作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

オルフェウス室内管の哲学者

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今日は、昨日新宿ディスクユニオンで手に入れたCDの中からオルフェウス室内管弦楽団の交響曲集を取り上げます。

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オルフェウス室内管はハイドンの交響曲集を何枚か出しているのは知ってましたが、我がハイドンコレクションには1枚もありませんでした。
理由は簡単、私が当楽団にあまりいい印象を持っていなかったからです。

そのきっかけとなったのが、オルフェウス室内管のロッシーニ序曲集。これは発売当時に手に入れました。
当時結構話題となったアルバムで、すばらしいテクニックでロッシーニの序曲を弾きまくるような演奏と感じましたが、ロッシーニ独特の諧謔性というか、ユーモラスな部分がほとんど感じられませんでした。愛聴していたアバド盤はオケの反応も見事な上、オルフェウスに欠けていた部分のコントロールも見事。指揮者の存在の大きさを認識した1枚でした。
以降、いろいろ話題盤が出ましたが、ロッシーニ以来手を出してこなかったという訳です。

今回は、コレクションの穴をうめるべく、軽い気持ちで入手しました。

ところが、ところが、これが想像した演奏とはだいぶ異なる、すばらしい演奏。
特に冒頭におかれた22番哲学者が抜群の良さです。
なんとリラックスした始まりでしょう。この曲の最も特徴をなす1楽章はメランコリックな詩情が溢れています。豪腕は陰を潜め、まるでフリッチャイがタクトを振っているような呼吸の深いフレージング。冒頭からノックアウトです。ハイドンの機知と天才を見事に再現するような演奏。
一転、きびきびとした2楽章も柔らかな弦と木管が印象的。ダイナミックレンジはほどほどに小編成オケの美しさを生かした展開。
3楽章のメヌエットでまた詩情をとりもどし、そして4楽章のフィナーレは、期待通りのキレでフィニッシュ。
哲学者のベストといってもいいすばらしい演奏でした。

この他に63番ラ・ロクスラーヌ、80番の2曲。両曲とも反応のよい機敏なオケの演奏を楽しめます。ロッシーニで感じた無機的な印象は感じられません。

評価は哲学者は[+++++]、他の2曲は[++++]としました。

これだけの名演奏を知らなかったのは痛恨事。残念ながらオルフェウス室内管のハイドンは現在すべて廃盤の模様。流行りの廉価ボックセットで全曲の復活を望むばかりですね。
「ユニバーサルさん、Deutsche Grammophonに掛け合ってくださ~い!」 聞こえるでしょうか(笑)
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