作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

ピアノ連弾による四季と天地創造2

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昨夜は失礼いたしました。ワインを1本いただいていい気分になって早く寝てしまいました。いまいちどジャケット写真とリンクを張っておきましょう。

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HMV ONLINEicon / amazon / TOWER RECORDS

デニス・ラッセル・デイヴィスと滑川真希の連弾によるハイドンのオラトリオ、四季と天地創造。ピアノ連弾はツェムリンスキーの編曲によるもの。昨日のレビューの続きを。

この演奏は天地創造でCD2枚なので原曲をフルに収められるんですが、主要な曲のみをつまんで連弾に編曲したもののようです。すべてチェックした訳ではないんですが、レシタティーヴォを省略して、アリアと合唱などを中心に編曲したようですね。第1部は8曲、第2部は6曲、第3部は3曲の構成です。

CD4の天地創造第3部はアダムとエヴァの掛け合いですが、曲調が連弾の練習曲のようで面白いです。原曲も非常にシンプル流れですが、原曲の流れを知っているからこそ、これは世紀の大曲のピアノ版と理解できます。ただ純粋にピアノ連弾版のみ聴いていたら練習曲としか聴こえないでしょう。やはり曲は全体の構成、楽器の使い方などなど様々な情報があって作曲者の意図がつたわるものと改めて感じ入った次第です。頭の中でアダムとエヴァの掛け合いが響き渡ります。そして自身でタクトを振ることを想像して、、、これはかなり楽しめますね。

こういった音楽の本質を丸裸にして理解できるという意味でもこのアルバムの存在意義はあるでしょう。そしてツェムリンスキーの意図もピアノの音響に大曲の響きのエッセンスを噛み砕いて乗せた意味があったことと思います。私のツェムリンスキーの曲の知識はLP時代のマゼール指揮のベルリンフィルによる叙情交響曲。彼の真の創意を想像できるほどの手がかりは残念ながらありません。

2人のピアノは、ピアノという楽器の様々な演奏の歴史というパースペクティヴ上では、個性、技術、音楽性といったような面では超えなくてはならない階段がまだまだあります。律儀で几帳面な演奏は昨日も触れた通り、デイヴィスの振る交響曲全集にも感じられたもの。表現の幅、自由度、歌などピアノ版でもさらに上をいく演奏が期待できる状況です。

ただし、ピアノ音楽のための音楽祭、ルール・ピアノ・フェスティヴァルでのディヴィスと滑川の試みは、歴史の中で決して大きくはないですが、ただし無視はできない、確実な、そして尊敬すべき一歩を歩んでいるのだと思います。

ピアノ曲としての演奏の質のみという点では、正直すばらしい点をつける訳にはいかないところですが、この取り組みの意義を含めて当ブログの評価は四季、天地創造とも[++++]とすることに致しました。四季の演奏自体には触れませんでしたが、基本的に天地創造の演奏と同様の傾向のものゆえ、安心して聴けるレベルとなってます。
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