【新着】マッダレーナ・デル・ゴッボのバリトン三重奏曲集(ハイドン)

今日はなんとアイドル系のバリトントリオです!

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マッダレーナ・デル・ゴッボ(Maddalena del Gobbo)のバリトン、ロベルト・バウアーシュタッター(Robert Bauerstatter)のヴィオラ、ダヴィド・ペネッツドルファー(David Pennetzdorfer)のチェロで、ハイドンのバリトン三重奏曲3曲(Hob.XI:113、XI:27、XI:97)など収めたアルバム。収録は2018年9月、アイゼンシュタットのエステルハージ宮殿ハイドンザールでのセッション録音。レーベルは名門DG。

このアルバム、最近リリースされたアルバムですが、完全に見逃していました。先日よく激励コメントをいただくsifareさんのコメントでその存在を知り、即座に発注して手元に着いたもの。このアルバムの存在を知ってすぐにマッダレーナ・デル・ゴッボのウェブサイトを見てびっくり。

Maddalena del Gobbo:Home

このウェブサイト、真っ赤なドレスでエステルハージー宮殿を優雅に歩き回る動画をふんだんに使ったサイトデザインは看板スター扱いで完全にアイドル路線。DGが総力を投じて作っていますね。名門DGの看板スターが激マイナーなハイドンのバリトントリオのアルバムをリリースしているというインパクトは絶大です! ついに大手もニッチな領域に踏み込んできました(笑)

アルバムタイトルは”Maddalena and the Prince”。ライナーノーツを紐解いてみると、プリンスとはもちろんハイドンのパトロンでバリトンという楽器をこよなく愛したニコラウス・エステルハージ侯を指しているんですが、素晴らしい響きを作り出すバリトンと言う楽器自体も指しているとのこと。と言うことでアルバムタイトルは、「マッダレーナとエステルハージ侯の愛したバリトン」とでも意訳すのでしょうか。

収録されている曲はハイドンのバリトントリオの他、ハイドンと同時期にバリトンやガンバ奏者としてエステルハージ家に仕え、ハイドンから作曲を学んだ可能性のあるアンドレアス・リドル(Andreas Lidl)の曲、ハイドンの創設したアンサンブルでチェロを弾き、ハイドンのチェロ協奏曲は彼のために書かれたとされるフランツ・クサヴァー・ハマー(Franz Xaver Hammer)の曲、そしてエステルハージ家のオーケストラでハイドンのもとリーダーを務めたヴァイオリニストのアロイジオ・ルイジ・トマジーニ(Aloisio Luigi Tomasini)の曲と企画構成は完璧にニコラウス侯時代のエステルハージ家にフォーカスしています。

肝心のマッダレーナ・デル・ゴッボですが、私はもちろんはじめて聴く人。イタリア生まれのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者。幼少期から音楽に親しみ、13歳からウィーンの私立音楽大学で本格的にチェロを学んでいましたが、ウィーンのレコードショップで初めて聴いたヴィオラ・ダ・ガンバの音色が忘れられず、ガンバ奏者に転身したとのこと。デビュー盤はArchiveからで2枚目はDGデビュー。このアルバムが彼女の3枚目のアルバムとなります。

ちなみにバリトントリオのヴィオラとチェロはウィーンフィルのメンバーということで、このアルバム、アイドル仕立ての美人奏者に、時代背景やハイドンザールでの録音セッションなどを含めて完璧な企画を立て、脇を一流奏者で固めるという、バリバリに力の入ったアルバム。しかも、このアルバム、演奏が群を抜いて素晴らしい。演奏を聴いてDGが本腰を入れる理由がわかった気がしました。

Hob.XI:113 Divertimento a tre per il pariton, viola e violincello : Baryton Trio [D] (before 1778, 1772–78)
開放弦をつまびくところから始まるバリトントリオの中でも録音の多い有名曲。手元にはこの演奏を含めて9種の演奏があります。入りのアダージョは静けさに包まれた中にゆったりと流れる音楽。これまでの演奏の中で最も響きのニュアンスがデリケート。ゴッボのバリトンは弱音のコントロールと音楽の大きな波の表現が秀逸。そしてヴィオラとチェロの美しくしなやかな音色が花を添えます。バリトントリオの演奏が新次元に突入した感じ。2楽章のアレグロ・ディ・モルトで緊密なアンサンブルを聴かせ、そして3楽章のメヌエットでは中間部でバリトンの開放弦の魅力を振りまく見事な演奏。それにしてもヴィオラとチェロの雄弁なサポートが絶品です。流石に一流どころ。

この後のリドルの曲はハイドン同様バリトン、ヴィオラ、チェロのための3楽章のディヴェルティメント。ハイドンに負けず劣らずの素晴らしい曲。ハイドンの曲のバリトンパートはプリンスエステルハージが弾きやすいように書かれているのに対し、自身がバリトン奏者だっただけにリドルの曲はかなりテクニックを要する曲のよう。

続くハマーの曲はゴッボはガンバに持ち替え、ハープシコードとの二重奏の5楽章の曲。こちらもハマーがチェロ奏者だっただけに重音を多用したテクニカルなバロック調の曲。ハープシコードはかなり音量が控えめに録られていていて、ゴッボのガンバが明らかに主役。ガンバ奏者だけあってキレのいいガンバの響きが心地よい音楽です。

Hob.XI:27 Divertimento a tre per il pariton, viola e violincello : Baryton Trio [D] (1776–77)
ハイドンのバリトントリオの2曲目は滅多に演奏されない曲を選んできました。1楽章は慈愛に満ちた非常に優しい曲調。シンプルながらバリトンとヴィオラとチェロと音域の非常に近い楽器のハーモニーの重なりの美しさが素晴らしいですね。2楽章は穏やかな中に弾むような推進力が楽しげな印象を与える曲。そして最後のメヌエットも穏やか。実に楽しげに演奏している様子が伝わってきます。相変わらずヴィオラとチェロの表情の豊かさが素晴らしい。

続く曲はヴァイオリンの名手トマジーニの曲。リドル同様ハイドンのバリトントリオと同じ楽器構成で3楽章の曲。軽快で明るいメロディーが乱舞しますが、メロディーと伴奏が完全に別れるなど構成はやや単調さが伴います。しかしながら演奏はここでも絶品。バリトンのキリッとした音色とヴィオラ、チェロの豊かな音色のハーモニーの美しさで聴かせます。

Hob.XI:97 Divertimento a tre per il pariton, viola e violincello : Baryton Trio [D] (before 1778, 66?)
最後はハイドンのバリトントリオの中で最も演奏される曲。ニコラウス・エステルハージ侯の命名祝日のために書かれた曲でバリトントリオで唯一7楽章構成の曲。手元には14種の演奏がありますが、どの演奏よりも弱音のコントロールが精緻で3人のアンサンブルの緊密さが見事。演奏はもはやいうことなし。録音会場はアイゼンシュタットのハイドンザールですが、静けさが際立ち適度な残響を伴って三つの楽器が鮮明に録られている絶品の録音。ハイドンザールに響き渡る図太く実体感あるチェロの響きが素晴らしいですね。

ハイドンのエステルハージ侯爵時代のバリトン曲を集めたDG激推しのガンバ奏者、マッダレーナ・デル・ゴッボの3枚目のアルバムでしたが、これはバリトントリオの新たな地平を開く快演と言っていいでしょう。演奏、録音、企画共にずば抜けて素晴らしい! 主役のゴッボに加えて脇の2人も絶品の演奏で支える名演奏。これまでハイドンのバリトントリオはバリトンという特殊な楽器のためのちょっと特殊な存在とおもわれていた節がありましたが、このアルバムで聴くバリトントリオは、バリトンという楽器がいかに素晴らしい楽器で、ハイドンのバリトントリオが、アンサンブルとしての弦楽四重奏やピアノトリオに負けない素晴らしい曲であることをはっきりと示した意義があります。これは必聴のアルバムでしょう。もちろん評価は3曲とも[+++++]とします。



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tag : バリトン三重奏曲

オリヴィエ・ヴェルネのオルガン四重奏と音楽時計曲集(ハイドン)

今日はフランスの香り漂うオルガンのアルバムを。

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オリヴィエ・ヴェルネ(Olivier Vernet)のオルガン、アンサンブル・イン・オレ・メル(Ensemble ...in Ore mel...)の演奏でハイドンのピアノ四重奏曲4曲(Hob.XIV:12、XIV:13、XIV:11、XVIII:F2)、音楽時計曲6曲(Hob.XIX:27、XIX:31、XIX:30、XIX:28、XIX:29、XIX:13)、パルティータ(Hob.XVIIa:2)を収めたアルバム。収録は2008年2月1日から3日、南仏カンヌに近いムージャン(Mougins)のムージャン教会(église Mougins)でのセッション録音。レーベルは仏Ligia Digital。

このアルバム、先日取り上げたハンス=オラ・エリクソンによる音楽時計曲集について調べているときに発見して注文していたもの。オルガンを弾くオリヴィエ・ヴェルネのアルバムは以前に取り上げたことがあります。

