ウィハン弦楽四重奏団の「ひばり」(ハイドン)
お宝盤発掘!

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ウィハン弦楽四重奏団(Wihan Streichquartett)による、ハイドンの弦楽四重奏曲Op.64のNo.5「ひばり」他、モーツァルト、ブリテン、ドヴォルザーク、ヤナーチェク、ラヴェルの弦楽四重奏曲を収めた2枚組のアルバム。 収録は1991年から94年にかけて、収録場所は記載されていません。レーベルは独CANTUS CLASSICS。
このアルバム、たまたまディスクユニオンの店頭で最近発見したもの。妙に凝ったタイポグラフィーでクァルテット名が書かれ、デザインもそれなりに凝ったジャケットを一目見て、「これ持ってない」とすぐにわかりましたので購入。帰って冒頭のひばりをちょっと聴いてみたところ、鳥肌が立つような恍惚とした入りに名演奏を確信。一気に聴いてしまいました。
ウィハン弦楽四重奏団は私ははじめて聴く団体です。チェコのクァルテットで2015年で設立30年を迎えるそうです。amazonを検索してみるとスメタナ、ドヴォルザーク、ヤナーチェクなどのお国ものの他、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集、シューベルトなどのアルバムがリリースされており、またビートルズの曲を弦楽四重奏曲の編曲したようなポピュラーな選曲のアルバムもあり、活動はかなり幅広いようです。コンクールの受賞歴も数多く、その中には「大阪室内楽フェスタ」という記載もあることから日本でもご存知の方も多いかもしれませんね。
このアルバムの録音時のメンバーは下記のとり。
第1ヴァイオリン:レオシュ・チェピツキィー(Leoš Čeoický)
第2ヴァイオリン:ヤン・シュルマイスター(Jan Schulmeister)
ヴィオラ:イジィー・ジィックモンド(Jiří Žigmund)
チェロ:アレシュ・カスプジーク(Aleš Kaspřík)
Welcome to the official website of the Wihan Quartett
ウェブサイトを見てみると現在ヴィオラは別の奏者に変わっているようです。
Hob.III:63 String Quartet Op.64 No.5 "Lerchenquartetett" 「ひばり」 [D] (1790)
ひばりの有名な導入のフレーズが実に癒しに満ちて響きます。さらっと軽快なリズムで実にしなやかに音階を行き来します。冒頭の1フレーズから愉悦感に富んだ美しい音楽に吸い寄せられるよう。これまでここまで美しい導入があったでしょうか。すぐに適度にキリリとした磨き抜かれたレオシュ・チェピツキィーのヴァイオリンがクッキリとさえずります。完璧なバランスで響きあう4本の楽器。このアンサンブルの絶妙なセンスこそがこうしたメロディーの美しい曲に命を吹き込みます。曲が進むにつれて、アンサンブルに力が漲り、弦楽器の胴鳴りまで加わって素晴らしい迫力。印象的な長い休符をあしらい、中庸を保ちながらも詩情が香り立つような演奏。味わい深いオーソドックスさ。1楽章から絶品です。
続くアダージョもすっと自然に入ります。この絶妙な入りのセンスにぞくぞくします。各楽器がしっかりとフレーズを膨らませて弓の弾き始めから終わりまでの強弱の変化を巧みにコントロールしているので、メロディーの味わいの深さは格別。ヴィブラートのかけ方ひとつとっても実にセンスがいい。録音も聴きやすいもので、響きの良い木造教会で演奏しているような実にいい雰囲気。
メヌエットも入りの自然さから打たれます。この各楽章のすっとなじんで入るところはなかなか真似できるものではありませんね。テンポに変化をつけながらも、自然なフレージングを乱すことなく進み、中間部のちょっと変わった音階に変わるところでさっと気配を変えるところなども絶妙。フレーズごとにしっかりと表情をコントロールしきっています。
そしてテクニックの見せ所のフィナーレでは、別格の表現力。音階がキレがいいのはもちろん、そういう次元ではなく、早いパッセージでも音楽が踊り、しっかりコントロールされた味わい深い響きを造っています。最後はコミカルさも加えて、すっと力を抜く大人の技。やはりセンスの良さに脱帽。
このあとは、曲が変わりモーツァルトの「不協和音」が不気味に響きわたります。こちらもモーツアルトらしい天真爛漫さが絶品です。
ふと出会ったウィハン弦楽四重奏団の「ひばり」。冒頭の一音から最後の余韻が消えるまで含めて、絶妙なセンスでまとめられた名演奏。これまで多くの演奏を聴いてきましたが、この演奏の完成度というか、素朴な味わい深い良さは、ちょっと他の演奏とは差がつくのが正直なところ。レオシュ・チェピツキィーのヴァイオリンの伸びやかな音色も聴きどころなんですが、いい意味で目立ちすぎず、程よい美しさなのがとてもいいですね。このひばり、万人にオススメできる演奏といっていいでしょう。ひばりの美しいメロディーを最も洗練されたオーソドックスな演奏で楽しめるのはこのアルバムです。もちろん評価は[+++++]とします。

