作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

フェルディナント・ライトナー/カペラ・コロニエンシスの交響曲5番(ハイドン)

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初期交響曲の癒しに満ちた名演盤です。

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TOWER RECORDS / amazon(mp3)

フェルディナント・ライトナー(Ferdinand Leitner)指揮のカペラ・コロニエンシス(Capella Coloniensis)の演奏で、ハイドンの交響曲5番。収録年は未記載ですが1980年代から90年代の録音でしょう。レーベルはCAPRICCIO。

この演奏、"JOSEPH HAYDN MASTERPIECES"という12枚組のボックスセットに収められたもの。ボックス自体は交響曲から天地創造まで、CAPRICCIOが中心ですがそれ以外のレーベルの録音も含む名演集。このボックスセット、含まれている録音の大半は手元にあるのですが、このボックスでしか手に入らない演奏もあるため、最近手に入れたもの。この5番もそのうちの一つ。この5番はあらためて検索しても単独発売されたアルバムが見つからないことから、このボックスセットに含まれるものが唯一リリースされたもののようです。

フェルディナント・ライトナーの演奏はこれまで2度取り上げていますが、ゆったり優雅な演奏でハイドンの古典的魅力を存分に感じさせるもの。リステンパルトがフランス風のその筋の頂点だとすると、ライトナーやハンス=マルティン・リンデは独墺系の頂点と行っていいでしょう。

2013/12/03 : ハイドン–交響曲 : フェルディナント・ライトナー/バンベルク響の軍隊、102番(ハイドン)
2013/09/23 : ハイドン–協奏曲 : ミッシャ・マイスキー/N響のチェロ協奏曲1番ライヴ(ハイドン)

ということで、かなり期待して手に入れたこのボックス、CD2の冒頭に置かれた5番をかけ始めると、期待通りというか、癒しに満ちた響きにどっぷりと浸れる見事な響きから始まるではありませんか!

Hob.I:5 Symphony No.5 [A] (before 1762)
ハイドンの最初期の交響曲。いきなり実に柔らかいたっぷりとした弦の響きに包まれます。そしてホルンがゆったりと高い音を重ね、冒頭から至福のひととき。現代の演奏や古楽器のようなキビキビとした演奏とは対極にあるような演奏。カペラ・コロニエンシスは確か古楽器オケですが尖ったところは皆無。そして古臭い感じは全くないのは普遍的な良さがあるからでしょう。1楽章がAdagio non troppoとゆったりした楽章で、後の交響曲の序奏が1楽章で、主題が2楽章のような構成。2楽章に入るとフェルディナント・ライトナーは落ち着いて力強くオケを鳴らし、力みなく堅実な足取りで進めます。堂々とした力感はハイドンの交響曲のオーソドックスな魅力。テンポは遅めですが、じわりと推進力を感じさせ、後半拍子をずらして展開するハイドンのアイデアも堂々とこなし風格すら漂います。そしてメヌエットはさらにゆったり。恣意的な解釈などみじんも混入せず、我が道を堂々と歩む堅実さ。中間部ではホルンが美しい音色で妙技を披露しオーボエとのメロディーのやり取りが華やかさを加えます。そしてフィナーレでは、若きハイドンが趣向凝らしたリズムとメロディーを克明に再現。最後に爽やかな余韻を残す見事な演奏でした。

先鋭的なアントニーニも刺激的なファイもいいんですが、こうしたオーソドックスな極上の演奏で聴くハイドンの交響曲は誠に美しい。若書きのシンプルな交響曲ではありますが、こうした演奏でこそ、そのメロディーの美しさ、シンプルながらハイドンらしいアイデアの数々、そしてオーケストラの響きの美しさを素直に楽しめるわけです。私はこうした演奏は大好きです。聴くと幸せな気持ちになる素晴らしい演奏ですね。評価はもちろん[+++++]といたします。

Amazon Primeに加入している方は、上のamazonのリンクから無料で聴けるようですので、是非聴いてみてください。

なお、このボックスセット、もう少し記事のネタがあります、、、



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