作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

フルニエ/ヨッフムのチェロ協奏曲

0
0
今晩はハイドンの協奏曲のなかでは最もメジャーな存在であるチェロ協奏曲を取り上げましょう。

Fournier2.jpg

ピエール・フルニエのチェロにオイゲン・ヨッフムの指揮、バイエルン放送交響楽団の演奏によるチェロ協奏曲2番。録音は1952年1月24日のライヴ収録。フルニエは1906年生まれですので、45歳のときの録音。比較的長持ちのTAHRA盤ですが、残念ながら廃盤の模様です。

ハイドンのチェロ協奏曲はリリースされているアルバムの数の割にはコレクションがすすんでいない分野だと思います。現在登録済みの演奏は第2番で25種。交響曲104番ロンドンが74種というのに比べてもまだまだ多くの演奏がある予感です。しばらく重点をおいて集めてみようと思ってます。

さてさて、演奏のほうですが、1952年の演奏ということで録音の程度が若干心配でしたが、そこは復刻を手慣れたTAHRAの仕事だけに、非常に聴きやすい音に仕上がってます。自宅のシステムが管球アンプに変わったと錯覚しかねない安定感と厚みに溢れた音響。

1楽章の出だしは、柔らかいオケの音色に魅了されます。チェロの貴公子フルニエの弾くチェロは、チェロの音域の音色が香り立つような雰囲気に溢れたもの。高音の泣くような音色に特徴があります。音程の安定感よりは流動感、力強さより優雅さ、優美さを特徴としたもの。チェロという楽器の魅力の一面を突き詰めた演奏といえるでしょう。アクセントや溜めではなく流れるような弓さばきを聴くべき演奏です。伴奏のヨッフムは完全にフルニエに寄り添い、破綻なく支えます。

2楽章はゆったりとしたテンポが心地よい、この時代の演奏の良さを満喫できる演奏。練らずにゆったりとした演奏というのはある意味非常に特徴的な演奏かもしれません。チェロは伸びやかなんですが、伸びやかに過ぎないというか節度のある伸びやかさとでも言ったらいいでしょうか。

3楽章は香り立つオケとチェロの掛け合いが聴き所。チェロの音色の変化の幅が大きく、端正な中にも表現意欲がほとばしっており、フルニエの面目躍如。ヨッフムはがっちりと大柄な構図で支える感じ。カデンツァはテクニックというよりはフルニエ独特の優美な音色を聴かせるというような演奏。最後はオケの勢いに乗ってフィニッシュ。

古き良き時代のハイドンのコンチェルトの名演奏というのが本アルバムの位置づけでしょうが、やはり聴き所はフルニエ独特の香り立つ優美なチェロの音色ですね。
評価は[++++]と、これまでの登録と変更なしです。

いつになったら秋風を感じられるんでしょうか、、、風の香りが恋しいですね。
関連記事

0 Comments

There are no comments yet.