アントニ・ロス=マルバ/オランダ室内管の交響曲2番(ハイドン)
こちらも最近入手したLP。

アントニ・ロス=マルバ(Antoni Ros-Marbà)指揮のオランダ室内管弦楽団(The Netherlands Chamber Orchestra)の演奏で、ハイドンの交響曲2番などを収めたアルバム。ハイドンの収録は1982年11月6日、アムステルダムコンセルトヘボウでのライヴ。レーベルはオランダ室内管の自主制作nko(Het Nederlands Kamerorkest)。
このアルバム、もちろん指揮者のアントニ・ロス=マルバ目当てで入手したもの。私はロス=マルバはお気に入り。ロス=マルバのアルバムは過去に3度取り上げていますので、まずは御一読下さい。
2015/02/15 : ハイドン–協奏曲 : イザベル・ファン・クレーンのヴァイオリン協奏曲(ハイドン)
2013/03/31 : ハイドン–協奏曲 : グラン・カナリア・フィルのトランペット協奏曲、2つのホルンのための協奏曲
2011/01/22 : ハイドン–管弦楽曲 : ロス=マルバ/カタルーニャ室内管弦楽団の十字架上のキリストの最後の七つの言葉
先鋭的な演奏も、流行の最先端も、火花バチバチの演奏も嫌いではありませんが、私の歳になると、豊かな響きでゆったりと歌う演奏の良さが身にしみてきます(笑) ロス=マルバの振るオケはまさにそうした豊かな音楽が溢れ出てくる演奏で、特にグラン・カナリア・フィルの演奏などは見事の一言。そのロス=マルバの振る未知のハイドンのLPをオークションで発見した時には、もちろん過呼吸な状態になり、速攻手に入れたのは言うまでもありません。到着して、所有盤リストに登録する際に色々調べてみると、極上の響きを誇るコンセルトヘボウでのライヴではありませんか。ということで、いつものようにVPIと必殺美顔ブラシで丁寧にクリーニングして、針を落としてみると、期待通りの素晴らしい響きが流れ出しました!
Hob.I:2 Symphony No.2 [C] (before 1764)
B面最初がハイドン。もちろんハイドンから聴きます。交響曲2番ということで、ごく初期のシンプルな曲。期待通り、1楽章は晴朗かつ愉悦感たっぷりの音楽が弾みます。そしてドラティを思わせるキレの良いフレージングも見事。初期のハイドンの交響曲の魅力が万全に表現されています。ロス=マルバの真骨頂は続くアンダンテ。適度に彫りの深い表情ながらほんのりと華やかさ香る演奏。シュトルム・ウント・ドラング期を予感させるかすかな翳りも重なり、実に味わい深い演奏に痺れます。最後にしっかりテンポを落とすマナーもいいですね。そしてフィナーレも華やかさを失わず、華麗に躍動。奏者がリラックスして実に楽しげに演奏しているのがわかります。短い曲ですが、お客さんからは暖かな拍手が降り注ぎ、この短い曲を心から楽しんだ雰囲気に包まれます。
この後に続くラヴェルの「クープランの墓」がまた絶品。ハイドンのレビューで取り上げたんですが、ラヴェルの気品に満ちたしなやかさに耳を奪われます。まるで詩情溢れる絵巻物を眺めるがごとき至福のひととき。ハイドンの華やかさもこのラヴェルの気品もスペイン生まれのロス=マルバの魔術にかかった奏者が完璧にリラックスして音楽を生み出していきます。A面のクリスティアン・バッハのシンフォニア(Op.18 No.2)は典雅の極み、リヒャルト・シュトラウスの「カプリッチョ」からの弦楽合奏はもはや夢の国。ロス=マルバという人、バトンテクニックというレベルではなく、奏者から自然で豊かな音楽引き出す魔術師のような人なのでしょう。

アントニ=ロス・マルバ/オランダ室内管によるハイドンの交響曲は、独墺系の指揮者とは異なるハイドンの魅力を見事に引き出す素晴らしい演奏でした。ライヴにも関わらず極上の音楽が流れ、この日の聴衆もマルバの魔術に酔いしれたことでしょう。このアルバムも宝物になりました。評価は[+++++]とします。

