ブラウティハムのハイドン&ベートーヴェン(トッパンホール)

5月15日はチケットをとってあったコンサートに出かけました。

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トッパンホール:ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ) ―ワルトシュタインを弾く

ハイドン愛好家にはお馴染みのロナルド・ブラウティハム。スウェーデンのBISレーベルからフォルテピアノによるハイドンのソナタ全集をリリースしており、古楽器による演奏ながら現代ピアノに近い力感を感じさせる演奏が印象に残っています。記事には3度取り上げていますが、それも直近でも2012年と7年も前のこと。

2012/04/02 : ハイドン–ピアノソナタ : ブラウティハムの「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」
2010/10/04 : ハイドン–協奏曲 : ブラウティハムのピアノ協奏曲集2
2010/10/03 : ハイドン–協奏曲 : ブラウティハムのピアノ協奏曲集

そのブラウティハムが来日してハイドンを弾くということで、私としては聴かないわけにはいかないコンサートということでチケットをとってあったもの。プログラムは下記の通り。

ハイドン:ピアノソナタ変ホ長調(Hob.XVI:49)
ベートーヴェン:ピアノソナタ第3番ハ長調(Op.2-3)
 <休憩>
ハイドン:ピアノソナタ変ホ長調(Hob.XVI:52)
ベートーヴェン:ピアノソナタ第21番「ワルトシュタイン」ハ長調(Op.53)

ハイドンとベートーヴェンのソナタを交互に4曲並べたものですが、これが非常によく考えられた選曲なんですね。

最初のハイドンのXVI:49が1789年から90年にかけて作曲されたものでハイドンのソナタの完成度が頂点を迎えようとしていた頃の作品。続くベートーヴェンの3番(Op.2-3)は1793年から95年にかけて作曲されましたが、Op.2の3曲はベートーヴェンが1792年にウィーンに出向いてハイドンに教えを受けた後に書かれたもので、3曲まとめてハイドンに献呈されたもの。いわばハイドンの音楽の影響を受けたベートーヴェンがそれに応えた回答。そして後半のハイドンのXVI:52は、ベートーヴェンが3番を書いていた頃、ヨーロッパの楽壇の頂点に上り詰め、第2回のロンドン旅行に出かけていた1794年から95年にかけてロンドンで書かれたハイドンのソナタの頂点。そして最後のワルトシュタインはベートーヴェン中期の傑作としてハイドンが最後の弦楽四重奏曲を未完のまま筆を置いた1803年から翌4年にかけて書かれたもの。ハイドンの2曲にもハイドン自身の飛躍が明らかに刻まれ、ベートーヴェンも同様。そしてそれぞれが互いに影響しあって、ハイドンが形式を完成させた古典期のクラヴィーアソナタをベートーヴェンが打ち砕くように発展させていく現場を一夜にして俯瞰できるようにした見事なプログラムといっていいでしょう。

ハイドンのソナタ全集とベートーヴェンのソナタ全集を録音したブラウティハムには、この偉大な2人の作曲家のこのころの火花散るように刺激しあっていたことが克明に見えたのでしょうね。

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いつものように少し早めにホールに着いたので、2階の「小石川テラス」で一休みしてからホールに向かいます。ここはゆったりできるのでお気に入りです。

約400席のホールは満員。この日の席は中央通路の少し前の右側。鍵盤楽器のコンサートは奏者の表情が見える右側の席がお気に入りです。定刻を少し過ぎてホールの照明が落ち、ブラウティハムが登壇。写真の印象通り、シルバーヘアの大柄な人。客席に向かって軽く会釈し、座るとすぐにハイドンの演奏に入ります。

