【番外】秋の関西・北陸・中部紀行(その11-諏訪大社から帰還 完結)

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5泊6日の今回の旅の最終日。快晴の中、信州松本の山中の宿、扉温泉明神館を出発します。

この明神館から当初は佐久側に抜けて帰る予定でいましたが、前夜の夕食時、叔母も友人も諏訪大社に行ったことがないとのことだったので、経路を変更して、諏訪に下りていくことにしました。

諏訪方面には、地図上だと宿の近くを通る松本和田線が最短経路ですが、Google Mapsの指定する経路はアザレアラインまで戻ってビーナスラインに入る道。宿のスタッフに確認すると松本和田線は昨年より崖崩れで通行止めになっているとのことでした。ということで、前日、宿への分岐があったアザレアラインの交差点まで戻って、アザレアラインをクネクネ登っていきました。

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30分ほど走ったところで扉温泉の名の元となった扉峠というビーナスラインとの交差点に差し掛かります。眺めが良さそうなので車を降りてしばし休憩。

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駐車スペースにはこのあたり全般のわかりやすい地図があり、この後の道のりなどをしげしげと眺めます。

扉峠から松本和田線をそのまま降りていくと旧中山道の和田宿。和田宿あたりには2014年に行っていて温泉に入っています。ビーナスラインを北に進むと美ヶ原。南に進むと霧ヶ峰から白樺湖、蓼科まで続きます。

ビーナスラインは有料道路という印象があったんですが、今は無料開放されていて、長野県をはじめとして近隣市町村や関連団体が協議会を作って共同運営しているよう。

信州ビーナスライン連携協議会:ビーナスライン

何となくこの辺りの土地勘ができたので、ビーナスラインを南に進みます。扉峠で峠を越えたから下りかと思いきやまだまだ登っていき、どんどん眺望は開けてきて絶景度マックス(笑)になったところに、展望台がありました。扉峠から5分ほど走ったところ。

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ここはビーナスラインの三峰茶屋。駐車場の脇に売店があり、その後ろの丘が展望台のようです。空は真っ青で360度絶景です。売店の脇を通り抜けて展望台に上がってみます。

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いや〜、この絶景、写真では伝わらないですね。抜けるような青空、周りは信州の山、山、山。

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山、山、山。

あまりに美しい景色に周りの山の写真をパシャパシャと撮っていたんですが、そういえば山の名前がわかるアプリがあったなとiPhoneのカメラを「AR 山 1000」というアプリに切り替えます。このアプリのカメラを山のほうに向けると、GPSと地図が連動してカメラに映る山の名前が表示される仕組み。西にはすぐ横の三峰山、南東には八ヶ岳の天狗岳や根石岳、北には蓼科山などが表示され、叔母に説明すると「便利ね〜」と驚いた様子。叔母の次のスマホテクニック上達ネタになったでしょうか(笑)

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しばらく景色を楽しんで、売店に戻り、せっかくだから何か買って帰ろうということで、叔母が袋入りの椎茸を買おうとして、「これはこのあたりで取れたもの?」と店員さんに聞くと、「いや、輸入物です。国産だとこの値段じゃできませんので(笑)」と予想を裏切る正直な返答。これではお土産にならないと、笑顔で椎茸を下の棚に置きそのまま車に乗り込みました。商売はともかく、店員さんの飾らぬ人柄が心に残りました(笑)

車に戻って、ビーナスラインをさらに降っていくと、しばらくで諏訪方面への分岐となり、ここでビーナスラインとはお別れ。道が細くなり、クネクネと降っていくと、諏訪と佐久を結ぶ国道142号に合流。この道も何度か通っていますので、勝手知ったる道です。あとはなだらかに降っていくと、御柱祭の木落坂、毒沢鉱泉の脇をやり過ごして下諏訪市街に入ります。はい、もう私の溺愛する下諏訪の街です。

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目的地にした諏訪大社は上社本宮、上社前宮、下社秋宮、下社春宮の四つの境内地を持つ神社で、全国にある諏訪神社の総本社。この日に訪れたのは下社秋宮。私が溺愛するのは下諏訪の街というより、正確には下諏訪の特定の温泉。その温泉に近いので下社秋宮に来たというわけです(笑) 諏訪も紅葉が見頃を迎えていました。

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秋宮の駐車場に車を停め、駐車場から境内に向かう途中に赤い実のなる木がありました。葉はシキミのようですが、調べてみると冬青(そよご)のようです。冬青の下に木賊が茂っていい風情。うちの庭にも木賊が生えて最初はいい風情でしたが、じきに庭中に広がり、いい風情を完全に通り越し木賊ジャングル化しましたので、先月要所をのぞいて刈り取りました。もちろん腰に重大なダメージがあったことはご想像どおり(笑) 風情を保つには労力が必要ということです。

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諏訪大社にお参りするのは本来は五穀豊穣ですが、この日は旅の最終日ですので我々はこれまでの旅の無事のお礼参りと、帰路の安全祈願いうことにします。正面は図太いしめ縄が印象的な神楽殿。この後ろに御社殿である幣拝殿があります。

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神楽殿は三方切妻造りで現在の建物は天保6年(1835)に建てられたもので重要文化財。正面にあり、モニュメンタルな偉容を誇るので皆さんこちらでお参り。

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神楽殿の後ろにある幣拝殿は安永10年(1781年)に建てられたもので重要文化財。幣殿と拝殿が一体となった二重楼門造りで、左右に片拝殿が並ぶ構造。 この幣拝殿の四隅に御神木が建てられていて、その御神木を7年に一度立て変えるお祭りが有名な御柱祭りなんですね。私は由緒正しいこちらにお参りします。添乗員としては帰路のドライブの安全を特に祈願。

この日は境内に紅白幕が張られ菊の花が展示されていました。これは第90回諏訪大社奉献菊花大会とのこと。

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色とりどりの菊が並び、境内は華やか。

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よくみると樹形ごとに作品がまとめられていますね。決まった形に育てる技が必要なわけです。

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小さなものや、、

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吊り下げるような形と様々。こちらは全菊連合長賞。他に小中学生の作品も並び、大社の建物同様見応え十分でした。

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温泉地だけあって境内には御神湯があります。手水が温泉というわけ。龍の口から湯気がでて、これはこれでなかなかの迫力です。

諏訪大社のお参りを済ませて、時刻はちょうどお昼。このまま昼食にしてもよかったんですが、この日は朝ダムのプチ散策をしただけで、前夜からの豪華旅館飯をいただいたにしては腹ごなしが十分ではありません、、、というのは表向きで、ここ諏訪にきて、温泉に入らないわけには参りません。

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この下社秋宮に来た本当の目的は私の溺愛する菅野温泉へ入りたかったから。ここは下社秋宮のすぐ近く。諏訪大社の駐車場から出て、すぐ先のセブンイレブンの脇を入ると市営駐車場。ここに車を停めると菅野温泉のお客さんは無料になります。

市営駐車場から住宅の間の細道を入ると菅野温泉の暖簾が下がっています。ここには随分な回数来ています。今回の旅でも各地の名湯を楽しんできましたが、温泉としてはここがベストです。レトロな雰囲気、そして高めな温泉の温度。来る度にこの暖簾を見ると、脳内に快楽物質が噴出します(笑)

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この内側からみた暖簾も何とも味わい深くいい感じなんですよね。

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下諏訪観光協会:菅野温泉

1人240円で自販機で券を買って入ると、男風呂では地元の高齢の方が数人、脱衣所でお喋りを楽しんでいました。こちらは、そそくさと服を脱ぎ、ザバザバと掛け湯をして、広々とした浴室の真ん中にあるタイル張りの丸い浴槽にザブンと体を沈めます。浴室内には私1人。丸い浴槽の中央からお湯がトロトロと注がれる音に癒されます。お湯は無色透明ですがほんのりと温泉臭があり、何よりお湯が熱め。この日は43〜4度くらいだったでしょうか。じわりと暖まってから浴槽のヘリに腰掛け、またザブン。何度か繰り返して、もちろん昇天(笑) いや〜いつ入っても至福、これぞ極楽浄土です。

源泉は近くの旦過の湯で、超高温の温泉として知られる名湯ですが、この高温湯、肝試し的な熱さで私でもちょっとくつろげない温度(笑) 何度か入りましたが浴槽は48〜9度。それでも地元の人はザブンと体を沈めて気持ちよさそうに入る方がいるので、侮れません(笑)

極上の温泉であたたまって、上がって着替えていると、先ほどお喋りをしていた高齢の地元の方が1人、座って荷物をまとめていました。着替え終わって出ようとすると、その方が「上がるの早いね〜、あったまったの?」と声をかけてきます。こちらが各地の温泉を回って東京に帰る途中で、ここの温泉は最高ですねと応じると、自分の作った諏訪の温泉の歌があるから聞いていけと、朗々と歌い始めました(笑) ニコニコしながら下諏訪の温泉の名前が次々出てくる歌。気分よく歌いつづける歌声が温泉を後にしてからも聞こえ続けました。温泉は人を幸せな気分にしますね。

上がって駐車場で嫁さん達を待っている間、駐車場の周りをウロウロしていると、駐車場の横にある御湖鶴(みこつる)の蔵元、菱友醸造が建て替え工事をやっていました。帰ってから調べてみると、何と菱友醸造、2017年4月に自己破産していたそう。その後醸造をやめたため御湖鶴は幻の酒となりっていたそう。その後福島の運送会社が新たなオーナーになって昨年冬から酒造りを再開し、現在は設備を一新するために建て替え中とのこと。詳しくはリンク先の記事をご覧ください。

SAKETIMES:事業継承で破産から2年ぶりに復活した「御湖鶴」─ 長野・下諏訪に根ざした純米酒蔵を目指して

私もこの菅野温泉に来る度にお土産に御湖鶴を買って帰っていただけに、ちょっとびっくりしました。諏訪の酒は真澄が有名で、東京でも容易に手に入りますが、御湖鶴はここにこないと見かけないため貴重でした。今度きたときには新生御湖鶴を手に入れて帰りたいと思います。

嫁さん達が上がって車に戻ってきました。温泉がいい腹ごなしになってお昼をいただくのにちょうどういい感じになってきました。以前はこの辺りに来ると、昔菅野温泉の番台のおばちゃんから教わったセブンイレブン向かいの山猫亭に行ったんですが、今回の旅は各地の旨い蕎麦を連日楽しんでいますので、あえて新規開拓することにしました。諏訪のお蕎麦屋さんで高評価なお店を探してみつけたのがこちら。

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食べログ:更科

下諏訪の菅野温泉から向かったのは、少し離れた上諏訪のお店。ちょうど上諏訪駅のすぐ脇にあるお店です。

お店に入ったのは12:45くらい。平日で街中のお店なので混んでいるかと思いましたが、幸い4人で座れる席が空いていました。このお店は名のとおり更科系。東京では中野駅南口のさらしな総本店にお彼岸のお墓参りに東中野のお寺の帰りに良く寄りますが、お蕎麦は洗練されていて非常に美味しいんですね。このお店も、お蕎麦自体の種類が多くので、私はいろいろ味わいたいので四色そばを注文。四色は、更科、せいろ、田舎、かわりですが、かわりがないので代わりにせいろと言っていたようなので結果的には三色四盛りだったと思われます。出てきたのが写真のお蕎麦です。そんな注文を横目に、叔母はキッパリ「私は田舎にする」と田舎を注文。

もちろん、出された四色をいろいろ食べ比べてみましたが、いずれも麺は細く、更科は透き通るような白さで、蕎麦の味よりは繊細な甘さ、せいろは蕎麦の風味が少し乗ってきてかみごたえが増し、何と田舎が一番風味が良く、喉越しもいいではありませんか。叔母は1人で、「お蕎麦美味しいわね」とニコニコしながらお蕎麦をすすってます。叔母の勘が冴えてましたね。

この旅最後のお蕎麦屋さんも「アタリ」で、結局この旅では、中津川、敦賀、宮津、高島、白川郷、諏訪と各地の美味しいお蕎麦を味わった次第。どこのお店も地域で食べログ高評価のお店ですが、皆の反応を総合すると、この旅のお蕎麦大賞は1日目の中津川の「蕎麦すぎむら」でしょう。我々の旅のメンバー4人の好みを反映しただけですが、蕎麦自体の風味と喉越しで他のお店に差をつけたのは4人の共通意見。中津川に行く機会があれば、ぜひご賞味いただきたいとおもます。

さて、時刻は13:30くらい。もう1箇所ぐらい寄り道できる余裕はなくはありませんでしたが、皆の意見は5泊6日の長旅の観光はこれで終わりにして、帰途につこうということに。

さあ、この旅最後のロングドライブに出発です。

いつもは私1人が運転ですが、今回は友人も半分運転してくれていますので、だいぶ気が楽です。更科を出て、甲州街道を進むと、いつものように上川河川敷の一方通行の細道に入るようGoogle君から指示があり、Google君の細道マニアぶりが発揮されます。諏訪インター近くでガソリンを補充して、いざ中央高速に乗ります。山梨の境川パーキングエリアで一休みするまで、友人がハンドルを握ってくれました。

境川から先は私に代わって、あとは慣れた中央高速を走るだけ。幸いそれほど渋滞せず、無事新宿まで到着し、叔母をおろし、さらに大森まで友人を送って、無事帰着。大森から自宅までは通勤時間帯ということもあって久しぶりに渋滞。東京の夕方の環七は渋滞します(笑) こういうときもGoogle君の細道嗜好が役に立ちますね。ちょこちょこ裏道に入って、夜19:00には自宅に無事帰着いたしました。今回も1000キロ以上に及んだドライブも無事に終えることができました。

今回は本当に天気に恵まれました。この旅の前後は天気が崩れることも多く、この週だけずっと晴天続き。我々の普段の行いが格別に良かった、、、ということにしておきましょう。また、比叡山に永平寺、諏訪大社と名刹をお参りできて、今後の行いも仏様や神様が守ってくれそう。でも旅の目的は、下呂、城崎、山代という温泉に浸かり、名旅館のお料理にまみれるという、至極世俗的かつ人間の欲望にストレートな目的に特化した旅でしたので、神頼みだけではバチが当たるかもしれませんネ。まあ、結果的には皆楽しんでもらえたようなので、添乗員役の私としては、お役目を無事果たしたことになり、今回も八百万の神様仏様と訪れた先や宿の大勢のスタッフに諸事感謝です。叔母が元気なうちに、また旅を楽しみたいですね。

(追伸)今回も旅の基本コンセプトは叔母の好みに合わせておりますが、次回は友人の好みも加えて、外連味溢れまくる旅にする必要があればご指摘ください(笑)



さてさて、もう、旅は続きません(笑) すでに月末近くですが、ハイドンのレビューに戻ります。



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【番外】秋の関西・北陸・中部紀行(その10-信州扉温泉明神館)

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この旅5日目。加賀山代温泉から金沢、白川郷に立ち寄り、白川郷ではお蕎麦をいただいて、合掌造りの巨大な庫裡などちょっと観光地してしまった古い集落の散策を終え、この日の目的地である長野県の松本に向かいます。

白川郷を出発したのが13時過ぎ。すぐ近くの白川郷インターから東海北陸自動車道に乗り、一気に南下し、まずは飛騨高山近くの飛騨清見インターを目指します。白川郷から次のインターが飛騨清見なんですが、ほとんどがトンネル! 道はなだらかで山道よりは走りやすいんですが、景色は全く楽しめず30分近いトンネル走行は逆に単調で疲れますね。同乗者も皆うとうと。この区間の運転はたまたま私でしたが、トンネルドライブはあまり楽ではありません。

飛騨清見インターからその先の高山までも高速道路になっていて高山西インターまで進みますがこれは中部縦貫道。はて、中部縦貫道には前日、福井北ジャンクションから永平寺参道インターまで乗りました。永平寺の先は現在、福井県の大野までだったと思いますが、その先は高山までつながるという計画ということですね。調べてみると、中部縦貫道は松本から福井北までを結ぶ予定で、東京福井間の最短高速ルートになる予定とのこと。松本高山間も高速になる計画ということで、繋がれば、高山や福井への交通の便が良くなりそうですね。

さて、高山北インターで降りちょっと走ったところのセブンイレブンで一休み。すると叔母が朝、山代温泉のコンビニでは売ってなかった週刊文春の最新号を無事ゲット。週刊文春の発売日の日付変更線は岐阜県と石川県の間のどこかにあったんですね(笑)

一休みしたところで友人に運転を交代して、松本を目指します。高山ー松本間は何度か走っていますので土地勘もあります。平湯トンネルまでは比較的なだらかな道。トンネルを抜けると上高地への分岐がある中の湯。そしてさらに進むと白骨温泉への分岐がある沢渡(さわんど)に着きます。ここ沢渡にはいくつか温泉があり、事前にたてた計画では沢渡温泉に入る予定でしたが、旅程が少々押し気味だったのと、あまりに人影がなかったので、温泉はキャンセル。運転を交代して、この日の宿を目指すことにしました。

沢渡からは国道158号で梓湖の奈川渡(ながわど)ダム、水殿(みどの)ダム、稲核(いねこき)ダムなどをやり過ごして、島々、新島々とアルピニストには親近感の湧く場所を通り過ぎます。新島々駅を過ぎると間もなく、松本市内の渋滞を避けるためか、Google Mapsから脇道に入るように指示が出ましたので、右折して農道に入りますが、途中までは順調だったものの、1箇所道路工事で信号4回待ちの渋滞に巻き込まれタイムロス。結局松本市街を通ったのと変わらない時間がかかったんじゃないかと思います。

この日の宿は嫁さんが我々の愛読誌BRUTUS Casaの「究極の癒しがデザインされた温泉150」という特集の号で見つけた扉温泉明神館。松本とは言ってもかなり山奥に入ったところにありますので、松本市街を抜け東の山に入っていきます。市内からはアルプス展望しののめ道を経てアザレアラインに入りぐんぐん高度を上げてだいぶ山の中に入って行きます。しばらく進むとアザレアラインから扉温泉への分岐があり、その先の人里離れた細道の奥に宿はありました。

かなりの山奥ですが、駐車場には車がかなりの数停まっています。この日な木曜日でしたが結構なお客さんの入りです。

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渓谷のスパ&リゾート 扉温泉明神館

宿の前まで来るとスタッフが車を玄関前まで丁寧に誘導してくれました。

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玄関のすぐ横に薪ストーブがあり、煙を吐いていました。時刻は16:40ごろ。すでに陽が傾き外は肌寒くなっていました。お昼過ぎに白川郷の明善寺庫裡で囲炉裏の薪の火の暖かさを味わっているだけに、薪の火が沁みます。秋でもこうですから、寒くなった冬はさらに沁みるでしょう。この旅5日目も無事移動を終えることができました。

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玄関を入ると、かなりな山の中の宿ながら、エントランスからそこはかとなく高級感が漂っています。ここ扉温泉は明治時代初期以降、胃腸病に効能がある温泉地として保養に利用されてきたとのこと。「扉」という名前は近くにある扉峠からとったものかと思いますが、Wikipediaによれば扉峠の名は天の岩戸を開いた天手力雄命が戸(扉)を戸隠神社に運ぶ途中で休息したという神話に由来するとのこと。このような山奥にも温泉さえあれば宿が成り立つわけです。来た時は一軒宿かと思いきや、後で分かりましたが、奥にもう一軒旅館(廃業済)や、脇に日帰り温泉もあり、この一帯が温泉地だったことがわかりました。

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チェックインを済ませて、部屋に案内されます。部屋は3階の2部屋。

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部屋は広く、洋風で暖炉があったり、、、

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家具もクラシックなものが置かれていて重厚な感じ。掃除が行き届いていてとても綺麗です。

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温泉があるのでバスはもちろん使いませんが、こちらも綺麗。

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窓の外は小川が流れていますが、調べてみると奈良井川水系の薄川(すすきがわ)という川。このあたりも紅葉が始まっていました。

荷物を片付けて浴衣に着替えて、まずは温泉です。この明神館には温泉が大浴場と立ち湯、寝湯と3つあるそうですが、一番有名なのが立ち湯だということで、立ち湯の「雪月花」に行ってみることにします。

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脱衣所にあった温泉分析表をパチリ。ここの温泉はアルカリ性単純温泉。Ph9.2でこちらも美肌の湯。源泉温度は40.2度と低め。

先客がいらっしゃいましたのでこの時は写真は撮りませんでしたが、森に向かって眺望が開く露天風呂で、 Casaに紹介されていたとおり、なかなか写真写りがいい温泉です。手前は普通の深さですが、森のきわだけかなり深くなっていて、森を眺めながら立って温泉に浸かれる趣向。温泉のヘリに腕を乗せてしばし暗くなった外の景色を楽しみます。温度は40度ないくらいで、私にとってはかなりぬる目。まあ、この温度なら少しゆっくり入れますね。お湯は無色透明で、アルカリ泉らしく、肌あたりは滑らか。ただ、この温度だと冬の露天は上がると寒さを感じるんじゃないかと思います。
 
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温泉から戻ったらビールです(笑) この宿、冷蔵庫に入っている飲み物はチャージされないんですね。星野リゾートも水などが入っているんですが、ビールが入っているのは実に嬉しい。缶をみると「信州ナチュラルビール BLOND ALE」とあり、軽井沢のヤッホー・ブルーイング製。プシュッと缶を開けてグラスに注いで飲んでいる間にiPhoneで調べてみると長野県内限定販売とのこと。なかなか上手い企画です。もちろん温泉後のビールは沁みますね〜。至福(笑)

