作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のCD、LP、映像などを収集しレビューしています。膨大なハイドンの作品から名盤、名演奏を紹介します。

【番外】十二月大歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」

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ちょっと久しぶりの歌舞伎見物。歌舞伎座がリニューアルしてからしばらく通ってましたが、このところしばらく歌舞伎からご無沙汰。今日は大物「仮名手本忠臣蔵」です。

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歌舞伎美人:十二月大歌舞伎 仮名手本忠臣蔵

歴史上の忠臣蔵の吉良邸への討ち入りが元禄十五年(1702年)の12月14日、これは旧暦の日付で、本当は現在の1月であるということですが、奇遇にも今日はその12月14日に当たります。
当時世間を騒がせたこの事件あと、これを題材にした人形浄瑠璃「仮名手本忠臣蔵」が大阪竹本座で寛延元年(1748年)に初演され、これがそのあと歌舞伎に移入され、歌舞伎の人気演目となったそうです。日本人は仇討ちものが好きなので、忠臣蔵は古来人気の演目なのでしょう。

むりやりこじつけると1748年当時、ハイドンは16歳でウィーンのシュテファン寺院の少年合唱団員として活躍していた頃ゆえ、遠く離れてはいたものの同じ時代の空気を共有していたことになりますね。もちろんハイドンの絡みで取りあげた訳ではなく、私が単に歌舞伎好きだからに他なりませんが(笑)

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今月の歌舞伎座は「仮名手本忠臣蔵」を昼の部、夜の部をぶっ通しでやってます。それでも全十一段の構成からはかなりはしょったもの。今日見に来たのは夜の部で、4:30の開演から、五段目、六段目、七段目、そして討ち入りの十一段目と四幕構成。12月の忠臣蔵といいうことで、チケットも売り切れ、歌舞伎座は満席でした。

いつもよりちょっと早めに歌舞伎座についたので、向かいにある岩手県のアンテナショップ、「岩手銀河プラザ」で以前飲んで美味しかったEDEL WINEの「紫波メルロー」やせんべい汁用の南部せんべいなどを買い込みます。ならびには群馬県のアンテナショップもあるのですが、充実振りからいうと岩手の方が上ですね。あまちゃん人気もあり、お客さんでごった返してました。

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前半は五段目、六段目。
五段目は「山崎街道鉄砲渡しの場」「同二つ玉の場」。討ち入りの四十七士の人選への伏線となる劇。染五郎扮する勘平と、獅童扮する悪党斧定九郎らによる運命のいたずらに翻弄される劇。勘平は不意に出会った元同志から仇討ちの計画を知り、過去の失敗を取り戻そうと金を積んで仇討ちに加わりたいとするも、その金を作るために妻が身を売ってまで努力しているのを知らず、偶然にも妻の父を撃ってしまった思う下りまで。

続く六段目は「与市兵衛内勘平腹切の場」。勘平は妻の父を殺して得た金を供したと思い込み、またそれによって立場を失い自害するまでの話。流石に歴史にもまれてきただけあって筋書きの完成度と、静寂の多い集中度の高い舞台に場内は静まりかえり、お客さんも舞台に圧倒されていました。

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歌舞伎の休憩時間のお楽しみ、夕食は歌舞伎座向かいの木挽町辨松で買った懐石弁当(赤)。モチモチした食感が歌舞伎の幕間にいただくのにピッタリなので、お気に入り。

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後半は華やかな七段目「祇園一力茶屋の場」。ここでようやく幸四郎演ずる大星由良之助(大石内蔵助)が登場し、以後は非常に華やかな舞台。敵を欺くには味方からという言葉を地でいくように、大星由良之助が遊郭でまさに遊びに興ずるところからはじまりますが、玉三郎がいいところで絶妙の演技、そして大部屋俳優の中村小山三さんの仲居の役に拍手喝采と楽しめる舞台でした。
最後の十一段目の討ち入りの場は、筋はなく、討ち入りの大騒ぎをスペクタクルに表現した場。舞台転換と大人数による演技の迫力で押し通します。

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討ち入りで筋が締まる気がしますが、逆に討ち入り自体の筋は単調ゆえ、じっくり楽しむのは、討ち入り前の人間模様にあると言う事でしょう。やなり七段目がクライマックスと言うことになります。五段目から七段目までのストーリーは歌舞伎ならでは忠義と私欲、運命に翻弄されるドラマチックな展開。仇討ちという本意のため、それまでに起こる様々な人間模様をじっくりと描いたもの。現代日本は、さっぱりとしたおもてなし文化に象徴される国ですが、昔はちがったんですな。久しぶりの忠臣蔵でしたが、いろいろ考えさせられる舞台でした。

いつもながら、絢爛豪華な舞台が筋にそって様々に展開。長唄三味線などもじっくり楽しめ、我々のようなビギナーにもイヤホンガイドまで用意されていて、役者さん、大道具小道具などの皆様他、関係者の皆様のご尽力に頭が下がります。いつも心から楽しんで帰れます。やはり歌舞伎はいいですね。

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