ヨーゼフ・カイルベルト/N響の「驚愕」ライヴ
昨日、一昨日の土日はなぜか仕事で早朝から遅くまで力一杯働いたので、疲労困憊。ということで今日は仕事を午前中で切り上げ、午後半休。疲れてとぼとぼ帰るところですが、渾身の力でディスクユニオンに寄って珍品探し。そう、ストレス発散には音楽が必要なんです。

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今日見つけたのは、ヨーゼフ・カイルベルト(Joseph Keilberth)指揮のNHK交響楽団の演奏でハイドンの交響曲94番「驚愕」、モーツァルトの交響曲41番「ジュピター」、ヘンデルの合奏協奏曲Op.3-2の3曲を収めたアルバム。収録はハイドンが1968年5月14日、前川国男設計のかつてのオーケストラの殿堂、東京文化会館大ホールでの収録。レーベルはキングレコードのNHK CDと題されたシリーズ。発売は2003年ですが、同シリーズの他のアルバムが現役盤なのに対しこのアルバムは廃盤のようですね。
カイルベルトといえば、最近ではTESTAMENTレーベルから発売されたワーグナーの「ニーンベルンクの指輪」が話題になりましたが、私はあまりなじみのない指揮者。HMV ONLINEで検索するとワーグナー、モーツァルト、リヒャルト・シュトラウスあたりのアルバム、それもオペラが多いですね。
カイルベルトについてあらためて調べてみると1908年、ドイツ南部フランス国境に近いカールスルーエに生まれました。カラヤンと同年生まれということになります。このアルバムの収録された1968年の7月20日にバイエルン国立歌劇場で「トリスタンとイゾルデ」の公演中に心臓発作で亡くなっていますので、この録音自体亡くなる3ヶ月前の録音ということになります。音楽一家に生まれ、最初はコレペティドール(音楽家に稽古を付ける際のピアノ奏者)から始まり、バンベルク交響楽団、ドレスデン・シュターツカペレ、ベルリン国立歌劇場、ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団など、ドイツの主要オケの指揮者を務めました。1952年か1956年までバイロイト音楽祭でワーグナーを振り、その時のライヴが現在いろいろリリースされているということでしょう。1959年よりバイエルン国立歌劇場の音楽総監督となり、最後のトリスタンに至ったわけですね。キャリアも得意とする音楽もドイツものを中心にしてきた人ですね。モーツァルトはともかくハイドンの録音は少なく、本アルバムは貴重なものでしょう。
交響曲94番「驚愕」(Hob.I:94)1791年作曲
CDをかけてビックリしたのが録音の良さ。1968年のライヴとしては完璧な仕上がりでしょう。東京文化会館のコンクリートと木製のレリーフのモダン調のホールのリアリティある音響が完全に再現されています。分厚いしかもキレのいいオーケストラの響きが圧倒的な存在感。ときおり会場ノイズが聴こえますが気になるほどではありません。流石NHKの収録といったところでしょう。1楽章は一言でいうと質実剛健。じっくり遅めのテンポでハイドンの名曲の構造を3Dで見せるようながっしりした演奏。カイルベルトがドイツものを得意としていることがよくわかる演奏。N響なんですが、ドレスデン・シュターツカペレのような音といってもいいでしょう。オケには力が漲り一音一音が素晴らしい迫力。陽光に輝く大理石の神殿を臨むような彫刻的な演奏。
2楽章のアンダンテは非常に遅いテンポ。一貫してガッチリした音響。ビックリの部分はビックリするというよりオケの底力を見せつけるような圧倒的な響き。先日聴いたヨッフムの流麗なハイドンとは同じドイツ系の演奏でも全く異なる重厚なハイドン。後半の展開部の演奏は弩迫力。揺るぎない響きが観客を襲います。
3楽章のメヌエットは逆に力感はあるものの、多少力を抜いて舞曲らしさを演出。ちょっと溜を効かせてこれまでの楽章と変化をつけます。コントラバスなどの低音弦楽器が非常に反応がいいですね。アクセントも結構明解なので舞曲の面白さが伝わります。
終楽章の入りはスピードが上がり、この演奏のなかでも最も流麗な演奏。1楽章の構築感、アンダンテの迫力、メヌエットの変化、そしてフィナーレは流麗な迫力で聴かせるというはっきりした意図を感じます。最後は素晴らしい迫力でフィニッシュ。そして割れんばかりの大音量の拍手。当日の会場の興奮がつたわる名録音ですね。
ドイツの伝統を感じる骨太の驚愕でした。N響も熱演で緊張感あふれる演奏。当時の楽団員とカイルベルトの信頼関係を感じさせる名演奏といっていいでしょう。やはりライヴはいいですね。評価は[+++++]とします。ハイドンの演奏としては骨太すぎるという印象を持つ人もいるかもしれませんし、アンダンテの遅さはちょっと時代がかっているように感じる人もいるかもしれませんね。ただ、ライヴとしての面白さ、貴重さ、録音のよさは素晴らしいものがあります。またN響に客演したカイルベルトの演奏の貴重な記録としても価値のあるものでしょう。
今日は平日昼間にディスク・ユニオンでのんびり物色したあと、もう仕事に戻らなくていいので、疲れた体にご褒美を(笑)