コンサートの1曲めということで、まずは指慣らしのように意外と淡々とした演奏。録音の印象からするともう少しダイナミックで推進力がもう少しあったかしらなどと思いつつ聴き進めましたが、そんな中でも速いパッセージの音階の鮮やかさや大柄なブラウティハムの刻むリズムのキレの良さを感じさせるもの。プログラムによると楽器は2002年、ポール・マクナルティ作のものでアントン・ワルターの1800年モデルのレプリカ。ハイドンのソナタ全集で使用した楽器と音色は非常に似ていますが、同じポール・マクナルティ作のワルターのレプリカでも1795年モデルのレプリカでした。この楽器、絶対音量はともかくピアノに近いスケール感を感じさせる音量レンジがあります。ブラウティハムは譜面を見ながらの演奏ですが、驚いたのは自分で譜面をめくりながら演奏すること。繰り返しの部分で左手でページをさらりと戻すところなど、見事な譜捌き(笑)。そして演奏の揺るぎない安定感は流石一流どころ。フレーズごとに非常に丁寧にデュナーミクをコントロールしていながら、さりげなくこの曲のかっちりとした構成感を踏まえて軽々と弾き進める姿にホール中の視線が集まります。楽章の切れ目も間をおかず、さらりと次に入ります。2楽章のアダージョ・エ・カンタービレに入ると集中力が一段アップ。ホールに響き渡るフォルテピアノの美しいメロディーに酔いしれます。高音から低音まで音色が見事に揃い、そして繊細な響きは楽器に加えてブラウティハムのタッチのなせる技でしょう。特に弱音部の響きの美しさは絶妙。そしてフィナーレでは音階のタッチの軽やかさが見事。鍵盤のフリクションが軽いことで、音階はそよ風のごときしなやかな表情を持つことがわかりました。ただ、このハイドンでの軽やかさは前座でした。

続くベートーヴェンの3番はピアノでしか聴いたことがありませんでしたが、ピアノで聴くのとは全く異なる印象。一音一音の粒だちではなく一連の音符が流れるように線で聴こえてくるでありませんか。それもハイドンより複雑で音数の多い楽譜になって、音階の流れるようなタッチがさらに活きてきます。ブラウティハムはこの曲でも軽々と演奏していきますが、集中力はもう一段アップしてホール内がブラウティハムの紡ぎ出す音楽に完全にのまれます。この前のOp.2の1番と2番はよりハイドンのソナタに近い曲の作りですが、この曲によってベートーヴェンがハイドンの教えの殻を破ったことが、ハイドンの曲と並べて聴くことでよりハッキリとわかります。ピアノでの印象が強かった曲ですが、ブラウティハムの演奏、この時代の楽器で聴くことで、曲自体の位置付けも変わりました。ハイドンに比べると、より自在に、時に暴走するように展開するベートーヴェンの音楽が自然に心に入ってきます。この曲の刷り込みはケンプ。2楽章はケンプのしなやかなタッチによるピアノの磨かれた響きと比べてしまいますが、フォルテピアノだとメロディーラインよりも全体の響きの美しさに耳がいきますね。ブラウティハムは見事な弱音コントロールでこの楽章をこなします。スケルツォでフォルテピアノのダイナミクス一杯に使ったタッチを堪能。そしてフィナーレは形式的な美しさを極めたハイドンに対し即興的に展開するベートーヴェンの面白さが際立ちます。前半でハイドンとベートーヴェンの違いをハッキリと印象づけました。

休憩を挟んで、後半に入ります。後半の1曲めはハイドンのXVI:52。ハイドンのソナタの頂点たる曲です。コンサートでは昨年、ポール・ルイスのストイックなど迫力の名演を聴いています。ブラウティハムは前半よりさらに集中力がアップし、このハイドンは完璧な演奏。ハイドンのソナタの頂点にふさわしく楽器のキャパシティをフルに使ってメロディーの美しさ、構成の面白さ、美しく繊細なハーモニー、そして頂点にふさわしい風格を披露。息を呑むような至福のひとときでした。張り詰めた緊張感の糸が切れることなく、このソナタを演奏し終えた瞬間は、ハイドンという作曲家の成し遂げたものの大きさを感じる幸せな時間でした。

そして最後は今回のコンサートの目玉、ワルトシュタインですが、これが凄かった。速いパッセージの連続というか嵐のように音符が駆け巡る曲だからこそ、ブラウティハムはまるでビロードのように滑らかに、いともたやすく弾きこなしていきながら、うねるように大きな視点で曲をまとめ上げていく至芸。あまりのタッチの鮮やかさに目もくらむよう。展開の多彩さといい音数の多さといい、ハイドンのソナタとは次元の違う領域にベートーヴェンが到達したことを思い知らされるよう。そして、有名な2楽章は一つのテーマを執拗に繰り返していきながら陶酔の極致に至る長大なドラマを演じ切ります。ハイドンの粋な展開とは真逆の一点集中型の追い込みによる迫力は、ハイドンの時代の粋や華麗さや典雅さとは異なる領域に音楽を進めました。このワルトシュタインもピアノの印象が強かったんですが、ブラウティハムの演奏によって、フォルテピアノの軽やかな音階による演奏でこそ、音のながりとハーモニーが大局的な音楽の構成をより鮮明に浮かび上がらせることを確信しました。最後の一音が鳴り止まぬうちに盛大な拍手に包まれ、この日のコンサートが類い稀なものであったことをお客さんが共有することとなりました。

