モーリス・マーフィー/ロバート・ハイドン・クラークによるトランペット協奏曲
今年も晦日になりました。いろいろなことがあった一年でしたが、今年は家の片付けなどをしながらのんびり過ごしています。今日は久々にハイドン以外で武満でも取りあげようかとのんびり聴いていましたが、オークションで手に入れたアルバムが届いたので予定変更。

TOWER RECORDS
モーリス・マーフィー(Maurice Murphy)のトランペット、ロバート・ハイドン・クラーク(Robert Haydon Clark)指揮のコンソート・オブ・ロンドン(Consort of London)の演奏でハイドンのトランペット協奏曲と、フンメルなどのトランペット協奏曲を収めたアルバム。収録については何と何も記載がありません。レーベルはおそらく廉価盤専門だと思いますがなにげにいい録音の多いRegis。
このアルバムはようやく探し当てたもの。お目当てはトランペットのモーリス・マーフィーではなく指揮のロバート・ハイドン・クラーク。以前に絶品の交響曲集を取りあげています。
2010/07/19 : ハイドン–交響曲 : ロバート・ハイドン・クラークの交響曲集
ロバート・ハイドン・クラークの交響曲集はかなりの名盤です。ハイドンの交響曲の面白さを知り尽くした人の演奏と言っていいでしょう。そのクラークが指揮した数少ないハイドンのアルバムという事で捕獲候補盤としてリストアップしてありましたが、長らく出会う事はありませんでした。今回調べたところTOWER RECORDSで取扱いっているようですね。
さて、そのクラークですが、このアルバムのライナーノーツにわずかですが略歴が記載されてました。
ロバート・ハイドン・クラークは音楽学者として有名であり、ホグウッドやガーディナーも教えを受けたロバート・サーストン・ダートの教え子とのこと。師を受け継ぎバロック期の音楽の現代楽器の演奏を得意としていたようで、このアルバムのオケであるコンソート・オブ・ロンドンと良く仕事をしていたよう。先に触れた交響曲集も同じくコンソート・オブ・ロンドンとの録音ですので、この組み合わせの演奏には期待してしまいます。
また、このアルバムでトランペットを吹くモーリス・マーフィーは1935年、ロンドンのハマースミス生まれのトランペット奏者。1977年から2007年までロンドン交響楽団の首席トランペット奏者だった人。ヨークシャーのブラスバンド出身で、ロイヤル・リヴァプール・フィルなどのトランペット奏者を経て、1961年からBBCノーザン交響楽団の首席トランペット奏者、そして1977年にロンドン交響楽団に入り、以後2007年に引退するまで首席の座にあったということです。ロンドン交響楽団による名盤の数々のトランペットはマーフィーによるものだったんですね。惜しくも2010年に亡くなられています。
オケに異常に期待が集まるこのアルバム。さて、どのような演奏を聴かせてくれるでしょうか。
Hob.VIIe:1 / Concerto per il clarino [E flat] (1796)
来ました。予想通りのクッキリメリハリのついた素晴らしい響きが。速めのテンポによる序奏はまさにスタイリッシュ。マーフィーのトランペットは厚みや柔らかさでモーリス・アンドレとは差がつくもののシャープでテンポのいいもの。ことさら自己主張せず、クッキリとメロディーを吹いていきます。オケの痛快さがあまりに予想通りでビックリ。あのハイドン・クラークの交響曲集の感動が蘇ります。速目でスタイリッシュなのに表情は非常に豊か。ハイドンの曲としては情感の深さやメロディーラインの美しさよりも楽器の特性に合わせて祝祭感に溢れたこの曲の演奏、もとい伴奏としてはこれ以上望む物はありません。1楽章のカデンツァではマーフィーのトランペットの音色が柔らかめに変化して、非常に丁寧な演奏。万全です。
アンダンテはトランペットに主役の座を渡し、控えめな伴奏に徹した入りですが、弦のさっぱりしているのに深いフレージングに聴き惚れます。マーフィーは流石の安定感。優しく滑らかにメロディーを吹き上げます。
フィナーレはクラークとコンソート・オブ・ロンドンのキレのいい伴奏とマーフィーのクッキリとしたトランペットの見事な掛け合い。コンソート・オブ・ロンドンは小編成のオケだと思いますが、最後はかなりの迫力。いやいや、どうしてもオケの方に耳がいってしまう素晴らしい伴奏でした。
つづくフンメルのトランペット協奏曲も、伴奏からオケがキレまくって、もしかしたらハイドン以上の出来。こちらもオーソドックスながらスタイリッシュなクラークの魅力炸裂です。
ようやく手に入れたアルバムですが、期待通りの素晴らしさ。マーフィーのトランペットも悪くありません。ロバート・ハイドン・クラークはおそらく日本ではほとんど知られていない人でしょうが、その演奏は絶品。特にハイドンはオーソドックスな現代楽器の演奏の中でもオケのスペクタクルな表現に秀でていて、まさにスタイリッシュな演奏です。このトランペット協奏曲、おそらく録音はマーフィーが元気だった90年代の録音ではないかと推測しています。録音も十分鮮明。評価は[+++++]です。またまたいいアルバムに出会えました。


