作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

絶唱、魂の歌(ハイドン)

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今日は超マイナー盤を。オークションなどでハイドンの歌曲のCDを少しずつあつめていますが、その中で気になる盤がありました。

DantonKipnis.jpg
http://www.amazon.co.jp/Spirits-Song-Hayden/dp/B0000E1WNS/ref=sr_1_8?ie=UTF8&s=music&qid=1279032262&sr=1-8

Newport Classicというアメリカのレーベルからでているハイドンの歌曲集。
ソプラノはジーン・ダントン、そしてフォルテピアノはイゴール・キプニス、そしていくつかの曲にはメゾソプラノ、ヴァイオリン、チェロが加わります。

曲目は、英語のカンツォネッタ集から数曲と、スコットランド歌曲、ウェールズ歌曲から数曲、それとキプニスのソロでアンダンテと変奏曲Hob.XVII:6などです。

美麗な女性とフォルテピアノの前でたたずむ笑顔のフォルテピアノ奏者。二人の信頼関係がにじみ出るようないい表情の写真ですね。
ライナーノーツをみると、このアルバムはフォルテピアノのキプニスの最後の録音とのこと。解説には2002年1月23日にがんのため死去との記載がありました。録音年は記載されていませんが、2000年から2001年くらいの録音なのではないかと想像できます。

ダントンのソプラノは良く通る高音の美しいものですが、発声と音量のコントロールの具合からみて、一流どころとは少し差のある感じですが、なぜか妙に心に響きます。まるで知り合いの女性が歌っているような身近な雰囲気があって気になります。心に刺さる声ということでしょう。
このアルバムの聴き所はやはり、キプニスのフォルテピアノの演奏。すべてを知り尽くし、死を前にした澄み切った心境というというか、何か不思議なものを感じます。ソロで弾いているアンダンテと変奏曲も素晴らしい。フォルテピアノとは思えない表現の幅と溢れる詩情。素晴らしいです。

アルバムの題名にもなっているThe Spirit's Song「魂の歌」、ダントン絶唱です。技術的なことはさておき、この歌とこの伴奏、何かが乗り移ったような絶妙の声と間。音楽は技術ではないですね。

このような演奏者の魂の吐露のようなアルバムには滅多にお目にかかれません。「魂の歌」というアルバムタイトルに偽りなしです。
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