2012/01/14 : ハイドン–協奏曲 : オリヴィエ・ヴェルネ/アンサンブル未開人によるオルガン協奏曲集(ハイドン)

以前取り上げたアルバムの方は、見ていただくとわかるとおり、何やら怪しい雰囲気が漂うアルバム。オケもアンサンブル未開人といわくありげ。ただ、演奏はなかなか良く、特にヴェルネのオルガンの独特な高揚感は鮮明に記憶に残っているんですね(笑) ヴェルネについては上の記事をご参照ください。

今日取り上げるアルバムではそのヴェルネが音楽時計曲も演奏しているということで、あの独特な雰囲気が乗ってくるかどうか気になるところ。しかも、曲目リストをみると、音楽時計曲はヴェルネの他にもう1人奏者がいて4手で演奏しているようなんですね。これは気になりますね。

このアルバムに含まれるコンチェルティーノは鍵盤楽器にヴァイオリン2丁、チェロの四重奏構成で、1760年ごろに作曲されたものばかり。1760年といえばその頃までに弦楽四重奏曲のOp.1や交響曲1番を作曲し、翌年にはエステルハージ家の副楽長に就任した創作のごく初期にあたります。

Hob.XIV:12 Concertino [C] (c.1760)
やはり、オリヴィエ・ヴェルネの艶やか、しなやかで明るい音色のオルガンは健在でした。オルガン自体の音色というより、圧倒的に鮮やかなタッチが生み出す高揚感でしょう。ハープシコードや現代ピアノで演奏されることが多い曲ですが、オルガンでの演奏になるとオルガンの存在感がグッと強くなります。ヴァイオリンとチェロはアコーディオンのように聴こえるのが不思議なところ。演奏の主導権は完全にヴェルネのオルガンにあり、弦楽器は完全に伴奏にまわります。2楽章のアダージョはオルガンが静謐に響き、そして終楽章は壮大流麗なオルガンの独壇場。ごく初期の作品にもかかわらずヴェルネの演奏で聴くと完成度が高く聴こえます。

Hob.XIX:27 MS. Niemecz No.2 (Hob.XVII:10) Allegretto [G] (1757–60)
Hob.XIX:31 MS. Wien No.6 Presto [C] (May–September 1765)
Hob.XIX:30 MS. Niemecz No.5 (Hob.III:63-IV) Presto [G] (Spring 1765)
続いて音楽時計曲が3曲続きます。音楽時計曲ばかり並べたアルバムとは異なり、口直し的に軽妙に響きます。音楽時計の再現ということからか、演奏はテンポを動かさずあえて機械的な素朴さを狙ったもの。元の楽譜がどのようになっているかはわかりませんが、4手の演奏ということで、音楽時計の演奏を忠実に再現しているのでしょうか。

Hob.XIV:13 Concertino [G] (c.1760)
アレグロ、アダージョ、フィナーレの3楽章構成。1楽章から展開の面白さに釘付けになります。次々と湧き上がるアイデアでメロディーがめくるめくように展開していきます。それをヴェルネが丁寧かつ流麗に浮かび上がらせていく様子はまさに快感。続くアダージョでもアイデアは尽きるどころか無尽蔵に噴出。若いハイドンの創意が溢れんばかり。そしてフィナーレはヴェルネがキレキレ。速いパッセージでも実に滑らかで表情豊か。響きをピニンファリーナがデザインしているような見事な流麗さ。

Hob.XIX:28 MS. Niemecz No.3 (Hob.III:70-IV) Allegro [C] (End of 1765)
Hob.XIX:29 MS. Niemecz No.4 (Hob.I:103-III) Menuetto [C] (1765)
Hob.XIX:32 MS. Niemecz No.4 (Hob.I:99-IV) Allegro [F] (1760–61)
もう3曲音楽時計曲が挟まります。メロディーが絡み合いながら展開することで4手での演奏とはっきりわか、ハーモニーもリッチでこれまで聴いたアルバムの中では一番音楽時計をイメージしやすいですね。音楽時計曲の演奏に一石を投じるものでしょう。このアルバムに収録されている6曲はいずれもハイドンのポピュラーなメロディーをもとにしたもので、この音楽時計曲は当時の人々にとって魅力的なものだったことがよくわかります。

Hob.XIV:11 Concertino [C] (1760)
モデラート、アダージョ、アレグロの3楽章構成。コンチェルティーノ3曲目ですが、メロディーと展開は似たところがないのが流石ハイドン。もはやヴェルネの流麗なオルガンに身を任せるばかり。グイグイドライブしていくヴェルネの恍惚感すら感じさせる見事な演奏にトランス状態寸前。一転、アダージョでは陰と陽の行き来のデリケートな描写が見事。この時代にしてすでに音楽に深みを感じさせます。この曲がこれほどの出来と初めて気づいた次第。フィナーレはあえてか儀式のような象徴的なメロディーで締めくくります。

Hob.XVIIa:2 Partita [F]
元々4手のための曲でハイドンの真作かどうか不明。この演奏以外にショルンスハイムがハープシコードを弾いたものしか手元にありませんので貴重な録音です。アレグロ、メヌエットの2楽章構成。非常に流麗な曲ですが、二つの楽章のメロディが似通っているのと、展開が単調なところはハイドンらしからぬところ。とはいえヴェルネとセドリック・メックラーのクッキリと旋律を浮かび上がらせる演奏は見事。

Hob.XVIII:F2 Concertino [F] (c.1760)
ホーボーケン番号はピアノ協奏曲の系列ですが、構成はピアノ四重奏曲。モデラート、アダージョ、アレグロ・アッサイの3楽章構成。明るく快活な1楽章に対して、2楽章のアダージョはハイドンならではの独創的なメロディーと展開が印象的。この2楽章の語り口の砕けながらも気品をたたえた演奏がヴェルネの真骨頂。そして3楽章も推進力爆発。これはホーボーケンが協奏曲と分類したのもうなづけます。いやいや演奏はまったく隙がなく完璧です。



オルガンの名手、オリヴィエ・ヴェルネによるハイドンの実にマイナーな曲ばかり集めたアルバムで、しかもコンチェルティーノでは珍しいオルガンによる演奏でしたが、オルガンで演奏することで主旋律の存在感が際立ち曲の面白さを再発見できる名演奏と言っていいでしょう。音楽時計曲では4手での演奏によってこれまでちょっと貧弱な印象のあった音楽時計曲のイメージを一新する快演でした。評価は全曲[+++++]とします。
このアルバム、私がつい最近入手した時は廉価でしたが、今amazonを見ると結構な値段になっちゃってます。とりあえずApple Musicで聴けるようですので、未聴の方は是非聴いてみてください。

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tag : ピアノ四重奏曲 音楽時計曲

ハンス=オラ・エリクソンによる音楽時計曲集(ハイドン)

ちょっと間が空いてしまいました。今日は激マイナー盤(笑)

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ハンス=オラ・エリクソン(Hans-Ola Ericsson)のオルガンによるハイドンの音楽時計曲32曲、ベートーヴェンの音楽時計、機械式オルガンのための曲8曲を収めたアルバム。収録は1993年2月11日から14日、スウェーデンのストックホルム北部のウップランド地方のベリンゲ教会(Bälinge Church)、ストックホルムのヘガリッズ教会(Hägalid's Church)、ウプサラのフリーメイソンホール(Masonic Hall)でのセッション録音。レーベルはご存知BIS。

音楽時計曲はハイドンの作品の中でもマイナー中のマイナー(笑)な存在ですが、マイナーを見過ごせない性格ゆえ、これまでにも何回か取り上げています。

2013/06/23 : ハイドン–ピアノソナタ : 【新着】宇山ブヴァール康子のソナタ、音楽時計曲集(ハイドン)
2011/06/13 : ハイドン–室内楽曲 : ペーター・アレキサンダー・シュタットミュラーの音楽時計曲集(ハイドン)
2011/02/11 : ハイドン–協奏曲 : マルタン・ジュステルのオルガン曲集-2(ハイドン)
2011/02/11 : ハイドン–協奏曲 : マルタン・ジュステルのオルガン曲集(ハイドン)

音楽時計についてはマルタン・ジュステルの2の方の記事をご参照ください。

さて、いつもアルバムを取り上げるのは、演奏が素晴らしいからというのがこのところの当ブログの作法になっておりますが、このアルバムを取り上げたのはそう言った理由からではなく資料的な価値から。ハイドンの音楽時計のための曲は真作かどうかは別にして、ホーボーケン番号上32曲ありますが、その32曲を網羅している音源は数少なく、しかもCDではおそらくこれ1枚。以前取り上げたペーター・アレキサンダー・シュタットミュラー盤は演奏も堂々としてなかなか素晴らしく、1曲ごとにホーボーケン番号も振られているのですが、29曲しか収められていません。今回入手したアルバムは32曲収録されているのですが、1曲1曲ホーボーケン番号が振られておらず、網羅度を確認できずにいましたが、いろいろな盤の音源と聴き比べてホーボーケン番号を特定したところ、全32曲網羅していることが判明しました。手元には苦労して判明したトラック番号とホーボーケン番号の対比表が残りましたが、このアルバムを入手した他の方も同様の問題を感じられるに違いないと思い、この記録を公開しておくべきとの激ニッチな分野のブログを運営する立場としての社会的使命を感じ、ネット上に公開すべく記事にしたというのが理由です。