嫁さんが温泉から上がってきて、しばらくすると夕食です。夕食は18:00から。ということで少し前に部屋を出て、夕食会場に行ってみます。

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この日選んでいたのはフレンチ。1階上がって4階のレストランに行くと、数分前にもかかわらずCLOSEDの立て札。仕方なく座って待っていると、秒単位で18:00キッカリに満面の笑みでスタッフが登場。すぐに席に案内されました。

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どうやら、多くのお客さんが和食を選んでいるようで、18:00の時点でこちらのレストランにいるお客さんは数組。席について写真を撮っていると、スタッフが写真を撮りに来てくれました。温泉でふやけてお腹減っている団体の図(笑)

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このレストラン、「ナチュラルフレンチ 菜」といって、地元の野菜をメインにしたもの。メニューには、左側にこの日のメニューが並び、右側にはシェフの意気込みが綴られる気合の入ったもの。メニューもシンプルな表記でわかりやすいですね。

あと、夕食中に明日の朝食が和食か洋食か選んでくださいとのこと。まだ食事をいただいていないので、なんとも言えず返答を保留。

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妙に気になったというか、気に入ったのがテーブルに置かれた木製のキノコのオブジェ。自然の木を活かして削り出したものでなかなか味わい深くいいセンスです。

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この日はフレンチということでワインリストから頼んだのがロゼ。サントリーの塩尻ワイナリーのメルロー。赤が好みの友人と、なんとなく白を飲みたかった気分もあり、このメンバーでは赤白2本は開けられないということで、地元のワインということもあって折衷案的に選んだものの、ワインを持ってきてくれたスタッフから、この後のフォアグラにピタリと合う見事なセレクトだとお褒めいただき、営業トーク半分だろうとはわかっていたものの、「我ながらいいセレクトだね〜」などといい気分(笑) 塩尻のメルローはいろいろ飲んでますが、なかなか美味しいものが多く安心感があります。

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最初の一皿目からきてます。スレートのプレートに乗せられているのはフォアグラと鴨をモンブランケーキのように仕立てたものにじゃがいもとサーモンのパンケーキ。余白の美しさで見せるあたりのセンスは見事。メニューからほとばしっていたシェフの気合、伊達じゃありません。フォアグラの香り、確かに辛口のロゼの余韻と見事に合います。

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パンを供する器は木をくり抜いたもの。

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そして二皿目はなんと「鰤と大根」、我々土着的な日本人はそう言われると鰤大根を瞬時にイメージしてしまいますが、シェフは違いました。鰤の刺身に色とりどりの大根を合わせ、水玉に見えるのはソース。やはり盛り付けの美しさを極めようという意図を感じます。脂の乗った鰤がレモンと大根の風味で実に爽やかに感じます。二皿目で早くもノックアウト。

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三皿目は追加で頼んだもの。じゃがいもと蕪(だったかな)をチーズで和えたもので取り分けていただきます。ワインが進みます。

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そしてキノコのスープ。泡立っているところが新鮮。そして器のセレクトも見事。

そういえば明日の朝食を和食か洋食か決めねばなりませんでしたが、スタッフが洋食はエッグベネディクトだとのことで、なんとなくそのエクセレントな語感に惹かれて、皆さん洋食にしようという流れになり洋食に決定しました(笑)

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お魚はあいなめのフリット。アクセントは黒米。ソースはベアルネーズとありますが、フレンチで使う澄ましバター入りマヨネーズのようなもの。お魚の旨味がソースで引き立ちますね。

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そしてお肉は仔牛ですが、間に分厚いフォアグラが挟まってます。アクセントは粒マスタード。

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デザートは洋梨にミルクアイスですが、こちらもラム酒の香りで包まれ、幸せな気持ちになります(笑)

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コーヒーはエスプレッソをいただきました。

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最後にお菓子の小皿が供されこの旅最後の夕食はこれでおしまい。

時刻は20:20くらい。あっという間でしたが、2時間以上経ってます。この旅ではいろいろなところに寄ってきましたが、永平寺も白川郷も昔のイメージと随分変わったとか、翌日どこに寄ろうかとかたわいもないお喋りをしながらゆっくりと食事を楽しむことができました。お料理は絶品。一皿一皿スタッフが丁寧に説明してくれて、シェフの渾身の料理を堪能。スタッフのサービスも心がこもっていて実に心地よい時間を過ごせました。もちろんお酒も入って気持ちよい満腹感。人は満腹になると幸せな気分になります(笑)

部屋に帰って、のんびりテレビなどを見ながらうとうと。

11時過ぎに大浴場「白龍」へ。

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時刻が遅かったせいか、貸し切りでしたので、内部をパチリ。

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内風呂も露天もぬる目だったのは夕食前に行った立ち湯と同様。露天の湯船に体を浸して空を見上げ、一番旅程を自由に考えていた最終日にどこに行こうかと考えながらのんびりぷかぷかとお湯を楽しみました。

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上がったところで、ついでに立ち湯にも行ってみました。夜は木々がライトアップされていてまた雰囲気が違います。際の立ち湯でまたのんびり。いいお湯でした。

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この宿も廊下などの要所に花が生けてあります。こうした花を眺めるのも旅の楽しみの一つです。部屋に戻って暖まった体のままとこにつき、ぐっすりと休むことができました。



この旅6日目、最終日の朝。もちろん朝早く目覚めました。この日も天気に恵まれました。

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まずは目覚ましに温泉です。前夜2回入った立ち湯に行ってみます。朝は朝でまた景色の印象が変わりますね。

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こちらは嫁さんが撮った女性用の立ち湯。湯の横に大きな鉢があるんですね。

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部屋に戻って窓の外を見ると前日到着時よりも明るいせいか紅葉がより色づいて見えます。

温泉でシャッキリして、身支度などを済ませましたが、朝食まで少し時間があるので、嫁さんと宿の中と周りを少し散策してみることにしました。

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こちらが1階のロビー。

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ロビーの周りには和室もあります。外国人のお客さんも多いようですので、こうした雰囲気作りも重要なんでしょう。

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クラシカルな雰囲気のスペースもあます。

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下駄に履き替えて外に出てみます。少しひんやりとはしますが、気持ちい気温。

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宿の目の前には松本駅行きの直行バスのバス停があります。チェックアウトの時間に合わせて9:30発と11:00発。松本駅発は15:00と16:30。山奥の宿ですが、このバスを使えばアクセスは楽ですね。

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先ほど部屋からも見えましたが、宿の周りは見事な紅葉。

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赤く染まる木々は実に鮮やか。1日1日紅葉が進んでいくのでしょう。

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薄川(すすきがわ)沿いに宿の奥の方に行ってみます。このあたりを散歩中に、前夜フレンチレストランで対応してくれた女性スタッフが出勤してくるところに遭遇。寒くないか気遣ってくれました。洋食を選択したので、朝も同じスタッフが対応してくれそうです。

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川の向こうも歩けるように道がありなっていて東屋もあります。

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宿の入り口横に立つ道祖神。このあたりには道祖神が多く立ち、この宿ができた頃は道祖神巡りを目的に泊まる人もいたとのこと。

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プチ散歩を終え宿に戻ると、1階のロビーの周りにもいろいろな部屋があることが分かりました。こちらはサロン1050。1050とは、この宿の標高。赤い暖炉がありすぐ外は先ほど散歩した薄川沿い。

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こちらはライブラリ。

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そしてオープンテラス。

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宿についてから部屋とお風呂と食事は3階、4階だけで用が済んでしまいますので1階には下りずじまい。ワインなどもショットで楽しめたので、夕食前に寄ればよかったと若干後悔(笑)

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最後に、ロビーの片隅に、宿の周りの散策マップが置いてありました。きれいなイラストの地図で、よく見るとこの先にダムがあるようです(ニヤリ) 地図を2枚ほどいただいて、部屋に戻るとそろそろ朝食時間です。



前夜と同じ4階のレストランに8時ちょっと前につくと、前夜同様、時刻ぴったりに席に案内されました。

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昨夜と同じ女性スタッフがにこやかに迎えてくれました。

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友人はいつもどおり朝からハイテンションです(笑)

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飲み物は、近くの農場に実に濃い牛乳にジュースが2種。好きなものを取りに行くのもいいんですが、このカラフルな色彩感も魅力的。

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そして、叔母と友人に朝の散歩の成果の報告と、この宿の周りが散策できることをマップを見せて説明。せっかくなのでチェックアウト前に宿の奥にあるダムまで行ってみることにしました。

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そうこうしているうちに朝食が運ばれてきました。こちらは野菜スープ。野菜メインと名乗るだけあります。とても柔らかい味。

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そしてこちらがエッグベネディクトのプレート。予想していた姿とちょっと違いましたが、美味しくいただきました。

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デザートはヨーグルトにジャムとブルーベリー。ブルーベリーがフレッシュでいいですね。

この旅最後の日の旅程などを相談しながら楽しく食事を終えられました。



さて、一旦部屋に戻って、上着を羽織って宿の周りのプチハイキングに出かけます。いただいたイラストマップに従って、上流のダムまで歩いてみることにします。我々の旅では珍しく、ここまでダムに立ち寄ってません。加えて各地で見甲斐のありそうな大きなダムをことごとくスルーしてきていますので、最後にダムを押さえておかなくてはなりません(笑)



宿の玄関を出て、朝食前に散歩した薄川(すすきがわ)沿いをさらに奥まで登っていきます。

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天気は快晴。途中まで登っていくと、扉温泉のもう一軒の宿、湯元群鷹館がありました。こちらはもう営業していませんが、車が停まっていることから、何らかの用途に再利用されているのかもしれませんね。群鷹館の入り口脇から先は車両通行止めの看板が立ちますが、車両はだめでも歩いて入るのは良さそうです。車両通行止めの理由は落石の危険があるからとのことで、ちょっとした緊張が走りますが、道はなだらかな上りなので大丈夫そうです。車が通らないので、道は落ち葉や台風の時に飛び散った枝が散乱しています。

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少し登ったところでダムが見えてきました。ごく小さなダムですが壁には「扉砂防ダム」とあり、調べてみると、この地域の集中豪雨時の土砂崩れ対策で昭和49年に完成したものとのこと。最近水害が多いので、以前に比べてこういった用途のダムの必要性はリアリティがあります。

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さらに上がっていくとダムの堤防の上が通れるようになっていました。右側がダム湖、左が下流側。宿から少し登っただけですが、明らかに紅葉が進んでまさに見頃。抜けるような青空はこの旅1日目からずっと続いており、天気には本当に恵まれました。

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ダム湖はなぜか深い緑色。どういう原理でこのような色に見えるのが不思議です。川の水に含まれる何とかイオンの影響でしょうか。

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こちらが下流側。しばらく行った先に宿があります。ダムの上では友人が「私を探さないで、、、」という証拠写真を撮ったり、紅葉を楽しんだりしばしのんびり。叔母がダムの向こう端までどんどん歩いて行ったりと一番元気そうでした。

のんびりと朝食後の散策を楽しみましたので、来た道をゆっくり降って宿まで戻ります。

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すると朝食前には燃やしていなかった薪ストーブに火が入って、スタッフもチェックアウトの対応に忙しく対応する時間になってました。我々もチェックアウトです。

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最後にお土産などを買って、荷物を車に積み込み、玄関前で記念撮影。

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ついにこの旅最終日です。さらば薪ストーブ! いざ東京へ。



旅はあとちょっと続きます(笑)



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【番外】秋の関西・北陸・中部紀行(その9-金沢から白川郷へ)

その1へ)

旅も終盤、この旅5日目の朝。連日の快適な宿の生活で浮世離れ気味(笑) 加賀山代温泉の界加賀を出発します。

この日は木曜日。木曜日というのは我々の旅では重要な日。そう、週刊文春の発売日。叔母は木曜日に週刊文春を買うのがライフワークとなっています。文春砲目当てというわけではなく連載記事を楽しみにしているそう。我々はそれを踏まえて、まずは界加賀のある山代温泉の温泉街にあるローソンに立ち寄りました。早速叔母が週刊文春を無事手に入れ、さあ出発ということで、車を出してすぐに叔母が、「あら、この記事見たことあるわ〜」と言うではありませんか。そう、先週号だったわけです。すぐに気づいたため買ったローソンで交換してくるといった叔母がローソンで車を降りて、こちらは待つこと暫し。帰ってくると、違うのを持って行ってレジに行ったら、先々週号(笑) 結局この辺りの週刊文春の発売日は金曜日ということが判明。返金してもらって一件落着。いやいや、なんでも東京と同じと思ったら大間違いなわけです。社会勉強となりました。

諦めて先に進むと、しばらくで嫁さんが、「私がなんとかペイで払って、返金は現金だから5%儲かったわ」と何やら勝ち誇っています。人間が小さい!(笑)

さて、山代温泉から向かう本日最初の目的地は金沢。山代温泉から北陸道に向かう道は前日と同じと思いきや、金沢方面に向かうには、加賀インターではなく片山津インターということで、Google Mapsの指示どおり進んでいきます。

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すると車窓から不思議なものが見えてきます。真ん中やや右に金色に輝くものが、、、

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LINEトラベルjp:巨大観音がお出迎え!ずば抜けたスケールを誇る大観音加賀寺

だんだん近づいていくと、観音様のようです。しかも加賀らしく金色に輝いています。再びバブルの芳香が漂います。調べてみると「加賀大観音」というお寺を中心とした、仏教関連のテーマパーク、天然温泉付きの宿泊施設、遊園地までをふくめた一大複合施設である「ユートピア加賀の郷」という施設だったそう。上の記事を読んでいただくと、この観音様は高さ73mで中の螺旋階段で上に登ることができるそう。そして足元には加賀三十三間堂というのがあって、京都の三十三間堂と同様千体以上の仏像があるそう。今は廃墟同然となっているものの営業しているそうです。ちなみに一番気になったのは、夜は目が光るらしいというところ。いやいや、夜のお姿を一度見てみたいものです。

車窓から眺めただけでしたが、我々のこの辺りの記憶は加賀温泉の印象より、観音様のインパクトが支配しそうです(笑) 

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空を見上げると、秋の空。雲が一筋に繋がっている姿は、モーニング・グローリーのよう。この日もいい天気です。
しばらくで片山津インターに着き、北陸道に乗ります。片山津から金沢までは30分ほど。私は金沢、福井あたりは仕事の出張で度々訪れていました。仕事で来ていた頃は新幹線はありませんでしたので、アクセスは小松空港からで、金沢にしても福井にしても小松や片山津から北陸道を通るバスで行くことになりますので、この辺りの景色は馴染みがあります。片山津から小松、美川、白山、金沢西をやり過ごして降りたのは金沢東インター。インターから少しで、この日の最初の目的地である、ひがし茶屋街の近くの駐車場につきました。この日は朝食が早かったので、ついたもの9:45とまだ10時前。

金沢では、兼六園、長町の旧武家屋敷街、近江町市場、金沢21世期美術館などいろいろあったんですが、旅程で許される時間とアクセスなどを考慮して選んだのがひがし茶屋街。この辺りには駐車場が少なそうなので、茶屋街の入り口にある駐車場を事前に確認しておきましたので、目的地は駐車場そのものです(笑) 予定どおり城北大通り沿いの東山観光駐車場について散策開始。

人通りはまだ少ないものの、金沢の有名観光地とあって、外国人の姿も多数。

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茶屋街の方に歩いていくと、目に入ったのは金細工を扱うお店。金箔を貼った招き猫など観光客向けのお土産屋さんなんですが、目を引くのは巨大な鷲の像。お店に入ってしげしげと眺めると、どうやら木彫の一刀彫り。鷲は金箔張、下の虎はプラチナ箔張。いやいや、アイキャッチには十分です。金沢は金箔の名産地ということで金がらみがお土産になるということでしょう。

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金沢旅物語:ひがし茶屋街

しばらく歩いていくと、よく写真で目にする茶屋街のメインストリートに出ます。ここひがし茶屋街は、江戸時代に金沢城下に栄えた茶屋街の一つで、今でも往時の姿を止める街並みが残ることから重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。他にこの近くに加賀藩士富田主計(とだかずえ)の屋敷があったことに由来する主計町茶屋街、金沢市の中心街を挟んで反対側ににし茶屋街があり、いずれも重要伝統的建造物群保存地区になっています。

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金沢旅物語:国重要文化財 志摩

歩いているメインストリートは二番丁。するとすぐ左に何やら変わった小屋根が取り付く建物があります。こちらは文政3年(1820年)に建てられたままに残るお茶屋の建物で重要文化財に指定されているもの。小屋根の下には提灯がかけられていたのでしょう。

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金沢旅物語:懐華樓

そして、すぐ先の右側にも何やら文化財らしき建物があります。こちらは懐華樓(かいかろう)と言う建物で、金沢で最も大きなお茶屋建築として金沢市の指定保存建造物となっているものと記載されています。説明書きによると間口六間奥行十二間で土蔵もあり、格式の高いお茶屋建築であるとのこと。

石畳の道の周りに繊細な格子戸の並ぶ茶屋街。今は観光地となっていますが、往時は舞妓、芸妓さんたちが歩く華やかな歓楽街だったことを偲ばせます。

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すると少し先に、何やら花嫁・花婿姿らしい人たちに出会います。よく見ると大きなカメラをもつカメラマンに照明担当者がついていて、家族らしき人もいないことから、撮影のロケのよう。花嫁姿が似合う街並みです。

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食べログ:茶房素心

このままそぞろ歩きしても良かったんですが、二番丁に面したカフェに入ることにしました。なぜこのお店にしたかと言うと、2階の通りに面したところがここだけ窓を開けて通りを上から眺められそうだったから。

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お店に入り4人と伝えると、2階の通り沿いの席に案内されました。通りを見下ろすと先ほどの花嫁姿のロケ隊が撮影を続けていました。

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このカフェ、おそらく古い茶屋の建物をそのまま生かしてカフェにしているものと思います。二階の通り沿いに腰掛けてみる景色は向かいの茶屋の二階がよく見えます。昔は向かいでお茶屋遊びをしている人も見えたのでしょうね。

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中はこんな感じ。なかなかいい風情です。

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私は賢明ですので、ヴォリュームの小さな抹茶と和菓子。

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嫁さんたちご婦人方は、皆さん餡蜜系をご注文。

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そよ風を楽しみながらしばしゆっくり。たまには「私を探さないで、、、」と呟くフォトジェニックな友人の姿を(笑)

一休みできたので、さらに先に行ってみます。

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この奥で二番丁通りは突き当たり。右にそれて細い小道を散策してみます。細道にも古い町並みの風情が残り、なかなかいい雰囲気ですが、気づいたのは、、、

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ほとんどの家やお店の玄関にお守りのようなものがつり下がっています。

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よくみると、どうもとうもろこしのようです。調べてみるとこれは「門守(かどもり)」と言うもので、とうもろこしでした。このひがし茶屋街の少し奥にある長谷山観音院というお寺の「四万六千日」という日に毎年買うものとのことで、健康と商売繁盛のための縁起物なんだそうです。

長谷山観音院

仏様には色々なご縁日があり、観音様のご縁日は十八日、地蔵様のご縁日は二十四日とか、古くから云われておりますが、室町末期以降このほかに功徳日が設けられ、この功徳日にお詣りすると百日に向かうとか、千日に向かうとか、同じ功徳にあずかると云われ、いわば特別日として広められてきました。観音様の功徳日で日数の一番多いのが七月九日で、この日にお詣りすると四万六千日分に相当すると云うことで、江戸時代からこの日のお詣りが盛んになってきました。(長谷山観音院のウェブサイトより引用)


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この後も路地を散策して、駐車場に戻りますが、帰る頃には観光客が増えて、通りはかなりの人出。タイミングよく観光地をのんびりと散歩できました。

さて、この日の目的地は長野県の松本。山代温泉から松本までは北陸道から途中で東海北陸道に入って南下し、高山経由でいくのが最速経路ということでしたので、その途中にある金沢に寄ったわけですが、金沢から松本を目指して、先の経路で進むと、お昼は白川郷あたりということになります。ということで、一路白川郷を目指して出発します。

ひがし茶屋街から、来た道を戻り、北陸道金沢東インターへ。そして北陸道に乗って、しばらくで、東海北陸道との分岐である小矢部砺波ジャンクションに着きます。遠くに見える山は北アルプス。そうすでに富山県に入っていました。東海北陸道は富山県の砺波と愛知県の一宮を結ぶ高速道路。郡上八幡から南はこの旅の2日目に通っていますので、東海北陸道の端っこと端っこを制覇したことになります(笑)

砺波ジャンクションで東海北陸道に入ると緩い上りとトンネルが続くほぼ一車線の道路が続きます。福光、五箇山をすぎると次は白川郷です。白川郷インターで降りて坂を下っていくと、合掌造りの建物がちらほらと目に入ってきます。目的地としてセットしたのは白川郷の中にあるお蕎麦やさん。

白川郷に入ると平日にもかかわらずすごい数の観光客。そして外国人のお客さんも多数。お蕎麦やさんは白川郷の細道の奥にありましたが、別段車両通行止めの案内はなく、車で観光客をかき分けながらようやくお蕎麦やさんに到着。なんとなく車で入るところじゃない感も漂いますが、お蕎麦やさんに車を停める場所を尋ねると、店の前に停めて良いとのこと。ということで到着したのがこちら。

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食べログ:手打ちそば処 乃むら

お蕎麦やさんに着いたのが12:00ちょっと前と、一番混む時間。お蕎麦やさんの前には順番待ちの名前を記入するボードがあり、名前を書いて5分くらいで席に案内されました。

