ハンス・ガンシュ/カメラータ・アカデミカ・ザルツブルクのトランペット協奏曲(ハイドン)
ハンス・ガンシュのトランペット協奏曲の旧盤がみつかりました。

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ハンス・ガンシュ(Hans Gansch)のトランペット、カメラータ・アカデミカ・ザルツブルク(Camerata Academica Salzburg)の演奏によるテレマンのトランペット協奏曲、フンメルのトランペット協奏曲、レオポルド・モーツァルトのトランペット協奏曲、ハイドンのトランペット協奏曲、ヴィヴィルディの2本のトランペットのための協奏曲の5曲を収めたアルバム。収録は1994年3月15日から18日にかけて、ザルツブルクのモーツァルテウムの大ホールでのセッション録音。レーベルはオーストリアの ATEMMUSIK。
最近オークションで手に入れたもの。ハンス・ガンシュは1982年から96年までウィーンフィルの首席トランペット奏者を務めた人。ハンス・ガンシュのトランペット協奏曲は以前に2007年の録音を取り上げています。
2011/07/24 : ハイドン–協奏曲 : ハンス・ガンシュのトランペット協奏曲
上の記事で略歴には触れていますが、1953年生まれということで、今日取り上げるアルバムの録音時は41歳と覇気あふれる頃の演奏。2007年の録音から遡ること13年前の録音。また、ガンシュはアダム・フィッシャーとオーストリア・ハンガリー・ハイドン・フィルハーモニーの来日公演で生でもトランペット協奏曲を一度聴いており、なんとなく印象深い人。そのへんのあたりは下記をご参照ください。
2010/01/24 : ハイドン–交響曲 : アダム・フィッシャー全集その後
オケはカメラータ・アカデミカ・ザルツブルクで、シャーンドル・ヴェーグやパウムガルトナーの振ったハイドンの録音を何回か取り上げています。
2013/09/15 : ハイドン–交響曲 : ヴェーグ/カメラータ・アカデミカのブダペストライヴ
2012/02/08 : ハイドン–協奏曲 : アンドレ・ナヴァラ/パウムガルトナー/カメラータ・アカデミカのチェロ協奏曲2番
2010/11/27 : ハイドン–交響曲 : シャーンドル・ヴェーグの時計、102番ライヴ
2010/11/25 : ハイドン–交響曲 : シャーンドル・ヴェーグの太鼓連打、ロンドンライヴ
中でも一番上のブダペストライヴは、ヴェーグ渾身の指揮とカメラータ・アカデミカがフルオーケストラのようなど迫力の演奏が素晴らしい宝物のようなアルバムですが、録音は今日取り上げるアルバムの翌年の1995年のもの。ということでガンシュもオケもハイドンのトランペット協奏曲の演奏の最も正統な演奏を期待できるものということで、かなりの期待をもって聴きます。
Hob.VIIe:1 / Concerto per il clarino [E flat] (1796)
少し奥に定位する柔らかな響きのオケ。十分鮮明な録音で低音の厚みと迫力がありますが、高域、特にヴァイオリンはすこし薄めで繊細。オケはテンポよくオーソドックスな演奏ですが響きに力があって悪くありません。ガンシュのトランペットは前に取り上げたアルバム同様、抜群の安定感で堂々としたもの。モーリス・アンドレのように輝かしい音色で聴かせるタイプではなく、誠実さと実直さが持ち味という感じ。ただ聴き進むうちにじわりとトランペットの音色の魅力を感じさせるような味のあるもの。1楽章のカデンツァは落ち着きはらってトランペットの音色の魅力と高音の音階のキレの良さを披露。基本的な演奏のスタンスは新盤と変わりませんが、若い時の演奏の分、新鮮な印象があります。
アンダンテはオケもトランペットもじっくりと落ち着いて美しいメロディーを淡々と置いていきます。曲自体の美しさを前提に、しっかりと演奏することでこみ上げるほのかな感情を聴けと言っているよう。そしてフィナーレも教科書通りの律儀が演奏。踏み込んだ表現はありませんが、テクニックは確かなので演奏のキレは十分。オケは今までの楽章で一番雄弁ですが古典の範疇の中での表現ということで格調高いもの。よく聴くとトランペットの音階が鮮やかに上下するあたり、かなりのキレ。演奏する人が聴けばこの演奏の凄さがわかるのかもしれません。最後はオケがぐっと沈み込んで迫力を演出して終わります。
ハンス・ガンシュとカメラータ・アカデミカ・ザルツブルグによるトランペット協奏曲の94年の録音。2007年の録音もそうでしたが実にオーソドックスな演奏。オケのトランペット奏者として活躍してきた人だけに、派手な演出は微塵もなく、誠実そのものの演奏。ウィーンフィルのとろけるようなホルンやトランペットの響きの延長の美しいトランペットです。コンチェルトのソロという意味ではもう一歩踏み込んだ表現を期待したいという声も聞こえてきそうですが、晩年ウィーンで暮らしていたハイドンの曲の正統な演奏としてはこうゆう演奏もありでしょう。これがガンシュの音楽だという意味で、含蓄に富んだ演奏だと思います。評価は[++++]としたいと思います。