そう言ってしまうと、この盤、演奏が素晴らしい訳ではないとの疑念を抱かれるかもしれませんが、そもそも音楽時計曲は極めて単純な1分前後の曲ばかりということで、皆様におすすめしやすいものでもありません。要は生粋のハイドン愛好家向けの文字通り「激ニッチ」な作品であり、この32曲はハイドンが実に様々な分野のために音楽を書いていたことを証する歴史的資料と言った側面が強いものであり、資料的価値や、ハイドンの創作の周辺的分野への興味がある方へおすすめすべきものであります。もちろんそう言った視点での演奏の価値は十分にあり、曲を理解、把握して楽しむのに十分な演奏のクオリティがあります。

奏者のハンス=オラ・エリクソンは、1958年ストックホルム生まれのオルガニストで、ヨーロッパを中心に広くコンサート活動を行っている人。BISから多くのアルバムをリリースしていますが、中でもメシアンのオルガン作品全集が目を引き、古典ばかりではなく現代音楽も得意としているよう。長年オルガン修復のプロジェクトにも関わるなど本格派。

このアルバムはそのエリクソンが、3つのオルガンを弾きわけ、ベートーヴェンとハイドンの曲を収録したものです。3つのオルガンとは以下のとおり。
・ウプサラ フリーメイソンホールのオルガン(The Masonic Hall Organ, Uppsala)
・ウップランド ベリンゲ教会のルネサンスポータブルポジティブオルガン(The Renaissance portable positive organ, Bälinge Church , Uppland)
・ストックホルム ヘガリッズ教会の合唱オルガン(The Choir Organ in Högalid's Church, Stochholm)

ということで、肝心の収録曲リストですが、冒頭の番号がこのCDのトラック番号で、続く表記が曲名(所有盤リストのタイトル)です。

7)Hob.XIX:17 MS. Niemecz No.2 Allegro moderato [C] (1760–61)
8)Hob.XIX:2 Vivace [F] (1757–59)
9)Hob.XIX:7 Menuetto [C] (June–December 1761)
10)Hob.XIX:18 Presto [C] (1757–59)
11)Hob.XIX:1 (Hob.XXVIII:7 No.4) Allegretto [F] (1757)
12)Hob.XIX:21 Allegretto [G] (2nd half of 1764)
13)Hob.XIX:23 Vivace [C] (1st half of 1764)
14)Hob.XIX:3 (Hob.I:53-II) Andantino [F] (Jun–December 1761)
15)Hob.XIX:22 Allegro Moderato [C] (1764)
16)Hob.XIX:24 MS. Niemecz No.3 Presto [C] (2nd half of 1764)
17)Hob.XIX:5 (Hob.XI:82-III) Menuetto [F] (1760–61)
18)Hob.XIX:8 Menuetto "Der Wachtelschlag" [C] (June–December 1761)
19)Hob.XIX:10 Andante [C] (1758–60)
20)Hob.XIX:20 (Hob.I:85-III Trio) Menuetto [C] (1758–60)
21)Hob.XIX:19 (Hob.XXVIa:13) Andante [C] (1760–61)
22)Hob.XIX:4 Andante cantabile "Der Dudelsack" 「バグパイプ」 [C] (1957–60)
23)Hob.XIX:9 (Hob.III:57-III) Menuetto, Allegretto [C] (Spring 1762)
24)Hob.XIX:6 (Hob.XI:76-III) Vivace "Der Kaffeeklatsch" [F] (June–December 1761)
25)Hob.XIX:16 MS. Niemecz No.1 Fuga, Allegro [C] (Spring 1763)
26)Hob.XIX:12 MS. Wien No.2 Andante [C] (Spring 1763)
27)Hob.XIX:15 MS. Wien No.5 Allegro ma non troppo [C] (June–December 1761)
28)Hob.XIX:30 MS. Niemecz No.5 (Hob.III:63-IV) Presto [G] (Spring 1765)
29)Hob.XIX:14 MS. Wien No.4 Menuetto [C] (1762)
30)Hob.XIX:31 MS. Wien No.6 Presto [C] (May–September 1765)
31)Hob.XIX:11 MS. Wien No.1 Allegretto [C] (1760–61)
32)Hob.XIX:32 MS. Niemecz No.4 (Hob.I:99-IV) Allegro [F] (1760–61)
33)Hob.XIX:29 MS. Niemecz No.4 (Hob.I:103-III) Menuetto [C] (1765)
34)Hob.XIX:13 MS. Wien No.3 Vivace [C] (August–December 1763)
35)Hob.XIX:26 MS. Niemecz No.1 Andante/Allegro (Hob.XXX:36) [E] (1768)
36)Hob.XIX:27 MS. Niemecz No.2 (Hob.XVII:10) Allegretto [G] (1757–60)
37)Hob.XIX:28 MS. Niemecz No.3 (Hob.III:70-IV) Allegro [C] (End of 1765)
38)Hob.XIX:25 MS. Niemecz No.6 (Hob.XXVIII:12) Marche [D] (1760–61)

他のアルバムは、資料として残っている音楽時計の曲順で収録されていたりするのですが、このアルバムの曲順は具体的にそのような曲順かどうかはわかりません。演奏は、前掲のペーター・アレキサンダー・シュタットミュラー盤がオルガンをゆったりと鳴らしたものであったのに対し、こちらのハンス=オラ・エリクソン盤は小気味よくどんどん弾き進めて、資料的価値ばかりではなく、御伽噺を聴き進めるが如き音楽時計の不思議な世界の一端を感じられるもの。皆さんもこの不思議な感覚をぜひ味わってみてください。評価は全曲[++++]としておきます。

(追記)
このアルバムのことを調べようとする方のためにキーワード(Keywords)をつけておきます。
Joseph Haydn Flötenuhr BIS CD-609

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トリオ・ディ・トリエステのジプシー・ロンド(ハイドン)

古い録音から選んだ1枚。またまたうっとり。

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トリオ・ディ・トリエステの演奏による、ブラームスのピアノ三重奏曲2番、ハイドンのピアノ三重奏曲Hob.XV:25の2曲を収めたLP。収録情報は記載されていませんが、LONDONのモノラルでffrrと記載されていることから1950年代中盤以前の録音と想像されます。

このLP最近手に入れたものですが、LP自体ズシリと重く盤面は黒々と光輝いています。もちろんいつものようにVPIのクリーナーと必殺美顔ブラシで綺麗にクリーニング。ステレオ用プレーヤー(DL-103R)で軽くノイズの状況をチェックしてから、盤をモノラル用のプレーヤー(AT33MONO)に移します。こちらはフォノイコライザーが合研ラボのGK06SPUにつないでいるので、おもむろにイコライザーカーブをffrrに変更して針を落とすと、図太い音像と鮮明な響きが揺るぎない定位感で迫ってくるではありませんか。しかも響きは超鮮明。後の時代のステレオ盤とは迫力が違います。ビシビシ迫ってくる響きにうっとり。

ちなみに奏者のトリオ・ディ・トリエステは、その名の通り、イタリアのアドリア海北端にあるトリエステで結成されたトリオ。結成は1933年で、メンバーは皆12歳の頃。結成以来世界各国でコンサートを催し、録音もDGをはじめとする多くのレーベルに残しています。結成以来、1962年にチェロ奏者が亡くなったことに伴うメンバー変更が1度あったのみで、60年以上にわたって活動を継続したとのこと。このアルバム演奏時のメンバーは以下の通り。これは結成時のメンバーでもあります。

ピアノ:ダリオ・デ・ローザ(Dario de Rosa)
ヴァイオリン:レナート・ザネットヴィッチ(Renato Zanettovich)
チェロ:リヴェロ・ラナ(Livero Rana)