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店内には芸能人が映った写真も多数飾られていました。メニューにはとろろそばとおろしそばなどがあったんですが、おろしそば2つにとろろそば2つと頼んだところ、大根が切れていて、おろしそばはできないとのことで、全員とろろそばを頼みました。この旅5軒目のお蕎麦やさんで、各地のお蕎麦を食べ比べてますが、ここのお蕎麦もおいしかった。ぶっかけ風でトロロにうずらの卵をのせたオーソドックスなものですが、そばの風味もよくトロロも滑らか。あっという間にいただいてお腹いっぱい。

さて、観光客が道路いっぱいに歩く細道の先にあるお蕎麦屋さんでしたが、このお蕎麦やさんの前に車を置いたまま観光するのは迷惑がかかりますので、再び観光客をかき分けて車を停められるところを探します。ところが白川郷内は駐車禁止の張り紙多数で、停められそうなところがありません。やむなく白川郷の入り口に戻ると、駐車場の案内看板がありました。

案内されるまま着いたのが、村営せせらぎ公園駐車場。白川郷の合掌造りが集まるエリアの脇を流れる庄川の対岸にある駐車場です。車で行くと結構な距離がありましたが、この駐車場から白川郷のメインとなるエリアへは吊り橋を渡ってすぐ。最初からここに停めれば良かったんですね(笑)

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ちなみにこの庄川(しょうがわ)、白川郷の少し南となる高山の西あたりが源流で、富山湾に注ぐ一級河川。後でわかったんですが、このすぐ上流にダムがあったんですね〜。我々の旅には珍しく、5日目にして、まだダムに行ってません(笑)

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この橋を渡るとメインエリア。先ほど吊り橋と書きましたが、吊ってませんね。この橋は結構な長さですが、ワイヤーで吊るでもなく、非常に軽やか。横から見ると薄い桁だけで構造を保っているんですね。景観上もなかなかいい設計です。

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橋の上から、こちらが上流、南側。

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こちらが下流、北側。水も綺麗、天気も良しで気持ちいいですね。

現在は村営せせらぎ公園駐車場から吊り橋を渡ってくるのが主要動線。橋を渡りきったところで様相が一変。激しく観光地化している印象。もちろん合掌造りの建物が並びますが、お土産屋さんが幅を利かせているインパクトは強烈。なんとなく我々の白川郷のイメージは新日本紀行に出てくるような素朴な田舎でしたが、現在の白川郷は福島の大内宿同様ちょっと商業主義的になりすぎているように感じました。叔母も「昔来たときからずいぶん変わったわね〜」、友人も「昔のイメージと違うわ〜」と同様の印象。先ほどお蕎麦やさんに車で行った時にはそれほど強い違和感はなかったので、この橋からのアプローチの第一印象がそう思わせるのでしょう。多くの観光客が通る動線ですので、この辺りは少し考えた方が良いのではないかと思いました。

散策中、お土産屋さんの写真を撮るのもなんなので、できるだけ自然な風景を撮るよう心がけました(笑)

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白川郷観光協会

さて、少し歩き始めると、やはり我々の期待する自然の中の白川郷のイメージに近くなってきます。

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先ほど、お蕎麦屋さんにくる時に車で途中まで入ったメインストリート。

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渡ったところに茅葺の鐘楼があります。

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奥に入るに従って、観光客もまばらになりのどかな雰囲気になってきました。よく見ると街中に放水銃が点在しています。そういえば、この白川郷でも我々が旅に出発した日に火災があったというニュースが流れていました。世の中沖縄の首里城の火災のニュースで大騒ぎの中、白川郷でも、、、と危惧しましたが、合掌造りへの延焼はなかったとのこと。後で調べたところ焼けたのは、車を停めた村営せせらぎ公園駐車場の物置だったとのことでした。

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合掌造りの建物の間は田んぼ。11月ですのですでに稲刈りは終わっていますが、稲穂が実っている時期だとまた街の景色が違う絵でしょうね。

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気になっていた先ほどの茅葺の鐘楼に近づいてみます。ここは明善寺(みょうぜんじ)という浄土真宗大谷派のお寺でした。

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岐阜の神社仏閣:明善寺

鐘楼を通り過ぎたところにこの明善寺の庫裡(くり)があり、案内看板によると、徳川末期建立で岐阜県指定重要文化財で村内で最も大きな合掌造りとなかなかのものということで入ってみることにしました。

入り口でいただいたパンフレットのこの庫裡の説明が非常に分かりやすかったので引用しておきましょう。

今からおよそ二百年前の徳川末期に、飛騨高山の棟梁大工と地元の棟梁大工と、正副棟梁が協和して三年間の工作で完成したものです。かつてドイツの建築家、ブルーノ・タウト氏も「極めて論理的・合理的構造で日本では全く例外に属する」と称賛された合掌造りは、釘、カスガイ等を一切使わず、「ネソ(まんさくの若木)」、「ワラナワ」でしめくくった特殊なもので、茅葺の切妻屋根は雪を落とすため、六十度に近い急勾配になっています。白川郷の五階建て合掌造りとして最大随一のものです。階下建坪百坪、念入りに建築された強固なもので、五階建ての内部、良材の欅や檜の柱は焚火の煙で漆塗りのような光沢を放ち、文字どおり古代ビルディングの名にふさわしい壮観な建物です。(明善寺郷土館パンフレットより引用)


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周りの木々は紅葉が始まっており、なかなかいい風情。

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入り口横の今の囲炉裏で火を焚いていて、庫裡の中は煙りが漂っています。木部は先の説明のとおり、燻されて黒光り。茅葺の屋根も含めて、毎日火を焚いていることで腐りにくくなるんでしょう。

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2階に上がります。昔はここで蚕を育てていたとのこと。合掌造りは屋根を支える斜めの小屋組で支えられているので最小限の柱だけで大空間ができるという意味でも非常に合理的な構造。この広さを活かして今は郷土館として古い農具などを展示するスペースになっています。

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叔母も上がってきましたが、階段の段差はそれほど高くないので無理はなさそう。

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2階の奥の窓から本堂の方を眺めます。木々の葉がだいぶ色づいてきています。

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そしてさらに上の3階にも民具が色々と展示されています。今では全く使わなくなったものですが、このような合掌造りの中で、電気や機械のない時代にどのようにしていたかを想像することで、なんとなくリアリティが増すわけです。

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これは「ロウ絞り機」。このうえで漆の実を潰してロウをとったとのこと。

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これは「アカシ」。アカシとは枯れた松の木の根のことで、この台にアカシをのせ火をつけて灯りにしたそう。囲炉裏の端に置いて夜なべしたとあります。

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こちらは「マヤゴエ」の説明などを書いたパネル。下に引用した説明を読むと、感じではおそらく「厩肥」と書くのでしょう。

マヤゴエとは牛馬の糞で作った田んぼの堆肥や。米を沢山作るためにマヤゴエはなんとしても欲しかった。


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そしてさらに上の4階。こちらには養蚕で使った器具などがありました。

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床は煙を通すためかスノコ状で板を渡してある細い通路が順路になります。

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叔母と友人も細い板の通路を注意深く歩きます(笑)

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4階の窓からの眺め。街並みが一望できます。

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さらに上に5階があるようでしたが、順路にはなっていませんでした。

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庫裡の中を一とおり巡ったので、登ってきた階段を降りて1階に戻ります。

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1階まで降りると、順路は庫裡から廊下で繋がっている本堂に進むようになっていました。本堂も260年前に建てられたもので、総檜造とのこと。現在もお寺として綺麗にされているので、内部は庫裡と違ってそれほど古い印象はありませんでしたが、後で外から本堂をみると、非常に立派な造りであることがわかります。

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最後に庫裡の1階にある居間で囲炉裏の周りに座って、昔の生活に想いを馳せた次第。薪が燃え弾ける音がまた心地よい。この薪を燃やす火から立ち昇る煙が建物全体に行き渡って、冬は暖房、そして一年中木材の防腐に役立っているわけですね。

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飛び込みで入った明善寺の庫裡でしたが、建物自体の内部をじっくり見られたのに加えて、農具や民具の展示も十分に楽しめました。外の観光客の賑わいから離れて昔の生活を実感できるました。

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外に出ると陽の光りが眩しい! 明善寺の向かいにある「唐臼場」。水車でもあったのでしょう、お米や粟、ひえなどを精米する場所とのこと。この2ブロックほど先にお昼をいただいたお蕎麦屋さんがあると分かり、戻ることにしました。

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田んぼの脇の道を進んで駐車場の方に戻ろうとしますが、左に曲がるとさらにひなびた感じなので少し歩いてみることにします。

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この上には何軒かの民宿がありました。この静かな雰囲気が貴重です。

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このあたりは先ほどの行った明善寺の横になります。手前が本堂。入母屋の妻面の装飾が凝っていますね。やはりお寺というのは贅を尽くして建てられていることがよく分かります。木の後ろにあるのが合掌造りの庫裡になります。

さて、小一時間ほど白川郷の散策を楽しんだので、そろそろ駐車場に戻ることにします。

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私はそそくさと歩いて駐車場に戻って行ったんですが、後から来た友人たちはお土産屋さんの店頭で、「ひだっち」と戯れていました。なぜかこうゆう時は無条件にハイテンションになる友人(by 嫁さん) ひだっちは飛騨高山のゆるキャラだそうです(笑)

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先ほど渡ってきた橋を戻ります。庄川の流れと抜けるような空の色をしばらく眺めて心に焼き付けます。これで白川郷ともお別れ。

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ひだっちと戯れていた友人たちも後から無事戻ってきました(笑)

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白川郷観光を終えて、時計を見ると時刻は1時ちょっと過ぎ。さあ、この日の目的地である松本に向けて出発です。



旅は続きます、、、



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【番外】秋の関西・北陸・中部紀行(その8-山代温泉界加賀)

その1へ)

この旅4日目の宿は山代温泉にある星野リゾートの界加賀。宿に到着して茶室でお茶をいただき、目の前の共同浴場で名湯を楽しみ、スッキリ。宿に着いたのが遅かったので19:30からと遅めの夕食スタートです。

この日の夕食は起死回生メニュー、「のどぐろ」づくしです(笑) どうして起死回生かというと、以前の母と伯父、叔母と合わせて5人での旅行で三朝温泉の名旅館大橋に泊まった時、あまりに豪華な夕食に最後に供された見事なのどぐろの煮付けを私以外、誰も箸一つもつけられずに終わったという痛恨事がありました。ちなみにその時ののどぐろの写真、掘り起こしました(笑)

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(参考)山陰三朝温泉旅館大橋ののどぐろの煮付け(2014年5月)

以来叔母も「あの時ののどぐろは美味しそうだったのに戴けなかったわね〜」と振り返ることたびたび(笑) ということで、今回の旅では嫁さんが気を利かせて、この界加賀のメニューにあった「のどぐろづくしと秋の加賀デギュスタシオン」コースを予約。再びのどぐろにチャレンジする機会を設けました!

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夕食は2階の食事処でいただきます。スタッフに案内され席につくと、品書きが置いてありました。コース名の「デギュスタシオン」とは試食や試飲を表す言葉で、フランス料理では少量ずつ幾皿もの料理を食べることを意味するとのこと。品書きにはのどぐろが土瓶蒸し、棒寿司、塩焼き、大吟醸蒸しと並んで壮観、しかも牛すき焼きまでつく並び。全部いけるでしょうか(笑)

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もちろん、温泉に入って適度に喉が乾いていますの、生ビールで乾杯。ビールをグビリとやりながら私は4日目の添乗員業務を無事終えられた喜びをひとりかみしめて喉を潤しました(笑)

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先付けは漆器の器で供されました。これはなかなかの器です。ここは加賀、伝統工芸の歴史があります。スタッフが器とともに料理の説明をしてくれます。

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中蓋になっていた右の器が梅貝(バイ貝)の上に塩昆布を散らしたもの。左の器が堅豆腐に甘海老麹和えとふぐの子糠漬け和えを金時草に包んだもの。

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続いて土瓶蒸し。こちらは松茸だけでなくのどぐろも入っています。土瓶蒸しは城崎の西村屋でもいただいています。お猪口に少々ついで、つるりと一杯。いやいや松茸の香りと出汁の深い旨味がたまりませんね。そこはかとなくのどぐろが香ると言いたいところですが、もちろん普段からのどぐろを食べつけている訳ではありませんので、出汁の深みとして感じるだけです。

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そして宝楽盛りとお造り、酢の物が盆に乗せられて出てきました。食材も器も色とりどりで目に楽しい。お造りが来たところでもちろん冷酒も注文。

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そして、来ました! のどぐろの棒寿司とのどぐろ塩焼き。非常にしっとりとした柔らかい味にうっとり。もちろんお酒が進みます。

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続いて、駄目押しの腕。

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蓋を取るとのどぐろの大吟醸蒸し。イクラ乗ってます(ハート) 先ほど塩焼きをいただいた時に蒸しても美味しそうと思ったとおり、出汁が染みてこれこそのどぐろという味わい。いやいや旨いです。

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そして更なる駄目押しはすき鍋。これはちょっといけませんでした。というのも少し前にスタッフが固形燃料に火をつけ、火が通った頃合に蓋を外しに来たんですが、この蓋が外れない。鉄鍋と蓋のサイズがぴったりすぎて女性スタッフが四苦八苦してもなかなか外れないんですね。しょうがなく最後まで外れない1つを一旦帳場に持ち帰ってあけたものを持ってきたんですが、どれも火が通り過ぎて肉がかなり硬くなっちゃってました。1つだけじゃなくて4人とも蓋を取るのにかなり苦労しましたので、これはそもそも食器や提供の仕方を考えた方がいいですね。いつもどおりたわいもない話をしながら、適当にお酒も入って楽しい食事だったんで問題ないんですが、帳場のフォローもなく、ちと星野リゾートらしからぬサービスでした。

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ここまでで、お腹もいい具合に満ちていたんですが、ご飯もちゃんといただきました。

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デザートは界加賀特製金時のデザート。別腹収納済(笑)

食事が終わったのが21:30近く。あっという間の2時間でした。食事処のスタッフから、この後21:30から1階のトラベルライブラリーで獅子舞があるので是非見てくださいと案内があったので、「獅子舞ということは、噛まれる?」と水を向けると、笑顔で「噛まれます」と期待どおりの反応(笑) それを聞いて行ってみることにしました。

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エレベーターで1階に降りると、すでに多くのお客さんが集まっていました。ライブラリーの本棚にはすでに鮮やかに染め抜かれた幕がかけられ、お祭り気分を盛り上げます。

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21:30になると、先ほどの幕に照明があたり、獅子舞の始まりです。音楽がかけられると、後ろの方から獅子が静かに登場。驚いたのが獅子が歯を合わせる時の音の大きさ。想像していたのとは違い、大迫力です。木製だと思われる巨大な獅子頭がまるで巨大カスタネットの如く、獅子頭をもつ踊り手が渾身の力で閉じられると耳をつんざくような鋭い音で獅子頭が鳴ります。しかも獅子がのたうちまわりながら周囲に座るお客さんの眼前、超至近距離で連打! 狭いトラベルライブラリーだけにカンカンカーンと獅子頭の音が響き渡ります。あまりの迫力に外国のお客さん(おそらく中国か台湾の方)も大喜びでのけぞってました(笑)。この獅子舞、宿のウェブサイトによると「白銀の舞」と名付けられ、界加賀の前身の「白銀屋」から名を取っているそう。

勇壮な武家文化の伝統はそのままに、新しくて独創的な加賀獅子舞「白銀の舞」を毎晩21:30より披露します。「白銀」の名は、界 加賀の前身である老舗旅館「白銀屋」に由来。創業寛永元年、加賀藩にも縁の深い白銀屋の伝統も大切にしながら、スタッフ一同、心を込めて演じます。(界加賀ウェブサイトより引用)


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けたたましく獅子頭を打ち鳴らしながら踊る獅子。これはまずい、こちらに向かってきました! あの勢いで噛まれたら、頭蓋骨骨折間違いありませんが、もちろん噛まれませんでした。

獅子舞に長刀の踊りなどを披露してイベントは15分ほどで終了。

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終了後は獅子頭と一緒に写真を撮ってくれるサービス。これには皆さん喜んで参加していらっしゃいました。

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我々は別に撮ってもらうつもりがないと思ってましたが、他のお客さんの撮影が終わった頃、嫁さんと友人が、最後にニコニコと並んで撮ってもらってます。

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私は横からその様子を撮影(笑) 横から見るとこんな感じで撮ってもらっているんですね。

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我々が最後だったので、部屋に戻ろうとすると、嫁さんから「あなた、ちゃんと噛んでもらいなさい」との指令が入り、やむなくこのような姿と相成りました。食事処のスタッフの予言どおり噛まれました(笑)

おそらくこのイベント、毎晩やられているのだと思いますが、イベント自体よりも、若いスタッフが真剣に踊り、お客さんに笑顔でサービスしている姿が一番心に残るのでしょう。いいイベントでした。



部屋に戻って一休みして、就寝前に大浴場に行ってみると、どなたも入っていなかったので、中の様子をパチリ。

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脱衣所。掃除が行き届いていてきれいです。

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内風呂。

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そして露天風呂です。先ほど総湯でお湯の良さは味わっています。酔いも覚めたのでゆったりお湯に浸かってしばしのんびりさせてもらいました。

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部屋に帰る途中、生花も癒してくれます。なかなかのお手前。ゆっくりお風呂に入ったので、この日はぐっすりと休めました。



この旅5日目の朝はいつもどおり早めに目が覚めます。じじい化してます(笑) 外を見ると、この日も天気は良さそうです。

前日はメンテナンス日でお休みしていた、観光客向けの共同浴場の古総湯が6時からやってるということで行ってみることにします。

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誰もいないフロントを通って、下駄にはきかえ、向かいの古総湯に向かいます。

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山代温泉観光協会:「総湯」と「古総湯」

界加賀側から見た古総湯。四方に入り口がありますが、受付は反対側なんですね。受付で界加賀の手提げ籠を見せると無料なんですね。すると、受付のおばちゃんからここは初めてかと聞かれ、もちろん初めてですと答えると、入浴時の注意事項を説明してくれます。男湯の入り口は受付の反対側ということでまた界加賀側に廻ります。

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男湯の入り口から板戸を開けて入るとこんな感じ。6時営業開始なので、私が一番風呂のようです。おばちゃんから、手前の湯口は熱いので間違えて掛け湯しないように釘を刺されています(笑) 

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脱衣所はなく湯治場に多い内風呂内で着替える昔風のスタイルなんですね。浴衣を脱いで、浴槽のヘリに座って、浴槽の湯をザバザバと掛け湯して、おもむろに湯に体を沈めます。そうすると先ほどの受付のおばちゃんから、「どう? 入り方わかる〜?」と声がかかり、「大丈夫で〜す」と答えると安心したよう。この親切というか家庭的というか田舎風というか、なんとも言えない微笑ましい時の流れが実にいい感じ。内部はおそらく木部に漆が塗られていて、九谷焼のタイルなどがはめ込まれた昭和モダンのような風情。しっかり温まって上がります。

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着替えてそとに出ようとすると、上階に上がる階段があるので上がってみます。この暖簾の奥の階段から上がってきたんですね。2階は休憩スペースになっているんですね。

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窓は開け放たれていて、朝の風が気持ちいい。窓の外には界加賀の建物が見えます。いやいや、これはいいですね。先ほどの暖簾に男湯と書いてあるのがなぜかと思って、窓際をぐるっと回ると、反対側にも休憩スペースがあり、女湯の暖簾。そう、休憩スペース同士は自由に行き来できるようになっているんですね。これは上手い造りです。

先ほどの男湯に降りる階段を降りて外に出て、受付のおばちゃんにいいお湯だったよと、声をかけようと受付に戻ろうとすると、回廊にはこの古総湯の歴史がわかるパネルが張られていて、これが実に興味深い。この古総湯、明治時代の古総湯を復元したものとのことで、昭和の時代はコンクリート製のいかにもな外観。この風情ある建物に戻ったことで、山代温泉の伝統あるアイコンが復活したわけです。山代温泉の入り口にあるバブル期の廃墟のようなホテルや、ちょっと寂れてしまった温泉街が最初に目についてしまうものの、この湯の曲輪(ゆのがわ)の周りは実にいい雰囲気。この古総湯や界加賀が頑張って山代温泉に活気が戻るといいですね。

朝風呂を浴びてスッキリして、宿に戻ります。

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前日宿に到着した時には慌ただしくて写真を撮りませんでしたが、これが界加賀の玄関の門構え。おそらく前身の白銀屋からの物でしょう。

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正面には中庭が見え、なかなか手入れが行き届いてます。

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先ほど通ったフロントを過ぎると太鼓橋のような橋を渡って宿泊棟に入ります。宿泊棟の1階が前夜に獅子舞をやったトラベルライブラリー。

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部屋に戻って、身支度をしながら朝食時間を待ちます。朝の部屋からの景色。この日も天気には恵まれそうです。向かいの山下家の屋上に仁王立ちの人はいません(笑)



この日も移動があるため朝食は朝7:30からと一番早い時間にしました。

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こちらがお品書き。メインは「いしる鍋」です。いしるは能登地方の伝統的な魚醤。独特のコクがあり魚料理と会うとのこと。

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席につくといしる鍋に火がつけられました。この蓋は外しやすそうなので心配なさそうです。

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蓋を開けるとこんな感じ。いい具合に旨味が乗ってそうです。薬味は柚子胡椒が添えられていました。この鍋だけでご飯がいけちゃいそうですが、ちゃんと普通におかずも別にありました。

