作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

コリン・デイヴィスの天地創造ライヴ-2

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すいません、相変わらず仕事が忙しく、前記事も中途半端な上、間も空けちゃいました。

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前記事のつづきですが、前記事は前振りとさわりのみでしたので、リンクだけ張っておきましょう。

2011/06/14 : ハイドン?オラトリオ : コリン・デイヴィスの天地創造ライヴ-1

今日は第一部のレビュー。

冒頭は前記事に書いた通りゆったりした歩み。とくにデリケートなピアニッシモの表現に集中しているような演奏。コーラスも弱音の透明感がなかなか。第2曲の冒頭からバリトンのディートリッヒ・ヘンシェルの声が静寂の中に響き渡ります。声はフィッシャー・ディースカウにちょっと似ていますが、声量はほどほどな感じ。ゆったりとした歌唱。コーラスも非常に抑えて爆発に備えます。最初の爆発は素晴らしいエネルギーで図太い音色が部屋中に響き渡ります。もの凄いダイナミックレンジ。
第3曲でのテノールのボストリッジは透明感ある落ち着いた歌唱。思ったほど線は細くないんですが、声質は軽い感じ。ただデリケートなニュアンスの表現が巧く、オペラティックというよりリート風の歌唱。なかなかの存在感です。このあたりからオケのフレージングのコントラストが増して力が漲る感じに。
第3曲はヘンシェルの歌唱を楽しもうと思ったら、いきなりもの凄いスピードに加速。ディヴィスの機転。このような奇抜なことをするキャラクターだったかしら。
第4曲でソプラノのサリー・マシューズ登場。低い音の独特の響きが個性的なキャラクター。オケが温まってキレがずいぶん良くなってきます。若干リズムが重い感じがするのが惜しいところ。
レチタティーヴォをはさんで第6曲のバリトンのアリアも予想よりだいぶ速いスピードでちょっとびっくり。早い部分はやはり見通しの良さを表現したいのでしょうが、冒頭を始めとした遅い部分とかなりのテンポの変化。意欲的なコントロールですが、ちょっと不自然さもともなってしまいます。
第一部の聴き所のひとつ第8曲のガブリエルのアリア。やはり低い音の独特の豊かな響きが特徴的。音程がちょっとふらつくところもありますが、切々たる感じが良く出ていて悪くありません。
第10曲から13曲へかけての第一部のクライマックスへ至るもりあがりは、テンポも落ち着き、溜めも適度につけながら劇的に描いていきます。このへんのコントロールの巧さは流石なところ。最後はコーラスも絶唱、オケも振り切れて終了ですが、ちょっと粗いところもあるなど、ライヴ収録ということを考えるとまあまあのところ。

コリン・デイヴィスの天地創造は、デイヴィスの端正なアポロン的美しい演奏かと思いきや、かなりメリハリをつけた劇的な演出の演奏で、テンポを変化させ、個性的なメリハリをつけにいくコントロールが印象的な演奏でした。第二部以降もレビューすべきでしょうが、今回はここで停めておきます。評価は[+++]としておきます。

モーツァルトの交響曲の演奏であれだけ素晴らしい晴朗な魅力を聴かせているだけに、この天地創造や、以前のザロモンセットの録音はやはりもうすこしいい演奏をと、期待してしまうのは無理からぬこと。果たして、取り寄せ中の「四季」の演奏のほうはどのようなものでしょうか。
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