リリースされているアルバムもかなりあり、ヨーロッパでは知られた存在だったのでしょう。もちろん、私は初めて聴きます。

Hob.XV:25 Piano Trio (Nr.39/op.73-2) [G] (1795)
1950年代の録音というのが信じられない鮮明な音。どっしりと中央に定位する揺るぎない響きは流石ffrr。聴き慣れた曲ですが、時代を超えて伝わる典雅な響き。落ち着いたテンポでゆったりと演奏され、どこにもハッタリのない落ち着いた音楽。ピアノがリードしながらヴァイオリンが自在に駆け回り、チェロは伴奏に徹します。ダリオ・デ・ローザのピアノのタッチはハスキルを思い起こさせるさっぱりとしたもの。レナート・ザネットヴィッチのヴァイオリンはグリュミオーのように中音域の厚い存在感のある音色。不思議と古さは感じさせない普遍性のある演奏です。1楽章はオーソドックスな中にも華やいだ雰囲気を感じさせるもの。
続く2楽章に入ると、リヴェロ・ラナのチェロのえも言われぬトロッとした伴奏にピアノが華麗なメロディーを重ねていきます。ヴァイオリンとチェロが次々とメロディーを引き継ぎますが、そのデリケートなニュアンスの表現にこのトリオの真価を聴きとります。ハイドンの描いた美しいメロディーをしっとりと重ねていくことで絶美の音楽。これまた至福のひととき。素晴らしい実在感が音楽の美しさを引き立てます。
終楽章の有名なジプシーロンドは、力むことなく自然な感興を生み、楽しげに演奏している様子が目に浮かぶような演奏。テンポは大胆に動かし、即興性を生かした演奏ですが、しっかりと地に足がついて、安定したテクニックを披露。余裕綽々。いやいや、横綱相撲ですね。

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今から約70年前の録音ですが、音溝から流れ出す音楽は鮮明かつ生気に富んだもの。最新のハイレゾのもたらすリアリティもいいものですが、心に響く度合いはこちらに軍配が上がりそうです。トリオ・ディ・トリエステの3人の奏者の見事に息のあった演奏が完璧に伝わります。キレキレのジャケットデザインといい、キレキレの演奏といい文句のつけようがありません。もちろん評価は[+++++]とします。

やはり、モノラルはモノラル専用カートリッジでイコライザーカーブを合わせて聴くに限りますね。ちなみに合研ラボのフォノイコライザーも最高です。鮮明さと厚みが群を抜いています。おすすめですョ。

2018/08/14 : オーディオ : フォノイコライザー 合研LAB GK06SPU



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【新着】絶品! トリオ・ヴァンダラーのピアノ三重奏曲集第2弾(ハイドン)

今日は新着アルバムです。

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トリオ・ヴァンダラー(Trio Wanderer)による、ハイドンのピアノ三重奏曲集の第2巻。収録曲目はHob.XV:14、XV:18、XV:21、XV:26、XV:31の5曲。収録は2017年1月19日から22日にかけて、ベルリンのテルデクス・スタジオ(Teldex Studio Berlin)でのセッション録音。レーベルはharmonia mundi。

トリオ・ヴァンダラーのピアノ三重奏曲は思い出のアルバム。ブログを書き始める前はボザール・トリオのアルバムなどを時折り漫然と聴くだけだったのが、ブログを書き始めてからは記事を書くためにしっかり聴くようになり、ピアノトリオも、このトリオ・ヴァンダラーのアルバムを聴いて、その真の素晴らしさに目覚めることになったという記念すべきアルバム。

2011/02/16 : ハイドン–声楽曲 : ホルツマイア/トリオ・ヴァンダラーのスコットランド歌曲
2011/02/12 : ハイドン–室内楽曲 : トリオ・ヴァンダラーのピアノ三重奏曲集

その、トリオ・ヴァンダラーのピアノ三重奏曲集を録音したのは2001年、そしてそのあとの歌曲集の伴奏を録音したのが2007年ということで、ハイドンのピアノトリオは16年ぶり、ハイドンの録音は10年ぶりということになります。この間メンバーは変わらず。

ヴァイオリン:ジャン=マルク・フィリップス・ヴァイジャベディアン(Jean-Marc Philips-Varjabédian)
チェロ:ラファエル・ピドゥ(Raphaël Pidoux)
ピアノ:ヴァンサン・コック(Vincent Coq)

ちなみに、聴き比べのために2001年録音の旧三重奏曲集をさらっと聴いてみたところ、やはり若々しい魅力があるものの、録音は最新のものの方が明らかに鮮度としなやかさがあるように聴こえますね。

Hob.XV:14 Piano Trio (Nr.27/op.61) [A flat] (before 1790)
鮮度抜群で美しい残響に包まれる見事な録音。以前の録音も悪くなかったんですが、ピアノの低音の厚みがあり、比べて聴くと解像力も段違い。そして演奏の方は流石に円熟を感じさせ、ハイドンのピアノトリオを余裕たっぷりに楽しんで弾いている様子がよくわかる演奏。冒頭から力が抜けて、おおらかなオーラに包まれるような演奏。しなやか、軽妙洒脱に自在なリズムで遊びまわるように弾き進むピアノにヴァイオリンとヴィオラも楽しげに寄り添う感じ。おおらかなだけではなく弱音部のデュナーミクの実に繊細なコントロールも行き届いて、極上の室内楽を楽しめます。火花散るような迫力ではないんですが、各奏者がお互いの演奏に耳を傾けて、非常に鋭敏な感覚でアンサンブルを構成し、結果として癒しを感じさせるような見事な一体感を感じさせます。
アダージョは言うまでもなく孤高のしなやかさ。ピアノのヴァンサン・コックのタッチのデリケートなニュアンスの深さに、ヴァイオリンとチェロも負けていません。そしてフィナーレはこれまでの充実感保ちながらも、徐々に力を抜いて冷ますように流します。

Hob.XV:18 Piano Trio (Nr.32/op.70-1) [A] (before 1794)
冒頭の鋭い和音に驚きますが、すぐにまろやかな音色のサンサンブルが戻ります。もはや安心して聴いていられる状態になりましたので、ハイドンの音楽に集中できます。宝石のように輝くピアノとしなやかなヴァイオリン、チェロが相俟ってゆったりとした音楽を紡ぎ出していきます。特徴的な3楽章の見事な軽やかさが印象的。最後はたたみかけるようにクライマックスを盛り上げて終わります。

Hob.XV:21 Piano Trio (Nr.35/op.71-1) [C] (before 1795)
穏やかなる入りに聴き惚れているところに、超軽快な主題が割り込んできて、以後は軽やかなる音楽が充満していきます。1楽章途中での転調の鮮やかさ、くっきりとメロディーが浮かび上がるところの見事さは変わらず。曲によって演奏スタイルを変えることはせず、すべて極上のアプローチ。フィナーレはコミカルさに少し振ってきました。

Hob.XV:26 Piano Trio (Nr.40/op.73-3) [f sharp] (1795)
足早な悲しみが深さを纏い、その雰囲気を色濃く残す入り。起伏が徐々に大きくなりながら冒頭のメロディーに戻ってくるところの推移は、明暗交錯して非常に面白い。2楽章は交響曲102番の緩徐楽章のメロディーですが、大抵の演奏のようにしなやかにまとめてこないところにハッとさせられます。その心は、フィナーレの落ち着かない感じにつなげる意図だったのでしょう。ここに来て少しコンセプチュアルなところが顔を出します。曲の構成を見抜いた見事な解釈。

Hob.XV:31 Piano Trio (Nr.41/op.101) [E flat] (1795)
最後になかなか深い曲を持って来ました。仄暗い入りから徐々にニュアンスが変化していく様子を実に丁寧に描いていきます。音楽の構成の複雑さを感じさせることなく、まるで車窓の景色が流れるように自然に聴かせて行くあたりにこのトリオの実力が垣間見えます。途中から入るヴァイオリンの高音の伸びやかなメロディーのなんと爽やかなこと。ピアノに代わって主導権を奪うほどの活躍。この曲は2楽章構成。最後の楽章は「ヤコブの夢」と呼ばれる難しい音階がある楽章。もちろんそんなことは感じさせずに、むしろスパッと終わるキレの良さを聴かせました。

いやいや、旧盤も素晴らしかったんですが、この新盤は期待を大きく上回る見事な演奏でした。旧盤の録音からの16年を経て演奏は熟成を重ね、極めてデリケートなレベルで互いの演奏を聴いて呼応し合う奇跡のようなアンサンブルでまとめてきました。すでに技術のレベルは通り越し、余裕を感じさせながらハイドンの音楽の真髄を見通して曲ごとに演奏を楽しんでいることがよくわかります。録音も極上。ピアノトリオの入門盤としてもおすすめです。絶品! 評価はもちろん全曲[+++++]とします。



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tag : ピアノ三重奏曲

奥村和雄、ハンス・デュソスヴァのヴァイオリンとヴィアオラのためのソナタ集(ハイドン)

今日はマイナー盤。

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奥村和雄(Kazuo Okumura)のヴァイオリン、ハンス・デュソスヴァ(Hans Dusoswa)のヴィオラで、ハイドンのヴァイオリンとヴィオラのためのソナタ6曲(Hob.VI:1、VI:2、VI:3、VI:4、VI:5、VI:6)を収めたアルバム。収録は1981年4月、収録場所は記載されていませんがセッション録音です。レーベルは蘭ETCETERA。

ハイドンのヴァイオリンとヴィオラのためのソナタ集は密かな名曲。弦楽四重奏曲という分野を確立したハイドンがヴァイオリンとヴィオラという音域も近いたった2台の楽器のために技巧を凝らして書いた非常に美しい曲で、6曲セットのそれぞれの曲が変化に富んだメロディーと構成をもつ素晴らしい曲なんですね。わたしはこの曲の録音は見つけるたびに手に入れているのですが、手元には6種のアルバムがあり、最近手に入れたこのアルバムで7種目。内3種についてはレビューしています。