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焼き魚に厚焼き卵、変わったところで3色の蒲鉾のようなものが添えられていましたが、これは品書きによると「はべん」というもの。

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テーブルにはいしるの説明書きもちゃんと置かれていました。

朝食は量も適度で実に美味しかった。魚も新鮮で、出汁も深いのでおいしくないわけがありませんね。この旅4泊目の宿も満足できるものでした。

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一息ついて、荷物を運び出してさあ出発です。

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玄関でスタッフに写真を撮ってもらいました。この日の目的地は松本です。天気にも恵まれ、この旅5日目の旅程に出発です。



旅は続きます、、、



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【番外】秋の関西・北陸・中部紀行(その7-永平寺から界加賀へ)

その1へ)

この旅4日目は、比叡山のロテルド比叡に泊まり、午前中は比叡山の東塔、西塔を約2時間に渡って散策して、天台宗総本山の連綿と続く祈りと伝統の重みに触れてきました。そしてお昼は琵琶湖西岸の高島市で鯖寿司とお蕎麦をいただき、快晴の中、この日は一路加賀山代温泉を目指します。時刻は12:30。

ここ琵琶湖の高島から山代温泉にはまっすぐ向かって約2時間。いくつかのスポットに立ち寄る余裕があります。山代温泉に向かう間の観光スポットはいろいろありますが、我々の旅の基本コンセプトに合うスポットとして、添乗員役の私が用意した午後最初のスポットは余呉湖。雄大な琵琶湖の北にちょこんとある小さな湖ですが、以前母親と叔母との旅で日光を訪れた時、中禅寺湖よりも湯ノ湖が非常に良かったと言った叔母の好みを踏まえたセレクトです。

お昼をいただいた白ひげ蕎麦から、湖西道路から続く一般道である琵琶湖西縦貫道を北上。高島市街を抜けて進みます。琵琶湖の見える湖岸沿いの道路を通っても良かったんですが、Google Mapsの案内どおりスピードを優先して少し湖から離れたバイパスを進みます。北陸道木之本インターが近くなったところで雄大な琵琶湖の風景ともお別れ。左折して、しばらく進むと余呉湖に到着しました。

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滋賀・びわ湖観光情報:余呉湖

駐車場に車を停めると、狙いどおり観光客の姿はほぼなし(笑) 天気は快晴で、水面が光り輝いています。駐車場の脇には台座に余呉湖と書かれた羽衣の石像がありました。ここ余呉湖には羽衣伝説があるとのこと。

白鳥に姿を変えて水浴びを楽しんでいた8人の天女の姉妹のうち、伊香刀美(いかとみ)に羽衣を取られた末妹だけが天に帰れなくなり、夫婦となって2男2女をもうけたという物語です。また羽衣を取ったのは桐畑太夫で、菅原道真がその子であると伝える話もあります。(滋賀・びわ湖観光情報:余呉湖より引用)


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近くのこの辺りの案内図をみると、余呉湖の周りにはハイキングコースがいろいろあります。余呉湖を周回するコースの他、余呉湖と琵琶湖の間にそびえる賤ヶ岳(しずがたけ)や、余呉湖の東の大岩山なども登れるようですね。

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余呉湖の周囲は6.4キロということで、以前一周した日光の湯の湖よりもかなり大きく、本格的な散策が出来そうです。この日はすでに午前中比叡山で体力を消耗しているため、一休みするだけにしました。

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ここに来る途中踏切を渡ってきました。近くに余呉と言う駅がありますが、なんとなく単線だろうとタカを括っていましたが線路は複線。後で調べてみると、これは北陸本線でJR西日本の幹線なんですね。あまりにのどかな景色に短い時間でしたが、のんびりとした時間を過ごすことができました。

ということで、先に進むため出発。

この先加賀山代温泉までに立ち寄るスポットとして事前に想定していたのは永平寺なんですが、東尋坊にも行ってみたいという声も上がります。どちらも途中にあるのですが、宿への到着時間と、立ち寄るスポットへの経路などをGoogle君に相談の上、添乗員の低容量勘ピュータを駆使して選んだ立ち寄りスポットは、当初の予定どおり永平寺にしました。東尋坊の方が高速のインターを出た後の移動距離が長く、時間がかかってしまうんですね。

ということで、次なる目的地を永平寺にして出発です。余呉湖を出ると、先ほど近くを通った北陸道木之本インターまで戻り、北陸道に入ります。後は一気に北上。すぐに若狭舞鶴道との分岐となる敦賀ジャンクション、そして敦賀インターになります。そしてトンネルを抜けながらぐんぐん高度を上げて今庄インター。そう、2日目に道を間違えたので、敦賀・今庄間はこの旅で3度目の通過となります(苦笑)。今庄から先は新天地(笑) 武生、鯖江とやり過ごして福井北で永平寺方面へ行く中部縦貫道に入ります。トンネルを抜けるとすぐに永平寺北参道というインターがあり、ここが永平寺の最寄りインター。Google Mapsの指示どうりすすむと、永平寺の門前の商店街に到着しました。



永平寺の入り口横のお土産屋さんの駐車場に車を停めたのが15時。少し陽が陰りだす時刻です。

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大本山永平寺

永平寺は曹洞宗の総本山。今年4月に亡くなった嫁さんのお父さんの葬儀は曹洞宗のお坊さんにお願いしました。ということで、この日は午前中にうちのお寺の総本山である比叡山、午後には嫁さんのお父さんの葬儀でお経を読んでくれたお坊さんの総本山である永平寺と、総本山めぐりという裏テーマがあったわけです。(本当はそこまで考えての予定ではありません)

永平寺には私と叔母はそれぞれ以前に一度来ています。古い写真を紐解いてみると私が来たのは2004年6月のことでした。叔母の以前はおそらく数十年前(笑) なぜこの話をしたかというと、私も叔母も、以前来たときと今回とはかなり印象が違ったんですね。なぜ印象が違ったのかは次に触れますが、永平寺自体は変わっていないことが写真からわかりました。

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今回、入り口にあった境内の全景を説明する案内図をiPhoneで撮った写真。

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こちらは2004年6月におそらく同じ案内図を撮った写真。昔使っていたミノルタのデジカメで撮ったもの。

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比べやすいように、今回の写真をトリミングしなおしたものもアップ。

2枚の写真をよく見比べてみると、昔のミノルタのカメラには糸巻き型の歪みが残ってます、、、そこじゃありません(笑) この案内図、細かい点まで含めて2006年から一切変わっていないように見えます。そう、伽藍配置や建物は変わっていないんですね。何が印象を大きく変えたかというと、見学のコースなんだと思います。

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先ほどお土産屋さんの前から境内に入ると鬱蒼たる木立の中の参道。

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そして左手に拝観入り口があります。中に入ると正面に大きなコンクリート製の吉祥閣(きちじょうかく)という建物があり、ここで靴を脱いで、靴をビニール袋に入れて持ち歩きます。以前の訪問時も靴をビニールに入れて持ち歩いた覚えはあります。印象が大きく違った原因は次。この吉祥閣の一室で、まずはお坊さんから永平寺の説明を聞くようになっていたんですね。結構な広さの部屋で、かなりの数の人がお話を聞いています。先ほど車を停めさせてもらったお土産屋さんは16時で閉店とのことで、「16時までに戻ってお土産買ってくださいね〜」と笑顔で送り出されましたので、本当は曹洞宗や道元のこと、永平寺の伽藍についてなどの法話を聞いた上で見て回るべきなのでしょうが、ここは止む無くスキップ。その後もこの吉祥閣の上階に上がり、さらに続くこちらもコンクリート造の傘松閣の大広間をぐるっと回る順路となっていたんですが、どうも昔訪れた時はこんな順路じゃなかったような気がしてなりません。もちろん、この後、昔見た山門、仏殿、法堂などを巡る順路となっているのですが、見学の最初にコンクリート製の建物をぐるぐると廻るというファーストインプレッションは逆に強烈。叔母も同様、「昔のイメージと違うわね〜」となったわけです。

さて、法話をスキップしちゃいましたので、Wikipediaなどから永平寺や道元について少しさらっておきましょう。

永平寺は曹洞宗の総本山ですが、鶴見の總持寺とともに2つの総本山があり、両大本山と呼んでいます。開山は道元。本尊は釈迦如来・弥勒仏・阿弥陀如来の三世仏とのこと。道元は正治2年(1200年)に生まれ、幼時に父母を亡くし14歳で当時の仏教の最高学府である比叡山延暦寺で仏門に入ります。その後真の仏法を学ぶには中国(宋)で学ぶしかないと考え、貞応2年(1223年)に渡宋。宋では、天童山景徳寺の如浄に入門。如浄の禅風はひたすら坐禅に打ち込む「只管打坐(しかんたざ)」を強調したものであり、道元の思想もその影響を受けています。道元は如浄の法を嗣ぐことを許され4年後に帰国。帰国後は京都で説法と著述に励むも、旧仏教勢力との争いから、寛元元年(1243年)に越前の国(福井県)に渡り、翌寛元2年(1244年)に永平寺の前身である傘松峰大佛寺(さんしょうほうだいぶつじ)を建立。寛元4年(1246年)に山号寺号を吉祥山永平寺と改め、現在に至っています。

伽藍の主要な建物は手前の山門から中雀門、仏殿、一番奥にある法堂(はっとう)と坂を上がっていくように建てられています。Google Mapsで確認すると南から北に上がっていく感じ。法堂は南向きの斜面に建っていることになります。雪深いところに建つだけにそれらが回廊で繋がっていて、それにその他の建物も回廊で繋がっています。回廊を含むほとんどの建物が重要文化財ですが、現在建つ建物の多くが1800年代から1900年代の創建で、比叡山に比べると比較的新しいものが多いですね。一番古い山門でも寛延2年(1749年)の建築。1749年といえばハイドン17歳にしてウィーンのシュテファン大聖堂の児童合唱団を辞めた年。無理やりハイドンねた挿入(笑)

先ほど入った、コンクリート製の吉祥閣を抜けると、山門の西側の回廊に出ます。順路はこの回廊を登るように案内されていましたので、登りです。

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叔母にとってはちょっとした修行(笑)

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少し登ったところで東の方を見ると、正面は東の回廊に取り付く大庫院、左は仏殿。

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一番奥の法堂まできました。永平寺内はお坊さんを移さなければ撮影可ということでしたので内部の写真をパチリ。この法堂は天保14年(1843年)の建築。朝のおつとめなどの各種法要がこの建物で行われるとのこと。欄間の非常に細かい桟の並びが繊細で太い柱と梁とのコントラストが印象的。

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法堂の前から南を見下ろします。境内の木々は紅葉が始まってますね。この日は1日天気に恵まれました。

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法堂までくると今度は東側の回廊を降っていくのが順路。

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少し降りたところの法堂前の東西を結ぶ一文字廊の様子。チリ一つ落ちていません。

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順路に沿って回廊を降りて行きます。叔母も手すりがあるので大丈夫。

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こちらが法堂の一段下にある仏殿。明治35年(1902年)の建築。仏殿には本尊の三世仏が納められている、、、と後で知ったので拝んでおりません。

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東の回廊を一番下まで降りて、仏殿のさらに下にある中雀門を見上げたところ。

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中雀門の正面まできて見上げます。この後ろに仏殿と法堂があります。そして、永平寺の伽藍で一番古い建物になる山門は、この写真に映る柱のみ(笑) 山門の中を通っただけで、写真を取り損ねた次第。写真だけでなく一周回ってきた安堵感から、山門を通ったという意識もありませんでした。まあ、無心の境地に至ったということにしておきましょう(笑)

短い時間でしたが、永平寺の伽藍を一巡り。伽藍自体は変わらないものの、「昔の記憶とはちょっと違うわね〜」という叔母とうなずきあって見学を終えました。

靴を脱いだ吉祥閣に戻ると、こちらでも寄進の受付をしていましたので、わずかばかりですが寄進して永平寺を後にしました。嫁さんが寄進の手続きをしている間、外でしばらく待っていると、入り口の建物の屋根の上に落ちた落ち葉を、屋根の上に乗って丁寧にブロワーで掃除していました。落ち葉は毎日積もりますので、こうして屋根の上まで掃除しているのでしょう。来訪者に気持ちよく参拝してもらえるよう、日々ご苦労なことです。

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拝観料を払った入り口を出ると紅葉が見頃を迎えていたんですね。入った時にはあまり印象に残りませんでしたが、手入れの行き届いた木々の美しさが妙に沁みましたね。

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参道をそぞろ歩きながら、車を停めたお土産屋さんまで戻ります。

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上を見上げると、傾き始めた陽の光が木々の間から差し込み、実に爽やかな気分。時刻は16時前。

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お土産屋さんに言われたとおり16時の閉店前に戻ってくることができました。私がお土産でいただいたのがこちら。地元永平寺町の田邊酒造の「蔵出し 本醸造 越前岬」。そろそろ燗酒が恋しい季節に、福井の地酒を自分のお土産に選びました(笑)

それぞれお土産をゲットして、この日の宿に向けた最後のドライブに出発です。



永平寺の門前から先ほど来たときと同じ道で永平寺参道インターに戻り、後は北陸道に合流して北上。福井北から丸岡、金津と進むと加賀インターで降りるよう指示が出ます。加賀インターから10分ほどで山代温泉の温泉街に入ります。すると入口には廃墟化したギリシャ神殿のようなバブル期の温泉宿が目に入ります。その印象が強烈だったからか、山代温泉の温泉街はかなり鄙びているような印象。Google Mapsの指示どおり温泉街を進んでいくと、しばらくでこの旅4日目の宿に到着しました。



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星野リゾート:界加賀

前夜泊まった比叡山のロテルド比叡に続き、この日も星野リゾートの界加賀です。到着した場所は山代温泉の中心街のよう。もちろん星野リゾートのお宿ということで、宿の前でスタッフが待ち受けてくれていて、建物も垢抜けた感じでいい雰囲気。温泉街に入るところの印象で若干焦りましたが、この日もリラックスできそうです。

別に星野リゾートの連泊を狙ったわけではなく、旅程を検討している段階で、訪問先と取れる宿をいろいろ検討しているうちにこのような組合わせとなったもの。今回の旅程ももう少し効率的な順番も検討できましたが、宿の予約の取れる日や移動距離、観光スポットなど様々な与条件の許す中で旅程を固めて行きますので、連泊はたまたまというのが正直なところ。

宿に着いたのは16:40くらい。まだ明るい時間でしたが写真撮り忘れましたので、上の写真は夜に撮ったもの。

この界加賀の前身は創業380年を誇った山代温泉の老舗旅館「白銀屋」。2012年に星野リゾートとなり、2015年に大改装して宿泊棟をリニューアルしたとのこと。すぐに部屋に案内され、部屋でチェックインの手続きや、宿の説明を聞きます。

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2015年に新築された宿泊棟は今風で非常に綺麗。

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和室でもベッドなのは布団の上げ下ろしの手間や客室への出入りなどを考えると合理的なんでしょうね。こちらも普段はベッドなのでこちらの方が寛げます。

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部屋は4階の温泉の中心街むきに2部屋並び。窓から外を眺めるとなかなかいい風情。正面の下に見えるのが山代温泉の共同浴場。左が観光客向けの古総湯、右が地元の人向けの総湯。そして右の白い建物は旅館でしょう。ぼおっと外の景色を眺めていると、その旅館の屋上に素っ裸で仁王立ちするおじさんの姿が! 遠いのでクリアに見えるわけではありませんが、屋上に露天風呂があるようです。浴衣などを持ってきてくれたスタッフに聞くと、向かいは山下家という老舗旅館で、屋上はやはり露天風呂。スタッフが恥ずかしそうに、「お見苦しかったですか?」と声をかけてくれましたが、こちらは、あの屋上の露天風呂に自分が入ったとすれば、同様に仁王立ちになるに違いないと瞬時に想像し、「いや〜、私が入っても仁王立ちになりますから、、、(笑)」と訳のわからないコメントでお茶を濁すと、クスクス笑って余韻を爽やかに引き取ってくれました。スタッフさん、合格です(笑)

星野リゾートの宿は色々と体験できるプログラムが用意されています。この日は宿への到着が遅めだったので、夕食の時間も遅めに設定してもらい、18:00まで、茶室で抹茶と和菓子をいただけるということで、まずは茶室に行ってみることにしました。

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1階のトラベルライブラリーで叔母たちと待ち合わせ。

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そのトラベルライブラリーの裏の中庭に茶室があります。

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茶室は、前身である白銀屋にあった約200年前の伝統建築を修復した茶室「思惟庵(しいあん)」。4人で中に入ると、先客がちょうど出るタイミング。加賀の老舗旅館のお茶室ということで、木部は漆塗り。しかも茶室には珍しい折上格天井。着物姿のスタッフがお茶を立てて入れてくれました。お茶と和菓子をいただく間、このお茶室の歴史などを伺い、しばらく静かなひと時を過ごしました。

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お茶室を出た庭からトラベルライブラリーを見たところ。この辺りは前身の旅館の歴史を巧みに活かしながら新たな宿に仕立てる星野リゾートの巧みなところ。

さて、お茶の後は温泉です。叔母と友人は宿の大浴場へ。私と嫁さんはもちろん、先ほど部屋から見下ろした、地元の人が愛用する総湯に行ってみることにしました。

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山代温泉観光協会:「総湯」と「古総湯」

総湯は宿の玄関を出てすぐ目の前。総湯と古総湯がある山代温泉の中心の広場は「湯の曲輪(ゆのがわ)」と呼ばれていて、古総湯が中心にあり、総湯はその周囲にあります。総湯のあった場所は、元は吉野屋旅館という旅館があり、写真に写る総湯入り口の門は旧吉野屋旅館の門を転用したもの。門は古いんですが、中の浴場は新しく、私が入った時間には多くのお客さんで賑わっていました。宿のスタッフの説明どおり、8割方地元の人のようで、皆さん顔見知り通しの方も多いようで、賑やか。しかも、掛け湯をしている人が、脱衣所のドア目掛けて10杯くらいお湯をバシャバシャとかけていたりと、なんだかよくわかりませんが、皆さん豪快(笑) 温泉地の地元民むけ共同浴場は、色々な習慣が見られて面白いですね。以前行った長野の戸倉上山田の国民温泉という共同浴場は、どのお客さんはまずカランにつながるシャワーを全開しっぱなしにして、浴びるでもなくお湯に浸かり、出るまでずっと出しっぱなし。温泉が豊富だからできる奇習です(笑) ここ総湯も掛け湯ブッカケ文化があるようですね。

上記サイトの温泉の説明によると、こちらの総湯は熱交換システムを導入した、加水なしの100%源泉の浴場で、ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)と単純温泉(低張性・弱アルカリ性・温泉)の混合泉とのこと。この旅では下呂、城崎と有名温泉地を経由してきましたが、ここ山代温泉も流石の名湯。癖がなくしっとりとする温泉で実に気持ちいいですね。この日のドライブと比叡山散策の疲れが取れました。

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温泉から上がって、総湯の前から界加賀を見たところ。温泉で熱った体に涼やかな風が気持ちいいですね。下駄を鳴らしながら宿に戻ります。

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宿のロビーには九谷焼の若手作家の作品などを展示したギャラリーがあります。

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ちょっとギャラリーをのぞいてみたんですが、奥にさりげなくおかれた生花が実に風流。こういった客人をもてなす心遣いが旅人を癒してくれるわけです。

お茶と温泉を楽しんでいる間に、夕食の時間となりました。この日の夕食は起死回生メニューです(笑)



旅は続きます、、、



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【番外】秋の関西・北陸・中部紀行(その6-比叡山延暦寺)

その1へ)

快晴の中、この旅4日目の旅程に出発します。

比叡山延暦寺の近くの星野リゾート ロテルド比叡で快適な一夜を過ごし、ホテルのオプショナルツアーで延暦寺の朝のお勤めに参加して朝食を済ませての出発です。

比叡山延暦寺は比叡山山中に東塔(とうどう)、西塔(さいとう)、横川(よかわ)の三つの地域約1700ヘクタールに広がる約100ほどの堂宇の総称。先ほど参加したのは東塔の根本中堂でのお勤めだけということで、この日の1番目の立ち寄りスポットはやはり延暦寺に戻って、広い境内を散策しようということになりました。

朝、マイクロバスで通ったのと同じ道を進み、日の出を待つこともないので10分少しで先ほどの比叡山東塔の第1駐車場に到着。

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すでに勝手知ったる感じで歩いて行きます。今度は拝観料を払って入ります。

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天台宗総本山 比叡山延暦寺

嫁さんが全員分の拝観券を買っている間、横にある案内図をしげしげと見てみます。すると朝の法話で聞いた3つの地域である東塔(とうどう)、西塔(さいとう)、横川(よかわ)の位置関係がわかります。いやいや思った以上に境内は広大です。

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入り口からまっすぐ進んで根本中堂の横まで来ましたが、根本中堂も朝のお勤めで見たところ以外にも工事中の屋根なども見られるということで再度寄ることにしますが、根本中堂に降りていくところを通り過ぎて、その先にある文殊楼から見てみることにします。というのも、根本中堂は入り口から続く広場よりかなり低いところ、文殊楼は高いところにあって、根本中堂から文殊堂には急登の階段があるため、叔母にはちょっとハードということで、逆にその階段を降りるコースにしたわけです。

