ロルフ・スメドヴィックのトランペット協奏曲
たまにはちょっとくだけた感じのアルバムを。

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ロルフ・スメドヴィックという人がトランペットを吹く、ハイドンのトランペット協奏曲を収めたアルバム。ハイドンをはじめとして、フンメルやトレッリなどのトランペット協奏曲を集めたアルバム。ということで、ごく普通のアルバムなんですが、ジャケットに目をやるとおばちゃんキラーのようなイケメントランぺッターが大理石の階段に横たわる不思議なジャケット。なんとなくリチャード・クレイダーマンのような雰囲気。アイドル路線なんでしょうか。
いつものようにまずはトランぺッターの情報を集めます。スメドヴィックはシアトル生まれで、ソロトランぺッターとエンパイア・ブラスという金管アンサンブルの創設メンバーでもあり、世界の有名オケとの競演暦があるとの記載ですが、N響の名前や新日本フィルの名前も上がっています。またボストン交響楽団やボストンポップスなどを通じて小沢征爾とも関わりがある模様。私は全く知りませんでしたが、日本でもおなじみの人なんでしょうか。
レーベルは優秀録音を売りにしていたTELARCレーベル。この人のアルバムの多くがTELARCからリリースされているようなので、TELARCの看板アーティストの一人だったんでしょう。このアルバムの演奏は指揮がヤックヤ・リン(Jahja Ling)、オケがスコットランド室内管弦楽団。録音は1989年7月、グラスゴーでのセッション録音。
ハイドンのトランペット協奏曲はもちろん冒頭に置かれています。
1楽章の出だしは、TELARCの録音によるスコットランド室内管弦楽団らしい、音の芯が鮮明ながら残響の美しいオーケストラの響き。マッケラスの指揮にも通じるエッジがきちんと立った鮮明な正統派の響き。トランペットも同様非常に鮮明かつ残響の美しい滑らかな音色で綺麗な演奏。綺麗なというのは、一歩間違えるとムードミュージックとかリチャード・クレイダーマン風にもなってしまいかねない危うさもはらんでいます。ちょうどジャナンドレア・ノセダを以前取り上げた際にも同様の感触を感じました。まさにジャケット写真のイメージの延長の演奏。テクニック的には正確かつ非常に安定度も高いいい演奏だと思いますが、クラシック音楽を本格的に楽しむといった雰囲気にはなりにくいですね。
2楽章は上記のようなテイストを除いては見事な演奏。ただし個性的な部分というか、この人がどんな音楽をするのかというような主張があまり感じられないのも正直なところ。
3楽章はレガートを効かせたトランペットが特徴といえば特徴でしょうか。カデンツァは技術的には見事の一言ですが、ビッグバンドのトランペットソロを聴いているような印象ですね。
以前取り上げた、アリソン・バルサムはアルバムの造りはっきりアイドル路線ですが、その演奏は非常に正統派のクラシック音楽として伝統と気品と閃きを感じるいい演奏でした。
ジャケット写真の印象に引きずられている訳ではないんですが、実際に聴いた印象とジャケットの印象が見事に一致しています。逆にこの演奏を聴いてこのジャケット写真を録ったとしたら、カメラマンやパッケージデザイナーの腕は相当なものということも出来ますね。
評価はちょっと厳し目かもしれませんが[+++]としています。非常にクリアで伸びのあるトランペットと優秀なオケによる演奏なんですが、ハイドンの時代の曲を聴いているという気分になりにくいのも正直なところ。音楽を演奏することの難しさを逆に感じさせる1枚となりました。

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ロルフ・スメドヴィックという人がトランペットを吹く、ハイドンのトランペット協奏曲を収めたアルバム。ハイドンをはじめとして、フンメルやトレッリなどのトランペット協奏曲を集めたアルバム。ということで、ごく普通のアルバムなんですが、ジャケットに目をやるとおばちゃんキラーのようなイケメントランぺッターが大理石の階段に横たわる不思議なジャケット。なんとなくリチャード・クレイダーマンのような雰囲気。アイドル路線なんでしょうか。
いつものようにまずはトランぺッターの情報を集めます。スメドヴィックはシアトル生まれで、ソロトランぺッターとエンパイア・ブラスという金管アンサンブルの創設メンバーでもあり、世界の有名オケとの競演暦があるとの記載ですが、N響の名前や新日本フィルの名前も上がっています。またボストン交響楽団やボストンポップスなどを通じて小沢征爾とも関わりがある模様。私は全く知りませんでしたが、日本でもおなじみの人なんでしょうか。
レーベルは優秀録音を売りにしていたTELARCレーベル。この人のアルバムの多くがTELARCからリリースされているようなので、TELARCの看板アーティストの一人だったんでしょう。このアルバムの演奏は指揮がヤックヤ・リン(Jahja Ling)、オケがスコットランド室内管弦楽団。録音は1989年7月、グラスゴーでのセッション録音。
ハイドンのトランペット協奏曲はもちろん冒頭に置かれています。
1楽章の出だしは、TELARCの録音によるスコットランド室内管弦楽団らしい、音の芯が鮮明ながら残響の美しいオーケストラの響き。マッケラスの指揮にも通じるエッジがきちんと立った鮮明な正統派の響き。トランペットも同様非常に鮮明かつ残響の美しい滑らかな音色で綺麗な演奏。綺麗なというのは、一歩間違えるとムードミュージックとかリチャード・クレイダーマン風にもなってしまいかねない危うさもはらんでいます。ちょうどジャナンドレア・ノセダを以前取り上げた際にも同様の感触を感じました。まさにジャケット写真のイメージの延長の演奏。テクニック的には正確かつ非常に安定度も高いいい演奏だと思いますが、クラシック音楽を本格的に楽しむといった雰囲気にはなりにくいですね。
2楽章は上記のようなテイストを除いては見事な演奏。ただし個性的な部分というか、この人がどんな音楽をするのかというような主張があまり感じられないのも正直なところ。
3楽章はレガートを効かせたトランペットが特徴といえば特徴でしょうか。カデンツァは技術的には見事の一言ですが、ビッグバンドのトランペットソロを聴いているような印象ですね。
以前取り上げた、アリソン・バルサムはアルバムの造りはっきりアイドル路線ですが、その演奏は非常に正統派のクラシック音楽として伝統と気品と閃きを感じるいい演奏でした。
ジャケット写真の印象に引きずられている訳ではないんですが、実際に聴いた印象とジャケットの印象が見事に一致しています。逆にこの演奏を聴いてこのジャケット写真を録ったとしたら、カメラマンやパッケージデザイナーの腕は相当なものということも出来ますね。
評価はちょっと厳し目かもしれませんが[+++]としています。非常にクリアで伸びのあるトランペットと優秀なオケによる演奏なんですが、ハイドンの時代の曲を聴いているという気分になりにくいのも正直なところ。音楽を演奏することの難しさを逆に感じさせる1枚となりました。
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