2015/01/16 : ハイドン–室内楽曲 : ヴィルモシュ・ザバディ、ペーテル・バールショニのヴァイオリンとヴィオラのためのソナタ集(ハイドン)
2012/08/12 : ハイドン–室内楽曲 : アントン・シュテック/クリスティアン・グーセズによるヴァイオリンとヴィオラのためのソナタ集
2012/06/05 : ハイドン–室内楽曲 : デーネシュ・コヴァーチュ/ゲーザ・ネーメトによるヴァイオリンとヴィオラのためのソナタ集

今日取り上げるアルバムは、なんと日本人がヴァイオリンを弾いているもの。調べてみるとヴァイオリン奏者もヴィオラ奏者もコンセルトヘボウ管の奏者ということでした。
ヴァイオリンの奥村和雄は、現在活躍しているヴァイオリン奏者の奥村愛のお父さんとのこと。新潟に生まれ桐朋学園などで学んだのち1970年にオランダに渡り、ロッテルダムフィルのヴァイオリン奏者として活躍したのち1974年からはアムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団の首席ヴァイオリン奏者として活躍していたそうです。ウェブを色々調べてみると現在は桐朋学園の新潟教室で子供のためのヴァイオリン教室の講師などで健在のようです。
ヴィオラのハンス・デュソスヴァはライナーノーツによるとオランダのアルフェン・アン・デン・ライン(Alphen aan de Rijn)の生まれで、王立ハーグ音楽院でヴァイオリンを学んだのち、アムステルダムでヴィオラを学びます。その後オランダ室内管、ロッテルダムフィルをへてチューリッヒ・トーンハレ管でヴィオラ奏者を務めたのち、1975年からアムステルダムコンセルトヘボウ管のヴィオラ奏者となったとのことです。ネットで探してもデュソスヴァの情報はあまり出てきませんね。

コンセルトヘボウの奏者ということで、もちろん腕利きの2人によるハイドンのデュエットですが、これがまた素晴らしいんですね。

Hob.VI:1 Sonata for Violin and Viola No.1 [F] (c.1769)
いきなりヴァイオリンの艶やかな美しい響きに惹きつけられます。流石コンセルトヘボウの首席ヴァイオリン奏者ということで、ヴァイオリンとヴィオラは完全にヴァイオリン主導。おそらく楽器もヴァイオリンは良い楽器なんでしょう。決してヴィオラが悪いわけではないんですが、この奥村さんのヴァイオリンは見事の一言。快活な1楽章から穏やかなアダージョに入るとヴァイオリンの雄弁さがさらに際立ちます。ヴィオラは地道に伴奏に徹していて、それもヴァイオリンの孤高の響きを引き立てています。終楽章は2台の楽器の掛け合いの面白さでさらりとまとめてきます。

Hob.VI:2 Sonata for Violin and Viola No.2 [A] (c.1769)
曲ごとに曲想と構成がどんどん変化していく面白さがこの曲集の真骨頂。楽器の数が少ないからこそ、純粋にメロディーと構成の面白さが際立ちます。ヴィオラも徐々に雄弁になってきて、掛け合いの緊張感もグッと面白さのレベルが上がってきます。音量を上げるとまさに2人の奏者が目の前で鍔迫り合っているような迫力を味わえます。アダージョのメロディーはまさに天才的な閃きを感じるもの。くっきりとした表情に憂いが満ち溢れる至福のひととき。奥村さんのヴァイオリンはシゲティやグリュミオーよりも美しい音色に聴こえます。普段アンサンブルを組む仲だけに2人の息はピタリと合って完璧なアンサンブルですね。

Hob.VI:3 Sonata for Violin and Viola No.3 [B flat] (c.1769)
ホッとするような癒しに満ちたメロディーから入る3曲目。すぐに変奏を重ね始め、ヴァイオリンが高音域にシフトすると、別次元の艶やかさを纏って驚かせます。なんという素晴らしい展開。奏者の息遣いが聴こえてきそうなリアリティと愉悦感溢れる音楽にどっぷりと浸かります。この曲のアダージョは慈しみに満ちた落ち着いた音楽。そして軽妙な終楽章と構成も完璧。イキイキとした音楽が流れる快感に包まれます。

Hob.VI:4 Sonata for Violin and Viola No.4 [D] (c.1769)
2人が演奏を楽しんでいるのが録音を通じて伝わってきます。ヴァイオリンは楽器がよく響いて見事な響き。これだけ気持ちよく楽器が鳴ると弾く方も楽しいでしょうね。時折音階が高音に飛びますが、伸びやかな高音があまりに見事で惚れ惚れするほど。そしてその対比か、続く2楽章は切々たる音楽。2楽章もヴァイオリンの音域を広く使って音色も硬軟織り交ぜてきます。終楽章はコミカルに音階が進むかと思いきや大胆に変奏が進んで驚かせます。

Hob.VI:5 Sonata for Violin and Viola No.5 [E flat] (c.1769)
色々展開するのに耳が慣れているなか、さらにその上をいく変化球が来て驚かされます(笑) そして音量変化も大胆につけてきます。アダージョへの入りも自然極まりないもので、さらりと入ってきます。ヴィオラのシンプルなサポートが非常に重要な効果を挙げています。そしてオーソドックスな展開の終楽章は展開するうちに見事に発展して広がり、すっと弾いて終わります。

Hob.VI:6 Sonata for Violin and Viola No.6 [C] (c.1769)
最後の曲は今までの総決算として天の声を音楽にしたような突き抜けた想像力を感じさせます。奥村さんのヴァイオリンも神がかったようにさえずり続け、ヴィオラもヴァイオリンと完全にボウイングを揃えて入魂の演奏。アダージョは普通に考えられるメロディーから完全に崩れていながら見事な音楽に仕上がる天才的な組み立て。短い音楽ながら想像力の彼方で勝負している感じ。最後は晴朗な音楽で閉じるのがハイドン流。見事。

ハイドンの書いたヴァイオリンとヴィオラのためのソナタ集は好きな曲だけに、手に入る演奏は全て集めていますが、このアルバム、間違いなくこの曲集のベスト盤です。艶やかな美音を駆使しながらもヴァイオリンという楽器の音色の面白さをこれほどまでに感じさせ、しかも室内楽としてのアンサンブルの面白さも絶品。奥村さんの録音はこのアルバム以外には数枚あるだけのようですが、これほどの腕前とは思いませんでした。名門オケの首席ヴァイオリン奏者のみならず、ソリストとしても一流ですね。もちろん評価は[+++++]を進呈です。室内楽がお好きな方、手にはいるうちにどうぞ!

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ウォルフガング・シュルツ一家によるフルート三重奏曲集(ハイドン)

しばらく交響曲が多かったので、室内楽の名盤を取り上げることにしましょう。

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ウォルフガング・シュルツ(Wolfgang Schulz)のフルート、ゲルハルト・シュルツ(Gerhard Schulz)のヴァイオリン、ワルター・シュルツ(Walther Schulz)のチェロで、ハイドンのフルート三重奏曲6曲(Hob.IV:6、IV:7、IV:8、IV:9、IV:10、IV:11)などを収めたLP。LPはTELEFUNKENのハイドンエディションの第8巻としてリリースされている2枚組でこの他にフルート四重奏曲などが収められているもの。録音データはPマークが1978年と記載されているのみです。

ウォルフガング・シュルツは皆さまよくご存知、ウィーンフィルの首席フルート奏者として活躍した人。ウィーンフィルの様々な録音で色彩感溢れる豊穣な音色を聴かせてきました。また室内楽の演奏も数多く、ハイドンではこれまでに2度ほど演奏を取り上げています。

2015/09/28 : ハイドン–室内楽曲 : ランパル、シュルツ、オダンの「ロンドン・トリオ」(ハイドン)
2011/09/02 : ハイドン–協奏曲 : 【新着】ウォルフガング・シュルツによるリラ・オルガニザータ協奏曲

最初の記事を取り上げた頃はご存命だったんですが、2013年3月に亡くなられています。1970年にウィーンフィルに入団してから、2011年に退団するまで、首席フルート奏者として活躍し、多くの録音を残しています。ヴァイオリンのゲルハルト・シュルツはウォルフガングの兄でアルバンベルク四重奏団の第2ヴァイオリンとして有名な人。そしてチェロのワルター・シュルツはウォルフガングの弟でウィーン交響楽団の首席チェリスト。ちなみにこのLPの2枚目に収録されている四重奏でヴィオラを弾くのはウラ・シュルツ(Ulla Schulz)はウォルフガングの奥さん。ということでこのLPは完全な(笑)シュルツ一族での演奏です。

