レナータ・スコットの「ナクソスのアリアンナ」
今日は、昨日の続きでゆっくりヨッフムの天地創造の続きをゆっくり聴こうと思っていたんですが、台風15号の影響で首都圏の交通は大混乱。早く帰るどころか動き出した電車は大混雑で全自動洗濯機で脱水されたようにもみくちゃ。結局帰宅したのはかなり遅くなり、時間もないことからら、急遽短い曲を挟みます! すみません。

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レナータ・スコット(Renata Scotto)のソプラノ、エデルミロ・アルナルテス(Edelmiro Arnaltes)のピアノによるハイドン、ドニゼッティ、フォーレ、プッチーニの歌曲集。ハイドンは最も有名な歌曲である「ナクソスのアリアンナ」です。収録は1991年9月19日~22日、おそらくrtveというスペインの放送局のスタジオでのセッション録音。レーベルはrtve Músicaというはじめて手に入れるレーベル。
レナータ・スコットは言わずと知れたイタリアのソプラノ歌手。といっても私自身は名前は良く知っているもののあまりなじみのある歌手ではありません。1932年イタリア北東部のサヴォーナ生まれということで、今年77歳ということになります。2002年には舞台から引退して、今はオペラ学校で教鞭をとっているとのこと。このアルバムの収録時は59歳ということになります。アルバムの声を聴いてからこの声が60歳近い人の声とは信じられないエネルギーと張り、伸び。鍛えぬかれた人だけがもつ素晴らしい声であることがわかります。
ピアノのエデルミロ・アルナルテスは全く知らない人。ちょっと聴くと非常に変わったビアノ伴奏です。
このアルバムも「ナクソスのアリアンナ」以外はロマン派以降の作品。なぜこのアルバムにハイドンが含まれているのかはわかりませんが、得意としていたのかもしれません。
Hob.XXVIb:2 / Cantata "Arianna a Naxos" 「ナクソスのアリアンナ」[E flat] (c.1789)
「ナクソスのアリアンナ」はこのブログではもう何回も取りあげています。過去の記事はPC版のブログの左のユーザータグ上で「ナクソスのアリアンナ」をクリックしていただくと、過去に取りあげたレビューが表示されますので、ご覧になってください。これまでのレビューで曲の解説などにも触れています。
入りはアルナルテスのとぼとぼと途切れるようなピアノ伴奏が非常に印象的。曲本来のもつ劇的な感じをあまり予感させず、ちょっとたどたどしさを感じさせるような伴奏。スコットの入りは落ち着き払ったコントロールですが、ちょっと音が強くなった部分にさえ牙が見えるよう。鋼のような良く通る声の片鱗が見え隠れします。もちろん若々しい弾む感じはもはやないものの、声の質と伸びは素晴らしいですね。流石名ソプラノでならしただけのことはあります。これはスコットの熟練の技を聴くべき演奏ですね。テンポは非常にゆったり。録音はスタジオ収録らしくかなりデッド。特にピアノの響きがちょっと貧弱。響きのよいホールでの収録だったらよりスコットの声を楽しめたかもしれません。この演奏の欠点ははっきり言うとピアノでしょうか。詩的な感じはするものの、やはりちょっと平板さが気になってしまいます。ピアノによってはもう少し豊かな音楽になったことと思います。劇的な展開ではなく、叙情詩を静かに詠むような展開と言えばいいでしょうか。
後半に入ると、伴奏のノリに関係なくスコットのすばらし盛り上がり。良く知った曲だけに曲の展開が遅めのテンポでじっくりすすむのは気になりませんが、スコットの素晴らしい張りのある声とある意味ちょっと引いたピアノの演奏のギャップが最後まで気になってしまいました。
名ソプラノ、レナータ・スコットの晩年の録音によるハイドンの名曲「ナクソスのアリアンナ」はスコットの年輪と円熟、気迫を感じると同時に、ちょっと伴奏とのギャップ(主に伴奏の問題)とデッドな録音が気になるアルバムでした。評価は[+++]とします。
