作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

バルビローリ64年のオックスフォード

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今日はジョン・バルビローリ指揮のボストン交響楽団のライヴ録音を。

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収録曲はハイドンの交響曲92番オックスフォード、シベリウスの交響曲2番、エルガーの交響曲2番という組みあわせの2枚組。録音はすべて1964年ですが、ハイドンは11月7日。すべてライヴで拍手入り。JOY CLASSICSというアメリカのCD-Rレーベルのものです。

バルビローリは1899年12月生まれとのことですので、これは64歳の演奏。1961年から67年までストコフスキーの後を継いでヒューストン交響楽団の音楽監督を勤め、70年(万博の年)に亡くなっていますので、晩年の録音ということになります。ヒューストン時代のボストン響への客演ということでしょう。

バルビローリは一般的にはシベリウスやエルガーなんでしょうが、私は印象に残っているのはマーラーの交響曲第9番のベルリンフィルとのEMIへの録音。マーラーの9番なのに流麗な弦の魅力で聴かせきってしまう素晴らしい演奏。そして、ハイドンの交響曲の録音も83番雌鶏など何枚かあり、キレのいい弦のメロディーの魅力を遺憾なく発揮しています。

本アルバムのオックスフォードは、ザラっとした弦楽器の音色とライヴらしい会場の暗騒音、拍手などによってコンサートホールの様子がリアルにつたわるいい録音。
冒頭部分はテンポを落としながら隈取りを曖昧にしない非常に丹念な演出が印象的。序奏の演奏だけで引き込まれる集中力。主題に入りバルビローリ特有の流麗ながら竹を割ったようなキレのいいフレージングで一気に勢いを増します。第1楽章はそのまま勢いを保ってフィニッシュ。
バルビローリの魅力が最も出ているのが第2楽章のアダージョ。ゆったりしたテンポで丹念にフレーズを描いていきますが、その中に素朴というか、諦観に近いニュアンスが漂うのが流石。さっぱりとした流れがかえって心に残ります。
第3楽章も小細工なしにさっぱりズバズバとすすみます。そしてフィナーレ。曲のクライマックスがここにあることを明確に印象づける最後の快活さ。低音弦のうなりもなかなかの迫力。金管のアクセントが意外と小刻みなのが印象的。少々デッド気味な録音が終楽章の複雑な音符をクリアに聴かせます。最後は吹き上がりよくフィニッシュ。
盛大な拍手を誘います。

このオックスフォードはバルビローリのライヴの魅力を伝えるいい録音であることに間違いはありません。評価は[++++]としました。
続くシベリウスの2番もオックスフォード同様の魅力を感じられる演奏ですので、ファンの方は探して手に入れるべきアルバムだと思います。
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