このLP、針を落とした途端に、深い深い響きに引き込まれます。

Hob.IV:6 Op.38-1 Trio für Violine (oder Flöte), Violine und Violincello Nr.1 [D] (1784)
1楽章は歌劇「月の世界」第二幕中の合唱から転用。ゆったりとしたテンポというかゆったりとした雰囲気の中、フルートの音色が幽玄に漂います。この雰囲気はフルートトリオというよりバリトントリオのような感じ。ウォルフガング・シュルツも家族での演奏ということで完璧にリラックスしての演奏。後年の華やかな音色を感じさせるものの、適度な豊かさと素晴らしく落ち着いた表現がこの曲の魅力を充分に表しています。LPのコンディションも良く深い響きを堪能。ヴァイオリンとチェロはさらりとフルートに寄り添っていますが、よく聴くと流石に見事な演奏。フルートに花を持たせる役に徹しています。

Hob.IV:7 Op.38-2 Trio für Violine (oder Flöte), Violine und Violincello Nr.2 [G] (1784)
この曲も歌劇「月の世界」第二幕中のフラミーナのアリアからの転用。出だしからフルートとヴァイオリンが見事に重なってメロディーを奏でるえもいわれぬ見事な雰囲気。この音楽をのんびりと楽しむ快感に包まれます。2楽章のアダージョのチェロが奏でるメロディーを聴くと絶妙なる強弱のコントロールによって精緻な音楽が作られていることがわかります。3つの楽章の構成と展開の面白さはハイドンならでは。3楽章ではヴァイオリンが活躍して聴かせどころを作ります。

Hob.IV:8 Op.38-3 Trio für Violine (oder Flöte), Violine und Violincello Nr.3 [C] (1784)
前2曲とは全く異なる入りにハッとします。フルートが鳥の鳴き声のようにさえずり、ヴァイオリンとヴィオラがそれに応えます。アンサンブルの聴かせどころの多様さは流石ハイドン。この面白さに目覚めるとハイドンの室内楽は宝物に聴こえるんですね。3楽章のユーモラスなチェロの呼びかけはその真骨頂。演奏していてもこれは楽しいでしょうね。奏者の微笑みが見えてくるような至福のひととき。

Hob.IV:9 Op.38-4 Trio für Violine (oder Flöte), Violine und Violincello Nr.4 [G] (1784)
この曲はバリトントリオの97番からの転用。バリトントリオでも最も有名な曲の一つなので聴いたことがある人も多いでしょう。バリトンの場合は途中でバリトンの開放弦が鳴らされる音が入るのですが、その音を思い浮かべながら聴き進めます。幽玄な雰囲気ながら、不思議とほのぼのとした感じもあり、独特の曲調が頭に残ります。原曲は7楽章構成ですが、そこから3楽章にまとめ直し、フィナーレは原曲と同じ。うまい編曲です。

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LPをひっくり返して続きを聴きます。

Hob.IV:10 Op.38-5 Trio für Violine (oder Flöte), Violine und Violincello Nr.5 [A] (1784)
グッと落ち着いた曲調に戻ります。聴き進むうちにこの6曲の中でも作曲技法が進歩しているよう。たった3本の楽器のでのアンサンブルですが、ハーモニーの豊かさはかなりのもの。2楽章は短調になり、音楽に深い陰影が伴います。その陰りを吹き払うような3楽章とこれまた見事な展開。

Hob.IV:11 Op.38-6 Trio für Violine (oder Flöte), Violine und Violincello Nr.6 [D] (1784)
この曲集の最後は、フルートが天真爛漫に高音のメロディーをきらびやかに吹抜きます。フルートという楽器の響きの美しさをしっかりと聴かせ、さらにこれでもかと展開して美音を印象づけます。シュルツの美音がハイドンの意図を代弁しているよう。続いてこの曲集で最も充実したアダージョ楽章。細切れに音を置いて行くことで深い詠嘆の感情が生まれます。そしてそれを完璧に拭い去るような明るい響きの3楽章。ヴァイオリンがジブシー風の音楽を奏でますが、これも歌劇「月の世界」の第二幕のバレエ音楽からの転用とのこと。

ここまでの6曲があっという間に流れます。シュルツ一家によるこのフルート三重奏曲集ですが、この曲集のオーソドックスな名演としておすすめしたいもの。ただし、さっと見た限り、CDもネット音源もない模様。これだけの名演盤が手に入らないということは大きな損失です。ちなみにLPの方は丹念に探せば出会えるでしょう。この曲にはACCENTの古楽器によるクイケン兄弟盤やGLOBEのシェーンブルン・アンサンブル盤などの名盤もありますが、曲自体の面白さはこのシュルツ盤に軍配が上がるでしょう。もちろん評価は[+++++]とします。

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ロンドン・ウィンド・ソロイスツのディヴェルティメント集(ハイドン)

勝手に室内楽の秋に突入しています(笑)

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ジャック・ブライマー(Jack Brymer)指揮のロンドン・ウィンド・ソロイスツ(London Wind Soloists)による、ハイドンの2本のオーボエ、2本のホルン、2本のバスーンのためのディヴェルティメント7曲(Hob.II:D23、II:15、II:3、II:D18、II:G8、II:23、II:7)を収めたLP。収録情報はPマークが1968年と記載されていますが、同音源からCD化されたTESTAMENTのアルバムには1967年9月17日〜20日、25日、27日〜29日、ロンドンのウエスト・ハムステッド・スタジオ(West Hampstead Studios, London)でのセッション録音との記載があります。レーベルは英DECCA。

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こちらは手元にある同内容を収めたTESTAMENTのCDです。収録曲は同一ですが、なぜか曲順が異なり、指揮者の表記はありません。こちらはまだ入手可能です。

このアルバムに収められている曲は、ハイドンが1760年ごろに書いた管楽のための6声のディヴェルティメントで、一部ハイドンが書いたものではないものが混じっています。楽器はオーボエ、ホルン、ファゴット各2本。1760年ごろといえば、ハイドンが20代の終盤。1759年にボヘミアのモルツィン伯爵に仕えはじめ、同年に交響曲1番を作曲し、その2年後の1761年にはアイゼンシュタットのエステルハージ侯爵の副楽長に就任するという、ハイドンの創作期のごく初期に当たります。後年の成熟した筆致は見られないものの、すでに楽器の音色に関する鋭敏な感覚や、展開の面白さは十分に感じられる作品群です。

演奏するロンドン・ウィンド・ソロイスツは、LPのプロデューサーだったエリック・スミスによるライナーノーツによると、当時エリック・スミスがグライドボーン歌劇場で聴いたモーツァルトのオペラのオーボエのフレーズが歌手の歌よりも心にしみると感じたことをきっかけに、モーツァルトの管楽作品を録音するために結成されたアンサンブル。メンバーはトーマス・ビーチャムが創設したロイヤルフィルの精鋭管楽奏者で構成され、このアルバムの指揮を担当したジャック・ブライマーがメンバーをまとめたとのこと。このメンバーによりモーツァルト、ベートーヴェンの管楽作品が録音され、それに続いてこのアルバムが録音されたと記されています。メンバーは次の通り。

オーボエ:テレンス・マクドナー(Terence Macdonagh)
オーボエ:ジェームズ・ブラウン(James Brown)
ホルン:アラン・シヴィル(Alan Civil)
ホルン:イアン・ハーパー(Ian Harper)
ファゴット:ロジャー・バーンスティングル(Roger Birnstingl)
ファゴット:ロナルド・ウォーラー(Ronald Waller)

演奏を聴くと、ビーチャムの振るハイドンの交響曲同様、中庸のバランスを保つ味わい深い響きが流れます。

Hob.II:D23 Divertimento [D] (1757/60) (Forgery 偽作)
いきなりハイドンの作でない曲から入ります。録音年代当時は真贋を判断できる状況ではなかったものと推定されます。アレグロ・ディ・モルト、メヌエット、ポロネーズ、プレストの4楽章構成。録音はDECCAだけに鮮明。TestamentのCDも悪くありません。管楽六重奏ということで主に高音のメロディーがオーボエ、リズムをファゴット、そしてホルンが響きを華やかにする役割。ハイドンの作といわれてもわからない明確な構成と美しいメロディーが特徴の曲。そう言われて聴くとちょっと展開が凡庸な気もしなくはありません。まずは耳慣らし。

Hob.II:15 Divertimento [F] (1760)
これはハイドンの真作。プレスト、メヌエット、アダージョ、メヌエット、プレストとハイドンのディヴェルティメントの典型的な構成。明るく伸びやかな1楽章のメロディーから、ほのぼのとしたメヌエットに移る絶妙な感じ、これぞハイドンでしょう。音数は少ないもののメロディーの美しさは見事。そしてアダージョのホルンのなんという伸びやかさ。演奏の方も管楽器の音色の深みを存分に活かした素晴らしいもの。2つ目のメヌエットはその伸びやかさをさらりとかわす涼風のように入ります。楽器が少ないからこそ各パートのデュナーミクの微妙なコントロールの見事さがよく分かります。そしてフィナーレの軽やかな躍動感。奏者の鮮やかなテクニックを楽しみます。

