作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

ルドルフ・ケンペ/フィルハーモニア管1956年のロンドン

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今日はルドルフ・ケンペのハイドン。

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ルドルフ・ケンペ(Rudolf Kempe)指揮のフィルハーモニア管弦楽団の演奏で、モーツァルトの序曲4曲(「フィガロの結婚」、「コシ・ファン・トゥッテ」、「魔笛」、「イドメネオ」)、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、そしてハイドンの交響曲104番「ロンドン」の6曲を収めたアルバム。ハイドンの収録は1956年6月、ロンドンのアビーロードスタジオでのセッション録音かと思われます。レーベルはヒストリカル復刻の雄、TESTAMENT。

ケンペのロンドンは前にも取りあげてます。

2010/10/10 : ハイドン–交響曲 : ルドルフ・ケンペのロンドン

ケンペの経歴などはリンクの記事をご覧ください。聴き所は1956年とケンペ46歳の覇気がいかほどかというところでしょう。

Hob.I:104 / Symphony No.104 "London" 「ロンドン」 [D] (1795)
来ました。完全なピラミッドバランスの素晴らしい覇気のオケ。アビーロードスタジオ収録のオーケストラものは鮮明さと余韻のバランスが良く、そんなにきらいではありません。非常にゆっくりとしたテンポで威風堂々とした1楽章の序奏。主題に入ってもゆったりした感覚はそのまま。良く聴くと響きの質が大ホールのゆったりとした響きではなく、スタジオでの録音であるように聴こえるから不思議なもの。一貫して余裕たっぷり。ロンドンの王道を行くようなスケール感の大きい録音。
2楽章のアンダンテ。1楽章に輪をかけて素晴らしいオケの響き。素晴らしい伸びのあるフレージングでハイドンの美しい旋律をじっくりと演奏。これだけじっくりとした演出は久しぶり。オケの響きに険しさも同居していてなかなかのアンダンテ。
3楽章のメヌエットもじっくりとした展開。スタジオ録音だけあって響きは非常に均整のとれたもので、ライヴのようなスリリングな感じはしないんですが、逆にこのゆったりじっくりとした演奏が新鮮。盤石のメヌエット。
最後のフィナーレの盛り上がりに期待が集まりますが、なんと静かな入り。しかもそのまま、力の抜けた部分を生かした演奏! ときおりテンポとテンションとぐっと下げる部分が非常に効果的。盛り上がるばかりがフィナーレではないとのケンペ先生の訓示を聴くよう。最後はちょとギアを上げてしっかりテンションをかけて終了。

これは良く聴くと個性的な演奏。ケンペのオーケストラコントロールが絶妙でオケが活き活きと鳴っている感じがする演奏でした。流石に現在流通する演奏ということで、今の時代に聴く価値のあるすばらしい演奏でした。評価は[+++++]とします。オーソドックスなロンドンの演奏でも、やはり指揮者の個性を表す佳演ということが出来るでしょう。

未聴盤も未聴CD-Rもずいぶんたまってきています。今月は電力削減ということで早く帰るようになってますので、例月以上にレビューに勤しみたいと思います。
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