【番外】多摩センターにコンサートへ

最近度々コメントをいただくSkunjpさんからのお誘いでコンサートに行ってきました。コンサートと言っても一般のコンサートではなくキリスト教のコンサート。ハイドンにも造詣が深く、いつも含蓄のあるコメントをいただくSkunjpさんですが、ご自身が指揮をされると聞いて、お邪魔してみたくなった次第。ブログではこのところヘレヴェッヘの天地創造の記事をきっかけに宗教音楽についてのやりとりが続いており、それもあって、興味がわいた次第です。

会場は多摩センター近くの桜美林大学多摩アカデミーヒルズというところ。幸い自宅からも車で小一時間のところ。

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近くの駐車場に車を停め、会場に向かいますが、街路樹の葉がうっすら紅葉しはじめています。東京も秋本番ですね。

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会場ではこの土日にかけてのキリスト教の集会ということで大勢の人で賑わっていました。コンサートはホテルの会議室のようなところで行われましたが、事前に想像していたよりずっと大規模。Skunjpさんが前の方の招待席に我々夫婦の席を用意してくださっていました。開始時間の少し前に席につくと、早速Skunjpさんが来られてご挨拶。ブログでは頻繁にやりとりをしていますので、知らない人とは思えませんが、もちろん初対面です。

コンサートは、司会者が話しをしながらの進行で、ごく小規模のオーケストラとかなりの人数の合唱団による聖書の言葉を歌詞にした合唱曲、ヴァイオリン独奏、宣教師のメッセージに最後はヘンデルのメサイアからハレルヤが演奏されるという構成。このなかのオケと合唱が演奏するところをSkunjpさんが指揮します。

コンサートの開始時間になると、オーケストラのメンバーと、合唱団の方が登壇しますが、びっくりしたのは合唱の人数。ステージの壇上に満員電車くらいに詰めて、おそらく200名くらいの方が結集。若い方からかなり年配の方までビッチリ並びます。会場全員で賛美歌の合唱のあと、1曲目の最初のコーラスが始まるとさすがに圧倒的な声量。オケはキリスト集会合奏団、合唱はキリスト集会合唱団ということで、もちろんプロの演奏家の方ではありませんが、なんというか、喜びに満ちたエネルギーのようなものに圧倒されます。みなさん、技術とかテクニックというところではなく、歌うこと、演奏することの喜びに満ちていました。曲が演奏されるごとに関連する聖書の一節の語りが入ります。もちろん日本語での語りなので歌詞との関連の意味もよくわかります。

ハイドンでも「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」などもソナタごとに語りのはいる録音もかなりの数がありますが、ラテン語の場合が多く、いまひとつピンときませんでしたが、この日のコンサートを体験して、語りが入ることの意味がわかりました。というより宗教的な行事のための音楽は、こうした場と、こうした心情で聞くべきものと再認識。普段は純粋に音楽的に聴いていますが、それはこうした音楽の本来の目的に沿って聴いていないのだということがわかりました。

肝心のSkunjpさんの指揮ですが、これも見事なものでした。大勢の合唱団の一人ひとりがSkunjpさんの棒に反応して、ピアニッシモからフォルテッシモまで、癒しに満ちたおおらかな表情からうねるような大波まで、実に表情豊か。もちろん、音楽の表情をコントロールしようとするのではなく一人一人から自然に湧き出るエネルギーをそのまま束ねてまとめようとしているような指揮。全員が喜びの頂点に達しようとするほどのエネルギーに打たれました。最後のヘンデルに至っては、コーラスのエネルギーが風圧に感じるほど。コーラスの方々の渾身の歌唱も印象的でしたが、コントラバスの方も、コーラス以上に歌いながら演奏していたのが妙に印象的でした。なんとなく心に響くコンサートでした。

思い返してみると、私も幼稚園はキリスト教系。小学生のころ近所に教会があったことから少しの間教会に通ったこともありました。卒業旅行でミケランジェロによる巨大なバシリカを見にバチカンのサンピエトロ寺院いったときにはちょうどミサの時間で、席に座って巨大なドームを仰ぎみていると、おそらく「隣人を愛しなさい」との一言で、まわりの人全員から笑顔で握手されました。こういった体験があったんですが、大抵の日本人と同様、特別な宗教的感情を持つには至らず、クリスマスを楽しみ、初詣に神社に行き、お葬式にはお寺に行き、父が亡くなってからは檀家となって毎月に近く寺に通っています。

ハイドンを含めてクラシック音楽はキリスト教の影響は非常に大きなものがありますが、宗教曲を聴く場合にも、やはり純粋に音楽を聴いていて、肝心の宗教的感情をもつことなく表面的に楽しんでいるのが正直なところでしょう。こうした音楽にはまったく違う聴き方があり、むしろ音楽が主役ではなく、祈りや帰依の感情が主役というのが本来のものなのでしょうね。この日は、そういったことに気づかされたコンサートでもありました。

Skunjpさん、いろいろありがとうございました。

(追伸)ヘルムート・コッホ盤、合唱がいいんですよ!

