ガボール・タルケヴィのトランペット協奏曲
久しぶりの協奏曲。最近入手した話題盤。

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TOWER RECORDS
ガボール・タルケヴィ(Gábor Tarkövi)のトランペット、カール=ハインツ・ステフェンス(Karl-Heinz Sterrens)指揮のバンベルク交響楽団、バイエルン州立フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、ハイドンのトランペット協奏曲の他、ハイドンと同時代のレオポルド・モーツァルト、ヨハン・バプティスト・ゲオルク・ネルーダ、ヨハン・ネポムク・フンメルらのトランペット協奏曲を収めたアルバム。収録は2009年5月4日から8日にかけて、ドイツのバンベルクにあるバンベルク会議場のヨゼフ・カイルベルト・ホールでのセッション録音。SACD-Hybridでマルチチャネル録音。レーベルはスイスのTUDOR。
ガボール・タルケヴィはベルリンフィルの首席トランペット奏者として知られた人。1969年ハンガリーのエステルゴム県(Esztergom)に生まれ、家族は代々音楽家でおもに管楽器奏者とのことです。エステルゴム県のCsolnokで育ち、9歳のときに父のイシュトヴァン・タルケヴィからトランペットの手ほどきを受けました。地元のシュワブブラスバンドの音楽に夢中になったことが彼のキャリアに大きな影響を及ぼしました。近くのジュールにあるヤーノシュ・リヒター音楽院を卒業後、フランツ・リスト教員養成大学、フランツ・リスト音楽アカデミーに進み、なかでもジョルジュ・クルタークとハンス・ガンシュに師事したことが重要だったとのことです。オーケストラでのキャリアは、まず、ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団の共同首席トランペット奏者、つづいてベルリン交響楽団(現ベルリン·コンツェルトハウス管弦楽団)の首席トランペット奏者、1999年からはバイエルン放送交響楽団の首席トランペット奏者などを歴任しました。そして2004年からはベルリンフィルハーモニー管弦楽団の首席トランペット奏者となり、ベルリンフィルの他の奏者同様、室内楽アンサンブルにもいろいろ参加しているようです。現在は今日取り上げるアルバムをリリースしているTUDORの専属契約とのことです。
ハイドンのトランペット協奏曲はこれまでもいろいろ取りあげています。モーリス・アンドレの柔らかい美音、アドルフ・ハーセスの突き抜ける高音、女流のアリソン・ボールソムの意外と図太い輝きある美音などなど、トランペットの音色の魅力もそれぞれ。また実演ではタルケヴィの師でもあるハンス・ガンシュをアダム・フィッシャーの来日時にかぶりつきの席で聴いて、圧倒的な音量と存在感を味わいました。
今日聴くタルケヴィのトランペットは、やはり師であるハンス・ガンシュに近いイメージがあります。それは中音のなみなみならぬ存在感でしょうか。
Hob.VIIe:1 / Concerto per il clarino [E flat] (1796)
SACDのせいか、極めて自然な柔らかい音。オケの低音が風圧のように迫ってくる録音。鮮明を通り越して、非常に自然な音。ソロの入りはクッキリと浮かび上がりますが、オケが大海のように満ちているなかに鮮明に定位する感じ。オケは非常に自然な伴奏。最近の演奏らしくヴィブラートはあまりかけていないように聴こえます。タルケヴィのトランペットはことさら技巧をこらすことなく、楽譜に忠実な素直な演奏。ただ、カデンツァに入ると、伸びのよい高音域の美音を轟かせるとともに、非常に柔らかい肌触りと管楽器独特の存在感、力強さを両立させた素晴らしいソロを聴かせます。
2楽章は非常に柔らかい音色でなでるようにメロディーをおいていきます。トランペットは美音を聴かせるというより、じわりとつたわる浸透力のある音色。しっとりとした語り口と、柔らかい音色のオケと相俟って、2楽章はこれまで聴いたいろいろな演奏とはひと味違うもの。
フィナーレも派手さはなく、堅実なオケと、タルケヴィの落ち着いたトランペットによる堅実な音楽。指揮のカール=ハインツ・ステフェンスももとベルリンフィルのクラリネット奏者だった人だけに、ソロとオケのアンサンブルは息がピタリと合って流石の精度。文字通り堅実な演奏でした。
ベルリンフィルの首席トランペット奏者タルケヴィの演奏によるトランペット協奏曲ですが、上手すぎるので非常に自然ということなのか、音楽の聴かせどころの踏み込みが足りないのか、非常に上質な演奏なのに、奏者の主張がすこし弱く感じるような演奏。これがベルリンフィルという世界一流のオケの首席奏者に求められる才能なのかもしれません。おそらくオーディオ的にはSACDマルチチャネル録音ということで、非常に自然かついい録音なのだと想像できます。うちのなんちゃってシステムではなく本格的なオーディオシステムで聴くとその素晴らしさも違って聴こえるような気がします。評価は[++++]としておきます。