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この文殊楼、徒歩で延暦寺に上がってくると最初に出会う山門にあたるもの。慈覚大師円仁が中国五台山の文殊菩薩堂に倣って創建したものとのこと。寛文8年(1668年)の再建で重要文化財。今は駐車場からのアプローチとなってしまったので、逆に奥にある形になっちゃっているということですね。

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良く見るとこの文殊楼、上に上がれるようになっていましたので、先発隊として私が上がります。入り口のスロープは緩やかなものの、中に入って上の階に上がるのは梯子のような超急勾配の階段。蹴上は1尺はあろうかという高さで踏面はわずか。これは叔母が以前難儀した犬山城以上の急勾配。履物を脱ごうとする叔母に、「ここはやめといた方が、、、犬山城より急だよ〜」と告げると、「それはやめておいた方がいいわね〜」と平和的に断念(笑) 拝観しょっぱなでのデンジャラスな冒険は避けられました。この文殊楼、寛文8年(1668)に焼けその後再建されたのが今の建物ということで古いものです。多くの人が登ったため、木部の手の触れるところはツルツル。きちんと手入れされているので今も堅固な構造を保っています。登ったのとは反対側の急階段で降りてきて待っていた叔母と合流。

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山門をくぐると階段の下が根本中堂という配置です。木立の先に工事中の屋根を纏った根本中堂が聳えます。この階段もかなり急で上りを選択しなくてよかったです。

再び工事中の根本中堂に入ります。朝のお勤めの時は外陣でお経と法話を聞いただけでしたので、再び中に入って、法話で触れられた前に取り付く修理中の廻廊や外陣に林立する図太い欅の柱、各地の大名から送られたとの格天井に埋まる花の絵(県花)などをゆっくりと眺めました。やはりこの根本中堂の建物の魅力は木造の図太い構造材が乱舞するこの構造自体の迫力。実際に見ないと伝わりませんね。流石に国宝というだけあります。現在の建物は織田信長焼き討ちの後、寛永19年(1642年)に徳川家光によって再建されたものとのこと。しばらく外陣を見学して、順路にそって廻廊に進みます。

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回廊を一周して正面に戻るところに、天台宗の開祖、最澄の聖訓が掲げられていました。根本中堂も素晴らしかったんですが、この聖訓を読んで改めて最澄教えの真髄に触れたような気持ちになりました。うちのお坊さんの言葉より響くな〜(笑)

伝教大師聖訓

国宝とは何ものぞ 宝とは道心なり
道心ある人を名づけて国宝となす

一隅を照らす
此れ則ち国宝なり


真の国宝とは物質的価値あるものを言うのではない。
国家社会の平和・人類の幸福になることを能く行い、能く言う道心ある人を宝と言う。
社会の一隅に在って世のため国のためになる好い事や、利益になる事を利己的な心を忘れて尽くすことこそ慈悲の極みであり、この人こそ国の宝である。
この人造りを千二百年前、伝教大師はこの山に於て、国家を利益し、群生を度す(たすけす)との大理想を以て、諸国の師となるべき菩薩僧を養成し、民心の教導・文化の開発に尽くされたのである。比叡山では、今でも猶、この人材養成方針は連綿として実践されている。


正面に戻ると、今度は鉄骨の階段を上がって屋根の吹き替え工事の様子を見ることができるようになっています。

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まず驚くのが今回の修理のために建てられた上屋の堅牢さ。工事は約10年もの間続くとのことで、上屋もこれだけの大規模建築を覆うためにはこれだけ本格的なものとせざるを得ないのでしょう。延暦寺のサイトによると、今回の根本中堂の修理は、本堂の銅板葺の屋根の葺き替え、回廊のとち葺きの屋根の葺き替え、そして全体の塗装彩色の修理ということで、見たときには本堂の銅板は全て剥がされて下地の修理をしているところでした。

見学用に設けられたステージ上は撮影可。そしてステージ上の何ヶ所かにモニタが設置され、工事の流れを説明する映像が流されていました。

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撮影可ということで、なんとなく記念撮影。(そういう意味で撮影可ということじゃないんじゃないかと思いつつパチリ)

この日は平日でしたが、屋根の上での作業は行われていないようでした。回廊の屋根も半分ほど剥がされた状態。先ほどの法話の時に、平時では見ることができない貴重な様子を見られるとの説明があったとおり、貴重なものと思って屋根の構造などをしげしげと観察。現代の建物の寿命は50年程度であることを考えると、木造のこうした寺院が長い風雪に耐えて建物の価値を保ち続けていることの本質的な意味を考えさせられましたね。

見学用のステージから再び鉄骨階段で下におり、最後に根本中堂の受付で、少額ではありますがこの修理への寄進をしてきました。61年ぶりの大修理事業とのことで、1参拝者として、建築史建築芸術論研究室出身者として、そして天台宗のお寺の檀家として、良い行いをしておかなくてはなりません。

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ちなみに寄進した後にいただいた「ご法縁各位」宛の礼状の末尾には、、、

工事期間中も安全を確保しつつ堂内もご参拝いただけるように致しますので変わりゆく根本中堂の姿、変わらない祈りと伝統の重みをご実感いただければと存じます。


とありました。変わらない祈りと伝統の重み、確かに実感いたしました。

さて、根本中堂を出て広場に戻るとこの奥にもいくつもお堂があるようです。

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そちらに向けて登っていこうとすると道の脇に牛の石像があります。看板の説明を読んでみると、岡山に福田海という、一生を人間のために尽くす牛を供養するお寺があり、明治期に延暦寺が窮状を極めた時代に、不滅の宝灯のための種油を自ら背負って寄進を続けられたとのこと。その深いご縁から不滅の宝灯が明治31年に福田海に分灯されたとのこと。また昭和9年に牛の銅像が根本中堂そばに寄進されたものの、第二次大戦に供出されたため、代わりにこの石像がここに安置されたとあります。牛の石像が一隅を照らしていました。

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比叡山の参拝には体力を要します(笑) 牛の石像から先の伽藍に進もうとすると、長い石段が続きます。叔母もまだ元気。元気でないのは叔母のスマホの万歩計(笑) 叔母はしばらく前にドコモの戦略的マーケティングに乗ってスマホデビューして、それなりにスマホを活用していたんですが、どうも前日あたりからスマホの万歩計が何歩歩いても0歩。一応この旅でかなりの歩数歩いていて、その運動量も叔母のモチベーションになっていたんですが、万歩計が動かないのはモチベーションにマイナス(笑) ちょっと見てみましたが原因不明。他のメンバーは皆iPhoneなんですが、らくらくフォンは我々にとってはかえってわかりにくいですね。

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石段を登りきったところに鐘楼がありました。良くみると、一撞き五十円とあります。そのまま通り過ぎようとすると嫁さんから「せっかくだから撞いてみたら〜」と指令が入りました。お財布の中をみると、50円玉も10円玉もなく100円玉のみ。ということで私と嫁さんで二発いかせていただきました。

鐘自体はかなり大きいもの。娘道成寺の舞台セットぐらいの大きさがあり、撞木(しもく)もかなりのず太さ。何度かゆったりと振って、おもむろに渾身の力でバックスイング! そのままさらに渾身の力でゴォ〜〜〜〜ンといきました。鐘の振動が全身を揺らすようで、煩悩が振り落とされたはずです。ちなみに鐘を撞くというより、気分はマーラーの6番の終楽章でハンマーを振り下ろす打楽器奏者の気分でした。叔母がすかさず「いい音するわね〜」と合いの手を入れてくれました。続いて嫁さんも一発ゴォ〜〜ン。

我々が撞く前は滅多に鐘の音は聞こえなかったんですが、我々鳴らして通り過ぎた後は連発(笑) 自分で鳴らした音と嫁さんの鳴らした音の違いを聞き分けたので、その後鳴らされた鐘の音がいい音かどうか「さっきのは力入ってないな〜」などと気になっちゃいました。

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鐘楼の奥には大講堂。昭和39年に麓の坂本から移築したものとのこと。元の建物は寛永11年(1634年)の建築で、本尊は大日如来。

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そしてされに上がったところにある阿弥陀堂。昭和12年(1937年)に建立された檀信徒の先祖回向の道場です。本尊は阿弥陀如来です。

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阿弥陀堂の前に立つお地蔵さん。阿弥陀堂の奥にもまだ道が続いているようですので行ってみます。

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すると、この先は山道のようです。比叡山山頂へ続く道で、2とおりの道があるようです。また、西塔へは徒歩10分とありました。ここまで結構な距離を歩き、登ってきました。ちなみに車を停めた第1駐車場はすぐ真下に見えますが、かなりの標高差があり、来た道どおりでないと帰り着けなそう。西塔もちょっと見てみたいので、歩いて行くか、車に戻って車で行くかを詮議したところ、車に戻ろうということになり、来た道を戻ることにしました。

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帰りに途中寄っていなかった戒檀院。朱の塗りがかなり落ちているので古いものと思ったところ、延宝6年(1678年)に建てられたもので重要文化財でした。

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のんびり歩いて駐車場に戻ります。

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駐車場に戻って時計をみると10:10くらい。延暦寺についたのが8:50くらいでしたので、1時間10分ほど東塔を散策したことになります。



車に乗って、今度は西塔の駐車場へ進みます。車で行けば5分くらいの距離。駐車場に停まっている車は多くなく、やはり根本中堂がある東塔の方が人気があるようですね。逆に西塔は人混みもなくのんびり散策できそうです。

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幸い高低差もあまりなく、純粋に散策を楽しめそうです。西塔の中心施設は転法輪堂(釈迦堂)とのことなので、そこまで行ってみることにします。

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駐車場から参道を歩いていくと、まるで森の中に入っていくような感じ。静けさに包まれています。

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途中にある小さなお社は箕淵辯財天。比叡山内には他にもう2つ弁財天があるそうです。

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先日ブラタモリで取り上げられていたにない堂までやってきました。同じ形をしたお堂が廊下によって繋がっています。

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左が阿弥陀如来を本尊とする常行堂、右が普賢菩薩を本尊とする法華堂。弁慶が両堂をつなぐ廊下に肩を入れて担ったとの言い伝えから、にない堂と呼ばれているとのこと。文禄4年(1595年)と大変古い創建で両方とも重要文化財。

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そしてこのにない堂の間の廊下の下を通って石段を降りていくと、釈迦堂の前にでます。高低差はあまりないと思っていたんですが、最後に下り。つまり帰りは上り(笑) 叔母に「行ってみる?」と一応確認すると、「ゆっくり行けば大丈夫」とまだ元気そうなので、降りていくことにしました。

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釈迦堂に近づいていくと、屋根の見事な反りがなかなかの迫力。

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調べてみると、信長による焼き討ちの後、文禄4年(1595年)、当時の園城寺弥勒堂(南北朝時代の1347年の建立)を豊臣秀吉が無理やり移築させたもので重要文化財。現存する延暦寺の建築では最古のものとのこと。本尊は釈迦如来立像ということで釈迦堂と呼ばれるわけですね。

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せっかくここまできたので、靴を脱いで釈迦堂に入り、お賽銭を投げて手を合わせました。

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釈迦堂の左手にはお釈迦様の一生を説明した掲示がありました。しげしげと読んでしまいます。こうした機会に理解が深まるわけですね。

西塔にはこの釈迦堂と反対側に、延暦寺で最も厳しい修行を行う浄土堂というのがありますが、かなり離れているので、西塔の散策はこれで終わり。西塔を一巡りしたので、駐車場へ戻ることにします。

駐車場へ戻ると時刻は10:40くらい。9時前からの散策でしたので、延暦寺を2時間近く散策できたことになります。そろそろお昼をどこでいただくか決めなくてはなりませんね。この旅4日目の目的地は加賀山代温泉。ここ比叡山からは琵琶湖沿いを北上して2日目にお昼をいただいた敦賀を通って北陸道経由の道のり。せっかく琵琶湖畔まできましたので、この日は琵琶湖北部の高島市あたりでお昼をいただくことにして出発。

西塔から比叡山ドライブウェイを今度は降りていくと、しばらく走ったところに延暦寺第3のエリア、横川(よかわ)があります。東塔、西塔を随分歩きましたが、一応寄ってみるか車内に尋ねてみましたが、スルーの気配が充満。お昼スポットを目指すことにしました(笑)

しばらくで琵琶湖岸まで降りてドライブウェイはおしまい。仰木雄琴インターから湖西道路に入り一路北上です。しばらくは高速道路風の道で、内陸を走りますが、砂浜が有名な近江舞子あたりからは琵琶湖沿いを走ります。琵琶湖沿いを走ってしばらくで、目的地にしていたお蕎麦屋さんに到着!



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食べログ:白ひげ蕎麦

こちらも食べログでこの辺りのお蕎麦屋さんの中からセレクトしたお店。この旅始まって以来連日お昼はお蕎麦なんですが、飽きるどころか、各地域でお蕎麦の美味しさも変わり、連日の美味しいお蕎麦でお昼はお蕎麦にしようと開き直り気味(笑)。

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ちょっと電柱がイマイチですが、このお蕎麦屋さんは琵琶湖の目の前。しかもお店は道路から一段上がったところにあり、なかなかいい見晴らし。このロケーションは魅力です。

Google Mapsをみると、このすぐ先に白髭神社という神社があるので、このお蕎麦屋さんの白ひげはそこからとったものでしょう。このお蕎麦やさん、なんと言ってもメニューが面白い。ざるそばだけでも、量がざるそば、ざるそば大盛り、メガざるそばと3種。それぞれヴァリエーションがあり、おそらく大盛り好きにフォーカスしたお店。また、この高島の奥の朽木には小浜から京都に至る朽木鯖街道が通り、鯖寿司が名物。ということでざる蕎麦に鯖寿司をセットしたメニューもあります。いつもはざる蕎麦だけと蕎麦通な叔母もせっかくなのでこの鯖寿司も味わってみたいということで、メニューのセットを駆使して1人1つずつ注文。

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私と叔母はざるそば。なんとサービスで温かい小さなそばがついてきました(笑)

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嫁さんと友人は青ネギたっぷりきつねそば。なんと巨大な揚げが2枚! 

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そして鯖寿司。2つ乗った皿を2つで1人1つ(笑) まあ、この日は朝から比叡山中をかなり歩きましたので、お腹はへり気味ではありますが、私でもお腹いっぱい。もちろん叔母は完食は無理。ちょっと手伝いましたので私もお腹パンパン。お蕎麦を選んだことで「昼は軽めに」との鉄則が守れるわけではないという実例でした(笑) もちろん、お蕎麦も鯖寿司も美味しくいただいたことは言うまでもありません。

お腹も満ちたところで、出発しますが、ガソリンも心許なくなってきましたので、お蕎麦屋さんの並びのスタンドで給油して先を急ぐことにしました。



旅は続きます、、、



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【番外】秋の関西・北陸・中部紀行(その5-ロテルド比叡)

その1へ)

この旅3日目の旅程を終えて到着した比叡山の宿。

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星野リゾート:ロテルド比叡

泊まったのは星野リゾートの「ロテルド比叡」というホテル。星野リゾートは我々の旅でも度々利用しています。これまでも、界出雲、界松本、界伊東、界川治、界アルプスなどに泊まっていて食事もサービスもそれなりで楽しめるという安心感があります。加えて比叡山はうちのお寺の天台宗の総本山ということでお参りする必然性大。こうしたことから比叡山に星野リゾートの宿があるということでこちらを予約したもの。星野リゾートの宿は、既存のリゾートを再生した和風旅館に界という名前が付いていて、こちらは「ロテルド比叡」というフランスっぽい名前から分かるとおり、和風旅館ではなくフランスのリゾート風のホテル。何が言いたいかというと、それ以上あまり深く調べていなかったんですね。

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時刻は到着したのは16:40くらい。フロントでチェックインを済ませて部屋に案内されます。

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他の星野リゾート同様、部屋はとても綺麗。この日は丹後半島の突端の経ヶ岬でハードな登山をこなし、天橋立での散策後のロングドライブを経てようやく到着したということで、まずは温泉に入ろうということで、部屋に入って調べて見ると、なんと、この宿、温泉はありません! 別に宿が悪いわけではなく、我々がこれまでの経験から「星野リゾート=温泉」という図式が刷り込まれていて、温泉の有無まで考えて宿を予約したわけではなかったということ。あまりちゃんと調べていなかっただけ(笑)

お部屋のバスルームはホテルとしては普通のシャワー付き浴室。もちろんそれなりのランクの宿ですので、エレガントかつそれなりの広さですが、温泉と比較するのはあまりにも価値観が違いますね(笑) 予約した嫁さんも温泉付きだと思い込んでいたので、2人で顔を見合わせて大笑い。

ないものは仕方ないので、夕食前の風呂は諦めて、嫁さんと館内を少しぶらついてみることにしました。そういえばチェックイン時にソムリエによるワインのテイスティング講座があるとのことでしたが、温泉に入る気満点だったのでスルーしていました。温泉がないとわかったのでスタート時間の17:00ギリギリでしたが、せっかくなので4人参加することにしました。

他の宿泊客の皆さんも結構参加されていて結構な人数。席には3種の赤ワインがすでにワイングラスに注がれて置かれていて、すぐに講座が始まります。初心者にもわかりやすいよう、白・赤のワインの製造方法の説明から始まり、製法、気象条件、ブドウの品種などがワインの味に与える微妙な影響を非常にわかりやすく話された後で、3種のワインを見た目、香り、味の順番に体験しました。グラスを傾けた時にグラスにつくワインの脚がアルコール度数に比例してつきやすくなること、ワインの香りとそれを表現する言葉の関係など、実際にワインを味わいながらソムリエの説明を聞くことで認識を新たにしたこと多数。3種のうち1つは地元滋賀のワイナリーのマスカット・ベリーAということで、滋賀のワインも初体験できました。関東ではなかなか目にしないものですね。私はもともとワインは好きなので、ソムリエの話は面白く聞いたんですが、声が小さかったので、叔母は聞きづらかったとのこと。ホテルにはいろいろなお客さんも泊まられるので、マイクなどを使った方がいいですね。

約40分のテイスティング講座。テイスティングなのでワインはごく少量でしたが、夕食前の空腹もあって、結構いい気分。嫁さんはちょっと赤くなってます(笑)

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テイスティング講座のあったホールから中庭にでてみると、宿に着いた頃はまだ空に明るさがあったのですが、17:40過ぎの空は陽が落ち夕焼けの最後の輝きの赤が地平線に残っていました。左の街の光は京都市街。ちょうど西の方を見ていることになります。ロテルド比叡のあるあたりは標高650mということで夜になると外はかなり冷え込みます。凛とした空気と星空を少し楽しんでから建物の中に入り、レストランや階下のライブラリなどをブラブラして夕食時間を待つことにしました。

ホテル内をぐるっと回ってみると、このホテル、他の星野リゾートとはちょっと様子が違います。ロビーに置かれたソファはヴィコ・マジストレッティのデザインしたイタリア、デ・パドヴァ社のもの。なんとなくバブル期の芳香が漂います。iPhoneで調べてみると、2015年から星野リゾートが運営を受託しているのですが、このホテル自体は京阪電鉄グループの施設のようです。ネットをいろいろ検索してみると、建物自体は1999年にオープンしており、設計はルイ・ヴィトンのショップデザインを担当したクリスチャン・デュバルという人などで他にも日仏の建築家がコラボしているとのこと。施工は銭高組。建物のコンセプトは「南仏郊外の別荘、そしてドアボーイのいないホテル」。どうりでバブルの匂いがぷんぷんするわけです。もともとは1959年に開業した比叡山国際観光ホテルというのが前身で、それを1988年に京阪電鉄グループが手に入れ、1999年に建て替えたということでしょう。

星野リゾートはこうしたホテルを、歴史や地元食材などをキーコンセプトにして再生するプロフェッショナル。うまい具合にいい意味でバブルの余韻を今風の爽やかな感じにリニューアルしています。

さて、そうこうしているうちに夕食の時間となりました。

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夕食はフレンチレストランでいただきます。レストランへの動線はこんな感じ。カラフルな吊りモノは星野リゾートの常套手段ですが、ただ色のついた提灯を照明に使って非日常的雰囲気を出します。軽い(笑)

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レストランはなかなかシックなインテリア。18:00スタートですが、我々が一番乗り。左側にはテラスがあり、全面ガラス張りで眼下に大津市を見下ろす雄大な夜景が広がります。席に着くとスタッフが写真を撮ってくれました。

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夕食のメニューは「湖からのフレンチ」とあり「発酵料理 近江の食文化 琵琶湖と大地の恵みをフレンチのエスプリでお楽しみください」と案内されていいました。このあたりは星野リゾートらしいところ。

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プランに1ドリンクついていましたので、まずはスパークリングワインで乾杯。

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1皿目は「鮎と蓼(たで)」。蓼酢の蓼。スレートのお皿にちょこんと置かれた鮎がアーティスティック。地元食材の本格フレンチが始まりました。スタッフが料理の説明を丁寧にしてくれて美味しくいただいたんですが、我々の記憶は時と共に、そしてその後の宿の記憶によりトコロテン的に順次押し出されていきます。要は美味しかったということです(笑)

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続いて「鱒と茄子」。パリパリに揚げた茄子が食感上のアクセント。鱒に合わさされていたのは栗のソースだったかしら。

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こちらは「フロマージュブラン 貴腐ワインのジュレ 繊細な鮒酢のアルモニー」。結構癖のある味の鮒酢を貴腐ワインのジュレで覆ったもの。鮒酢は主役というよりアクセントにしたところがフレンチらしいもの。

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「牛蒡とチョリソ」。チョリソを牛蒡のペーストに合わせて、普段はあまり合わせることのない味のコントラストを楽しみます。