キンキンに冷えた生ビールです。染み渡るような美味さ。昼から生ビールとは極楽浄土ですね(笑)
立ち寄ったのは、近くに来たときにたまに寄らせていただく新宿南口からすぐのところにあるとんかつ屋さん。小さなお店ですが、とんかつは非常に美味しいお店です。
食べログ:とんかつ専門店 とん竹

新宿南口のルミネの角から代々木に向かってすぐ左にあるお店です。

ランチタイムですが、ランチメニューではなく「ヒレカツ定食」。私はとんかつはヒレ派です。いい加減いい年ですのでヒレの方が口に合います。今日もレモンをきゅっと絞って、ソースとたっぷりのカラシをつけていただきます。お腹がすいたちょっと遅めのお昼。ビールとヒレカツで昇天、成仏しました。いつもながら美味しかったです。
先週から働き詰めで睡眠不足故、帰りの電車の眠いこと眠いこと。一休みしてからこのアルバムを聴いてようやく記事アップとなりました。明日は月末故恒例のHaydn Disk of the Monthの発表です。どのアルバムを選びましょうか、、、これから検討します。

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今日見つけたのは、ヨーゼフ・カイルベルト(Joseph Keilberth)指揮のNHK交響楽団の演奏でハイドンの交響曲94番「驚愕」、モーツァルトの交響曲41番「ジュピター」、ヘンデルの合奏協奏曲Op.3-2の3曲を収めたアルバム。収録はハイドンが1968年5月14日、前川国男設計のかつてのオーケストラの殿堂、東京文化会館大ホールでの収録。レーベルはキングレコードのNHK CDと題されたシリーズ。発売は2003年ですが、同シリーズの他のアルバムが現役盤なのに対しこのアルバムは廃盤のようですね。
カイルベルトといえば、最近ではTESTAMENTレーベルから発売されたワーグナーの「ニーンベルンクの指輪」が話題になりましたが、私はあまりなじみのない指揮者。HMV ONLINEで検索するとワーグナー、モーツァルト、リヒャルト・シュトラウスあたりのアルバム、それもオペラが多いですね。
カイルベルトについてあらためて調べてみると1908年、ドイツ南部フランス国境に近いカールスルーエに生まれました。カラヤンと同年生まれということになります。このアルバムの収録された1968年の7月20日にバイエルン国立歌劇場で「トリスタンとイゾルデ」の公演中に心臓発作で亡くなっていますので、この録音自体亡くなる3ヶ月前の録音ということになります。音楽一家に生まれ、最初はコレペティドール(音楽家に稽古を付ける際のピアノ奏者)から始まり、バンベルク交響楽団、ドレスデン・シュターツカペレ、ベルリン国立歌劇場、ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団など、ドイツの主要オケの指揮者を務めました。1952年か1956年までバイロイト音楽祭でワーグナーを振り、その時のライヴが現在いろいろリリースされているということでしょう。1959年よりバイエルン国立歌劇場の音楽総監督となり、最後のトリスタンに至ったわけですね。キャリアも得意とする音楽もドイツものを中心にしてきた人ですね。モーツァルトはともかくハイドンの録音は少なく、本アルバムは貴重なものでしょう。
交響曲94番「驚愕」(Hob.I:94)1791年作曲