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ウィハン弦楽四重奏団(Wihan Streichquartett)による、ハイドンの弦楽四重奏曲Op.64のNo.5「ひばり」他、モーツァルト、ブリテン、ドヴォルザーク、ヤナーチェク、ラヴェルの弦楽四重奏曲を収めた2枚組のアルバム。 収録は1991年から94年にかけて、収録場所は記載されていません。レーベルは独CANTUS CLASSICS。
このアルバム、たまたまディスクユニオンの店頭で最近発見したもの。妙に凝ったタイポグラフィーでクァルテット名が書かれ、デザインもそれなりに凝ったジャケットを一目見て、「これ持ってない」とすぐにわかりましたので購入。帰って冒頭のひばりをちょっと聴いてみたところ、鳥肌が立つような恍惚とした入りに名演奏を確信。一気に聴いてしまいました。
ウィハン弦楽四重奏団は私ははじめて聴く団体です。チェコのクァルテットで2015年で設立30年を迎えるそうです。amazonを検索してみるとスメタナ、ドヴォルザーク、ヤナーチェクなどのお国ものの他、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集、シューベルトなどのアルバムがリリースされており、またビートルズの曲を弦楽四重奏曲の編曲したようなポピュラーな選曲のアルバムもあり、活動はかなり幅広いようです。コンクールの受賞歴も数多く、その中には「大阪室内楽フェスタ」という記載もあることから日本でもご存知の方も多いかもしれませんね。
このアルバムの録音時のメンバーは下記のとり。
第1ヴァイオリン:レオシュ・チェピツキィー(Leoš Čeoický)
第2ヴァイオリン:ヤン・シュルマイスター(Jan Schulmeister)
ヴィオラ:イジィー・ジィックモンド(Jiří Žigmund)
チェロ:アレシュ・カスプジーク(Aleš Kaspřík)
Welcome to the official website of the Wihan Quartett
ウェブサイトを見てみると現在ヴィオラは別の奏者に変わっているようです。
Hob.III:63 String Quartet Op.64 No.5 "Lerchenquartetett" 「ひばり」 [D] (1790)
ひばりの有名な導入のフレーズが実に癒しに満ちて響きます。さらっと軽快なリズムで実にしなやかに音階を行き来します。冒頭の1フレーズから愉悦感に富んだ美しい音楽に吸い寄せられるよう。これまでここまで美しい導入があったでしょうか。すぐに適度にキリリとした磨き抜かれたレオシュ・チェピツキィーのヴァイオリンがクッキリとさえずります。完璧なバランスで響きあう4本の楽器。このアンサンブルの絶妙なセンスこそがこうしたメロディーの美しい曲に命を吹き込みます。曲が進むにつれて、アンサンブルに力が漲り、弦楽器の胴鳴りまで加わって素晴らしい迫力。印象的な長い休符をあしらい、中庸を保ちながらも詩情が香り立つような演奏。味わい深いオーソドックスさ。1楽章から絶品です。
続くアダージョもすっと自然に入ります。この絶妙な入りのセンスにぞくぞくします。各楽器がしっかりとフレーズを膨らませて弓の弾き始めから終わりまでの強弱の変化を巧みにコントロールしているので、メロディーの味わいの深さは格別。ヴィブラートのかけ方ひとつとっても実にセンスがいい。録音も聴きやすいもので、響きの良い木造教会で演奏しているような実にいい雰囲気。
メヌエットも入りの自然さから打たれます。この各楽章のすっとなじんで入るところはなかなか真似できるものではありませんね。テンポに変化をつけながらも、自然なフレージングを乱すことなく進み、中間部のちょっと変わった音階に変わるところでさっと気配を変えるところなども絶妙。フレーズごとにしっかりと表情をコントロールしきっています。
そしてテクニックの見せ所のフィナーレでは、別格の表現力。音階がキレがいいのはもちろん、そういう次元ではなく、早いパッセージでも音楽が踊り、しっかりコントロールされた味わい深い響きを造っています。最後はコミカルさも加えて、すっと力を抜く大人の技。やはりセンスの良さに脱帽。
このあとは、曲が変わりモーツァルトの「不協和音」が不気味に響きわたります。こちらもモーツアルトらしい天真爛漫さが絶品です。
ふと出会ったウィハン弦楽四重奏団の「ひばり」。冒頭の一音から最後の余韻が消えるまで含めて、絶妙なセンスでまとめられた名演奏。これまで多くの演奏を聴いてきましたが、この演奏の完成度というか、素朴な味わい深い良さは、ちょっと他の演奏とは差がつくのが正直なところ。レオシュ・チェピツキィーのヴァイオリンの伸びやかな音色も聴きどころなんですが、いい意味で目立ちすぎず、程よい美しさなのがとてもいいですね。このひばり、万人にオススメできる演奏といっていいでしょう。ひばりの美しいメロディーを最も洗練されたオーソドックスな演奏で楽しめるのはこのアルバムです。もちろん評価は[+++++]とします。
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