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皆さんスパークリングワインが空いたので、協議の結果この後のお肉に合わせて赤ワインを1本いただくことにしました。お勧めワインの中から、これまでのお料理が比較的繊細な味なので、フレンチではありますが、トスカーナのサンジョヴェーゼ系のARGIANOを選択。果実味が強すぎず、余韻が比較的すっきりしていてまあまあのセレクト。

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続くお皿は「ヒラメと発酵エシャロット」。

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そしてお料理の最後は「国産牛と茸」。最後に出てくる肉はこのくらいの量がいいですね(笑) ポーションも適切で程よい満腹感。

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そして、最後にデザートが3皿続くのが独特。こちらが「葡萄と赤紫蘇」。

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アイスクリーム系の「林檎とキャラメル」。

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エスプレッソに続いて、、、

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「季節のボンボンショコラ」として、スタッフが持ってきた中から好きなチョコを2つ選べます。コーヒー豆を挽いたような粉の敷かれた皿に取り分けてくれるんですが、これには仕掛けがありました。なんとなく不思議な印象がありましたが、この皿の秘密が翌朝に判った次第。このお皿に敷かれた粉、翌朝このホテルのオプションで出かけた比叡山の「朝のお勤め」の最後にお焼香した時に気づきました。この粉、お焼香台にとそっくりにできているんですね。食事の最後の皿をお焼香代台に見立てるあたり、比叡山に対するリスペクトなのでしょう。チョコを食べた時には全く気づかなかったんですが、翌朝にハッとさせられる見事な仕掛けでした。

もちろん、アーティスティックで美味しいお皿の数々でお腹いっぱい。叔母も完食を目指しましたが、これでもやはり多かったようです。ゆっくり食事を楽しんで時刻は20:30くらい。

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レストランを出て、階下にあるライブラリーに行ってみます。

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ライブラリーには比叡山に関するいろいろな書籍があり、情報収集するには十分ですね。

この日は部屋に戻って、温泉ではない風呂(笑)に入って、早めに休みました。



翌朝も朝5時すぎに目が覚めます。早起きしたのには理由があり、朝6時出発の「比叡山 朝のお勤め体験」というオプショナルツアーに参加したからです。このロテルド比叡の目玉ツアーでしょう。

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支度を整えて部屋を出る前に窓の外を見るとようやく明るくなり始めた頃。

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窓を開けて写真を撮るとだいぶ印象が違います。

部屋を出て、ロビーに出てみると待ち合わせの友人と叔母の姿がまだ見えません。うろうろ見回ってみると階下のライブラリーでお茶入れて飲んでました。

玄関にはすでにマイクロバスが停まっており、参加者にツアーの案内チラシとブランケットが配られていました。さすがに早朝は寒いですね。ブランケットがないと寒かったかもしれません。バスに乗り込むとすぐに出発。このロテルド比叡は有料道路の比叡山ドライブウエイに入った途中にあります。比叡山延暦寺はこのホテルのさらに先で、ホテルの目の前にドライブウェイの料金所があり、そこからしばらくで延暦寺になります。バスはゆっくりと山道を登っていきますが、途中、眼下に琵琶湖が臨める場所で、道の左側ではなく右側の琵琶湖よりにとまります。運転手さんからアナウンスがあり、あと数分でこの日の日の出の時刻となるということで、ご来光をまって出発するとのこと。乗客の皆さんから歓声が上がります。

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私たちはバスの左側に乗ったので、右側の乗客越しではありますが、眼下には琵琶湖が広がり、空が刻々と明るくなっていくのがわかります。バスが道路の右側に停まったのが妙に気になりはしましたが、朝6時の有料道路を通るのはお寺への納品と思われるトラックが1台通っただけ。毎朝ツアーをしているのでしょうからこれもいつものことなのでしょう。

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だんだん琵琶湖の対岸の山の上の一点が明るくなり始めて、停車して5分ほどでお日様が顔を出しました。バスの中は大歓声。iPhoneのデジタルズームを駆使して、隣のお客さん越しに日の出をパチリ。比叡山から琵琶湖を見下ろす景色は素晴らしいですね。落ち着いたところでバスは出発。そのすぐ先に比叡山第1駐車場の入り口があり、まだ車もまばらな駐車場にバスが停まりました。私が延暦寺に来たのは大学生の頃。その時は確か琵琶湖側の坂本からケーブルカーで入った記憶があります。

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天台宗総本山 比叡山延暦寺

駐車場からすぐのところが入り口。その奥に拝観料を払うところがありますが、まだ閉まっていて素通り。

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しばらく行って左側に根本中堂があります。この正面を降りた左側。この景色は昔の記憶どおり。ただし、延暦寺の中心的な建物である根本中堂は平成28年から大修理に入っており、現在は建物がすっぽりと鉄骨造の上屋に覆われています。

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スタッフの後について修理中の根本中堂の中に入っていくと、徐々に暗くなり荘厳な雰囲気が漂ってきます。6:30から始まる朝のお勤めは、最初に1人のお坊さんが読経を始めます。うちのお寺も天台宗なため、最初に喋って朗々と歌うようなお経は同じ。しばらくすると、多くのお坊さんの声が重なりかなりの人数での読経が始まります。ツアーのお客さんもお堂の中に座って静かにお経を聞き入りますが、驚いたのがその後、ツアー参加の代表者の名前を次々と読み上げ、我々もホテルを予約した嫁さんの名前が読み上げられます。その後に、家内安全、無病息災などありとあらゆる祈願をするとのありがたいお経。延暦寺の朝のお勤めであると同時に我々お勤めの参加者一組一組それぞれの幸せにフォーカスしたお勤めでした。

お経が終わると、お坊さんが延暦寺の縁起、最澄という人のこと、最澄が灯して以来1200年消えることなく灯り続けている不滅の宝灯のこと、この広大な延暦寺の境内の説明、そして「一隅を照らす」という言葉の説明、人材の育成を続けていることなどを、非常にわかりやすく説法してくれました。また、現在大規模修繕工事で根本中堂の平時の姿が見られず残念なのではなく、屋根を葺く現場など今しか見られないものを見ることができる千載一遇のチャンスだと考えるようにと、なるほどと思わざるを得ないお言葉もあって、法話が実にしっくりと飲み込めた次第。最後にお焼香して、ハッとしたのが前夜のチョコレートのお皿でした(笑)

合わせて小一時間の間、外とは別世界の根本中堂内で朝のひと時を過ごすことができました。

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根本中道を出ると外の光が眩しいですね。

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きた道をマイクロバスの待つ駐車場まで戻ります。この日も抜けるような青空。

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途中に手水鉢がありましたが、色とりどりの菊の花が浮かんでいてとても綺麗。その横の札には「手水献花 星野リゾート ロテルド比叡様」とありました。さりげないことですが、毎日お花を備える行いも「一隅を照らす」心から生まれたものなのでしょう。

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そして、脇には延暦寺の自衛消防設備と消防車。この日は11月6日。10月31日に首里城が焼失したニュースが日本中に大きな衝撃を与えていましたので、こうした設備は非常に重要。ましてや前日には旅の途中で実際に火事の場面にも遭遇しています。比叡山の建物も木造の歴史的に価値のあるものばかりで、街からは遠く離れた山の中。火災になればこの自衛消防車が頼りなわけです。

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ピカピカに手入れされた消防車を見て、ちょっと安心した次第。

駐車場に戻り、帰りのバスに乗り込み、朝きた道を降ります。

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陽はだいぶ高くなり眩しいほど。今朝ほど見た景色とは変わって、琵琶湖の湖面が光り輝く姿がまた別の美しさを見せてくれました。



ホテルに戻ると、朝食を予約した時間を少しすぎていました。どうやらこの日のお坊さんの法話が少し長かったようです(笑)

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そのまま昨夜夕食をいただいたレストランに向かうと、すでに準備が整っていました。朝食は「比叡山の朝食」として、比叡山が発祥とされるお茶や湯葉を用いたオーベルジュならではの朝食とのこと。

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席について、ジュースやヨーグルト、スープなどをドリンクバーで取ってくるホテルには一般的なスタイル。

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前夜、大津方面を見下ろした窓からは朝日が差し込み背中がポカポカ。のんびりとお喋りしながら楽しい朝食。昨夜のチョコの皿がお焼香の粉をイメージしたものだと気づいたのは私だけだったと判明(笑)

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食事を終えてからテラスに出て、昨夜の夜景とは違う琵琶湖を見下ろします。京都側よりも滋賀側の方がいい景色。やはり琵琶湖は雄大ですね。

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部屋に戻って支度を済ませてチェックアウト。温泉はなかったものの(笑)、美味しい食事とワインのテイスティングに朝のお勤めとホテルの提供する企画を堪能。部屋も快適でこの旅3軒目の宿も皆満足したようでした。

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時刻は8:40。澄み渡るような青空のもと、この旅4日目の旅程に出発です。



旅は続きます、、、



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【番外】秋の関西・北陸・中部紀行(その4-経ヶ岬、伊根、天橋立)

その1へ)

この旅3日目の朝。名湯城崎温泉の名旅館西村屋本館での一夜は実に楽しい一夜でした。そしてこの日も好天に恵まれ、気分良くスタートを切れました。

この日の目的地は京都の比叡山。前日は移動距離が長く、あまり観光できませんでしたが、この日は我々の基本コンセプトに合う知る人ぞ知るスポットを用意してあります(笑) 丹後半島です。丹後半島といえば伊根が有名ですが、丹後半島でも北端の経ヶ岬(きょうがみさき)へ向かいます。我々の旅の基本コンセプトに照らすと、伊根以上に経が岬がフィットするだろうとの添乗員の独断で選んだスポット。城崎温泉から約1時間半の距離。

宿を出たのが9時ちょうど。前日そぞろ歩きした温泉街をそろりとぬけ、円山川べりを進み、橋を渡って前日来た道を戻ります。宿を出たときに前日同様、車中の飲み物を何処かで買うためにコンビニ立ち寄り指令が発せられましたが、温泉街は道が狭いので車を停める場所がなかなかなく、温泉街を抜けると今度はお店や自販機がない(笑) 前日同様キョロキョロ周りを見ながら進みますが、橋を渡ってしばらく行った気比トンネルの手前に自販機発見! この日はすぐに目的達成です(笑)

そのまま前日越えた久美浜湾手前の峠を登りきって京都府に入ったところで海側の脇道に入ります。この日は久美浜湾の日本海側の橋を渡っていくルートです。久美浜湾は湾と言っても海と接する部分は非常に狭く、ちょうど浜名湖のような感じ。海に接するあたりは風光明美で、海水浴場もあり、あちこちに温泉宿もあります。本当は何処か温泉に入っていきたいところですが、先を急ぎます。

久美浜からしばらくいくと、右手に見覚えのある建物があるではありませんか。ここは木津温泉。建物は「夕日が浦温泉花ゆうみ」。かなり前にこの辺りに来たときに、木津温泉駅近くの旅館の立ち寄り湯のお湯の評判が良いということで立ち寄りましたが、もう立ち寄り湯はやめられていて、勧められたのが花ゆうみ。なんとなく昔寄った場所の記憶はあるものですね。その花ゆうみとその先の元の旅館の脇を通って先に進みます。しばらくいくと網野という街。そして網野を抜けると海岸の崖沿いの道になり絶景ポイントの連続。抜けるような青空もあって、車中から見える景色はまさにスペクタクル。

そしてしばらくいくと不思議な地名に出会います。「間人」。これで「たいざ」と読みます。なんでたいざと読むか嫁さんが車中でiPhoneで調べると、以下のような由来があるとのこと。

聖徳太子の生母・間人(はしうど)皇后が蘇我氏と物部氏との争乱を避けて丹後の当地に身を寄せ、のちに当地を去るに当たって自らの名をこの地に贈ったものの、住民は「はしうど」と呼び捨てにすることを畏れ多く思い、皇后が退座(たいざ)したのにちなみ間人を「たいざ」と読み替えた、との伝承が残る。(Wikipediaから引用)


一つ賢くなりました(笑)

その先に道の駅の看板がありましたので一休み。

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この道の駅も名前が変わってます。「道の駅てんきてんき丹後」。こちらはネットでちょっと調べましたが由来不明(笑)

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横にあった案内図をみると、この辺りにも観光スポットがいろいろあり、立岩、屏風岩が有名。他にも古墳などがあり、先ほどの間人の伝承のとおり、かなり昔から人が住んでいたんですね。

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道の駅でも丹後のお土産などもいろいろ売っているようでしたが、まだ旅は前半ゆえ、一休みだけして出発。この後は崖沿いの道から絶景の連続。

少し走って目的地に到着。

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丹後3市2町公式サイト 丹後観光お助けツール:経ヶ岬灯台

やってきたのは丹後半島最北端、かつ近畿地方最北端でもある経ヶ岬です。丹後半島まで来ても伊根までで終わりという人も多いと読んで、最北端の経ヶ岬を選んだ次第。

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駐車場に車を停めて、海を見下ろすとまさに絶景! 丹後半島の先っちょから北東の方向を見ていることになりますので、遠くには能登半島になりますが、そこまでは見えません。

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この眺望だけでも十分価値があるんですが、ここはこの先の灯台まで、適度な散策ができるんですね。それゆえここを選んだ次第。灯台はこの山の裏側になるはず(笑)

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駐車場の端にある燈台への登り口には徒歩20分との表示があり、まさに適度な散策、、、

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と思いきや、本格的な石段の上りが延々と続きます。一応80歳寸前の叔母に大丈夫か確認すると、「手すりがあるから大丈夫」と依然やる気十分です(笑) ということで、この場所を選んだ添乗員として、叔母の安全確保のため少し先に行って上りの急具合をチェック。すると、あと10分と表示された看板が立つ中間地点から先は割と平坦な道になることがわかり一安心。叔母たちの到着を一旦待ちます。

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中間地点も絶景。下をみるとかなりの急な崖ですが、草に覆われていて急な崖の感じがしません。良くみると草だけなので落ちると何も引っかかるものがないんですね(怖) そしてここからの眺望は東南東方面。右手に小さな島が2つ見えますが、若狭湾に浮かぶ沓島(くつじま)と冠島(かんむりじま)。その後ろにはうっすらと若狭から福井の越前岬方面が見えます。登りの連続にちょっと汗ばんだところ海からの風が心地よいですね。目が良くなりそうです。

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皆一息入れます。

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一休みしたところで先に進みますが、この辺りは山陰ジオパークで、この経ヶ岬も柱状節理の柱がお経を立てたように見えるため経ヶ岬と名がついたとのこと。その辺に落ちている石も柱状であることを発見した友人は、ギャートルズ的勢いで柱状の石を持ち上げ雄叫びを上げています(笑)

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中間地点から軽い上り下りを経てしばらくで目的地の灯台に到着しました。この灯台、柵に囲われてはいますが、柵内に入ることはでき、灯台の周りをぐるっと回ることができます。

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灯台はそもそも海からだいぶ高いところに立っていますので胴が短いタイプ。ここは丹後半島の突端ということで、この灯台の光が海上航行の安全に貢献しているわけですね。

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裏の入り口上のプレートをみると、なんと「初照明治31年12月」とあります。もう120年以上立っているわけですね。なかなかの古さなのでちょっと調べてみると、、、

1898年(明治31年)12月25日初点灯した灯台で、第1等フレネルレンズを使用した第1等灯台に指定されている。
レンズはフランス製のもので、レンズ台を含め重量は5トン、焦点距離が922mmである。これは日本国内では他に犬吠埼(千葉県)、日御碕(島根県)、角島(山口県)、室戸岬(高知県)の各灯台[3]でしか用いられていない。 (Wikipediaより引用)



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景色もいいので皆で写真を撮り合っていると、通りがかった中年のご夫婦が写真を撮ってくれました。こちらも「写真撮りましょうか〜」と呼びかけると、「いやいやそんな歳じゃないですから〜」と笑顔で辞退されました。こちらもそんな歳じゃなかったんですが、、、(笑)

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灯台の脇には京都地方気象台のレーダー式波浪計がありました。このところ災害も多発してますので、気象観測は重要ですね。

そういえば、この経ヶ岬のすぐ手前には航空自衛隊の経ヶ岬分屯基地があり巨大なレーダーがありました。また経ヶ岬の一つ陸よりの山の頂上には自衛隊設備と思われるドームがあり、ここのレーダーは最近雲行きの怪しい北の方を監視する重要拠点かもしれませんね。

適度な散策と思いきや、思いっきり登山だった経ヶ岬の散策。叔母も特に疲れた様子はなく一安心。初日に日本一の山城とかなりの段差の滝を見物していますので、おそらく旅行中に筋力が増強されています(笑)



さて、ここ経ヶ岬の次はやはり伊根でしょう。叔母も一度見てみたと言っていたので、丹後半島をぐるっと回って伊根を目指します。伊根までは車で30分ほど。ここまでほぼ交互に私と友人が交互に運転してきました。伊根までは友人の運転です。自分の車の助手席に座るのはこの旅が初めて。半島を南下する間、左に広がる大海原を堪能。普段はクネクネ道のいくさきを注視しながらの運転ですので景色を存分に楽しむわけには参りません。しばらくの海沿いの道からしばらくで内陸に入り、この道でいいのか、ちょっと止まって確認している間、友人は仕事の連絡で電話。普段の仕事でトラブルやドラマやコメディ満載である話はいつも聞いていますので、臨場感あふれるやりとりに車内は火事場見物的興味で静かに盛り上がります(笑)

道を確認し、運転手の友人の電話が終わると出発。しばらくで船屋で有名な伊根に到着しました。

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伊根観光協会:伊根の見どころ

伊根の観光案内所前の駐車場に車を停めると目の前は海。経ヶ岬にいた時よりも雲が増えています。

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伊根といえば、湾の周りを囲う舟屋が有名ですね。伊根の舟屋の街並みは文化庁から重要伝統的建造物群保存地区に選定されていて、年間30万人が訪れる観光地になっています。私が伊根に来たのは30年以上前の学生時代。その頃は完全に素朴な漁師町のような印象でしたが、今はハイカラ(笑)なカフェや観光施設もできて、昔のイメージとは印象が随分変わりました。伊根昔のイメージはなんと言っても「男はつらいよ」です。マドンナ役が石田あゆみの回で昔の舟屋のシーンが結構使われています。調べてみると「男はつらいよ 第29作 寅次郎あじさいの恋」。昭和57年の作品なのでまさに私の学生時代。今更ながら石田あゆみにゾクゾクしちゃいます(笑)

松竹CINEMA CLASSICS:男はつらいよ 第29作 寅次郎あじさいの恋

この「昔のイメージとは印象が変わった」はこの後の旅程でも各地で感じた次第。時代はどんどん流れていますね。

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駐車場からすぐ横の伊根浦公園に出てみます。舟屋は切妻2階建ての建物で、海から見ると妻面がリズミカルに並びます。1階が直接海につながって船を係留したり、引き上げられるようになっており、漁師の作業場になっていて、2階が住居という実に合理的な構造。このような構造にできるのもここ伊根が湾になっていて荒波を受けることがないという地形上のメリットがあるからでしょう。

駐車場から湾の左側方向に歩いて行きます。舟屋を陸側からみると、いくつかの舟屋は旅館やカフェに様変わりしています。

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少し先の堤防に出てみると海の色が陽の光のせいか先ほどより深いグリーンに見えます。向かいには舟屋のリズミカルな妻面が並びます。この昔からの海での生活に密着したなんともいえない街並みが、現在貴重な観光資源となっているわけです。

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ということで、短い時間でしたが舟屋の街並みにから、昔の生活に思いを馳せた次第。

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再びブラブラと散策しながら駐車場に戻ります。時刻はお昼過ぎでしたが、ここ伊根で目星をつけていたお店は、この日火曜日はおやすみということで、食べログでこの先の宮津、天橋立あたりで昼食スポットを探すと、途中に評価の高いお蕎麦屋さんを発見。ということで、そのお蕎麦屋さんを目指して出発です。



伊根からは丹後半島を根元に向かって戻るだけ。しばらく整備されたトンネルをくぐって海沿いに出ると、大海原を眺めながらのドライブ。まだ私は助手席におり、景色を堪能しますが、しばらくすると前方に白煙に混じって黒煙が立ち上っているのを発見。しかも、煙が立ち上るのは目的地にセットしたお蕎麦やさんのあたりです。白煙は畑で野焼きしているものですが、黒煙はなんとなく火事ではないかと心配になります。だんだん目的地に近づくと、やはり黒煙は凄まじい勢い。やはりこれは火事で、我々の通る道の1軒裏の住宅から火が出ていて、屋根の上から炎が見えるかなりの火の勢い。しかも目的地にしたお蕎麦屋さんからすぐ近くでした。しかも、サイレンも聞こえず、消防車もなく、消化活動をしている気配もありません。流石にあの火の勢いでは通報済みと思いながら目的地である「まる丹」というお蕎麦屋さんの前に車を停めると玄関には臨時休業の張り紙。がび〜ん。

仕方なく、この先の天橋立で食事を取ることにして、出発しますが、それから5分くらい経ってサイレンを鳴らすパトカーとすれ違います。我々が最初に黒煙を発見してから15分以上経過しています。そしてそれからさらに5分くらい走ったところでようやく1台の消防車とすれ違います。いやいや、あの日の勢いでは火元は全焼でしょうし、隣家にも延焼してしまいかねません。車中から後ろを振り返ると、黒煙はまだまだ勢いが止まっていません。東京では通報すれば分単位で何台もの消防車が駆けつけますが、こうした田舎では消防車がすぐに来るとは限らないと思い知った次第。ネットを検索したところ京都新聞に記事がありました。

