ウィリー・クルッグ、ヘルムート・コッホ/ベルリン室内管のトランペット協奏曲
今日はトランペット協奏曲。

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TOWER RECORDS
ウィリー・クルッグ(Willi Krug)のトランペット、ヘルムート・コッホ(Helmut Koch)指揮のベルリン室内管弦楽団の演奏でハイドンのトランペット協奏曲などを収めたアルバム。他にトレッリ、テレマン、レオポルド・モーツァルトのトランペット協奏曲なども収められています。収録はPマークが1971年とだけ表記されているため、その前数年の間の演奏でしょう。詳細な事はわかりません。レーベルはBERLIN Classics。
このアルバム、ヘルムート・コッホが伴奏をしているハイドンのトランペット協奏曲というのが気になって入手したもの。コッホと言えば合唱指揮者出身ゆえ、天地創造やミサ曲が得意とのイメージです。これまで取りあげたアルバムは以下のとおり。
2011/12/11 : ハイドン–声楽曲 : ヘルムート・コッホ/ベルリン放送響のネルソンミサ
2011/07/31 : ハイドン–オラトリオ : 【新着】ヘルムート・コッホの天地創造旧盤
2011/07/26 : ハイドン–オラトリオ : ヘルムート・コッホの天地創造新盤
天地創造は新旧両盤とも決定盤たる出来。そしてネルソンミサも素晴らしい出来でした。コッホは1975年に亡くなっているのでこのアルバムも晩年の演奏に違いありません。
トランペットのウィリー・クルッグについては、このアルバムには解説がついていないため詳しいことはわかりません。ネット上でちょっと調べたところ、ベルリン放送交響楽団のトランペット奏者との事。コッホの怒濤の迫力に負けないエネルギーを感じさせるのでしょうか。
Hob.VIIe:1 / Concerto per il clarino [E flat] (1796)
ちょっと古びた音色で、高域が伸びきっていない録音ながら、コッホのキリッと引き締まったコントロールによるオケの正統派の序奏。リズムのエッジが立っていて痛快。クルッグのトランペットも正統派。若干古風な印象はありますが、リズムとフレージングは正確そのもので、音階も滑らか。やはりコッホが振るオケのクッキリした旋律の鮮やかな展開が印象的。クルッグのカデンツァはちょっと軍隊のラッパのような音色で朗々と伸びやかなトランペットの突き抜ける響きを聴かせるもの。1楽章の終結部は媚びないあっさりとした終了。
クルッグの良さが素直に出ているのが2楽章のアンダンテ。まさに伸びやかで素直な演奏。テンポはアンダンテそのもの、フレージングもさっぱりとして、素朴な演奏から情感がにじみ出るような慈しみ深いもの。後半になるに従ってトランペットは朗々と歌うようになり、ヴィブラートも効いてきます。
フィナーレは再びキリッとエッジの立ったオーケストラコントロールが痛快。カッチリとした旋律の魅力を存分に発揮。コッホは曲の輪郭の面白さを意図的に強調したようなコントロール。クルッグは変わらず朗々とメロディーを吹き抜きます。ちょっと惜しいのはフィナーレに入ってリズムが重くなってしまっていること。ハイドンのフィナーレにはやはりリズムのキレは重要。ちょっと重量を感じさせるオーケストラと、古風な印象のトランペットの組み合わせ。フィナーレのカデンツァもトランペットの高音の伸びやかさを朗々と感じさせるもの。最後はやはりあっさりとしながらもきっちり終結感を出した演出で終えます。
今から40年以上前の録音であり、演奏スタイルはちょっと古風なところを感じさせますが、しっかりとコッホらしいオーケストラコントロールを聴かせています。トランペットのクルッグは直球勝負の正統派ピッチャーのような律儀な演奏。真面目な性格(かどうかは知りませんが)を物語るような律儀さ。ハイドンのトランペット協奏曲の演奏としては非常に落ち着いたものと言えるでしょう。トランペットの演奏という意味では同時代に録音しているモーリス・アンドレなどの柔らかく暖かい音色とは異なり、クッキリ伸び伸びとした直線的な印象の演奏。これはこれでハイドンのこの曲の一面を表す演奏でしょう。評価はフィナーレのリズムの重さがちょっと気になるので[+++]とします。