Hob.II:3 Divertimento (Parthia) [F] (1958?)
アレグロ、メヌエット、アンダンテ、メヌエット、プレストの5楽章構成。入りのリズムのキレの良さ印象的。メヌエットの中間部に漂う異国情緒のような雰囲気が独特な曲。そしてアンダンテの中間部にもその余韻が感じられるユニークなメロディー。曲ごとに全く印象が変わりながら、しっかりとまとまっているのはハイドンの真骨頂。このような初期の曲からその特徴が見られます。2つのメヌエットのくっきりとした構成感が印象的。そしてフィナーレはホルンの超絶技巧が仕込まれていました。ホルン奏者はことも無げにこなします。これは見事。

Hob.II:D18 Divertimento (Cassatio/Parthia) [D] (1757/60)
アレグロ、スケルツォ、メヌエット、アダージョ、メヌエット、アレグロの6楽章構成。ファゴットの刻む軽快なリズムに乗って、オーボエが滑らかに、ホルンがくっきりとメロディーを乗せていきます。短いスケルツォを挟んで、なぜか旅情を感じるようなメランコリックなメヌエットの美しいメロディーに移ります。メヌエットの中間部はファゴットの印象的なメロディーが繰り返されます。どうしてこのようなメロディーのアイデアが湧いて来るのかわかりませんが、独創的な構成。そしてあまりに見事なアダージョに入ります。管楽合奏の美しさを極めた絶美の音楽。ハーモニーの美しさにノックアウト。メヌエットできりりと引き締めて、フィナーレは一瞬で終わりますが、見事に曲を結ぶ傑作でしょう。

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Hob.deest(II:G9,II:G8) Divertimento [G] (1760)
LPをひっくり返して5曲目。LPもCDもHob.II:G8との表記ですが、他のアルバムではdeestと記載され、大宮真琴さんの新版ハイドンではII:G9と記載されています。アレグロ、メヌエット、アンダンテ、メヌエット、プレストの5楽章構成。1楽章は落ち着いた曲調で入ります。しなやかなメロデぃーに沿ってホルンが心地よく響くのが印象的。1楽章の曲想を踏まえたメヌエットでは、中間部に入るとファゴットが音階を刻みながらハモってメロディーを重ねるのがユニーク。3楽章はアダージョではなくアンダンテ。それでもゆったりとしたハーモニーを聴かせながら流します。2つ目のメヌエットを経て音階を駆使したフィナーレで曲を閉じます。

Hob.II:23 Divertimento (Parthia) [F] (1760?)
アレグロ、メヌエット、アダージョ、メヌエット、プレストという典型的な構成。優雅な入りからリズミカルな展開が軽快な曲。ホルンとオーボエのメロディーがシンプルながら実に心地よく絡み合います。メヌエットメロディーの展開の面白さはアイデアに富んでいてディヴェルティメントならでは。そしてまたしても管楽器が絶妙に重なり合って美しい響きを作っていくアダージョ。それを受けるようにゆったりと入るメヌエット。フィナーレはポストホルンのようにホルンが活躍し、各パートが絡み合ってくっきりとしたメロディーを描いていくところは流石ハイドン。

Hob.II:7 Divertimento (Feld-Parthie) [C] (1757/60)
最後の曲。この曲もアレグロ、メヌエット、アダージョ、メヌエット、プレストという典型的な構成。冒頭のメロディーをキーにリズミカルに展開していく音楽。楽器ごとの響きの対比をそこここに配置して響きの違いに耳を向けさせます。同じ構成なのにいつも通り全く異なるアイデアで曲を作っていきます。メヌエットも一筋縄では行かず、どうしてこのようなメロディーを思いつくのかと唸るばかり。このアルバムを通じてメヌエットの構成の面白さは格別のものがあります。型にはまりつつもその中での崩しというか変化の面白さを追求する大人の世界。そしてまたまた美しさに磨きがかかったアダージョに引き込まれます。2つ目のメヌエットの中間部も驚きの展開。そしてアルバムの終結にふさわしい壮麗なフィナーレで曲を結びます。

弦楽四重奏曲やピアノトリオなどに比べるとぐっと地味なディヴェルティメントで、しかも管楽六重奏とさらにマイナーな曲ながら、ハイドンの創意のオリジンに出会えるような見事な曲を収めたアルバム。聴けば聴くほど味わいを感じる見事な演奏です。奏者の腕も素晴らしいのに加えて、実に音楽性豊かな演奏で、ハイドンの曲を楽しむことができます。幸いCD化もされていますので、この演奏を非常にいいコンディションで楽しむことができます。ハイドンの室内楽の面白さの詰まった名盤と言っていいでしょう。評価は全曲[+++++]
とします。

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tag : ヒストリカル ディヴェルティメント

トン・コープマンのクラヴィーア四重奏曲集(ハイドン)

東京もめっきり涼しくなってきたので、涼やかな響きを楽しめる室内楽のアルバムを取り上げます。

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トン・コープマン(Ton Koopman)のハープシコード、ラインハルト・ゲーベル(Reinhard Goebel)、アルダ・ストゥーロプ(Alda Stuurop)のヴァイオリン、チャールズ・メドラム(Charles Medram)のチェロで、ハイドンのクラヴィーア四重奏曲6曲(Hob.XIV:12、XIV:3、XVIII:F2、XIV:8、XIV:9、XIV:4)を収めたLP。収録年はLPには記載がありませんが、同じ音源を収めたと思われるCDも手元にあり、Pマークは1980年、82年と記載があります。レーベルは蘭PHILIPS。

このLPは最近手に入れたものですが、同音源を含む下のCDはかなり前から手元にあります。

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こちらのCDは上のLPにクラヴィーア協奏曲なども加えた2枚組の廉価盤です。こちらも廃盤のようですが、amazonではまだ入手可能のようです。これまでコープマンについて取り上げた記事は以下のとおり。

2016/06/23 : コンサートレポート : トン・コープマン オルガン・リサイタル(ミューザ川崎)
2011/03/12 : 徒然 : 追悼:アヴェ・ヴェルム・コルプス
2011/01/14 : ハイドン–協奏曲 : 【新着】コープマン3度目のオルガン協奏曲
2010/09/23 : ハイドン–交響曲 : 新着! コープマンの97、98番

コープマンはハイドンの録音を色々残していますが、97番、98番の記事にも書きましたが、交響曲の録音はなんとなくイマイチで、モーツァルトの交響曲のキレの良さと比べると、ちょっと聴き劣りするもの。そんな中ででもオルガン協奏曲やクラヴィーア協奏曲の古い録音はなかなかいいんですね。今日取り上げるアルバムもコープマンの面目躍如。才気迸るとはこのことでしょう。

共演者のラインハルト・ゲーベルは1952年生まれてムジカ・アンティクァ・ケルンの創設者。アルダ・ストゥーロプの情報は見つかりませんでしたが、ハイドンの録音ではリチェルカール・コンソートのバリトン八重奏曲のアルバムやエステルハージ四重奏団のメンバーとして録音を残すなどで知られた人。チェロのチャールズ・メドラムは1949年、トリニダード・トバゴ出身でモーリス・ジャンドロン、ニコラウス・アーノンクールに師事した人と、古楽器の名手揃い。

収録されている曲は元はディヴェルティメントやコンチェルティーノ(小協奏曲)などと呼ばれていますが、編成はハープシコードにヴァイオリン2、チェロということで、ピアノ四重奏曲、あるいはクラヴィーア四重奏曲というのがわかりやすいでしょう。ピアノ三重奏曲が晩年の作品が多いのに比べ四重奏の方は1760年代と若い頃の作品が多いのが特徴でしょう。

Hob.XIV:12 Concertino [C] (c.1760)
いきなり鮮明な響きにつつまれます。コープマンのハープシコードの音色がくっきりと浮かび上がり、その周りにヴァイオリンとチェロがこちらもくっきり定位。LPのコンディションも最高。流石PHILIPSでしょう。この演奏、LPもいいんですが、CDの方も廉価盤であるにもかかわらず素晴らしい録音が堪能できます。同じPHILIPSのDUOシリーズのコリン・デイヴィスの交響曲集がLPとは異なる鈍い響きで失望させられたのに比べると雲泥の仕上がり。曲の構成は3楽章構成でアレグロ、アダージョ、アレグロ。初期の作品らしくシンプルでメロディーも明快。テンポは揺らさずキリリと引き締まった音楽が流れます。特にアダージョのメロディーラインの美しさが印象的。

Hob.XIV:3 Divertimento [C]
この曲もまるで練習曲のように屈託のないシンプルさ。アレグロ・モデラート、メヌエット、アレグロ・ディ・モルト。非常に短い曲ですがハイドンの作品らしく構成は明快。3楽章には足を踏み鳴らすような音が入り、ハイドンの遊び心に呼応します。