京都新聞:民家全焼、男女2人が負傷 京都・宮津

間近でみる火事の炎の印象は鮮烈。とりあえず亡くなられた人がいなくてよかったです。ちょっと旅行気分が冷めました。ちなみに、天橋立に向かう途中、宮津消防署の目の前を通りましたが、出動していな消防車も多数あり、もっと全力で取り組むよう、車内全員でエアー檄を飛ばしておきました。

さて、宮津消防署からしばらくで、天橋立駅前につきます。ここは以前来たときも駐車場の営業が激しく、商売っ気たっぷりの土産物屋さんの印象があまり良くなかったので、当初は旅程から外していました。しかし、途中寄ったお目当ての蕎麦屋さんがお休みで、ここ天橋立をすぎるとすぐ高速。ここで食べないと昼食を取り損ねるリスクがありますので、仕方なく駐車場を探します。メインは一回停めて1000円という看板でしたが、少し先に600円という看板を見つけて車を停めました。車を停めて降りていると、日焼けサロンで焼いた以上に日焼けした係のおじさんがにこやかに近寄ってきて駐車料金をお支払い。「ビューランドには行く?」と聞かれましたが、割引券でもあるのでしょう。旅程に余裕がないので、天橋立は上空からではなく、海抜0メートルで見学です(笑)

まずは腹ごしらえです。火事場の横のお蕎麦屋さん臨時休業の代替策として選んだのはこちら。

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食べログ:ちとせ

天橋立の入り口でもあり、知恩寺文殊堂の門前の一等地にあるお蕎麦屋さん。普段こうした観光地ど真ん中のお店は避けるようにしているんですが、食べログ評価もまずまず悪くないので選んだ次第。この天橋立の文殊堂は学生時代に青春18切符で山陰山陽を旅した時の1泊目に、ここのバス停の小屋で1泊寝袋で寝た記憶があります(笑)

時刻は13:00を過ぎていたせいか、店内にはお客さんが数組。そう、この日は平日でした。すぐに席に案内され、それぞれ好みの蕎麦を注文。

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注文したのは嫁さんがこちらの名物らしい「宮津黒ちくわ天そば」。ちくわを取り分ける算段です。

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私は蕎麦の味を純粋に楽しもうということで「とろろそば」。

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叔母は蕎麦の味をより純粋に楽しもうと「ざるそば」。そして友人は、前日私が敦賀でにしんそばが旨いという感想にプチ刺激されてか、今まで京都で旨いにしんそばをいただいたことがないというトラウマを断ち切るべく、勇気を持って「にしんそば」を注文。結果的に言うと、トラウマは断ち切れたということでめでたしめでたし。

ここ3日間、各地の蕎麦屋さんで蕎麦を食べ比べてますが、飽きるどころか、同じ蕎麦でも地域、お店により旨さの演出が全く異なり、なかなか楽しいです。

お蕎麦屋さんを出るともう、すぐに天橋立の入り口。少し散策してみようということで入ってみます。

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すぐに橋があり、橋の上から天橋立に仕切られた内海の阿蘇海の方を見ると、実にいい景色。

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最後尾の嫁さんが橋を渡る我々の姿をパチリ。嫁さんが渡り終わると、なぜか橋のたもとにいた係員の人が橋にロープを張り、立ち入り禁止になります。我々は後でこの橋を渡って戻るわけですから何事かとちょっと驚きましたが、この橋、名前は「回旋橋」。そう、橋を大きな船が通る際には橋が回るんですね。

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先ほどロープを張られた後、係員の1人が橋の上に残り指差し安全確認した後、橋が音もなくゆっくりと回り始めます。橋のちょうど真ん中を支点に橋の手前が右に、奥が左に回ります。

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そしてちょうど90度回ってストップ。橋が外海と阿蘇海をつなぐ流れと並行になります。

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すると外海から阿蘇海に砂運搬船のような大きな船が入ってくるんですね。おそらく船が通る時に橋の回旋を担当する係員に連絡して橋を回すと言う流れでしょう。そうしょっちゅう橋を回すわけではありませんので、貴重な機会。

ちなみに友人は仕事でもプライベートでも身の回りに色々と出来事(含むトラブル)を事欠かないことから、友人と旅すると色々なことを体験できる話題作りには大変ありがたい存在。この橋の回旋に加えて、先ほどの火事も友人が招いた的横槍も飛んでました(笑)

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天橋立の中洲に渡るにはもう一つ橋を渡る必要があります。こちらが2つ目の大天橋。こちらは動きません。

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橋から阿蘇湾方面。先ほど回旋橋を通った船が、阿蘇海の奥に消えて行きます。

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そして宮津湾方面。きれいな砂州が広がっています。ここでも海はかなり透明できれい。

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その砂州にでてみます。広々としていて気持ちいいですね。

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海の水際まできたところで、嫁さんから股のぞきをしろとの指令。股のぞきはここでするもんじゃない的反論を受け付けない雰囲気を察して、仕方なく股のぞき。龍も橋も見えず、頭に血が上って涅槃が見えました(笑) 逆さにしなくても景色は綺麗です。

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友人は「私を追わないで」シリーズの撮影のため、物思いに必要以上にふけります(笑)

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先ほどの仕返しに嫁さんにも股のぞき指令。何が見えたかな〜(笑)

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見えたのは山の上の股のぞきの正規スポット、ビューランドなはずです。眼が良ければビューランドで股のぞきする人が逆さまに見えるはずです(笑) 

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砂州の突端から先ほど渡ってきた大天橋を見返します。

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砂州歩きを楽しんだので、中洲に戻るとすぐにはしだて茶屋という売店・休憩所があります。その壁の掲示にビューランドからみた天橋立の俯瞰図があったのでパチリ。これでビューランドに行った気になります。もしかしたらこの絵の前で股のぞきすれば龍が見えたかも(笑)

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なんとなくのんびり歩いていくと、この先はしばらく松林が続きます、少し歩いたところで引き返すことにします。

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中洲の真ん中の道の宮津湾側は砂浜。阿蘇海側は草林になっています。こちらがわはあまり人が入らないようになっていますが、脚元を良く見ると、、、

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あちこちにキノコが生えています。松林にキノコ?? もしやと思って近づいてみると、傘に妙な斑点があり、軸も細い。これが松茸な訳はありませんね(笑) 観光地まで来て邪心にとらわれています(苦笑)

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先ほどの青い大天橋まで戻って、美しい景色をもう一度心に焼き付けて天橋立を後にすることにしました。

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私たち夫婦はしばらく前このあたりを散歩したことがありましたが、叔母はかなり昔。叔母のかなり昔は本当にかなり昔で、おそらく5〜60年前(笑) ここについてから叔母も昔の景色を再確認しようと色々歩き回っていましたが、昔のイメージとは印象がだいぶ異なるよう。ん、このフレーズ、先ほど伊根でも使いましたね(笑) 流石に50年以上経つと、建物や観光地自体のイメージも大きく様変わりするでしょう。新しいイメージをしっかりと焼き付けて次に進むことにしました。

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駐車場の近くまで戻ると、不思議なポスターに出会います。ここ天橋立の宮津湾とモン・サン=ミシェル湾が2018年に「姉妹湾(Sister Bay)」となったという内容。キャッチコピーは「祈りのたび、こころ癒すたび、〜海渡る参道〜」 どちらもできれば過度な観光地化を避けて、素朴な良さが残るようにして欲しいですね。

さて、時刻は14時すぎ。この日は、実はこの先で訪問予約をした三井寺が工事の都合でキャンセルとなったため、予定は押し気味でしたが、キャンセルを見越してゆっくり観光をしました。この日の目的地は比叡山になりますので、後は高速に乗って宿を目指します。




さて、天橋立からは、前日通った京都縦貫道に宮津天橋立インターから乗り一路京都を目指します。京都縦貫道をサントリー山崎醸造所のすぐ近くの大山崎ジャンクションまで進み、そこから名神高速で京都東まで進みます。京都東で高速を降りて、設定したこの日の宿目指してぐんぐん比叡山を登って行きます。かなり登って約2時間のドライブでようやくこの日の宿に到着。時刻は16:40くらい。あたりはすでに夕暮れていました。

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随分登ってきたので、東の方に琵琶湖が見下ろせます。この旅3日目も経ヶ岬、伊根、天橋立などの散策をへて無事宿にたどり着きました。添乗員3日目の業務終了です。さあ、温泉だ〜!



旅は続きます、、、



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【番外】秋の関西・北陸・中部紀行(その3-城崎の名旅館西村屋)

その1へ)

この旅の2日目。敦賀で昼食に美味しい蕎麦をいただき、近くの敦賀港に立ち寄り、この日の目的地である城崎温泉に向けて無事出発。

すぐ近くの敦賀インターから北陸道に乗ったのは良いのですが、誤って「福井」方面に進んでしまったんですね。ここ敦賀から城崎に行くには、米原方面に少し戻って舞鶴若狭道に入る予定だったんですが、米原から来たので、どうも一瞬躊躇して入ってしまった次第。こうゆうときに慌てると逆走しちゃうんでしょうね。

まあ、入ってしまったものは仕方ないので、次にUターンできるインターを車中で調べるとおよそ20km先の今庄インター(涙) 仕方なく今庄インターまで福井の景色を眺めながら走って、インターでUターンして戻った次第。この日は旅程に余裕がないにもかかわらず40分ほどのロスです。今庄から敦賀まで戻って、すぐ先で舞鶴若狭道に入り、若狭美浜、若狭三方、若狭上中、小浜、小浜西、大飯高浜、舞鶴東、舞鶴西と原発銀座チックな地名のインターをやり過ごし、綾部ジャンクションから京都縦貫道で宮津方面へ。さらに後日訪問する天橋立などをすっ飛ばして進むと丹後大宮というところで高速が終わります。車中はお蕎麦の満腹感と高速の連続でみなさんスヤスヤ。私の凡ミスで高速走行が長くなりましたのでやむを得ません。

一般道に入ると適度に空いた道が続き、快適なドライブ。しばらくすると前に黒いワゴン車がのんびり走っており、先を急いでいるのにこちらものんびり付き合って走ります。ゆっくり走っているせいか叔母が、「この辺りのお家には塀や門がある家が少ないわね〜」と車窓から見える景色にコメント。確かにそんな気がしないでもありませんが、農家が多い地方に一般的な風景のような気もします。はやる気持ちとは裏腹に前の車のおかげで景色を楽しむ余裕が出来ました。

さらに車を進めると海が見えてきます。ここは久美浜湾。城崎はもうすぐです。時間に余裕があれば降りて写真などを撮ったりするのですが、何しろ車のスピードもあり旅程がオセオセ(笑)。車を停めずにそのままやり過ごします。そして、湾から山道をズイズイ登っていくとついに兵庫県豊岡市の看板に遭遇。ようやく京都府にお別れです。

そのまま山道を降りて、田んぼの中のとても真っ直ぐな道に入りますが、その角におまわりさんが厳しい目つきで立っています。おそらく一時停止違反の取締りでしょう。もちろんおまわりさんの目を見て、キュキュっと一時停止。満面の笑顔で挨拶して切り抜けました。

あとは円山川を渡れば城崎温泉です。橋を渡って円山川べりを走りますが、道のすぐ脇が水面。ちょっと前の台風20号で水の怖さを体験したばかりの我々は川縁の美しい景色も天候悪化時には自然の猛威を奮ってくると分かっていますので、複雑な心境。友人も「あまり水が近いのも怖いわね〜」と呟きます。まさにそのとおりですね。

川縁から道が逸れるともう温泉街。ここにきて前のゆっくり走る黒のワゴン車とおさらば。有名な柳の木が並ぶ道にはすでに浴衣姿のお客さんが多数散策を楽しんでいました。観光客をかき分け温泉街の奥にある旅館に到着したのが17時近く。予定より1時間遅れの到着となりました。

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城崎温泉西村屋:西村屋本館

この旅2日目の宿は、城崎温泉の老舗”高級”旅館、西村屋本館です。すでに皆様お気づきのこととは思いますが、我々の旅の叔母の好みを反映した基本コンセプトは①適度に散策でき、②人混みを避け、③自然や文化に触れられると言うものでしたが、不文律として④「宿は高級がいいわ(笑)」という条件が加わります。ということで、叔母と旅行するときは普段よりランクアップした宿を予約しております。

だいぶ前に我々夫婦だけでこの城崎に来たときは一般クラスの旅館でしたが、今回の西村屋、やはり老舗は違うと唸らされること多数。まずは重厚な門がまえの玄関に車で乗りつけ、ベテランの中居さんに部屋に案内されます。建物は古いものですが隅々までピカピカ。

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この日は部屋食ということで4人で2間続きの1部屋。部屋は1階の中庭に面した広々とした和室。床の間に飾られた生花のなんと凛とした姿。高級旅館の品格に満ちています。

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窓の外は中庭ですが、手入れの行き届いた植木と池には色とりどりの錦鯉。

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続きの間も大変結構な趣。いいですね。

そして老舗旅館の底力を感じたのがベテランの中居さん。物腰柔らかく一とおり宿、お風呂、食事の案内などをしてくれた後、畳の上に敷物を敷いて1人ずつの浴衣を綺麗に畳んでセットしてくれます。女性としては背の高いうちの嫁さんはいつもこちらから注文してサイズの大きいものに変えてもらうんですが、その話を嫁さんが切り出すと、すでに部屋に案内するときにお客さんの身長を把握の上、最適なものを知らないうちにセレクトしてくれていました。部屋に入ってたったの10分くらいで、他の宿とはレベルの違う安心感と寛ぎを感じさせてくれました。

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一方こちらは、宿のもてなしの素晴らしさと長旅の疲れに痺れてテケテケ(笑)

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私も三味線弾いちゃったりなんかしてます(笑)

宿への到着が遅かったので夕食時間は18:30にしてもらって、まずは風呂です。この日は朝宿を出てから途中で温泉に入りませんでしたので、お浄めが必要です。

お風呂は1階の入り口横から階段を降りたところにあります。

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幸いどなたもいらっしゃらなかったので内部をパチリ。奥に露天もあります。いつものようにざぶざぶと掛け湯をして湯に体を浸します。温度は私にはちょっと低めですがここも流石に歴史ある温泉だけにしっとりしたいいお湯。しばらくで露天に出てみるともちろん外の風が気持ちいい。しばらくお湯に浸かったり縁に腰かけたりを繰り返してのんびりさせてもらいました。

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上がってから温泉分析表を眺めると、下呂と同様、こちらも城崎共通の混合泉で温泉管理施設から各旅館などに提供されているもので、泉質はナトリウム・カルシウム・塩化物泉で中性の高温泉。こちらも無色透明。癖がなく暖まるお湯は共通ですね。

上がって部屋に戻ると、先ほどまで部屋の中央に置かれていた座布団とテーブルが片付けられ、椅子席に変わっていました。諸事情で正座が苦手な叔母と友人のことを伝えてあったのを踏まえてテーブル席にしてくれていたんですね。そして縁側でくつろいでいると、案内していただいた中居さんが夕食の支度に来てくれました。お湯を上がってそれほど時間も経たずに夕食だったので、湯上りのビールは我慢(笑)



そうこうしているうちに、夕食の用意が整い、席につきます。

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いやいや、風流ささえ漂う雅さ。品書きは贅を尽くした懐石料理。右上は近くの香住産紅ずわいがにの浜茹で。左に日本手拭いの膝掛け。広げると鏡獅子柄。中居さんから、「お客さんから喜ばれていますので、是非お持ち帰りください」とのこと。食前酒もついているんですが、お風呂で喉も乾いているので皆さん生ビールをすかさず発注。

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前菜も少しずついろいろなものが散りばめられています。かますの焼き寿司やトンブリ、むかごなど珍しいもの結構並びます。

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出だしからおいしいビールとお料理で顔が綻ぶ叔母と友人。お見せできないのが残念(笑)

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そして、この土瓶蒸しが実に美味かった。お猪口に注いで香りを楽しんで、グイッと一杯。至福です(笑)

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鼻に抜ける松茸の良い香り。ん〜〜っ!

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お造りが来たところで中居さんに促され、冷酒を注文。お酒は少し南にくだった朝来市(あさごし)の此の友酒造製の「西村屋純米吟醸」。とろりとした舌触りでお造りと合います。

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箸休めを挟んで、、、

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魚は地魚の丹波焼。杉板に挟んであるんですね。

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中居さんが1人ずつ綺麗に盛り付けてくれます。もちろんどちらも旨味たっぷりでお酒が進みます。この後すき焼きだったんですが、めくるめくようにお料理が出て来て写真撮り損ないました(笑)

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この後ご飯と赤出汁、香の物ですが、ご飯は横のピカピカの銅釜で焚かれたもの。もちろん地元のこうのとり郷米の新米とおいしいお米なんですが、いつものようにすでに腹十一分目(笑)。にこやかによそってくれる中居さんに「ダイエット中なので」と訳のわからない言い訳をして、4人とも一口にしてもらいました。

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最後のデザートは季節の果物。いやいや、単に果物ですが、厳選されてますね。食感と甘味が揃って素晴らしいもの。

ベテランの中居さんが丁寧に説明してくれるので、食事も実に楽しかったです。やはり旅館は人ですね。仕事に誇りを持っている方のもてなしは心に響きます。老舗旅館のおもてなし、堪能しました。



せっかく城崎に来たので、食事の片付けを終えようとしている中居さんにいろいろ教えてもらって、温泉街のそぞろ歩きに出ることにしました。夜のそぞろ歩きが寒くないように丹前を出してくれました。

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到着時に取り忘れた門構え。外に出るとやはり風が冷たくなっていたので丹前があってよかったです。

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温泉街の方を見やると、まだまだネオンが灯ってます。時刻は21時過ぎ。下駄を鳴らして温泉街を散策するのはいいですね。

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温泉街につきものの射的場。寂れてるかと思いきや、結構な人が入って賑わってます。

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友人は射的場の中の虎と目があったようです(笑)

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しばらくいくと左になかなか凝った建物があります。城崎温泉には7つの外湯があり、ここはその一つ御殿湯。ただし現在改装中ということで営業していないと中居さんから教えてもらっていました。

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そしてもう少し行くと一の湯という外湯がありなかに洞窟風呂というのがあるそう。ここが中居さんのオススメ。

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そして一の湯の前から柳の木が並ぶ川沿いになります。やはりネオンがいい雰囲気で、この周りの旅館に泊まっているお客さんらしき浴衣姿の人がそぞろ歩きを楽しんでいます。この雰囲気がお客さんを呼ぶのでしょうね。

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我々の一行もテンションが上がって記念撮影(笑) 温泉は人を朗らかにします。

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しばらく散策を楽しんだので、先ほどの一の湯に浸かって帰ることにします。

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入ると9:30近いのに結構な人で賑わってます。中には大きな浴槽とさらに奥に洞窟風呂という、岩穴を利用した半露天風呂のような浴槽があり、温度は43度くらい。外湯も宿の湯も共通源泉で同じ源泉なはずなんですが、雰囲気が変わると入り心地も違いますね。特に洞窟風呂は入っていると不思議な感覚になります。内風呂と洞窟風呂を何度か往復して暖まってから上がります。上ると浴衣の柄を見て、預けてあった宿の下駄をさっと出してくれるのはスタッフの機転。城崎だけに、宿の数もかなりあるかと思いますが、ロビーに出て玄関までちょっと歩く一瞬で対応してくれる早技にびっくり。これも名湯の伝統でしょう。

外に出ると風が実に気持ち良い。先ほどよりそぞろ歩きする人がちょっと減って来たこともあって、温泉街に自分の下駄の音だけが響くのを楽しみながら宿に戻ります。嫁さんたちはまだ入っているでしょう。

宿の手前まで来ると「まんだら湯前」というバス停があります。んん、聞き覚えがある名前です。まんだら湯前ということはすぐそばにまんだら湯があるはずと思って、宿の前道を曲がると、すぐにまんだら湯が見えました!