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ガボール・タルケヴィ(Gábor Tarkövi)のトランペット、カール=ハインツ・ステフェンス(Karl-Heinz Sterrens)指揮のバンベルク交響楽団、バイエルン州立フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、ハイドンのトランペット協奏曲の他、ハイドンと同時代のレオポルド・モーツァルト、ヨハン・バプティスト・ゲオルク・ネルーダ、ヨハン・ネポムク・フンメルらのトランペット協奏曲を収めたアルバム。収録は2009年5月4日から8日にかけて、ドイツのバンベルクにあるバンベルク会議場のヨゼフ・カイルベルト・ホールでのセッション録音。SACD-Hybridでマルチチャネル録音。レーベルはスイスのTUDOR。
ガボール・タルケヴィはベルリンフィルの首席トランペット奏者として知られた人。1969年ハンガリーのエステルゴム県(Esztergom)に生まれ、家族は代々音楽家でおもに管楽器奏者とのことです。エステルゴム県のCsolnokで育ち、9歳のときに父のイシュトヴァン・タルケヴィからトランペットの手ほどきを受けました。地元のシュワブブラスバンドの音楽に夢中になったことが彼のキャリアに大きな影響を及ぼしました。近くのジュールにあるヤーノシュ・リヒター音楽院を卒業後、フランツ・リスト教員養成大学、フランツ・リスト音楽アカデミーに進み、なかでもジョルジュ・クルタークとハンス・ガンシュに師事したことが重要だったとのことです。オーケストラでのキャリアは、まず、ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団の共同首席トランペット奏者、つづいてベルリン交響楽団(現ベルリン·コンツェルトハウス管弦楽団)の首席トランペット奏者、1999年からはバイエルン放送交響楽団の首席トランペット奏者などを歴任しました。そして2004年からはベルリンフィルハーモニー管弦楽団の首席トランペット奏者となり、ベルリンフィルの他の奏者同様、室内楽アンサンブルにもいろいろ参加しているようです。現在は今日取り上げるアルバムをリリースしているTUDORの専属契約とのことです。
ハイドンのトランペット協奏曲はこれまでもいろいろ取りあげています。モーリス・アンドレの柔らかい美音、アドルフ・ハーセスの突き抜ける高音、女流のアリソン・ボールソムの意外と図太い輝きある美音などなど、トランペットの音色の魅力もそれぞれ。また実演ではタルケヴィの師でもあるハンス・ガンシュをアダム・フィッシャーの来日時にかぶりつきの席で聴いて、圧倒的な音量と存在感を味わいました。
今日聴くタルケヴィのトランペットは、やはり師であるハンス・ガンシュに近いイメージがあります。それは中音のなみなみならぬ存在感でしょうか。
Hob.VIIe:1 / Concerto per il clarino [E flat] (1796)
SACDのせいか、極めて自然な柔らかい音。オケの低音が風圧のように迫ってくる録音。鮮明を通り越して、非常に自然な音。ソロの入りはクッキリと浮かび上がりますが、オケが大海のように満ちているなかに鮮明に定位する感じ。オケは非常に自然な伴奏。最近の演奏らしくヴィブラートはあまりかけていないように聴こえます。タルケヴィのトランペットはことさら技巧をこらすことなく、楽譜に忠実な素直な演奏。ただ、カデンツァに入ると、伸びのよい高音域の美音を轟かせるとともに、非常に柔らかい肌触りと管楽器独特の存在感、力強さを両立させた素晴らしいソロを聴かせます。
2楽章は非常に柔らかい音色でなでるようにメロディーをおいていきます。トランペットは美音を聴かせるというより、じわりとつたわる浸透力のある音色。しっとりとした語り口と、柔らかい音色のオケと相俟って、2楽章はこれまで聴いたいろいろな演奏とはひと味違うもの。
フィナーレも派手さはなく、堅実なオケと、タルケヴィの落ち着いたトランペットによる堅実な音楽。指揮のカール=ハインツ・ステフェンスももとベルリンフィルのクラリネット奏者だった人だけに、ソロとオケのアンサンブルは息がピタリと合って流石の精度。文字通り堅実な演奏でした。
ベルリンフィルの首席トランペット奏者タルケヴィの演奏によるトランペット協奏曲ですが、上手すぎるので非常に自然ということなのか、音楽の聴かせどころの踏み込みが足りないのか、非常に上質な演奏なのに、奏者の主張がすこし弱く感じるような演奏。これがベルリンフィルという世界一流のオケの首席奏者に求められる才能なのかもしれません。おそらくオーディオ的にはSACDマルチチャネル録音ということで、非常に自然かついい録音なのだと想像できます。うちのなんちゃってシステムではなく本格的なオーディオシステムで聴くとその素晴らしさも違って聴こえるような気がします。評価は[++++]としておきます。
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