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ハンス・ガンシュ(Hans Gansch)のトランペット、カメラータ・アカデミカ・ザルツブルク(Camerata Academica Salzburg)の演奏によるテレマンのトランペット協奏曲、フンメルのトランペット協奏曲、レオポルド・モーツァルトのトランペット協奏曲、ハイドンのトランペット協奏曲、ヴィヴィルディの2本のトランペットのための協奏曲の5曲を収めたアルバム。収録は1994年3月15日から18日にかけて、ザルツブルクのモーツァルテウムの大ホールでのセッション録音。レーベルはオーストリアの ATEMMUSIK。
最近オークションで手に入れたもの。ハンス・ガンシュは1982年から96年までウィーンフィルの首席トランペット奏者を務めた人。ハンス・ガンシュのトランペット協奏曲は以前に2007年の録音を取り上げています。
2011/07/24 : ハイドン–協奏曲 : ハンス・ガンシュのトランペット協奏曲
上の記事で略歴には触れていますが、1953年生まれということで、今日取り上げるアルバムの録音時は41歳と覇気あふれる頃の演奏。2007年の録音から遡ること13年前の録音。また、ガンシュはアダム・フィッシャーとオーストリア・ハンガリー・ハイドン・フィルハーモニーの来日公演で生でもトランペット協奏曲を一度聴いており、なんとなく印象深い人。そのへんのあたりは下記をご参照ください。
2010/01/24 : ハイドン–交響曲 : アダム・フィッシャー全集その後
オケはカメラータ・アカデミカ・ザルツブルクで、シャーンドル・ヴェーグやパウムガルトナーの振ったハイドンの録音を何回か取り上げています。
2013/09/15 : ハイドン–交響曲 : ヴェーグ/カメラータ・アカデミカのブダペストライヴ
2012/02/08 : ハイドン–協奏曲 : アンドレ・ナヴァラ/パウムガルトナー/カメラータ・アカデミカのチェロ協奏曲2番
2010/11/27 : ハイドン–交響曲 : シャーンドル・ヴェーグの時計、102番ライヴ
2010/11/25 : ハイドン–交響曲 : シャーンドル・ヴェーグの太鼓連打、ロンドンライヴ
中でも一番上のブダペストライヴは、ヴェーグ渾身の指揮とカメラータ・アカデミカがフルオーケストラのようなど迫力の演奏が素晴らしい宝物のようなアルバムですが、録音は今日取り上げるアルバムの翌年の1995年のもの。ということでガンシュもオケもハイドンのトランペット協奏曲の演奏の最も正統な演奏を期待できるものということで、かなりの期待をもって聴きます。
Hob.VIIe:1 / Concerto per il clarino [E flat] (1796)
少し奥に定位する柔らかな響きのオケ。十分鮮明な録音で低音の厚みと迫力がありますが、高域、特にヴァイオリンはすこし薄めで繊細。オケはテンポよくオーソドックスな演奏ですが響きに力があって悪くありません。ガンシュのトランペットは前に取り上げたアルバム同様、抜群の安定感で堂々としたもの。モーリス・アンドレのように輝かしい音色で聴かせるタイプではなく、誠実さと実直さが持ち味という感じ。ただ聴き進むうちにじわりとトランペットの音色の魅力を感じさせるような味のあるもの。1楽章のカデンツァは落ち着きはらってトランペットの音色の魅力と高音の音階のキレの良さを披露。基本的な演奏のスタンスは新盤と変わりませんが、若い時の演奏の分、新鮮な印象があります。
アンダンテはオケもトランペットもじっくりと落ち着いて美しいメロディーを淡々と置いていきます。曲自体の美しさを前提に、しっかりと演奏することでこみ上げるほのかな感情を聴けと言っているよう。そしてフィナーレも教科書通りの律儀が演奏。踏み込んだ表現はありませんが、テクニックは確かなので演奏のキレは十分。オケは今までの楽章で一番雄弁ですが古典の範疇の中での表現ということで格調高いもの。よく聴くとトランペットの音階が鮮やかに上下するあたり、かなりのキレ。演奏する人が聴けばこの演奏の凄さがわかるのかもしれません。最後はオケがぐっと沈み込んで迫力を演出して終わります。
ハンス・ガンシュとカメラータ・アカデミカ・ザルツブルグによるトランペット協奏曲の94年の録音。2007年の録音もそうでしたが実にオーソドックスな演奏。オケのトランペット奏者として活躍してきた人だけに、派手な演出は微塵もなく、誠実そのものの演奏。ウィーンフィルのとろけるようなホルンやトランペットの響きの延長の美しいトランペットです。コンチェルトのソロという意味ではもう一歩踏み込んだ表現を期待したいという声も聞こえてきそうですが、晩年ウィーンで暮らしていたハイドンの曲の正統な演奏としてはこうゆう演奏もありでしょう。これがガンシュの音楽だという意味で、含蓄に富んだ演奏だと思います。評価は[++++]としたいと思います。
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