【新着】エンゲゴール四重奏団のOp.77のNo.1(ハイドン)

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エンゲゴール四重奏団(Engegårdkvartetten)の演奏でハイドンの弦楽四重奏曲Op.77のNo.1、アルネ・ヌールハイムによる「ヴァイオリンとヴィオラのためのデュプレックス」、バルトークの弦楽四重奏曲第5番の3曲を収めたSACD。収録は2011年5月、2012年3月ノルウェーの首都オスロにあるソフィエンベルク教会(Sofienberg Church)でのセッション録音。レーベルはノルウェーの2L。
このアルバム、最近リリースされ、何度かHMV ONLINEのショッピングカートに入れたのですが、マルチバイにするための他のアイテムの在庫がそろわなかったりと、何度か見逃して手に入れ損ねていたもの。そうこうしているうちに当ブログの読者の皆様からレビューすべしとのプレッシャーを受けていたもの。こうゆう状況、いけませんね(笑) ということで、ようやく背中をおされて、単独でamazonに注文して先日ようやく到着。
2Lは録音にこだわっているらしく、ライナーノーツにマイク配置図が載っているほど。録音会場となっているソフィエンベルク教会はさも響きが良さそうな適度な規模の教会。しかもメディアはSACDと良い響きが期待できそうです。
演奏者のエンゲゴール四重奏団は2006年に設立されたノルウェーのクァルテット。メンバーは以下のとおり。
第1ヴァイオリン:アルヴィド・エンゲゴール(Arvid Engegård)
第2ヴァイオリン:アトレ・スポンベルグ(Alte Sponberg)
ヴィオラ:ジュリエット・ジョプリング(Juliet Jopling)
チェロ:エイドリアン・ブレンデル(Adrian Brendel)
第1ヴァイオリンのアルヴィド・エンゲゴールはなんと、シャンドール・ヴェーグのもと、カメラータ・アカデミカ・ザルツブルクのコンサートマスターを務めていた人。その後オランダのオルランド四重奏団の第1ヴァイオリンなどを担当。最近は指揮もこなし、オスロ・フィル、カメラータ・アカデミカ・ザルツブルクなどを振っています。その他のメンバーはノルウェーつながり、カメラータ・アカデミカつながりの人たちということです。詳しくは彼らのウェブサイトをご参照ください。
-- Engegård Quartet --
チェロ奏者は今日取り上げるアルバムの録音時から変わっているようですね。
Hob.III:81 / String Quartet Op.77 No.1 [G] (1799)
広い教会に響き渡る弦の響きが印象的な録音。確かに録音は素晴しいですね。演奏は少々弦の表情が細い気がしなくもありませんが、クッキリとした粒立ちを感じるもの。各奏者の音程と言うかボウイングが特徴的で音が震えるような印象があります。一聴して特徴的な響き。ハイドン晩年の作品なんですが、エンゲゴール四重奏団の演奏で聴くと、非常にフレッシュで若々しい音楽に聴こえます。一人一人の楽器の音色が微妙に異なり、アンサンブルの線のそろい方も少々粗め。前記事で聴いたケッケルトの冴え渡るキレ味と比較してしまうのは少々酷でしょうね。
アダージョに入ると一人一人の奏でる音楽が少しずつ良く聴こえるようになってきました。それぞれの楽器の音色に対して録音のクォリティーが勝っているようで、もう少し雰囲気を重視した方が良かったかもしれません。
メヌエットでは1楽章の伸び伸びとした印象が戻ってきています。このクァルテットは独特の音色で奏でる伸び伸びとした演奏が特徴ということでしょう。正直もう少し熟成した厚い響きを期待したいところです。
そしれ最後のフィナーレは速めのテンポながら、キレのいいボウイングでドンドン攻めていきます。テンポはかなり速めでヴァイオリンをはじめとする全員、その速めのテンポに難なくついていきます。キレは良いのですが、テンポの変化が少なく、少々単調な音楽に聴こえるかもしれません。
ノルウェーのエンゲゴール四重奏団の演奏するハイドンは、独墺系のクァルテットとは少し異なり、あっさりと中庸さを表現する中に、若々しいフレージングで弾き進め、ハイドン晩年の作品についた演奏の垢をふるい落とそうとしているような意図を感じます。ただアンサンブルの精度については、これまで聴いた多くの演奏と比較してみると、少し粗めと感じてしまうのが正直なところ。この辺は今後の成長を見守るべきでしょう。評価は[++++]としたいと思います。
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