作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

絶品、ブレンデルのピアノソナタ

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今日から9月。初秋というには暑すぎますが、気分だけでも芸術の秋にするため、本格派の演奏を。ブレンデルのピアノによるピアノソナタ集を。

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このアルバムは私がハイドンのピアノソナタの魅力にハマるきっかけとなったアルバム。ブレンデルはスタジオ録音でこれ以外に3枚、都合4枚の録音を残していますが、どれも非常にいい演奏。ただし、私にとって他の3枚と比べて、このアルバムが一番のお気に入り。録音はロンドンのヘンリーウッドホールで1984年3月4日~10日のもの。

他の3枚に比べ、録音が明らかに良く、空間にピアノが浮かぶような見事な音響。そしてブレンデルのピアノの磨き抜かれた響きの美しさが際立ってます。鍵盤とペダルからこれだけ多彩な響きを生み出せるということだけで驚愕の演奏。
普段は先入観を避けるため、聴く前に雑誌やネットの情報を見ないようにしているんですが、聴き慣れたこのアルバムを紹介するために現役盤のHMV ONLINEの情報をみたところ、ドンピシャなキャッチコピーが。「巨匠ブレンデルの絶頂期を記録した究極のハイドン」とはまさにこの演奏のことでしょう。

1曲目はXVI:34。アルバムの出だしに相応しい曲。1楽章は左手の探るような音階から始まり右手の特徴的なきらめくようなメロディーラインが美しい曲。2楽章もひとつひとつの音の宝石のような粒立ちが見事。つぶやくような表情で表現の深さを際立たせます。3楽章は軽やかさが加わりロンド風の曲想をまとめます。

2曲目のXVI:32も1曲目とにた曲想。左手のアクセントにたいして右手のメロディーを乗せていく感じの曲。右手の一音一音のきらめきが見事の一言。

3曲目のXVI:42は右手のきらめきが絶頂に! なんという響き、なんという余韻。ハイドンのピアノソナタの至福の瞬間が満ちあふれてます。

4曲目はファンタジア。これまでの曲とは曲想が変わり、速いパッセージの魅力を堪能。

そして最後に私の最も好きな小品、XVII:9のアダージョ。アルバムの最後におくのに絶好の作品。5分ちょっとの小品で、ハイドンのピアノ曲のなかでは録音も多くないんですが、これは名曲。自分の葬式で流してほしいくらいの音楽の結晶のような作品。もちろん、ブレンデルの演奏が最高です。

評価はファンタジアが[++++]、それ以外が[+++++]としました。

フィリップスのアルバムはレーベルのデッカへの統合で、当初のリリースのものはほぼ廃盤。現行盤は4枚組で廉価になってリリースされてます。

BrendelSet.jpg
HMV ONLINEicon

今晩は仕事のからみで都市対抗野球の応援に東京ドームへ。七十七銀行対NTT東日本。仕事の絡みはもちろん、仙台在住経験と駐在時のメインバンク、そして家の目の前に支店があったなど、数々のよしみで七十七銀行を全力で応援しました。

最初は打ち込まれるかと思いましたがピッチャーの小林が力投。守備も鉄壁の守りでなんと10回まで1-1の同点。都市対抗野球の特別ルール「タイブレーク」で11回から1アウト満塁から始まるという展開。最後は後攻のNTT東日本に外野フライを打たれ、タッチアップでのタッチの差でサヨナラ負け。
負けたものの応援のし甲斐がありました。久々の野球観戦でしたが、非常に充実した試合内容で大満足。七十七銀行の皆様、心から楽しませていただきありがとうございました。

球場ではもちろんビール、銘柄はもちろんサントリーのプレミアムモルツ。エビスの売り子さんが幅を利かせる中、探してサントリーを注文。野球を観ながらアロマホップののどごしを堪能。府中工場製のプレミアムモルツに拘ってます。

そうです、私は義理堅いんですね(笑)
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2 Comments

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yoshimi

やっぱりCDを買いました

こんにちは。
ハイドンのピアノ・ソナタ集をいろいろ試聴してみると、やはりブレンデルの音の美しさと繊細さが、今のところ私の好みに一番合っているようで、聴けば聴くほど全曲聴いてみたくなり、結局4枚組のDECCA盤を買いました。

フィリップスの音質が好きなので、音源が一緒ならそちらでも良いのかもしれませんが、英国のamazonサイトだとDECCA盤が日本の半額くらいで買えてしまったので。
こういう時は、円高の有り難味を実感しますね~。

少しずつ聴いてますが、ブレンデルの演奏だと、今まで知っていた(イメージしていた)ハイドンの曲とは雰囲気が違って、繊細さと流麗さが強い感じがするので、まるで別の曲のようです。
どちらかというと短調の曲の方が好きなのですが、調性に関らず、アダージョ楽章がとても美しいですね。
苦手なモーツァルトのピアノ・ソナタよりも、美しい音楽のように思えます。

ブレンデルが弾くベートーヴェンやリストでは、分析的なところにやや壁というかワンクッションはさまったような感覚をおぼえることがありますが、ハイドンの場合はそういうところがなく、自然な趣きがあってとても聴きやすいです。
良い録音を教えていただいて、ありがとうございました。

Daisy

Re: やっぱりCDを買いました

yoshimiさん、こんにちは。
ブレンデルのハイドンのソナタ集、お眼鏡に適ってよかったです。当たり前のことですが、ピアノの演奏は鍵盤を弾くだけなんですが、奏者によって音楽がずいぶん変わってしまいますね。ハイドンやモーツァルトのソナタ楽譜の上ではそれほど演奏の難易度が高い訳ではないと思いますが、ただし、音楽として充実した演奏をするのはかなり難しいのではないかと思います。ブレンデルのハイドンは楽譜を完全にブレンデルの音に置き換えて響きの変化やダイナミクスがブレンデル流になっていて、それがぴたりと曲想にあっている感じですね。私の好きな小品のHob.XVII:9の純度の高い響きもブレンデル盤がいいですね。

  • 2011/01/16 (Sun) 18:23
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