ブラウティハムが何度かカーテンコールに応えて、アンコール。ブラウティハム自身が悲愴ソナタのアダージョと話して演奏。テクニックが優ったワルトシュタインに対して、濃密な詩情を聴かせる選曲でした。もちろん拍手喝采に包まれる見事な演奏を楽しみました。

このコンサート、「キング・オブ・ザ・フォルテピアノ」と呼ばれているブラウティハムの凄さをまさに実体験した貴重な経験になりました。演奏の見事さもさることながら、このプログラムは見事。曲が生まれる時代を俯瞰し、そして2人の偉大な作曲家のしのぎを削る創作の現場を垣間見るような気持ちになる実によく考え抜かれたもの。幸せな気分に浸りながら帰途につきました。

またの来日を楽しみに待ちたいと思います。



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tag : ピアノソナタXVI:49 ピアノソナタXVI:52 ベートーヴェン

シルヴァン・カンブルラン読響常任指揮者最終公演(東京芸術劇場)

この週エマールが出演するコンサートの3つ目ですが、この公演は9年間読響の常任指揮者を務めたシルヴァン・カンブルランが指揮する最終公演でもあります。

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読売日本交響楽団:第215回土曜マチネーシリーズ

このコンサートは当初行く予定はありませんでしたが、コンサートでこのチラシを繰り返しもらううちに、このコンサートは特別なものという気になり、最近チケットを取ったもの。漆黒の中にカンブルランの姿が浮かび上がり、「カンブルランとの華やかな旅の終わりに」とのコピーがなぜか心に響きました。プログラムは下記の通りで、カンブルランが最後のコンサートに選んだのはベートーヴェンとベルリオーズ。ベルリオーズは今年没後150年のアニヴァーサリーでした。

ベルリオーズ:歌劇「ベアトリスとベネディクト」序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲3番(ピアノ:ピエール=ロラン・エマール)
ベルリオーズ:「幻想交響曲」

なんとなくベルリオーズはカンブルランに合うだろうと思っていましたが、このコンサートはカンブルランと読響の総決算に相応しい素晴らしいものでした。

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この日も土曜なのでマチネー。コンサート前に墓参りに立ち寄り、車で来ましたのでアルコールはなしです。この日の席はRB。3階席ですが、右翼の張り出したところなので、ステージにも近く、オケを右上から俯瞰する良い席でした。

1曲目の歌劇「ベアトリスとベネディクト」は、ベルリオーズの3作あるオペラの最後の作品で全2幕の喜劇とのこと。序曲だけでも初めて聴く曲。快速テンポの鮮やかな序曲で、ベルリオーズらしくオーケストレイションも華やか、弦も艶やかさが際立ちます。読響がカンブルランのタクトで軽妙洒脱に吹き上がります。この軽やかさ、華やかさはやはりカンブルランならでは。冒頭から読響はカンブルランの最終公演の緊張感が漲る快演。

2曲目はベートーヴェンの3番。ステージ中央にピアノが据え付けられ、前々日同様エマールは黒のシックな衣装で登場。カンブルランのベートーヴェンは初めて聴きますが、これが意外に良かった。やはり独墺系の指揮者とは異なり、音色に華やかさがあり、タイトに引き締まった響きを繰り出します。エマールも同様きらめくような輝きのある音色を発することもあり、相性は完璧。エマールは完全にカンブルランの伴奏に身を任せ、その中で独自の芳香を放つように演奏します。前々日のソロリサイタルの時以上に体を大きく揺すってカンブルランに合わせます。手元のアーノンクール盤での時のように強烈な個性のアーノンクールと合わせるのと異なり、自然な演奏。テクニックの冴えは流石で1楽章の長大なカデンツァで観客を圧倒。大きく上下する音階やトレモロでも指は全くまどろっこしいところはなく、完璧な演奏。音色もエマールならではの艶やかさを保つ秀演。観客からは盛大な拍手で何度もステージに呼び戻されますが、アンコールはなし。この週3回聴いたエマールの演奏の中ではこの3番がベストでした。