明日は、ヨッフムの1951年の天地創造ライヴの第二部、第三部を取りあげる予定です。

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レナータ・スコット(Renata Scotto)のソプラノ、エデルミロ・アルナルテス(Edelmiro Arnaltes)のピアノによるハイドン、ドニゼッティ、フォーレ、プッチーニの歌曲集。ハイドンは最も有名な歌曲である「ナクソスのアリアンナ」です。収録は1991年9月19日~22日、おそらくrtveというスペインの放送局のスタジオでのセッション録音。レーベルはrtve Músicaというはじめて手に入れるレーベル。
レナータ・スコットは言わずと知れたイタリアのソプラノ歌手。といっても私自身は名前は良く知っているもののあまりなじみのある歌手ではありません。1932年イタリア北東部のサヴォーナ生まれということで、今年77歳ということになります。2002年には舞台から引退して、今はオペラ学校で教鞭をとっているとのこと。このアルバムの収録時は59歳ということになります。アルバムの声を聴いてからこの声が60歳近い人の声とは信じられないエネルギーと張り、伸び。鍛えぬかれた人だけがもつ素晴らしい声であることがわかります。
ピアノのエデルミロ・アルナルテスは全く知らない人。ちょっと聴くと非常に変わったビアノ伴奏です。
このアルバムも「ナクソスのアリアンナ」以外はロマン派以降の作品。なぜこのアルバムにハイドンが含まれているのかはわかりませんが、得意としていたのかもしれません。
Hob.XXVIb:2 / Cantata "Arianna a Naxos" 「ナクソスのアリアンナ」[E flat] (c.1789)
「ナクソスのアリアンナ」はこのブログではもう何回も取りあげています。過去の記事はPC版のブログの左のユーザータグ上で「ナクソスのアリアンナ」をクリックしていただくと、過去に取りあげたレビューが表示されますので、ご覧になってください。これまでのレビューで曲の解説などにも触れています。
入りはアルナルテスのとぼとぼと途切れるようなピアノ伴奏が非常に印象的。曲本来のもつ劇的な感じをあまり予感させず、ちょっとたどたどしさを感じさせるような伴奏。スコットの入りは落ち着き払ったコントロールですが、ちょっと音が強くなった部分にさえ牙が見えるよう。鋼のような良く通る声の片鱗が見え隠れします。もちろん若々しい弾む感じはもはやないものの、声の質と伸びは素晴らしいですね。流石名ソプラノでならしただけのことはあります。これはスコットの熟練の技を聴くべき演奏ですね。テンポは非常にゆったり。録音はスタジオ収録らしくかなりデッド。特にピアノの響きがちょっと貧弱。響きのよいホールでの収録だったらよりスコットの声を楽しめたかもしれません。この演奏の欠点ははっきり言うとピアノでしょうか。詩的な感じはするものの、やはりちょっと平板さが気になってしまいます。ピアノによってはもう少し豊かな音楽になったことと思います。劇的な展開ではなく、叙情詩を静かに詠むような展開と言えばいいでしょうか。
後半に入ると、伴奏のノリに関係なくスコットのすばらし盛り上がり。良く知った曲だけに曲の展開が遅めのテンポでじっくりすすむのは気になりませんが、スコットの素晴らしい張りのある声とある意味ちょっと引いたピアノの演奏のギャップが最後まで気になってしまいました。
名ソプラノ、レナータ・スコットの晩年の録音によるハイドンの名曲「ナクソスのアリアンナ」はスコットの年輪と円熟、気迫を感じると同時に、ちょっと伴奏とのギャップ(主に伴奏の問題)とデッドな録音が気になるアルバムでした。評価は[+++]とします。
明日は、ヨッフムの1951年の天地創造ライヴの第二部、第三部を取りあげる予定です。
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