作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

Haydn Disk of the Month - July & August 2018

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東京の日中はまだまだ酷暑ですが、ふと秋風が吹き抜ける瞬間もあり、そろそろ夏が終わろうとしています。

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夏はお盆。それまでお盆は他人事に近かったんですが、6年前に父が亡くなってからはお盆にお坊さんがお経をあげにきてくれるので、必然的に仏壇の前に盆提灯を灯したり、見様見真似できゅうりとナスで精霊馬を作ったり、迎え火と送り火を焚いたりします。見様見真似も6年経つと普通の景色になるのが不思議なところ。うちのお寺は新暦の7月15日がお盆なので、7月のお盆が毎年の区切りに感じるわけです。仕事の都合で夕方火を炊いたり、夜遅くになったりしますが、去年は風が強かったとか、夕焼けが綺麗だったとか何と無く振り返りながら1年1年過ぎていきます。

父が亡くなった時には元気だった母親も、昨年4月に骨折で3ヶ月入院してからは体力の低下が目立つようになり、今年は7月下旬から肺炎で入院しています。点滴で軽快してもまたぶり返したりを繰り返すようになり、あとは気力と体力次第とのこと。会社帰りに毎日病院に顔を出し、前日と変わらぬ体調に一喜一憂する毎日を過ごしています。



さて月末といえば、当ブログではその月にレビューしたアルバムからベスト盤を選ぶのが習わしですが、今年は7月初旬に温泉旅行に出かけた記事を書くことでほとんど7月を潰してしまったため、7月にベスト盤を選定せず、7月8月合わせてまとめてベスト盤を選ぼうという勝手進行にしたことは先月末の記事でお知らせした通り。病院通いをしながら2ヶ月かかってようやく1ヶ月分のレビューをしたということでご容赦願います。



ということで、今月のベスト盤はこちら。

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2018/08/08 : ハイドン–協奏曲 : ヴァレンティナ・カメニコヴァのピアノ協奏曲集(ハイドン)

なになに、アントニーニもグリラーも、東京クヮルテットも並んでいるのに、このアルバムを選ぶのかという罵声が各方面から飛んできそうな予感もしますが、グリラーも東京クヮルテットも既に多くの方が評価する名盤中の名盤。アントニーニのシリーズも前の巻を激賞したばかりで、世の注目度も抜群。私もそれを否定するものではありませんが、今の私にはそれらのアルバム以上に、このヴァレンティナ・カメニコヴァの染み入るよな穏やかなピアノの素晴らしさが響いたわけです。おそらく日本ではあまり知る人もいないピアニストかもしれませんが、このアルバムで聴かれるピアノはしっとりと心に響いてくるんですね。驚くのがカデンツァ。技術の誇示など全くせず、ひたすら澄み切った心境に近づこうというもの。そして指揮者のリボール・フラヴァチェクもほぼ無名ながら、実に慈しみ深い伴奏でピアノを盛り立てます。ハイドンの協奏曲の素晴らしさを演奏するというよりは祈りの感情で満たしていくような絶美の世界。もしかしたら私の今の生活が祈りのような感情を欲しているのかもしれませんね。Apple Musicで1曲だけ聴くことができますが、やはりLPで聴くと澄み切りかたが違います。なかなか入手が難しいかと思いますが、協奏曲を好まれる方には是非聴いていただきたい至宝というべきアルバムです。



いつものように今月の高評価盤を挙げておきます。

2018/08/28 : ハイドン–弦楽四重奏曲 : グリラー弦楽四重奏団のOp.71、Op.74(ハイドン)
2018/08/25 : ハイドン–オペラ : ウィリアム・バーガーのオペラアリア集(ハイドン)
2018/08/19 : ハイドン–声楽曲 : クリストフ・ゲンツの英語カンツォネッタ集(ハイドン)
2018/08/06 : ハイドン–弦楽四重奏曲 : 東京クヮルテットのOp.20のNo.4、No.5(ハイドン)
2018/07/07 : ハイドン–交響曲 : 【新着】ジョヴァンニ・アントニーニの交響曲全集第6巻(ハイドン)

クリストフ・ゲンツの歌曲集も沁みるようなピアノの伴奏が素晴らしかったですね。もちろん最近は色々聴いて気に入ったものしか記事にしておりませんので、全盤素晴らしいんです!

さて、9月に入ると少しは過ごしやすくなるでしょうから、音楽を楽しむにはいい季節になりますね。皆さんにも良い音楽との出会いがありますように。



2018年8月のデータ(2018年8月31日)
登録曲数:1,363曲(前月比±0曲) 登録演奏数:11,004(前月比+81演奏)



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2 Comments

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sifare

No title

Daisyさん、こんにちは~
9月に入りようやく激暑から逃れられたかなと思っていたら、関西ではまたまた台風の被害が、そして北海道での大地震。関西での今回の台風は大阪直撃だったので、大阪の友人、親戚などはなかなかの被害がありました。どこでどう何の被災をするか、本当に分らなくなってきました。
自然災害は恐ろしいです、お互いに気をつけましょう。

お母様、そうですか。入院が長引かれるのもまたご心配なことですね。
ただただ早くのご回復をお祈りするばかりです。
またご家族さまもあまりご無理をなさらないようにと願っています。

私も車の中でハイドンのバリトンの音を聴くと穏やかな気持ちになって、アイゼンシュタットの雰囲気を思い出します。音楽って素晴らしい~



Daisy

Daisy

Re: No title

sifareさん、いつもコメントありがとうございます。

今月は珍しく、月に2回も大阪出張、しかも台風直後ということで大阪市内の様子も肌で感じることができました。足場の崩れた工事現場や倒れた街路樹などを見るとかなりの暴風だったことがわかりました。東京でも同じ規模の台風がきたら大変です。おっしゃるように自然災害は防ぎようがないですね。何はともあれ無事で何よりです。

母親の方は、高齢なこともあり、またパーキンソン病の進行で嚥下能力が低下し、口からの栄養摂取が難しい状態になっており、もはや回復というのは難しい状況です。このところは眠っていることが多くなり、そろそろかと心の準備をしております。前からチケットをとってあったコンサートには出かけておりますが、毎日の見舞いで音楽を聴いてレビューするというのが滞りつつあります。せっかく涼しくなってきたので、なんとかあと数枚、レビューしたいと思いますのでよろしくお願いします。

  • 2018/09/17 (Mon) 08:39
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