作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

【番外】新歌舞伎座で杮葺落四月大歌舞伎を見物

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昨日月曜はようやく建替えが完了した新歌舞伎座へ。

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歌舞伎美人:歌舞伎座新開場 杮葺落四月大歌舞伎

3年あまりの期間、建替えのため閉じていましたが4月2日から開場した新歌舞伎座。この日は月曜にもかかわらず、仕事を午後お休みして、新歌舞伎座の四月公演に。チケットが休みの日に取れなかったのと、母親連れには土日の混雑はむずかしいということで、敢えて平日に出陣です。

事前の調査で歌舞伎座のまわりに安い駐車場も見つけたため、お昼過ぎに会社から戻り、車で出かけました。
今日は三部構成の第二部、14:40開演です。道がそれほど混んでいなかったので、13時過ぎには銀座について車を駐車場に停めて、いざ歌舞伎座へ。

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すると歌舞伎座の前は黒山の人だかり。まさに新開場の賑わいに溢れていました。カメラを構えて新たな歌舞伎座の姿を撮影する人でもみくちゃ。新たな観光名所といった風情です。

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後ろにビルは建って、設備は近代化したものの外観は昔の歌舞伎座とそっくり。東京のイコンとしての歌舞伎座は継承された形ですが、隈研吾さんという建築家が関与した建物としては、伝統と現代の融合した新たな価値を求めたかったところ。歌舞伎のための箱としての歌舞伎座は進化を控えてかなり保守的な変化にとどまりました。おそらく純粋な歌舞伎ファンの方からは評判は良く、建築関係者からは冷静な見方が多いのではと想像しています。

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とはいっても、劇場のミッションはやはりお客さんを入れる事。椅子を大きくしたり、バリアフリーだったり、地下鉄直結の交通アクセス等、地味な改良を積み重ねていると同時に、観光資源となるべく、歌舞伎稲荷大明神なる神社を配したりするあたりは、新たな東京のランドマークとしてお客さんを楽しませる仕掛けを随所に設ける等、商業施設としてはよく考えられているのも確かです。

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こちらは地下鉄直結の地下のお土産売り場。歌舞伎座に入場しなくてもお土産が買えるという点では間口を広げたことになりますね。隈研吾さんということで期待したアーティスティックな部分よりは、だいぶビジネスサイドのコンセプトが強い建物となったようですね。おそらくそもそもの松竹の依頼もそういった部分が強かったのではないかと想像しています。本質的な文化のあり方に対して鋭敏な欧米の建築評がどのように論じるのか、楽しみではあります。

さて、歌舞伎座のまわりを一通り見て回ったところで、開場までまだ時間があるので近所の喫茶店で一休み。開演30分前となり、いざ入場。

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今日は1階やや後方の通路の前。足が楽な席でした。内部も元の歌舞伎座そのままの印象。座席が若干大きくなったりしている以外は、元の歌舞伎座にいるのではないかと錯覚するほどそっくりな内装。

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今日の舞台は、河竹黙阿弥作の「弁天娘女男白波(べんてんむすめめおとのしらなみ)」と常磐津連中「忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)将門」の2幕。今の歌舞伎を支えるオールキャストのような、豪華な配役の賑やかな舞台でした。それぞれのあらすじは上のリンク先をご覧ください。」

「弁天娘女男白波」は市川左團次扮する若党四十八のと尾上菊五郎扮する早瀬主水の娘お浪が鎌倉雪ノ下の呉服屋浜松屋の店頭で繰り広げるドタバタ劇。娘の婚礼の品を買いにきて、わざと万引きをしたように見せかけ、実は万引きではないということで、店に多額の金を要求するくだりからはじまります。こうゆう役をやらせたら、左團次と菊五郎の右に出るものはいませんね。結局見破られ、開き直るところで繰り出される「知らざぁ言って聞かせやしょう」からはじまる、河竹黙阿弥の七五調の名台詞が有名なもの。この台詞を語る寸前まで観客の期待を煽る菊五郎の実にくだけたセリフ回しが見事でした。黙阿弥の名台詞が活き活きと語られ、台詞の魅力を堪能。また、万引きと見誤った番頭役の橘太郎は彼にしかできない名脇役。他に吉右衛門、三津五郎、時蔵など豪華な布陣で、舞台も鮮やかでした。

これまでの序幕の雪下浜松屋見世先の場から、白浪五人男が勢揃いして名乗りを上げ、捕手とのドタバタを描く稲瀬川勢揃いの場、菊五郎演じる弁天小僧菊之助が極楽寺の大屋根で捕手と大立回りを演じる極楽寺屋根上の場、舞台がせり上がって極楽寺の山門で、白浪五人男の頭、日本駄右衛門が攻められる山門の場、そして最後に、山門脇の滑川の土橋で自首しようとした日本駄右衛門に対して、それを中村梅玉扮する青砥左衛門藤綱が見逃す場面とつづき、クイックに場面転換しながら、華やかな舞台が続きます。新歌舞伎座では新しく舞台中央にできた大きな迫りがなかなか効果的。舞台転換の面白さもアップしました。

「忍夜恋曲者 将門」は坂東玉三郎と尾上松緑の舞台。最初に場内が暗闇になり、ロウソク2本で玉三郎の演じる如月という妖術使いの怪しげな踊りを見せるくだりからはじまる演出。結局大立ち回りもあり、蝦蟇も飛び出すスペクタクルな舞台した。

新歌舞伎座新開場を記念する、豪華な配役と、派手な舞台が印象的な公演でした。個人的には菊五郎、左團次、梅玉、橘太郎の燻し銀の演技が印象に残りました。

久々の歌舞伎座、やはり華やかさは歌舞伎座ならではということでしょう。母親と嫁さんと友人を合わせて4人での観劇でした。

第二部が終わったのが17:30ごろ。お腹も適度に減ったので、ここは定番、ナイルレストランへ。

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四人でおまかせコースを注文。

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前菜にカレーに、最後は名物ムルギーランチでお腹いっぱい(笑) いつもの歌舞伎見物といつもの食事を3年振りに楽しみました。歌舞伎座はしばらくはお祭りムードでいろいろ名舞台が目白押しゆえ、他の部も見なくてはなりませんね。
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