Haydn Disk of the Month - March 2014
今月は仕事が忙しかったので、そもそもレビューに取りあげたアルバムは少なかったのですが、それでもグッと身を乗り出して聴くべき名盤に事欠きませんでした。やはり1枚に絞り難く、今月も2組を選定です。
最初はこちら。

2014/03/08 : ハイドン–管弦楽曲 : リンデ・コンソートのディヴェルティメント集(ハイドン)
ハンス=マルティン・リンデ指揮のリンデ・コンソートによる、ハイドンのディヴェルティメント集。昔はリコーダー奏者として知られていた人ですが、ハイドンの曲を指揮するアルバムを聴くと、ハイドンの音楽の真髄をよく心得て、音楽の楽しさがのどかに吹き出してくるような名演奏を繰り広げます。オケもテクニシャン揃いで完璧に楽しいアルバム。ハイドンのディヴェルティメントがこれほどまでにいい曲だと気づかされる名盤です。今日再度聴きながら記事を書いていますが、聴く度にハイドンの音楽の素晴しさに触れられる希有なアルバムです。
つづいてこちら。

2014/03/03 : ハイドン–交響曲 : ヒクメット・シムセク/ハンガリー国立管の驚愕、ロンドン(ハイドン)
こちらもリンデ盤に負けず劣らずの名盤。まったく未知のトルコの指揮者がハイドンの地元といえるハンガリーのオケを振って、驚愕とロンドンというハイドンの交響曲の頂点たる曲を演奏したアルバム。正直カラヤン/ウィーンフィルの演奏よりも迫力があり、堂々としていながら古典的均衡も保たれた名演奏です。このオーケストラコントロールは並みいる巨匠の演奏よりも正統なものに聴こえるほど。世の中にはまだまだ名盤があるものだと感慨しきりです。
これらのアルバムは、現在入手しやすいものではありませんが、ハイドン好きな方は出会ったら必聴のアルバムとしてお薦め致します。
今月聴いたアルバムのなかかから、その他評価が高かったのは下記のもの。結果的に上記2枚を選定しましたがこれらのアルバムも素晴しい演奏に違いありません。
2014/03/23 : ハイドン–室内楽曲 : ダヴィド・ゲリンガス/エミール・クラインのバリトン二重奏曲集(ハイドン)
2014/03/16 : ハイドン–声楽曲 : ステファン・ヴァン・デイクのカンツォネッタ集(ハイドン)
2014/03/10 : ハイドン–交響曲 : リンデ/カペラ・コロニエンシスの交響曲66番、90番、91番(ハイドン)
2014/03/07 : ハイドン–協奏曲 : ニコラス・アルトシュテットのチェロ協奏曲集(ハイドン)
2014/03/01 : ハイドン–協奏曲 : ポール・トルトゥリエのチェロ協奏曲集(ハイドン)
とりわけ印象に残ったのはニコラス・アルトシュテットの前衛的なカデンツァ。この人は将来が楽しみな存在ですね。
さてさて、明日から日本では新年度。心機一転年度目標なども立てたりする時期なんですね。当ブログもマンネリ気味ではありますが、地道にレビューを続けていくことは継続しながら、少し新機軸を打ち出そうなどとも考えております。私の趣味嗜好からか、最近はすっかりマイナー盤を取りあげる事が多く、必然的に読者の方もコアなハイドンファンの方が多くなっています。このブログの当初のもくろみの一つであるハイドンの音楽の良さをより多くの人に伝えると言う意味では、もうすこし裾野を広げることを考えて行かなくてはならないとも思っています。と言う事で、4月からすこし一般向けの企画を織り交ぜて行こうかと思っています。まだまだ多忙な日が続きそうですので、毎日記事を書く事は難しそうですが、地道に続けて行こうかと思いますので、今後ともご支援のほどよろしくお願い致します。
2014年3月のデータ(2014年3月31日)
登録曲数:1,322曲(前月比+1曲)登録演奏数:7,698(前月比+76演奏)


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コメントの投稿
今年度からハイドンの魅力普及をなさるということで、大いに楽しみにしています。
私の最近の当たりはヴァイルの交響曲88・89・90です。ヴァイルのハイドンはさっぱりした味わいで音色が実に瑞々しいですね。
Re: タイトルなし
こちらこそよろしくお願いいたします。今までも魅力普及はしていたつもりですが、いかんせんマイナー盤の比率が多かったですね。これからは少しばかり、メジャー盤比率を増やしていこうと思いますので、よろしくお願いいたします。
ヴァイルのハイドンはいいですね。私も好きなアルバムです。