休憩後はこの日のメインディッシュの幻想交響曲。前2曲も素晴らしい演奏でしたが、この幻想交響曲の前座でした。この日の幻想交響曲、カンブルランの渾身の指揮と、それに触発され神がかったような読響の奏者によって、ホールの聴衆全員を全5楽章釘付けにし続ける類稀な演奏となりました。周到に準備されたのでしょう、この曲に潜むおどろおどろしい気配の中、ベルリオーズがそこここに仕組んだ壮絶な号砲が炸裂し、静寂と喧騒の連続によって徐々に音楽に飲み込まれていくような気持ちになっていきます。オケは完璧にカンブルランが掌握。意のままにデュナーミクがコントロールされ、全奏の迫力たるや、容積の大きな芸劇の空間を吹き飛ばさんばかり。読響は9年間教えを請うたシェフの意を完璧にこなす渾身の演奏。ベルリオーズの曲に仕込まれた創意とエネルギーが狂気にまで昇華された類まれな音楽に。これまでもカンブルランと読響の素晴らしい演奏はいくつも聴いていますが、この日はレベルが違いましたね。読響の奏者もカンブルランの有終の美を飾ろうということで気合が違いましたね。5楽章のフィナーレの畳み掛けるような最後の音が鳴り止む前に嵐のようなブラヴォーが降り注ぎ、このコンサートの特別さを実感。もちろん何度も拍手に呼び出されたカンブルランも、この日の聴衆の特別な感動を拍手の音量と音色、笑顔から感じ取ったでしょう、何度も何度も客席全体を見渡し感慨深げでした。場内の照明が明るくなり、オケが撤収し始めて一旦拍手は止みましたが、しばらくで誰かが拍手を始めると、次第に皆が拍手を重ね、一旦消えた拍手が再開されました。カンブルランも再びステージに顔を出し客席に手を合わせて最後のあいさつ。常任指揮者としての最後のコンサートはカンブルランにとっても心に残るコンサートとなったことでしょう。

常任指揮者を離れても、今後客演があるでしょうから、またカンブルランの華やかな響きを聴きに行きたいと思います。

なお、読響のコンサートで配られるMonthly Orchestraの3月号にはカンブルランのインタビュー記事「カンブルランが語る読響との9年の軌跡」が掲載されており、カンブルラン自身が9年間を振り返った心情を語っています。こちらも感動的な内容でした。



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Haydn Disk of the Month - January 2019

今年のお正月は、母親のいないお正月。昨年中に葬儀や四十九日を済ませてバタバタしているうちに年が明けました。

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普段の年は、年末から嫁さんが母親に色々聞きながら御節料理などを作ったりするんですが、もちろん御節料理を作るめでたい気分であるはずもなく、また、年末に無理やり旅行に行って、ちょっと気晴らしをしたりしているうちに年が明けたという感じ。ということで、お正月はあり合わせのものでちびちびやっていました。写真は年末の伊豆旅行のお土産のイナゴ(笑)と塩辛。いただきものの日本酒と肴でちびちびやりながら正月を過ごしました。

1月はブログの方も旅行記を書いているうちに半ば過ぎて、仕事も出張が多かったり、色々飲み会があったり、仕事以外でも寒中見舞いを作ったり、香典返しの手配をしたり、相続の整理などバタバタしているうちに月末になってしまいました。バタバタしているうちに月末になるのはいつものことですね(笑)



レビューもはかどらず、月末記事をどうしようかと思ってはみましたが、幸い素晴らしいアルバムにも出会いましたので、書くことにしました。今月のベスト盤はこちら!

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2019/01/21 : ハイドン–ピアノソナタ : 【新着】ロマン・ラビノヴィチのピアノソナタ全集第1巻(ハイドン)

このところハイドンのピアノソナタの注目すべき録音が色々リリースされる中、全集を謳ってリリースされたもの。記事にも書きましたが、定番のオルベルツの全集を過去のものにするような、ハイドンのソナタの決定盤的素晴らしさ。ハイドンのソナタの魅力を全て含んだような見事な演奏で、今後のリリースが楽しみです。未聴の方は是非聴いてみてください。記事のコメントで、当ブログの影のご意見番、Skunjpさんも激賞の名盤です!