モーリス・マーフィー(Maurice Murphy)のトランペット、ロバート・ハイドン・クラーク(Robert Haydon Clark)指揮のコンソート・オブ・ロンドン(Consort of London)の演奏でハイドンのトランペット協奏曲と、フンメルなどのトランペット協奏曲を収めたアルバム。収録については何と何も記載がありません。レーベルはおそらく廉価盤専門だと思いますがなにげにいい録音の多いRegis。
このアルバムはようやく探し当てたもの。お目当てはトランペットのモーリス・マーフィーではなく指揮のロバート・ハイドン・クラーク。以前に絶品の交響曲集を取りあげています。
2010/07/19 : ハイドン–交響曲 : ロバート・ハイドン・クラークの交響曲集
ロバート・ハイドン・クラークの交響曲集はかなりの名盤です。ハイドンの交響曲の面白さを知り尽くした人の演奏と言っていいでしょう。そのクラークが指揮した数少ないハイドンのアルバムという事で捕獲候補盤としてリストアップしてありましたが、長らく出会う事はありませんでした。今回調べたところTOWER RECORDSで取扱いっているようですね。
さて、そのクラークですが、このアルバムのライナーノーツにわずかですが略歴が記載されてました。
ロバート・ハイドン・クラークは音楽学者として有名であり、ホグウッドやガーディナーも教えを受けたロバート・サーストン・ダートの教え子とのこと。師を受け継ぎバロック期の音楽の現代楽器の演奏を得意としていたようで、このアルバムのオケであるコンソート・オブ・ロンドンと良く仕事をしていたよう。先に触れた交響曲集も同じくコンソート・オブ・ロンドンとの録音ですので、この組み合わせの演奏には期待してしまいます。
また、このアルバムでトランペットを吹くモーリス・マーフィーは1935年、ロンドンのハマースミス生まれのトランペット奏者。1977年から2007年までロンドン交響楽団の首席トランペット奏者だった人。ヨークシャーのブラスバンド出身で、ロイヤル・リヴァプール・フィルなどのトランペット奏者を経て、1961年からBBCノーザン交響楽団の首席トランペット奏者、そして1977年にロンドン交響楽団に入り、以後2007年に引退するまで首席の座にあったということです。ロンドン交響楽団による名盤の数々のトランペットはマーフィーによるものだったんですね。惜しくも2010年に亡くなられています。
オケに異常に期待が集まるこのアルバム。さて、どのような演奏を聴かせてくれるでしょうか。
Hob.VIIe:1 / Concerto per il clarino [E flat] (1796)
来ました。予想通りのクッキリメリハリのついた素晴らしい響きが。速めのテンポによる序奏はまさにスタイリッシュ。マーフィーのトランペットは厚みや柔らかさでモーリス・アンドレとは差がつくもののシャープでテンポのいいもの。ことさら自己主張せず、クッキリとメロディーを吹いていきます。オケの痛快さがあまりに予想通りでビックリ。あのハイドン・クラークの交響曲集の感動が蘇ります。速目でスタイリッシュなのに表情は非常に豊か。ハイドンの曲としては情感の深さやメロディーラインの美しさよりも楽器の特性に合わせて祝祭感に溢れたこの曲の演奏、もとい伴奏としてはこれ以上望む物はありません。1楽章のカデンツァではマーフィーのトランペットの音色が柔らかめに変化して、非常に丁寧な演奏。万全です。
アンダンテはトランペットに主役の座を渡し、控えめな伴奏に徹した入りですが、弦のさっぱりしているのに深いフレージングに聴き惚れます。マーフィーは流石の安定感。優しく滑らかにメロディーを吹き上げます。
フィナーレはクラークとコンソート・オブ・ロンドンのキレのいい伴奏とマーフィーのクッキリとしたトランペットの見事な掛け合い。コンソート・オブ・ロンドンは小編成のオケだと思いますが、最後はかなりの迫力。いやいや、どうしてもオケの方に耳がいってしまう素晴らしい伴奏でした。
つづくフンメルのトランペット協奏曲も、伴奏からオケがキレまくって、もしかしたらハイドン以上の出来。こちらもオーソドックスながらスタイリッシュなクラークの魅力炸裂です。
ようやく手に入れたアルバムですが、期待通りの素晴らしさ。マーフィーのトランペットも悪くありません。ロバート・ハイドン・クラークはおそらく日本ではほとんど知られていない人でしょうが、その演奏は絶品。特にハイドンはオーソドックスな現代楽器の演奏の中でもオケのスペクタクルな表現に秀でていて、まさにスタイリッシュな演奏です。このトランペット協奏曲、おそらく録音はマーフィーが元気だった90年代の録音ではないかと推測しています。録音も十分鮮明。評価は[+++++]です。またまたいいアルバムに出会えました。
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