Hob.XVIII:F2 Concertino [F] (c.1760)
ホーボーケン番号では協奏曲に分類される曲ですが、今はクラヴィーア四重奏の仲間と見做されています。モデラート、アダージョ、アレグロ・アッサイの3楽章。作曲年代は前2曲と変わらないためか、前2曲と変わらぬ構成感ですが、音階の美しさや、構成の変化の付け方にだんだん磨きがかかってきたようにも思えます。演奏の方もヴァイオリンがかなり踏み込んだアクセントをつけて、アンサンブルの緊張感も上がります。

IMG_9642.jpg

LPをひっくり返して後半3曲。

Hob.XIV:8 Divertimento [C] (c.1768/72)
アレグロ・モデラート、メヌエット、フィナーレの3楽章。いつもながらハイドンの曲の書き分けの巧みさには驚くばかり。1楽章ではリズムをためる面白さを強調しますが、何も仕込みがないところの鮮やかなタッチがあってこそ、このリズムの変化が面白く聞こえます。ハイドンが仕込んだネタをしっかりと汲み取って、しっかりと響かせます。所々で短調の響きが交錯する面白さを拾います。4人は軽々と演奏しているようですが、こうした演奏のポイントをしっかり踏まえていきます。

Hob.XIV:9 Divertimento [F] (before 1767)
アレグロ、メヌエット、アレグロ・モルト。冒頭からコミカルなリズムが弾みます。演奏の方も愉悦感たっぷりにハイドンの書いたリズムを汲み取っていきます。もはや曲に没入しての演奏ですが、推進力は徐々に上がってアンサンブルの呼吸もピタリと揃います。細かいリズムの変化がパート間でしっかりと受け継がれる快感が味わえます。

Hob.XIV:4 Divertimento [C] (1764)
あっと言う間に最後の曲。アレグロ・モデラート、メヌエット、フィナーレの3楽章構成、最後だからか心なしか落ち着いて演奏しているように聞こえます。コープマンはリズムを自在に動かしてフレーズの終わりをなぜか今までの曲よりしっかりと間を取り、一歩一歩踏みしめながら歩いていくような足取り。ヴァイオリンもそれに合わせてメリハリをしっかりとつけます。これはオリジナルのLPの曲の配置だからわかることでしょう。

トン・コープマンの若き日のハイドンのクラヴィーア四重奏曲集の録音。それぞれの曲はやはり若書きゆえ深みがあるとは言えませんが、それでもハイドンならではの構成の面白さは満喫できます。そしてこのアルバムのポイントはコープマンの自在なハープシコードさばきに加えて弦楽器の3人の端正な演奏が生み出す、室内楽の面白さが詰まったアンサンブル。古楽器ならではの繊細な響きから、クッキリとした音楽が浮かび上がる快感。CDでもこの面白さは味わえますが、LPになると鮮明な定位と実体感ある響きの力強さで、さらに楽しめます。評価は全曲[+++++]といたします。

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絶品! グラーフ/スタルク/デーラーによるフルート三重奏曲集(ハイドン)

今日は室内楽のLP。宝物がまた1枚増えました。

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ペーター=ルーカス・グラーフ(Peter-Lukas Graf)のフルート、クロード・スタルク(Claude Starck)のチェロ、ヨルグ・エヴァルト・デーラー(Jörg Ewald Dähler)のフォルテピアノで、ハイドンのフルート三重奏曲3曲(Hob.XV:16、XV:17、XV:15)を収めたLP。収録に関する情報は記載されていませんが、隣接するレコード番号のLPが1984年リリースとありますので、LPの状態も勘案して1980年代中盤の録音と想像しています。レーベルはclaves。

ハイドンのフルート三重奏曲はピアノトリオのヴァイオリンパートをフルートの華やかな音色で置き換えたもので、この曲の出版当時からフルート版の楽譜も出版されていたとのことでフルートでの演奏も多くなっているとのこと。これまでもかなりのアルバムを取り上げています。

2016/08/26 : ハイドン–室内楽曲 : ムジカ・ドメスティカのフルート三重奏曲集(ハイドン)
2016/06/21 : ハイドン–室内楽曲 : ラ・ガイア・シエンツァによるフルート三重奏曲と室内楽版「驚愕」(ハイドン)
2015/08/28 : ハイドン–室内楽曲 : 【新着】クイケン兄弟によるフルート三重奏曲集(ハイドン)
2015/02/21 : ハイドン–室内楽曲 : トーケ・ルン・クリスチャンセンのフルート三重奏曲(ハイドン)
2012/05/27 : ハイドン–室内楽曲 : ディター・フルーリーによるフルート三重奏曲

この録音が1980年代中頃の録音だとすれば、手元のアルバムでは古楽器による最も古い録音ということになります。

奏者のペーター=ルーカス・グラーフは有名なフルート奏者ゆえご存知の方も多いでしょう。1929年チューリッヒ生まれ。チェロのクロード・スタルクは1928年ストラスブール生まれ。フォルテピアノのヨルグ・エヴァルト・デーラーは1933年ベルン生まれと、録音当時50代の名奏者揃い。

Hob.XV:16 Piano Trio (Nr.28/op.59-1) [D] (before 1790)
LPのコンディションは最高。針を落とすと鮮明な響きが飛び出してきます。フォルテピアノのデーラーが刻む速めの一定したリズムに乗ってフルートのグラーフがきりりと引き締まったメロディーを重ねていきます。古楽器によるオーソドックスな演奏と思いきや、実に豊かなニュアンスを帯びた演奏にすぐに引き込まれます。フルートのリズムが冴えまくって超鮮明に曲を描いていきます。
続く2楽章は絶品。静寂にとぼとぼと刻まれるフォルテピアノのリズムに乗って幽玄なフルートの音色が響き渡ります。フォルテピアノの左手の刻むリズムと、右手の奏でるメロディーも絶美。デーラーも只者ではありませんね。チェロも含めてリズム感が良いので音楽が淀みなく流れます。
そのよさが活きるのが終楽章。くっきりとメロディーが浮かび上がり、ハイドン独特の絡み合うメロディーの面白さが際立ちます。思った以上にフォルテピアノが雄弁なのが効いています。

Hob.XV:17 Piano Trio (Nr.30/op.59-3) [F] (before 1790)
一転して軽やかなタッチのフォルテピアノの入り。リズムよりも流れの良さを感じさせます。相変わらずグラーフのフルートの音色は深みのある美しいもの。曲に合わせてか、両者ともリラックスした入り。中盤から印象的な慟哭が続きますが音色の硬軟を織り交ぜながら進みます。この曲ではタッチの変化を聴かせどころに持ってきました。

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ここでLPをひっくり返して2楽章へ。宝石のような響きの流れに身をまかせる快感に浸ります。一貫したリズムの流れの瞬間瞬間の情感のデリケートな変化が繰り返されるうちに至福の境地へ。最後は静寂に吸い込まれて終わります。

Hob.XV:15 Piano Trio (Nr.29/op.59-2) [G] (before 1790)
再び鮮明なリズムに乗った快活なメロディーへ。この曲の明るさと翳りが繰り返される美しさは筆舌に尽くしがたいもの。それをグラーフの見事なフルートとデーラーの表情豊かなフォルテピアノで鮮やかに演奏され、曲の美しさが完璧に表現されます。何気にチェロのスタルクもキレ味鋭く、2人に負けていません。世の中にこれほど美しい曲があるのでしょうか。そしてあまりに見事な演奏に言葉を失うほど。この曲の真髄に迫ります。
1楽章のあまりの完成度にのけぞっていたところに癒しに満ちたフォルテピアノの音色が沁み入ります。グラーフのフルートは素晴らしい音量と伸びやかさで孤高の境地。広い空間に響き渡るフルートの響き。これほど美しいフルートの音色は初めてです。
終楽章は前2楽章の素晴らしさの余韻の中、メロディーの戯れを楽しむような演奏。この軽さというか自在さはこれまでの妙技の数々をこなしてきたからこその境地でしょう。

絶品です! これまで取り上げてきたフルート三重奏曲はいずれも素晴らしい演奏でしたが、このアルバムはそれを超えるもの。この曲集の決定盤としていいでしょう。グラーフのフルートがこれほど素晴らしいものだと改めて認識しました。そしてデーラーのフォルテピアノも絶品。また曲の並びも作曲順ではXV:16、15、17ですが、このアルバムでは16、17、15の順で収録されており、LPのカッティングの都合で2楽章の17を真ん中に置いたものとは思いますが、そのおかげでXV:15の見事な演奏が最後に配置され、アルバムの完成度を上げる結果につながっています。特にこのXV:15の素晴らしさは心に刻まれました。評価はもちろん全曲[+++++]といたします。

世の中はお盆で帰省ラッシュですが、このお休みはのんびり過ごそうと思います。

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Daisy


Author:Daisy

ハイドン(Franz Joseph Haydn)の膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。私はなぜハイドンにはまったのか?

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登録曲数:1,368
登録演奏数:11,793
(2019年12月31日)
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