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ウィリー・クルッグ(Willi Krug)のトランペット、ヘルムート・コッホ(Helmut Koch)指揮のベルリン室内管弦楽団の演奏でハイドンのトランペット協奏曲などを収めたアルバム。他にトレッリ、テレマン、レオポルド・モーツァルトのトランペット協奏曲なども収められています。収録はPマークが1971年とだけ表記されているため、その前数年の間の演奏でしょう。詳細な事はわかりません。レーベルはBERLIN Classics。
このアルバム、ヘルムート・コッホが伴奏をしているハイドンのトランペット協奏曲というのが気になって入手したもの。コッホと言えば合唱指揮者出身ゆえ、天地創造やミサ曲が得意とのイメージです。これまで取りあげたアルバムは以下のとおり。
2011/12/11 : ハイドン–声楽曲 : ヘルムート・コッホ/ベルリン放送響のネルソンミサ
2011/07/31 : ハイドン–オラトリオ : 【新着】ヘルムート・コッホの天地創造旧盤
2011/07/26 : ハイドン–オラトリオ : ヘルムート・コッホの天地創造新盤
天地創造は新旧両盤とも決定盤たる出来。そしてネルソンミサも素晴らしい出来でした。コッホは1975年に亡くなっているのでこのアルバムも晩年の演奏に違いありません。
トランペットのウィリー・クルッグについては、このアルバムには解説がついていないため詳しいことはわかりません。ネット上でちょっと調べたところ、ベルリン放送交響楽団のトランペット奏者との事。コッホの怒濤の迫力に負けないエネルギーを感じさせるのでしょうか。
Hob.VIIe:1 / Concerto per il clarino [E flat] (1796)
ちょっと古びた音色で、高域が伸びきっていない録音ながら、コッホのキリッと引き締まったコントロールによるオケの正統派の序奏。リズムのエッジが立っていて痛快。クルッグのトランペットも正統派。若干古風な印象はありますが、リズムとフレージングは正確そのもので、音階も滑らか。やはりコッホが振るオケのクッキリした旋律の鮮やかな展開が印象的。クルッグのカデンツァはちょっと軍隊のラッパのような音色で朗々と伸びやかなトランペットの突き抜ける響きを聴かせるもの。1楽章の終結部は媚びないあっさりとした終了。
クルッグの良さが素直に出ているのが2楽章のアンダンテ。まさに伸びやかで素直な演奏。テンポはアンダンテそのもの、フレージングもさっぱりとして、素朴な演奏から情感がにじみ出るような慈しみ深いもの。後半になるに従ってトランペットは朗々と歌うようになり、ヴィブラートも効いてきます。
フィナーレは再びキリッとエッジの立ったオーケストラコントロールが痛快。カッチリとした旋律の魅力を存分に発揮。コッホは曲の輪郭の面白さを意図的に強調したようなコントロール。クルッグは変わらず朗々とメロディーを吹き抜きます。ちょっと惜しいのはフィナーレに入ってリズムが重くなってしまっていること。ハイドンのフィナーレにはやはりリズムのキレは重要。ちょっと重量を感じさせるオーケストラと、古風な印象のトランペットの組み合わせ。フィナーレのカデンツァもトランペットの高音の伸びやかさを朗々と感じさせるもの。最後はやはりあっさりとしながらもきっちり終結感を出した演出で終えます。
今から40年以上前の録音であり、演奏スタイルはちょっと古風なところを感じさせますが、しっかりとコッホらしいオーケストラコントロールを聴かせています。トランペットのクルッグは直球勝負の正統派ピッチャーのような律儀な演奏。真面目な性格(かどうかは知りませんが)を物語るような律儀さ。ハイドンのトランペット協奏曲の演奏としては非常に落ち着いたものと言えるでしょう。トランペットの演奏という意味では同時代に録音しているモーリス・アンドレなどの柔らかく暖かい音色とは異なり、クッキリ伸び伸びとした直線的な印象の演奏。これはこれでハイドンのこの曲の一面を表す演奏でしょう。評価はフィナーレのリズムの重さがちょっと気になるので[+++]とします。
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