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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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御礼

Daisyさん、先日はお忙しい中、奥様ともどもご来場いただき、本当にありがとうございました。<m(__)m>

Daisyさんのお顔はブログにあった夜の仙台の写真で見知っていたつもりですが、あの写真のちょっといかつい感じ(失礼)ではなく、笑顔が素敵なさっぱりと柔和な感じの方でホッとしました。不思議だったのは初対面とは思えなかったことです。昔から知っているような気のおけない感じでした。何ででしょうかね?まあ、ハイドンの同好の志だからでしょうか。それから奥様も静かな雰囲気の上品でステキな方でした。お話はあまり交わしませんでしたが温かいものが伝わってきました。お会いできてとても嬉しく思いました。

さて、演奏会の感想ですが、まことに身に余るお言葉で恐縮しています。当日は合唱団の規模の割に会場が小さく、もう少し柔らかなフォルテにすべきだったと反省しています。また、この秋は2回しか指導できなかったということで一部オケの乱れもありました。

ただし私達のメインとする所、「心から心への賛美」という部分は伝わったようで安心しました。(…小さな声で言いますと、私達は究極的には、人ではなく神様に聴いていただくつもりで歌っています)。それから、曲ごとに聖書朗読が入る点も好印象を持たれたようで嬉しいです。私達が伝えたかったのは、歌というより聖書のみことばの世界です。

Daisyさんが小さいころ教会に行ったことがおありだとのこと、合点がいったような気がします。なぜなら、みことばの種というか、信仰的な雰囲気がDaisyさんの中にとどまっていると感ずるからです。クラシック音楽は信仰と深くかかわっています。今後ともお互いに、そちらの方面での理解も共に深めていくことができればと願っています。

そしてまた私については、天地創造の宿題をこれから果たしていきたいと思っています。ハイドンが神様に対する絶対的な信頼のもと、人を愛し、自然を愛し、人生を愛した証としての音楽が天地創造や四季であるのでしょう。

その観点から天地創造ほかの宗教曲を聴いたとき、はじめて共感できるものを覚えました。ハイドンの宗教曲はとにかく堅苦しくないのですね。それどころか、ある意味、ディベルティメントの世界にも通じる楽しいものがあると思います。

ヘルムート・コッホ盤は仰る通り合唱が凄いですね。バーン!と来ます。しかもうるさくない。勉強になります(笑)ありがとうございました。そして、今後とも宜しくお願いします。





Re: 御礼

Skunjpさん、さっそくコメントありがとうございます。

こちらも初対面という気にはなりませんでした。いつもいただくコメントの文章からお人柄はなんとなく想像していましたが、演奏される音楽も含めて想像通りでした。コンサートではいろいろとご配慮いただきありがとうございました。おかげさまで楽しい時間を過ごすことができました。

今回のコンサート、普段は聴く一方な私にとっていろいろな気づきもありました。最近足を運ぶコンサートといえば大きなホールで名のある人のものがほとんどですので、身近な人の演奏を目の前で楽しむという、遠くハイドンの時代には当たり前だったスタイルが、実は意外に新鮮に感じました。音楽をアルバムで聴き、そしてその追体験のようにコンサートを聴くのが当たり前の時代に、こうして音楽を身近に楽しむことこそ、音楽の喜びの本質なのではないかと気付いた次第。

また、私がレビューで評価する演奏は、基本的にはテクニックや技を聴かせようとする演奏ではないものが多いのですが、ことハイドンに限ってはそうした演奏こそ、ハイドンの本質的な魅力を伝える演奏に近いように思います。奏者の自己顕示欲のようなものが垣間見える演奏からはハイドンの本当の魅力が伝わってこないんですね。演奏する人の心が聴く人に届くということがとても重要なのだと思います。今回のコンサートの演奏はまさにそのエッセンスに満ちていたような気がします。一心不乱に歌う合唱団の方々、そしてコントラバスを弾きながら歌う奏者の方の姿に特にそれを感じました。

いろいろな音楽を聴くたびに大なり小なり発見がありますが、今回のコンサートでは音楽の聴き方をあらためて考えさせられました。結果的にこちらの器が大きくなっているといいのですが、、、(笑)
プロフィール

Daisy


Author:Daisy

ハイドン(Franz Joseph Haydn)の膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。私はなぜハイドンにはまったのか?

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ハイドン所有盤リスト
Joseph Haydn Discography
所有盤をジャンル別にリスト化しています。基本的に録音年順とし、録音年不明のものはリスト冒頭に記載。演奏者名はジャケットなどの表記に合わせています。

登録曲数:1,368
登録演奏数:11,793
(2019年12月31日)
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