【新着】バーンスタイン/NYPの97番、98番DVD
今日はもう1枚いきます。

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レナード・バーンスタイン指揮のニューヨークフィルの演奏で、ハイドンの交響曲97番、98番の演奏。1975年エイヴァリー・フィッシャーホールでの収録のDVDです。DVDはドリームライフレーベル。
ご存知のとおり、私はいまひとつバーンスタインのハイドンのアルバムは今ひとつ評価しきれない印象をもってます。ヨーロッパの伝統に対し、バーンスタインの演奏から醸し出されるアメリカンな雰囲気にちょとしたアレルギーがあるのが正直なところ。
ところが、このDVDを見て、軌道修正です。古い映像ですが、そこから聴こえてくる音楽はタイトで引き締まったものでした。このDVDの演奏はいいです。
最初は97番。少人数に絞られたニューヨークフィルのメンバー。1楽章は中庸なテンポながら、バーンスタインの自在なタクトのコントロールに従い、いきなり引き締まった主題を演奏。ただならぬ殺気です。油っこくもなく、表情が濃すぎることもありません。映像を見ると客席に観客はいないため、映像収録目的のセッションでしょう。切れの良い旋律が奏でられていきます。ノリノリのバーンスタインの指揮とは対照的にオケはタクトの指示に従い淡々とした進行。ただし表現の幅は非常に大きく、しかも集中力も素晴らしいものがあります。1楽章を聴くだけでただならない迫力を感じます。後半の展開部の迫力も素晴らしいものがあります。ニューヨークフィルの全盛期のエネルギーが直接放射されるような素晴らしい力感。最後は古典の矜持を守るような素晴らしい感興。
2楽章のアダージョは、素晴らしい表現の深さを感じさせますが、演奏は極めてオーソドックス。この演奏でニューヨークフィルの実力が浮き彫りに。途中から増す迫力。素晴らしい力感。オケは微動だにしない平常心で素晴らしい感情の起伏を演出。プロですね。なにげに巧いのがティンパニ。バーンスタインの表情豊かな指揮にあわせて、オケのメリハリを明確につけていきます。
3楽章のメヌエットは入りから大迫力。やはりヨーロッパの伝統というよりは、純粋に楽譜をバーンスタイン流にホールに再現というニュアンス。素晴らしい迫力の演奏。度肝を抜かれるとはこのことでしょう。ハイドンのメヌエットがバーンスタインの解釈によって大音響で降誕した感じ。
フィナーレは素晴らしい推進力。観客のいないホールにニューヨークフィルのオケの大音響が響き渡ります。次の98番は観客入りの演奏ですが、観客の有無でライヴ感もだいぶ変わります。こちらはオケがホールの隅々まで響き渡る快感を感じられます。オケの力感も素晴らしいものがあり、ノリは最高潮。フィナーレは興奮の坩堝と化します。流石はバーンスタイン、オケをならすという意味では突き抜けた演奏です。
続く98番。97番は非常にオーソドックスな演奏だったんですが、98番は違います。1楽章の主題からギアを下げて超低速テンポになります。ビックリするようなじっくりさですが、それほど違和感はありません。バーンスタインは核心をつくような恍惚の表情で何事もなかったように進めます。それにしてもオケの一人一人は巧いですね。ニューヨークフィルの全盛期の素晴らしいアンサンブルですね。1楽章は落としたテンポで通します。ダイナミックレンジは振り切れんばかりで、テンポ以外は素晴らしいノリの演奏。ちょっと気になるのはオケのメンバーが指揮者をほとんど見ていないこと。バーンスタインの身振りが視線を合わさなくても伝わるほど大きいためか、はたまたオケと指揮者の関係の微妙さを物語るものかは解りません。
2楽章のアダージョ。2楽章はふつうのテンポに戻り、違和感はなくなります。呼吸の深さは素晴らしいものがあります。相変わらす表現の幅が大きくニューヨークフィルのメンバーの深いフレージングは圧倒的な迫力。途中チェロのソロが入る部分の映像がありますが、これぞ至福の瞬間という絶妙のタイミング。やはりバーンスタインの全身全霊を傾けたフレージングは素晴らしいものがありますね。この楽章は聴き所ですね。
3楽章のメヌエットは、大迫力の音響。出だしのバーンスタインのバックスイングに反応してオケも素晴らしい演奏。テンポはゆったり気味ですが、濃い演出。バーンスタインがタクトを振り下ろすたびにオケがフルスロットルに。溜めも迫力も素晴らしいんですが、ちょっとくどい印象も否めません。途中からタクトを持たない手で指揮をする変化は流石バーンスタイン、見せ場を作ります。
フィナーレは、軽い雰囲気で入りますが、次第にオケがかぶさって重厚な音響に。この楽章はフィナーレにしては長く8分以上の曲。バーンスタインは踊るように恍惚の表情。途中の転調からは表情の変化を付けますがすぐにオケの力感漲る強音に飲み込まれるよう。フィナーレの盛り上がりはエィヴァリー・フィッシャーホール中に轟かんばかりの大音響。最後はチェンバロの繊細な音色が心にしみる隙もなく、大音響で締めくくります。98番は観客がおり拍手喝采で終わります。
評価は97番が[+++++]、98番は[++++]というところです。97番の意外にもオーソドックスながらバーンスタイン節が良い方向に働いた演奏と、98番のちょっとくどくなってしまった演奏という評価。いずれにしてもバーンスタイン全盛期のニューヨークフィルとの貴重な映像の記録であることは間違いありません。

