作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

Haydn Disk of the Month - October 2019

4
0
いろいろあった10月も今日でおしまい。

IMG_9088.jpeg

今月は本当にいろいろありました。一見澄み渡った青空が映える普通の景色ですが、よく見ると普通ではないんですね。ここは私の住む多摩川の河川敷。そして撮ったのは10月13日、日曜日の午前中。そう、日本中に大きな被害をもたらした台風19号が関東に上陸した翌日の景色です。場所は小田急線の鉄橋の少し下流にある二ヶ領宿河原堰と言う堰。

IMG_9091.jpeg

目の前に見える堰がそれですが、ここは、年配の方なら鮮明にご記憶のことだと思いますが、昭和49年(1974年)の台風16号で堤防が決壊し、住宅が川に次々と流されるところが報道され、「岸辺のアルバム」の舞台となった場所。写真を撮るのに立っているところがまさに決壊した場所です。

今年の台風19号は10月12日土曜の夕刻から夜半にかけて関東を直撃し、各地に記録的な雨を降らせ、多くの河川が氾濫し、この多摩川も報道などでご存知のとおり、数キロ下流の二子玉川で氾濫、対岸の武蔵小杉などに大きな被害をもたらしました。台風が過ぎ去った翌日は台風一過で空は抜けるように澄み渡りました。私の住むエリアは多摩川からは2キロほど離れているものの、前日の夜、念のためネットで多摩川の水位を見ていると、ぐんぐん上昇。少し上流の調布あたりのライブカメラでは、実家に行くのによく通る堤防上の道路スレスレまで水位が上がり、あとちょっとで越水というところまで来ました。岸辺のアルバムの時でもここまでの水位にはならなかったと記憶しています。自宅はハザードマップ上では多摩川氾濫時に水をかぶるエリア外ではありましたが、多摩川の堤防が決壊したら大変なことになるということで、張り詰めた一夜を過ごしました。

まさに紙一重のところで狛江あたりでは堤防が耐えたわけです。翌朝は散乱した庭木の葉などを片付けたついでに、車で多摩川沿いがどうなっているか見にいくと、調布との境にある団地は小川が増水して道には泥が10cm以上堆積。近所の人が総出で泥を書き出していました。そして向かったのがこの二ヶ領宿河原堰。車を近くに停めて堤防に出ると、多くの人が見に来ていました。河川敷自体はほとんど水につかったためびちょびちょ。そして川に近づくと轟音と共に濁った水が流れ、欄干には流れて来た草が詰まっていました。水流の激しさと、澄み渡る空の美しさの不思議な景色をしばらく眺めて帰宅した次第。異常気象とは言うものの、来年も同じような規模の台風が来ないとも限りません。なんとなく保っている普段の生活ですが、いつ何時この日常が保てなくなるかもしれないと思わなくてはならないのでしょうね。

全国で多くの方が被災しています。1日も早く日常を取り戻せるよう祈るばかりです。



さて、本題の10月にレビューしたアルバムからベスト盤を選ぶ月末恒例の企画ですが、今月はこちらを選びました!

PatrickHawkins.jpg
2019/10/30 : ハイドン–ピアノソナタ : パトリック・ホーキンスのスクエアピアノによるソナタ集(ハイドン)

今月レビューした4枚は奇遇にもいずれも鍵盤楽器によるアルバムで、皆素晴らしい演奏。どのアルバムを選んでもおかしくないものなんですが、最も心に刺さったのは直近でレビューしたこのアルバム。ハイドンと縁があった女性作曲家のマリア・へスター・レイノルズ・パークの作品とハイドンのソナタなどを併録したアルバム。アルバムの企画意図とハイドンの選曲、そして解説、関連して設けられたウェブサイトなど非常に力の入ったプロダクション。この選曲された背景を解説で知った上で聴くとハイドンという作曲家の魅力の真髄に触れられます。特に今まであんまりしっくりと来ていなかったピアノソナタ(Hob.XVI:51)はこの演奏を聴いてどうしてこのような曲となったか非常によくわかりました。演奏は外連味がないどころか、普遍的価値をもつ頭抜けた穏やかさに包まれており、聴くと幸せになれます!