CDをかけてビックリしたのが録音の良さ。1968年のライヴとしては完璧な仕上がりでしょう。東京文化会館のコンクリートと木製のレリーフのモダン調のホールのリアリティある音響が完全に再現されています。分厚いしかもキレのいいオーケストラの響きが圧倒的な存在感。ときおり会場ノイズが聴こえますが気になるほどではありません。流石NHKの収録といったところでしょう。1楽章は一言でいうと質実剛健。じっくり遅めのテンポでハイドンの名曲の構造を3Dで見せるようながっしりした演奏。カイルベルトがドイツものを得意としていることがよくわかる演奏。N響なんですが、ドレスデン・シュターツカペレのような音といってもいいでしょう。オケには力が漲り一音一音が素晴らしい迫力。陽光に輝く大理石の神殿を臨むような彫刻的な演奏。
2楽章のアンダンテは非常に遅いテンポ。一貫してガッチリした音響。ビックリの部分はビックリするというよりオケの底力を見せつけるような圧倒的な響き。先日聴いたヨッフムの流麗なハイドンとは同じドイツ系の演奏でも全く異なる重厚なハイドン。後半の展開部の演奏は弩迫力。揺るぎない響きが観客を襲います。
3楽章のメヌエットは逆に力感はあるものの、多少力を抜いて舞曲らしさを演出。ちょっと溜を効かせてこれまでの楽章と変化をつけます。コントラバスなどの低音弦楽器が非常に反応がいいですね。アクセントも結構明解なので舞曲の面白さが伝わります。
終楽章の入りはスピードが上がり、この演奏のなかでも最も流麗な演奏。1楽章の構築感、アンダンテの迫力、メヌエットの変化、そしてフィナーレは流麗な迫力で聴かせるというはっきりした意図を感じます。最後は素晴らしい迫力でフィニッシュ。そして割れんばかりの大音量の拍手。当日の会場の興奮がつたわる名録音ですね。
ドイツの伝統を感じる骨太の驚愕でした。N響も熱演で緊張感あふれる演奏。当時の楽団員とカイルベルトの信頼関係を感じさせる名演奏といっていいでしょう。やはりライヴはいいですね。評価は[+++++]とします。ハイドンの演奏としては骨太すぎるという印象を持つ人もいるかもしれませんし、アンダンテの遅さはちょっと時代がかっているように感じる人もいるかもしれませんね。ただ、ライヴとしての面白さ、貴重さ、録音のよさは素晴らしいものがあります。またN響に客演したカイルベルトの演奏の貴重な記録としても価値のあるものでしょう。
今日は平日昼間にディスク・ユニオンでのんびり物色したあと、もう仕事に戻らなくていいので、疲れた体にご褒美を(笑)

キンキンに冷えた生ビールです。染み渡るような美味さ。昼から生ビールとは極楽浄土ですね(笑)
立ち寄ったのは、近くに来たときにたまに寄らせていただく新宿南口からすぐのところにあるとんかつ屋さん。小さなお店ですが、とんかつは非常に美味しいお店です。
食べログ:とんかつ専門店 とん竹

新宿南口のルミネの角から代々木に向かってすぐ左にあるお店です。

ランチタイムですが、ランチメニューではなく「ヒレカツ定食」。私はとんかつはヒレ派です。いい加減いい年ですのでヒレの方が口に合います。今日もレモンをきゅっと絞って、ソースとたっぷりのカラシをつけていただきます。お腹がすいたちょっと遅めのお昼。ビールとヒレカツで昇天、成仏しました。いつもながら美味しかったです。
先週から働き詰めで睡眠不足故、帰りの電車の眠いこと眠いこと。一休みしてからこのアルバムを聴いてようやく記事アップとなりました。明日は月末故恒例のHaydn Disk of the Monthの発表です。どのアルバムを選びましょうか、、、これから検討します。
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