アントニ・ロス=マルバ(Antoni Ros-Marbà)指揮のオランダ室内管弦楽団(The Netherlands Chamber Orchestra)の演奏で、ハイドンの交響曲2番などを収めたアルバム。ハイドンの収録は1982年11月6日、アムステルダムコンセルトヘボウでのライヴ。レーベルはオランダ室内管の自主制作nko(Het Nederlands Kamerorkest)。
このアルバム、もちろん指揮者のアントニ・ロス=マルバ目当てで入手したもの。私はロス=マルバはお気に入り。ロス=マルバのアルバムは過去に3度取り上げていますので、まずは御一読下さい。
2015/02/15 : ハイドン–協奏曲 : イザベル・ファン・クレーンのヴァイオリン協奏曲(ハイドン)
2013/03/31 : ハイドン–協奏曲 : グラン・カナリア・フィルのトランペット協奏曲、2つのホルンのための協奏曲
2011/01/22 : ハイドン–管弦楽曲 : ロス=マルバ/カタルーニャ室内管弦楽団の十字架上のキリストの最後の七つの言葉
先鋭的な演奏も、流行の最先端も、火花バチバチの演奏も嫌いではありませんが、私の歳になると、豊かな響きでゆったりと歌う演奏の良さが身にしみてきます(笑) ロス=マルバの振るオケはまさにそうした豊かな音楽が溢れ出てくる演奏で、特にグラン・カナリア・フィルの演奏などは見事の一言。そのロス=マルバの振る未知のハイドンのLPをオークションで発見した時には、もちろん過呼吸な状態になり、速攻手に入れたのは言うまでもありません。到着して、所有盤リストに登録する際に色々調べてみると、極上の響きを誇るコンセルトヘボウでのライヴではありませんか。ということで、いつものようにVPIと必殺美顔ブラシで丁寧にクリーニングして、針を落としてみると、期待通りの素晴らしい響きが流れ出しました!
Hob.I:2 Symphony No.2 [C] (before 1764)
B面最初がハイドン。もちろんハイドンから聴きます。交響曲2番ということで、ごく初期のシンプルな曲。期待通り、1楽章は晴朗かつ愉悦感たっぷりの音楽が弾みます。そしてドラティを思わせるキレの良いフレージングも見事。初期のハイドンの交響曲の魅力が万全に表現されています。ロス=マルバの真骨頂は続くアンダンテ。適度に彫りの深い表情ながらほんのりと華やかさ香る演奏。シュトルム・ウント・ドラング期を予感させるかすかな翳りも重なり、実に味わい深い演奏に痺れます。最後にしっかりテンポを落とすマナーもいいですね。そしてフィナーレも華やかさを失わず、華麗に躍動。奏者がリラックスして実に楽しげに演奏しているのがわかります。短い曲ですが、お客さんからは暖かな拍手が降り注ぎ、この短い曲を心から楽しんだ雰囲気に包まれます。
この後に続くラヴェルの「クープランの墓」がまた絶品。ハイドンのレビューで取り上げたんですが、ラヴェルの気品に満ちたしなやかさに耳を奪われます。まるで詩情溢れる絵巻物を眺めるがごとき至福のひととき。ハイドンの華やかさもこのラヴェルの気品もスペイン生まれのロス=マルバの魔術にかかった奏者が完璧にリラックスして音楽を生み出していきます。A面のクリスティアン・バッハのシンフォニア(Op.18 No.2)は典雅の極み、リヒャルト・シュトラウスの「カプリッチョ」からの弦楽合奏はもはや夢の国。ロス=マルバという人、バトンテクニックというレベルではなく、奏者から自然で豊かな音楽引き出す魔術師のような人なのでしょう。

アントニ=ロス・マルバ/オランダ室内管によるハイドンの交響曲は、独墺系の指揮者とは異なるハイドンの魅力を見事に引き出す素晴らしい演奏でした。ライヴにも関わらず極上の音楽が流れ、この日の聴衆もマルバの魔術に酔いしれたことでしょう。このアルバムも宝物になりました。評価は[+++++]とします。
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