今月レビューしたその他のアルバム。

2019/10/26 : ハイドン–ピアノソナタ : 【新着】ニコラ・スタヴィの「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」(ハイドン)
2019/10/17 : ハイドン–ピアノソナタ : アレクセイ・リュビモフの「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」(ハイドン)
2019/10/09 : ハイドン–ピアノソナタ : 絶美! ヤロスラフ・トゥーマの「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」(ハイドン)

最終的にトゥーマとどちらにしようか迷った末の決断です。書いたように演奏だけ見ればどのアルバムも絶品ですが、スタヴィは再発ものでアルバム以上に再発したBISの酔眼を評価すべき、リュビモフは当ブログが推さなくてもすでに多くの方が評価しているということで選ばなかった次第。

さて、だんだん寒い季節に突入しますが、皆様、風邪など召されぬように、、、 そういえば「岸辺のアルバム」に出演していた八千草薫さんも亡くなってしまいましたね。(合掌)



2019年10月のデータ(2019年10月31日)
登録曲数:1,365曲(前月比±0曲) 登録演奏数:11,690(前月比+26演奏)



にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
関連記事

4 Comments

There are no comments yet.

SOS

京都の、Cafe Montage の、ハイドン演奏会

今日は。! たまに通信させて戴いております、SOS です。 私は、京都在住なのですが、Cafe Montage という店があります。 ここは、一月に何回か、演奏会を催しています。 来る12月 初旬に、ハイドンの交響曲の室内楽版の演奏会があります。 もし、その頃に、京都に旅行の御予定がおありになれば、のぞいてみて下さい。 もっとも紅葉の季節は、終わっていると思いますが。

  • 2019/11/06 (Wed) 22:09
  • REPLY
Daisy

Daisy

Re: 京都の、Cafe Montage の、ハイドン演奏会

SOSさん、いつも貴重な情報ありがとうございます。
なんとか調整できれば行きたいところですが、ちょっと難しそうです。理由は次の記事で、、、(意味深な余韻を残しておりますが、大した理由ではありません)

  • 2019/11/06 (Wed) 23:15
  • REPLY

sifare

本当に沢山の出来事が、、、

Daisyさんこんにちは~
ご無沙汰しております。本当にこの秋はビッグイベントと大災害で振れ幅の大きい感情をどう表していいものかという日々を過ごしております。今日もヒンヤリとしたでも秋晴れのお天気ですが、一昨日などは上着などいらないような気候、気温差に対応するのも大変です。くれぐれもお気を付けてくださいね。

台風から、低気圧の大雨での被害、お見舞い申し上げます。そうですか、Daisyさんご自身もやはり大変恐ろしい思いをなさっていたのですね。地震、火事、それぞれ恐ろしいですが、大雨の水害の力もまた大変恐ろしいものだとつくづく感じます。被災地の被害の大きさは今もニュースで知ることができますが、皆さんのお気持ちを考えると心が痛むばかりです。

そんな中でもやはり慶事やスポーツでの勇気づけられる動きもあり、前に進んでいく力を得ることができたのが嬉しいことでした。
年末に近づいてきております、お互いに頑張っていきましょう~

スクエアピアノのソナタ集!こういう括りコンセプトがある企画大好きですwサンプル音源の音もとても素敵でした。機会を見て入手したいと思っています。有難うございました~

Daisy

Daisy

Re: 本当に沢山の出来事が、、、

sifareさん、いつもコメントありがとうございます。

台風のニュースはちょっと前までは人ごとなことが多かったんですが、今度の19号は身につまされました。関東でもかなりが被害が出ましたし、書いたようにすぐ近くの多摩川の氾濫の危機は、他人事ではありませんでした。
最近は、毎年異常気象が続いていますので、想定外という言葉も説得力がなくなってきましたね。

もちろん、万一の災害に備えることは大事なんですが、自然災害は避けることができません。開き直って、良い音楽を聴き、スポーツに勇気づけられ、何か良いことをして世の中の役に立ち、、、と、しっかり日常に向き合って一日一日生活することも大切なんだと思います。

ということで、ハイドンの新たなレビュー、頑張って書きます(笑)

  • 2019/11/27 (Wed) 00:52
  • REPLY