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以前に城崎に来たときには、地蔵湯の並びの旅館に泊まったんですが、外湯は地蔵湯とまんだら湯に入ったんですね。建物を見て、以前来たときのことを思い出しました。もう一風呂浴びても良かったんですが、先ほど一の湯で内風呂と洞窟風呂を何往復かしていますので、今回はパスさせてもらいました。

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宿に戻ると、ロビーやライブラリには誰もおらず、静けさに包まれていました。

部屋に戻って一休み。しばらくで嫁さんたちが戻ってきてのんびり。もちろん就寝前に大浴場でもう一風呂浴びてこの日は休みました。この旅2日目もトラブルなく、、、ちょっと道間違えましたが、、、終了しました。



翌朝、いつもどおり朝早く目覚めます。カーテンを開けて中庭の様子をみると、この日も天気は良さそうです。この旅は天気に恵まれています。

朝食前に身支度をしていると、中庭を散策する他のお客さんが部屋の目の前を通ります。ということで我々も中庭に出てみます。部屋の前に下駄があり直接出られるようになっていました。

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中庭に出たところを嫁さんがパチリ。

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中庭から泊まった部屋をみるとこんな感じ。

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手入れが行き届いた日本庭園です。

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脚元をみると、ヒメツルソバがピンクの綺麗な花を咲かせていました。

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端にはお社もあり、姿を見るとかなり古い建物で、宿の歴史を感じますね。

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池には綺麗な模様の錦鯉。石橋の脇に人が立つと寄ってくるのは餌をもらえるとおもっているのでしょう。餌をあげる権利はいただいておりません(笑)

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ひとまわりして部屋に戻って縁側でくつろいでいると、友人が石灯籠と対峙していました(笑)



そうこうしているうちに、昨夜と同じ中居さんが朝食の支度を整えていてくれました。

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もちろん、朝食も目に鮮やか、香り良く、舌鼓。日本海側らしくお魚はエテガレイ。しかも炭火で軽く炙ってからいただくようになっているんですね。エテガレイは旨いんですよね。運転手役を逃れられるのだったら、日本酒注文しちゃうところでした(笑) そしてご飯はお粥。これがまたいい。ゆったりご飯をいただいていうことなし。

身支度をしてチェックアウトですが、最後まで同じ中居さんがもてなしてくれました。我々もいろいろ旅していろいろな宿に泊まっていますが、この西村屋本館、宿も料理も、何より我々を担当してくれた中居さんが最高でした。たった一泊でしたが心ゆくまで楽しむことができました。機会があればまた泊まりに来たいですね。

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快晴の中、この旅3日目の旅程に出発です。

旅は続きます、、、



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【番外】秋の関西・北陸・中部紀行(その2-下呂温泉から郡上八幡へ)

その1へ)

旅の1日目の旅程を終え、夕刻到着した下呂温泉の宿。

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湯あそびの宿 下呂観光ホテル本館

予約した宿は下呂温泉の老舗旅館。下呂市街を流れる飛騨川沿いに少しに北に行ったところにある大型旅館です。建物自体はかなり古い感じですが、うまく手を入れてあって、内部は非常に綺麗です。

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部屋は3階にある小綺麗で落ち着いた和室。

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窓から下呂市街を一望できます。

「湯あそびの宿」と名乗るだけあって、この宿には館内の男女別大浴場のほか別棟に露天風呂、そして貸切風呂が本館と別棟に合わせて6つもあり、色々と楽しめるようになっています。我々の頼んだプランは各部屋毎に貸切露天風呂が1回ずつ利用できるプランになっていました。この日は連休中日ということでほぼ満室。貸切り露天風呂もまごまごしていると予約で埋まってしまいかねないとの説明を受け、嫁さんたちはどの貸切り露天風呂を借りようかと協議の結果、2部屋の権利をフルに行使して、この日の17時から別棟の陶器の湯、翌朝7時から本館内の檜の湯を予約。どの湯も源泉は一緒との説明を受けておおらかに構えている私とはテンションが違いました(笑)

ということで、まずは大浴場に行って汗を流すことにします。男性の大浴場はちょっとレトロな感じのある円形のお風呂。

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大浴場には定番の温泉分析表があり、しげしげと眺めると、下呂温泉はこの辺りの12ある源泉を混合して各旅館に泉温55度で各旅館に供給する集中管理方式とのこと。泉質はアルカリ性単純温泉でPH9.4。いわゆる美肌の湯ですね、

ザバザバと掛け湯をして湯に体を浸すと、温度も旅館としては高めでなかなか気持ち良い。おそらく43度くらいでしょう。無色透明ですがほのかに温泉臭が漂い、しっとりとしたいいお湯。

下呂温泉には私たち夫婦はだいぶ前に一度来ていますが、その時は駅近くの水明館に立ち寄り入浴しただけ。そのため草津、有馬と並んで日本三名泉と呼ばれる下呂の名湯を泊まってたっぷり堪能してみたかったので選んだ次第。街中には多数の旅館が立ち並び、今も多くのお客さんが訪れるのは、やはりこの温泉の素晴らしさがあってのことでしょう。実際にじっくり浸かってみて、下呂温泉の素晴らしさを体感。

夕食前なのでざぶんと浸かっただけなんですが、湯上りがまたいい。お肌にすべすべとした感触が残り、名湯を再度実感しました。

部屋に戻って1人でビールをいただいて至福の境地に入っていると、大浴場から上がった嫁さん達から電話があり、別棟の貸切風呂に行くとのこと。別棟には露天風呂もあるので、一緒に行ってみようということで、ロビーに降ります。

フロントに立ち寄ると、別棟には玄関で外履きに履き替えていくようにとのことで、エントランスを出て、石段を降りて行きます。

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夕刻となりあたりはすでに暗くなりはじめて行灯がいい雰囲気。左に見える屋根が渡り廊下で渡り切って階段を降りると別棟になります。

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ちゃんと湯上りどころもあり、一休みできるようになっています。この先に4つの貸切風呂があり、男女別の露天風呂があるのですが、どうも暗くてよくわかりません。嫁さん達は陶器の湯という一番奥の貸切風呂に消えて行きましたが、階段を降りたところに案内看板には露天風呂の案内があるものの、男性用露天風呂のありかが今ひとつわからないため、諦めて戻ると、別棟の男女別露天風呂は翌朝のみの営業とのこと。ちゃんと説明書きを読んでいなかったというオチでした。

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こちらは嫁さん達が入った陶器の湯。暗くなると周りの森と溶け込んでなかなかの雰囲気ですね。後で聞くとこの小さめの浴槽に3人一緒に入ったとのこと。おでんダネ状態です(笑)

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そして私は帰り際に駐車場から飛騨川と下呂市街をパチリ。ネオンが灯っていい雰囲気です。



さて、そうこうしているうちに夕食の時間となりました。夕食は部屋と同じフロアにある食事処でいただきます。

18:00少し前に食事処にいくと、すでに案内待ちと思われる行列ができていました。ところが、よくみると案内待ちではありません。皆さん食事処の入り口に置かれた菌床の塊からニョキニョキと生える椎茸を収穫中。収穫待ちです(笑) 入り口で、1人2本、好きな椎茸を取って、あとで炭火焼きにしていただくという趣向。スタッフにどんなものがいいのかと尋ねると、「やはり、身が厚いのがいいですね〜」とのアドバイス。ということでびっしり並んだ菌床から特大の椎茸を渡された籠に収穫して案内された席につきます。これはなかなか楽しめます。

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品書きは老舗旅館だけあって、まさに豪華絢爛。

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テーブルの上にはすでに飛騨牛などが並べられていました。このお宿の名物は飛騨牛。飛騨牛のモモとロースのほか、ベーコンや野菜、そして別のお皿にサイコロステーキも付きます。肉のお色もなかなかラグジュアリー。こうしてメインのお肉が先に並ぶのは亡き母親の悲願(笑) 懐石でだんだんお腹いっぱいになってしまってからメインのお肉が出てくると、「お肉最初に出して欲しいわね〜」といつも言っていたことを思い出しました。この日はまさにお肉が最初に並んでいる「肉先の技」(笑) 母親が見たら喜んだでしょう。

ということで、皆で生ビールで乾杯して、まずは肉を焼き始めます。流石に飛騨牛だけあって脂のり、柔らかさ共に申し分なし。サイコロステーキも良いお肉でこちらもとろけるような食感。いやいや、ビールに美味しいお肉で長距離ドライブの疲れも吹き飛びます。

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お肉を楽しんでいる間にお造りも出てきて、そろそろ日本酒が欲しくなり注文。

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運ばれてきたのは地元下呂の奥飛騨酒造の「奥飛騨 特別本醸造 生」。酒米は「ひだほまれ」と飛騨づくし。酒もお猪口も氷で冷やされて出てきました。この一手間が旅館ならでは。酒の旨さが増しますね。

肉の炭火がひと段落したところで、今度は先ほど収穫した椎茸を焼きます。

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あまりに立派な椎茸なので、両手にかざして記念撮影(笑) そろそろいい感じに酔っ払ってます。

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スタッフから椎茸は軸を切り取り、傘を裏返して一面のみ焼き、軸は裂いて並べて焼くよう指導が入ります。そのとおりにしてしばらくすると傘の内側に滴が見えるようになり、そこが食べごろとのこと。それではということでいただくと、これが実に味わい深い。肉もああ見えて結構なヴォリュームだったので、大きな椎茸が満腹中枢を刺激します(笑)

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この他にも蓋物、鶏ときのこの鍋、飛騨牛朴葉焼などが振る舞われて本当にお腹いっぱい。

もちろんご飯に味噌汁、香の物などもあり、ご飯は全員「ごく一口で!」と注文して平らげました。

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そして最後はデザートの栗のアイス。もちろん別腹に収納(笑) いやいや、満腹中枢も麻痺気味なほどにお腹いっぱい。美味しいお酒と食事とたわいもないお喋りで笑顔が絶えない楽しい夕食でした。

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帰り際に、夕食処入り口の椎茸の前で記念撮影!

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部屋に戻ると、キャンドルライトと共に宿からの差し入れのお酒が置かれていました。こうした気遣い、嬉しいものです。この夜はお腹いっぱいだったのでお酒は持ち帰らせていただきました。ありがとうございました。

腹ごなしに部屋でのんびりとテレビなどで下界の様子(笑)をつまみ見て、大浴場でもう一風呂浴びます。

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幸いどなたもいらっしゃらなかったので中をパチリ。浴槽の真ん中には手のこんだ彫刻がそそり立っています。今となってはレトロでいい雰囲気ですが、作った時はかなりお金がかかったんじゃないかと往時に想いを馳せます。

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露天風呂はこんな感じ。やはり秋の風が気持ち良いので露天はいいですね。温泉で暖まっては風にあたるのを繰り返して消化を促進(笑) いいお湯でした。

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大浴場を上ると目の前に湯上りロビーがあります。いっぱい水を飲んで部屋に戻り、この旅行第1日目は就寝。1日目から幸先良いスタートを切れました。



翌朝は朝6時前に目が覚めました。

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嫁さんはまだグーグー言いながら寝てますが、カーテンを開けてみるとどうやら天気は良さそうです。外の景色を見ながらこの日の旅程やお昼のスポットをiPhoneで下調べ。添乗員の重要な業務です(笑)

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そうこうしているうちにだんだん明るくなって嫁さんも起きてきました。まずは朝風呂ということで、昨夜入れなかった別棟の露天風呂に行ってみることにします。

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昨夜は暗くてよくわかりませんでしたが、別棟に続く渡り廊下には古い民具などが置かれて、なかなかいい雰囲気。

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そして階段を降りるとすぐ右が露天風呂だったんですね。手前に男湯、奥が女湯。昨夜はこの看板が立ってなかったから場所が分からなかったわけです。

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男湯に入ると、どなたもいらっしゃらなかったので、中を撮らせていただきました。露天なので少し温度が低いかと思いきや、夜間は断熱材を浮かべて保温しているようで、なかなかいい温度。そよ風と熱い風呂でシャッキリしました。

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こちらは嫁さんが撮った女湯。浴槽が少し小さめなんでしょうか。同じような造りですね。嫁さん達はこの後7時から本館内の貸切風呂に行くとのことで、私は部屋に戻ることにしました。

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別棟からエントランスに戻ると、駐車場には旅館のクラシカルな送迎バスが停まっていましたので、こちらもパチリ。ただのマイクロバスとは雰囲気が違いますね。こういう演出が旅行気分を盛り上げます。

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そして送迎バスの裏に回って、飛騨川上流方向を見ると、まさに青空。天気には恵まれそうです。普段の行いが良かったものと勝手に思い込むことにしました(笑)

部屋に戻ってしばらくすると、本館の貸切風呂に行っていた嫁さん達が帰ってきます。なんだか貸切風呂の借りている時間がまだあるということで、部屋の真下だから行ってきたらとのことで、貸切風呂に行ってみることにします。

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こちらが貸切風呂の檜の湯。下呂市街が見通せるようになっています。先ほど露天にも入ってますので、ざぶんと浸かって上がります。朝食前に二風呂浴びて気分爽快、お肌スベスべです(笑)

上がって、着替えなどをしているうちに朝食時間となりました。

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案内されるとテーブルにはすでに色とりどりの皿が並び、昨夜お腹いっぱいなったのになぜか食欲をそそります。

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盆に並ぶのは鮭や煮物、サラダなどですが、この彩りはいいですね。

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そして飛騨らしく朴葉味噌に火で温めた味噌汁。完璧です。前日苗木城で大きな朴葉の落ち葉を見ていますので、朴の木があれば朴葉味噌を作れる気がしますが、東京では朴の木はあまり見かけませんね。

どのお皿も見事なお味で、もちろん私は完食。意外に叔母もそれなりに平らげ、けろりとしていました。いやいや、初日の宿は温泉といい、料理といい、スタッフのサービスといい非常に満足。ここはオススメです。

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さて、この日も結構な移動距離なので、朝食後は荷物をまとめてすぐにチェックアウト。荷物を車に積み込んで、やおら出発です。



時刻は9時ちょうど。この旅行2日目の目的地は兵庫県の城崎温泉。下呂温泉から城崎温泉まではどこにも寄らずに高速をフル活用して直行しても5時間以上の旅程で、しかも添乗員としてはその間に美味しい食事と適度な観光を織り込むという非常に難易度の高い行程計画が必要です。ということで寄り道スポットも、お食事スポットも無駄のないよう選定しなくてはなりません。

ということで、まずは高速に乗る前に立ち寄れ、我々の旅の基本コンセプトに見合うスポットとして選んだのが郡上おどりで有名な郡上八幡。我々夫婦は昔一度立ち寄ったことがありますので、なんとなく手堅いイメージがありましたので選んだ次第。

郡上八幡までは車で約1時間ということで、快晴の中、旅立ちます。下呂温泉の市街を走っている途中、車中での飲み物の補給にコンビニに寄って欲しいとの指令が下りますが、一歩下呂市街を抜けると、コンビニらしきものは一切なくなります(笑)

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東京とは違って、欲しいものがすぐに手に入るわけではないんですね(笑) この日は11月4日文化の日で祝日なんですが、道は渋滞もなくスイスイ。青空に空いた道を快調に飛ばして一路郡上八幡を目指します。その先郡上八幡へのちょうど中間あたりに和良という町があり、そこになんとスーパーマーケットがあるではありませんか。その名も「マツオカスパー和良店」。もちろん車を停めて自販機で飲み物をゲットしたことは言うまでもありません。欲しいものは意外にすぐに手に入りました(笑)

途中まで比較的なだらかだった道が、最後はいろは坂的な急な下りの連続となり市街地に入ります。そう、ここが郡上八幡市街でした。ちょうど1時間で郡上八幡に到着。

先ほど郡上おどりで有名なとは申しましたが、郡上八幡といえば子供が橋から飛び込むのが有名。ということで、Google Mapsに登録した行き先は、郡上八幡でも飛び込みで有名な「新橋」です。橋のすぐ脇の駐車場に車を停めてプチ散策というのがこの日の最初の観光。

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写真がその新橋の勇姿。深い緑色の川面がまさに飛び込みに適した深さがありそうで、なかなかの迫力です。

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駐車場の脇には観光地らしくここ郡上八幡の情報を掲示する看板が多数。

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そして橋の中央にいって、飛び込むであろう下に流れる吉田川の下流を見やります。前日の付知峡もそうでしたが水の流れが実にきれい。

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そして、飛び込む気になってさらに下を覗くと、青々とした水の流れに吸い込まれるよう。私は若い頃豊島園の飛び込み台から飛び込んだことがありますが、それより遥かに高い(笑) これは十分肝試しになると身をもって高さを実感。

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橋から離れて振り返ると、友人が同じく飛び込まんとする衝動にかられ、身を乗り出してます(笑) 日頃の仕事のストレスから家人に「私のことを追わないで、、、」と言い残して長旅に出たことになってますので、この旅のあちこちで崖に近づく写真を残すことになってます(爆)

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橋の反対側の吉田川の上流方面はこんな感じ。こちらは岩がゴツゴツして飛び込める感じではありません。

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どうやら橋の横の階段から川縁に降りられるようですので降りてみます。

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すると、その階段の脇に注意書きが。なんと橋の欄干から水面までは12メートル。そしてそのあとの注意書きがイカしてます。不慣れな人が飛び込まないようにとのことですが、これは慣れた人は飛び込んで良いということ。流石に夏の風物詩として長年受け継がれている習慣ですね。いや、12メートルと聞いてはよほど勇気がないと飛べませんな。

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さて、階段を降りたところから橋を見上げるとこんな感じ。

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川縁に出て下流に歩いていくと、あちこちから吉田川に支流が流れ込みます。左から流れ込む支流を渡って散策できるように石が置かれています。

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先に支流をわたった嫁さんと友人はなぜか楽しそう。

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流れ込む支流も水が綺麗なんですね。ここが汚れていれば飛び込んだり川遊びはできないですね。

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しばらく歩いた先に、見上げるとお地蔵さんが建てられていました。後で裏に回ってみると、ここは旅館。この川の流れがお客さんを呼んでくれるのでしょうね。

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お地蔵さんの先の階段で川縁から階段を登って川沿いの歩道に出ると、オープンテラスのあるお香屋さんやカフェがあります。このテラスで川の流れを見ながら食事やお茶が飲めるのはいいですね。最高のロケーションです。

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新橋から一つ下流の橋まで歩いて新橋方面を臨みます。欄干には郡上おどりと書かれた照明がつき、お祭りの季節の賑わいの余韻を感じさせます。また左手の山の頂上には天守が見えます。これは郡上八幡に入る道すがらも見えましたが、郡上八幡城というもの。前日の苗木城が素晴らしかったので、こちらも立ち寄りたいところでしたが、この日の旅程はかなりタイトなため見送らざるをえませんでした。こちらはまたの機会に。

新橋の一つ下流の橋、宮ヶ瀬橋まで歩いて、橋を渡ると郡上本町という通りに出ます。

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その入り口近くに「宗祇水」と書かれた提灯の掲げられた通りがあるので入ってみます。

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宗祇水(そうぎすい)は湧水のことで、なんと1985年に名水100選の第1号に選ばれた、まさに名水とのこと。通りを入ってちょっといった川のたもとにその湧き水がありました。

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その先の川は吉田川に注ぐ小駄良川。この川も実に綺麗な流れ。すぐ先で吉田川に合流し、吉田川はそのすぐ先で長良川に合流します。町のあちこちに川が流れ、湧き水が湧き、生活と水が密接な街です。郡上八幡は町自体が人と自然が調和した交流文化のまちとして水の郷百選に選ばれているんですね。

まだ2日目ですが、この旅は綺麗な水の流れに恵まれた旅となりました。

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しばらく街中の散策を楽しんだので、駐車場に戻って先を急ぐことにします。今度郡上八幡に来るときには、夏の郡上おどりを是非見てみたいものです。郡上八幡城も見損なってますのでそちらも、、、夏は汗だくになりますかな、、



駐車場に戻ると時刻は10時半。先を急ぎます。

郡上八幡のすぐ脇には東海北陸自動車道が走っており、郡上八幡インターからすぐに高速に乗れます。そろそろガソリンの残量が心配になってきましたが、高速でも給油できるだろうということで、すぐに高速に乗ることにしました。

次はランチスポットですが、ここからこの日の目的地の城崎温泉の途中で、お昼をいただく時間に立ち寄りやすいのは福井の敦賀ということで、事前に敦賀のお店を調べて目的地に設定。高速に乗ると一宮まで南下して、名神で米原へ、そして北陸道で敦賀まで一気に駆け抜ける算段です。

走り始めてしばらくで、関サービスエリアで給油可能ということで立ち寄ってみるとガソリンが異常に高い。東京よりリッター30円高い(驚) ということ給油せず少し休んで通過。そして名神を通過して米原直前で、次の給油可能なサービスエリアが米原の先の通る予定のない名神側にあるということで、ちょっと不安なり米原インターでいったん高速を降ります。幸いすぐ横にスタンドがあり、そちらは東京とさして変わらぬ値段で一安心。よく考えると高速を一回降りてかさんだ料金とガソリンの値段の差を考えるとあまり意味のある行動だったとは言えませんね(苦笑)

ということで気を取り直して、再び高速に乗り、敦賀まで進みました。目的地にしていたお店に着いたのは1時少し前。予定より20分遅れくらい。

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食べログ:千束そば(ちぐさそば)

我々の旅の「昼は軽めに」という鉄則どおり、この日のお昼もお蕎麦です。この日は祝日でしたが、幸いすぐに座れて皆お蕎麦を注文。このお店食べログ評価は非常に高いんですが、お蕎麦だけでなくうどんや定食などもあり、メニューは賑やか。ただし皆注文はお蕎麦です(笑)

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私は珍しく温かいにしんそば。関西圏ですので出汁の色が薄いですね。

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嫁さんは冷たいいくらとろろそば。叔母と友人もおろしそばやとろろそばなどを注文。お蕎麦自体はこちらもなかなか風味があり、いい感じ。前日の中津川のお蕎麦があまりに素晴らしかったので、皆前日のお蕎麦屋さんに軍配を上げていましたが、こちらもかなりのレベル。連日の美味しいお蕎麦で気分もスッキリ。

先を急ぎますが、せっかく敦賀まできたので、港まで出てみることにします。

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お蕎麦屋さんから数分で敦賀港に着きます。駐車場に車を停めて海沿いまで出てみると、すぐ目の前には貨物船。着岸しているのは貨物ターミナルなんでしょう。海も適度に波立ってます。

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そして左に目をやると海上保安庁の船が数隻。日本海の警備を担当しているのでしょう。ご苦労様なことです。

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海に来た証拠に1枚パチリ(笑) 結果的にここがこの日の2つ目の観光スポットとなりました。



さて、予定が若干押し気味ということで、先を急がねばなりません。すぐに港を後にして、先ほど降りて来た敦賀インターから一路西に進む予定が、、、



旅は続きます、、、



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Daisy


Author:Daisy

ハイドン(Franz Joseph Haydn)の膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。私はなぜハイドンにはまったのか?

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