オルフェウス室内管弦楽団のマリア・テレジア、受難
今日は久しぶりのオルフェウス室内管弦楽団の交響曲集。

見つけるたびに入手していますが、今回見つけたのは、ハイドンの交響曲48番「マリア・テレジア」と49番「受難」の2曲。1986年3月、ニューヨーク州立大学での録音。
オルフェウス室内管弦楽団のハイドンの交響曲集はこれまで2回当ブログで取り上げてきました。
ハイドン音盤倉庫:オルフェウス室内管の哲学者
ハイドン音盤倉庫:オルフェウス室内管弦楽団の60番、91番
オルフェウス室内管弦楽団のハイドンは、現代楽器の反応の良いオケのハイドンをリラックスして手軽に楽しめる安心感があり、最近お気に入りです。特段個性的でもないんですが、無機的な感じもせず、逆に温かい部分は非常に良い出来。これまで聴いた中では哲学者などは叙情性あふれる素晴しい演奏でした。
48番「マリア・テレジア」は1769年頃作曲された曲。1773年9月に女帝マリア・テレジアがエステルハーザ宮訪問の際に演奏されたと伝えられたことによるが、ランドンによると、この時演奏されたのは50番ではないかという推測を発表しているもの。
49番「受難」はその前年1768年の作曲。1768年はアイゼンシュタットで最初の大火がおこっており、おそらくハイドンや楽団はドタバタしていたんでしょう。ハイドン36歳のことです。
1曲目の「マリア・テレジア」はハ長調の明るい曲。冒頭から木管、金管入り乱れて派手な曲調。オケが小編成で濁りの少ない響きを保っています。オケは小編成なのでスケール感はほどほどですが、オルフェウス室内管弦楽団固有の個々の楽器の精度が高く、響きの純度も高い印象。メロディーにちょっとひねったアクセントをつけたりさりげない演出も好印象です。何よりリズムが重くならないのがいいですね。2楽章は軽めな音響ながらじっくりした感じがいいですね。柔らかいホルンの奏でるメロディーがいいアクセントに。3楽章のメヌエットはスタイリッシュ。よく引き締まった流線型のメヌエット。フィナーレは軽さがいい意味で爽快感を演出。エッジをきちんと立てた速いパッセージが爽快感の大きなポイントになってます。非常に安心感のある演奏といっていいでしょう。
2曲目の「受難」は短調の曲。第1楽章がアダージョと変わった構成。軽量級の反応のいいオケがほの暗いこの曲のイメージを鮮明に演出している感じですね。じっくりとメロディーを重ね曲の構造を浮き彫りにしていきます。聴いているうちにハイドンの生きていた時代にトリップしそうな切々とした吐息。フレーズ間の間の取り方も詩情を濃くしていますね。2楽章はアレグロ。押さえながらもオケの活気がじわりと上がってきます。3楽章は再びほの暗い曲想にもどり、メヌエットとしての骨格をしっかり描いていきます。フィナーレは前曲同様速さにメロディーが埋もれないように、メロディーらいんにきっちりエッジをつけて曲の見通しを良くしています。リズムの基調になっている低音弦の刻みの安定した進行も一役買ってますね。受難のほうが一枚上の出来と聴きました。
評価は「マリア・テレジア」は[++++]、「受難」は[+++++]としました。気軽に聴けるハイドンの初期の交響曲ですが、奥行きも深いものがあります。受難は素朴な名演と言えるでしょう。

見つけるたびに入手していますが、今回見つけたのは、ハイドンの交響曲48番「マリア・テレジア」と49番「受難」の2曲。1986年3月、ニューヨーク州立大学での録音。
オルフェウス室内管弦楽団のハイドンの交響曲集はこれまで2回当ブログで取り上げてきました。
ハイドン音盤倉庫:オルフェウス室内管の哲学者
ハイドン音盤倉庫:オルフェウス室内管弦楽団の60番、91番
オルフェウス室内管弦楽団のハイドンは、現代楽器の反応の良いオケのハイドンをリラックスして手軽に楽しめる安心感があり、最近お気に入りです。特段個性的でもないんですが、無機的な感じもせず、逆に温かい部分は非常に良い出来。これまで聴いた中では哲学者などは叙情性あふれる素晴しい演奏でした。
48番「マリア・テレジア」は1769年頃作曲された曲。1773年9月に女帝マリア・テレジアがエステルハーザ宮訪問の際に演奏されたと伝えられたことによるが、ランドンによると、この時演奏されたのは50番ではないかという推測を発表しているもの。
49番「受難」はその前年1768年の作曲。1768年はアイゼンシュタットで最初の大火がおこっており、おそらくハイドンや楽団はドタバタしていたんでしょう。ハイドン36歳のことです。
1曲目の「マリア・テレジア」はハ長調の明るい曲。冒頭から木管、金管入り乱れて派手な曲調。オケが小編成で濁りの少ない響きを保っています。オケは小編成なのでスケール感はほどほどですが、オルフェウス室内管弦楽団固有の個々の楽器の精度が高く、響きの純度も高い印象。メロディーにちょっとひねったアクセントをつけたりさりげない演出も好印象です。何よりリズムが重くならないのがいいですね。2楽章は軽めな音響ながらじっくりした感じがいいですね。柔らかいホルンの奏でるメロディーがいいアクセントに。3楽章のメヌエットはスタイリッシュ。よく引き締まった流線型のメヌエット。フィナーレは軽さがいい意味で爽快感を演出。エッジをきちんと立てた速いパッセージが爽快感の大きなポイントになってます。非常に安心感のある演奏といっていいでしょう。
2曲目の「受難」は短調の曲。第1楽章がアダージョと変わった構成。軽量級の反応のいいオケがほの暗いこの曲のイメージを鮮明に演出している感じですね。じっくりとメロディーを重ね曲の構造を浮き彫りにしていきます。聴いているうちにハイドンの生きていた時代にトリップしそうな切々とした吐息。フレーズ間の間の取り方も詩情を濃くしていますね。2楽章はアレグロ。押さえながらもオケの活気がじわりと上がってきます。3楽章は再びほの暗い曲想にもどり、メヌエットとしての骨格をしっかり描いていきます。フィナーレは前曲同様速さにメロディーが埋もれないように、メロディーらいんにきっちりエッジをつけて曲の見通しを良くしています。リズムの基調になっている低音弦の刻みの安定した進行も一役買ってますね。受難のほうが一枚上の出来と聴きました。
評価は「マリア・テレジア」は[++++]、「受難」は[+++++]としました。気軽に聴けるハイドンの初期の交響曲ですが、奥行きも深いものがあります。受難は素朴な名演と言えるでしょう。
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