
続くデュエットもオケの伴奏がとけ込んで、そしてフィナーレへ。最後は9分の力でフィニッシュ。

録音は安定しているものの若干こもり気味。ただ、会場のノイズなどは最小限に押さえられ、鑑賞に差し支えありません。

この盤のポイントは、ライヴの緊張感を共有できる生々しさにあると言っていいでしょう。第1部では安心して聴けない訳ではないんですが、冒頭から最後までオーケストラが乗って弾いているというよりは、指揮者の指示に忠実に応えようとしながら弾いている感じがひしひしと伝わります。それが徐々に溶け合うようになり、第3部ではすべてが指揮者のコントロールのもとに一体として音楽を奏でていくに至ります。そして、テンシュテットの真骨頂であるゆっくりした部分の丹念な表情付けによる不気味な迫力も十分に味わえます。

評価は[++++]としました。

今晩は、さきほど買い物をしてきたホタテにバターをのせて、グリル。ニンニクを利かせたモツァレラ・トマト、アサリと丹波産の本しめじのリングイネ、骨付きラムにローズマリーをのせてグリルなど。安くないチリの赤(笑)とともにいただきました。

IMG_0150.jpg

アサリと丹波産の本しめじのリングイネ
(パスタは最近控えめの80g!)
関連記事

2 Comments

There are no comments yet.

ライムンド

No title

Daisyさん、こんんちは。このアルバムは気になっていましたがこれからHMVで発注することにしました。ライブなので不気味でしたが、ソロ陣が好調とのことで、楽しみです。

  • 2010/06/13 (Sun) 12:12
  • REPLY

Daisy

テンシュテットのライブというと、やはり期待が高まりますね。一度生で聴いておきたい人でした。
最近のライブ発掘ブームで、まだまだいろんな音源が発掘されるといいですね。

  • 2010/06/13 (Sun) 13:37
  • REPLY