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レナード・バーンスタイン指揮のニューヨークフィルの演奏で、ハイドンの交響曲97番、98番の演奏。1975年エイヴァリー・フィッシャーホールでの収録のDVDです。DVDはドリームライフレーベル。
ご存知のとおり、私はいまひとつバーンスタインのハイドンのアルバムは今ひとつ評価しきれない印象をもってます。ヨーロッパの伝統に対し、バーンスタインの演奏から醸し出されるアメリカンな雰囲気にちょとしたアレルギーがあるのが正直なところ。
ところが、このDVDを見て、軌道修正です。古い映像ですが、そこから聴こえてくる音楽はタイトで引き締まったものでした。このDVDの演奏はいいです。
最初は97番。少人数に絞られたニューヨークフィルのメンバー。1楽章は中庸なテンポながら、バーンスタインの自在なタクトのコントロールに従い、いきなり引き締まった主題を演奏。ただならぬ殺気です。油っこくもなく、表情が濃すぎることもありません。映像を見ると客席に観客はいないため、映像収録目的のセッションでしょう。切れの良い旋律が奏でられていきます。ノリノリのバーンスタインの指揮とは対照的にオケはタクトの指示に従い淡々とした進行。ただし表現の幅は非常に大きく、しかも集中力も素晴らしいものがあります。1楽章を聴くだけでただならない迫力を感じます。後半の展開部の迫力も素晴らしいものがあります。ニューヨークフィルの全盛期のエネルギーが直接放射されるような素晴らしい力感。最後は古典の矜持を守るような素晴らしい感興。
2楽章のアダージョは、素晴らしい表現の深さを感じさせますが、演奏は極めてオーソドックス。この演奏でニューヨークフィルの実力が浮き彫りに。途中から増す迫力。素晴らしい力感。オケは微動だにしない平常心で素晴らしい感情の起伏を演出。プロですね。なにげに巧いのがティンパニ。バーンスタインの表情豊かな指揮にあわせて、オケのメリハリを明確につけていきます。
3楽章のメヌエットは入りから大迫力。やはりヨーロッパの伝統というよりは、純粋に楽譜をバーンスタイン流にホールに再現というニュアンス。素晴らしい迫力の演奏。度肝を抜かれるとはこのことでしょう。ハイドンのメヌエットがバーンスタインの解釈によって大音響で降誕した感じ。
フィナーレは素晴らしい推進力。観客のいないホールにニューヨークフィルのオケの大音響が響き渡ります。次の98番は観客入りの演奏ですが、観客の有無でライヴ感もだいぶ変わります。こちらはオケがホールの隅々まで響き渡る快感を感じられます。オケの力感も素晴らしいものがあり、ノリは最高潮。フィナーレは興奮の坩堝と化します。流石はバーンスタイン、オケをならすという意味では突き抜けた演奏です。
続く98番。97番は非常にオーソドックスな演奏だったんですが、98番は違います。1楽章の主題からギアを下げて超低速テンポになります。ビックリするようなじっくりさですが、それほど違和感はありません。バーンスタインは核心をつくような恍惚の表情で何事もなかったように進めます。それにしてもオケの一人一人は巧いですね。ニューヨークフィルの全盛期の素晴らしいアンサンブルですね。1楽章は落としたテンポで通します。ダイナミックレンジは振り切れんばかりで、テンポ以外は素晴らしいノリの演奏。ちょっと気になるのはオケのメンバーが指揮者をほとんど見ていないこと。バーンスタインの身振りが視線を合わさなくても伝わるほど大きいためか、はたまたオケと指揮者の関係の微妙さを物語るものかは解りません。
2楽章のアダージョ。2楽章はふつうのテンポに戻り、違和感はなくなります。呼吸の深さは素晴らしいものがあります。相変わらす表現の幅が大きくニューヨークフィルのメンバーの深いフレージングは圧倒的な迫力。途中チェロのソロが入る部分の映像がありますが、これぞ至福の瞬間という絶妙のタイミング。やはりバーンスタインの全身全霊を傾けたフレージングは素晴らしいものがありますね。この楽章は聴き所ですね。
3楽章のメヌエットは、大迫力の音響。出だしのバーンスタインのバックスイングに反応してオケも素晴らしい演奏。テンポはゆったり気味ですが、濃い演出。バーンスタインがタクトを振り下ろすたびにオケがフルスロットルに。溜めも迫力も素晴らしいんですが、ちょっとくどい印象も否めません。途中からタクトを持たない手で指揮をする変化は流石バーンスタイン、見せ場を作ります。
フィナーレは、軽い雰囲気で入りますが、次第にオケがかぶさって重厚な音響に。この楽章はフィナーレにしては長く8分以上の曲。バーンスタインは踊るように恍惚の表情。途中の転調からは表情の変化を付けますがすぐにオケの力感漲る強音に飲み込まれるよう。フィナーレの盛り上がりはエィヴァリー・フィッシャーホール中に轟かんばかりの大音響。最後はチェンバロの繊細な音色が心にしみる隙もなく、大音響で締めくくります。98番は観客がおり拍手喝采で終わります。
評価は97番が[+++++]、98番は[++++]というところです。97番の意外にもオーソドックスながらバーンスタイン節が良い方向に働いた演奏と、98番のちょっとくどくなってしまった演奏という評価。いずれにしてもバーンスタイン全盛期のニューヨークフィルとの貴重な映像の記録であることは間違いありません。
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