実は1月はコンサートにも2つ出かけていたんですが、それも記事にしていませんでしたので、最後にちょっと触れておきます。

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読売日本交響楽団:第213回土曜マチネーシリーズ

一つは読響(1月12日東京芸術劇場)ですが、お目当てはホアキン・アチュカロというスペインのピアニストのラヴェルのピアノ協奏曲。これは絶品でした。86歳と高齢にも関わらず輝かしい音色に含蓄に富んだリズム感と深い陰影。アンコールは左手だけで弾くスクリャービンの「左手のための2つの小品〜ノクターン」も左手だけから実に深い音楽を紡ぎ出します。86歳とは思えぬ素晴らしいテクニックとあふれんばかりの音楽に感激。この日の指揮は山田和樹で、初めて聴きましたが、後半のシェエラザードはアニメ音楽のような語り口で、深みに欠けた感じ。伝統的なクラシックとは違う感性の持ち主のようですが、新たなファン層の拡大にもなっているのでしょうね。ライヴ収録されていたようですので、アルバムがリリースされるかもしれません。皆さんの耳で確かめてみてください。

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東京オペラシティコンサートホール:バッハ・コレギウム・ジャパンベートーヴェン《第九》

もう一つはバッハ・コレギウム・ジャパンの第九(1月24日東京オペラシティ)。バッハ・コレギウム・ジャパンは何度か聴いていますが、宗教音楽以外をやるというイメージを持っていなかったのでチケットを取った次第。前半3楽章はちょっとせかせかとした印象で、オケの精度もちょっと荒いところもありましたが、圧巻だったのは4楽章。特にコーラスの透き通るようなハーモニーと声量は圧倒的。第九はコンサートも録音も色々聴いてはいますが、これほど素晴らしいコーラスは初めてでした。オケも最後は静謐なバッハを奏でるバッハ・コレギウム・ジャパンらしからぬ怒涛の迫力で締める見事な演奏でした。



さて、これから年度末に向けてどうも仕事はバタバタしそうですので、記事を書くペースは上がりそうにありませんが、無理せずやっていこうと思います。引き続きよろしくお願いいたします。



2019年1月のデータ(2019年1月31日)
登録曲数:1,365曲(前月比+1曲) 登録演奏数:11,340(前月比+85演奏)



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tag : ラヴェル リムスキー・コルサコフ ベートーヴェン

マッシモ・ザネッティ/読響の第九(東京芸術劇場)

昔は年末に大挙して第九を聴きにいくなんていう、我が国独自の風習について冷静な目で見ていたんですが、最近そうした心境は知らぬ間に消え去り、気づいてみるとその風習の体現者となっています(笑)

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読売日本交響楽団:第212回土曜マチネーシリーズ

このところはなぜか読響の第九に出かけています。今年もコンサートでもらうチラシを見て、在京各楽団の第九の中から気になったのが読響のもの。指揮者は全く未知のマッシモ・ザネッティという人ですが、イタリア人で歌劇場で活躍する人ということで、選んだ次第。ザネッティは読響にも初登場とのこと。昨年聴いたクリヴィヌの代役でのサッシャ・ゲッツェルも良かっただけに、ハイドンの演奏でもそうですが、コンサートでも未知の指揮者を聴くのは想像力を掻き立てるという意味で楽しみの一つです。

2017/12/24 : コンサートレポート : サッシャ・ゲッツェル/読響の第九(サントリーホール)
2013/12/26 : コンサートレポート : デニス・ラッセル・デイヴィス/読響の第九(東京オペラシティ)
2012/12/21 : コンサートレポート : カンブルラン/読響の第九(サントリーホール)
2011/12/27 : コンサートレポート : スクロヴァチェフスキ/N響の第九(サントリーホール)
2011/11/03 : コンサートレポート : 【サントリーホール25周年記念】ホグウッド/N響の第九

12月22日土曜のマチネーということで、この日の開演は14時。コンサート後の用事もあって、この日は車で池袋に向かい、芸術劇場の地下の駐車場に車を停めホールに上がります。

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この日のプログラムは第九1曲のみ。配役は下記の通り。

ソプラノ:アガ・ミコライ(Aga Mikolaj)
メゾ・ソプラノ:清水 華澄(Kasumi Shimizu)
テノール:トム・ランドル(Tom Ramdle)
バス:妻屋 秀和(Hidekazu Tsumaya)
合唱:新国立劇場合唱団(New National Theater Chorus)
合唱指揮:三澤 洋史(Hirofumi Misawa)

バスの妻屋秀和さんは、以前、高関健の天地創造のラファエル、昨年のゲッツェルの第九での素晴らしい歌唱を体験ずみ。今回の第九でもバスが妻屋さんというのがチケットを取る気になった理由の一つです。

プログラムが第九でマチネーということで客席は満員。やはり第九はお客さんが入るんですね。

定刻となり、コーラスの第二国立劇場合唱団から整然と入場。この日のコンサートミストレスは客演の日下紗矢子さん。チューニングを終えると、銀髪姿のザネッティが颯爽と登場。まずは1楽章はお手並み拝見です。ザネッティの指揮はかなりアクションが大きくオケにはわかりやすそう。最初の混沌とした序奏からキビキビとした音楽の運びは現代風ではありますが、古楽器風でもなく、やはり歌劇場で活躍する人だけに、オペラのように強音が吹き上がる反応の良さを引き出すようなコントロール。1楽章はそれでもベートーヴェンとしてはダイナミックでもあり、イタリア人らしく独墺系のベートーヴェンの重厚な響きとは異なりキレ味を感じさせる颯爽としたもの。特にティンパニを目立たせるあたりでキリリとした印象を引き出しているよう。
そのティンパニが大活躍する2楽章ではティンパニの岡田さんが次々と鋭い楔を打ち込むようにリズムを刻みます。キレの良いティンパニの連打がホールに響き渡り、オケもそのリズムに煽られながらダイナミックに響きます。
そして3楽章のアダージョは予想通り若干速めのテンポで見通しのよい展開。ザネッティはオペラティックな響きを引き出していきますが、そこはベートーヴェンということで、古典的な均衡を保とうとする意図も見え、ここまでは理性的なコントロールが優った感じ。
そして、第九の聴きどころ、終楽章に入ります。ここでザネッティが明らかにギアチェンジ。4楽章に入った途端に表現の起伏が大きくなります。ここでここまでザネッティがオケを抑えていたことがわかりました。冒頭からザネッティはオケを煽りまくりで、オケの方もそれに応えたキレキレ。そして声楽陣の第一声、妻屋さんのバスが圧倒的な声量でホール内に轟くと、ホールの緊張感が高まります。素晴らしかったのは合唱。第九なのにカルミナ・ブラーナのようなど迫力のコーラスが加わることで、広い芸術劇場の空間が大音量の響きに満たされます。やはりザネッティはオペラの人。終楽章の渾身の盛り上げ方はまるでヴェルディのオペラのような輝かしさに満ちたものでした。妻屋さん他の歌手も粒ぞろいで聴きごたえ十分。最後のフィニッシュもテンポをかなり上げて爆風のように終わり、もちろん会場のお客さんも拍手喝采。いやいや、ここまで4楽章に聴きどころを集中させるとは、なかなかの策士ですね。

もちろん熱演に対する拍手は何度もザネッティと歌手をステージに引き出し、奏者をねぎらっていました。この日はやはりコーラスの迫力が演奏の燃焼度に直結していましたね。観客も歌手もオケもコーラスの熱演を最後まで讃えていました。

この演奏を聴いた後でチラシをよく見ると、「年末に響く”歓喜の歌”」とのキャッチに続き、「心震わす壮大なクライマックス」とありますが、当初は第九の曲自体の作りを言っているものと思い込んでいました。演奏を聴いてこのコピーはザネッティの演奏のことを指していたものと、真意がわかりました。読響自体に初登場ということで、客演指揮者を探す読響の担当者がどこかでザネッティの第九を聴き、このコピーを考えたものでしょう。確かにこのキャッチコピーに偽りなしでした! マッシモ・ザネッティ、要注目です。

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この日は車で来たので、隣の東武百貨店で買い物をして、駐車の割引券を入手。そしてコンサートのチケットを見せると30分分割引ということで、駐車料金を安く抑える戦略(笑)。ということで最後に駐車場の出口で精算すると、狙い通り安く済ませることができました。ところが清算後、係りのオジサンがガサゴソと何か取り出し、こちらに笑顔で「クリスマスプレゼントです」と、お菓子をくれました(笑)

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こうしたちょっとした気配りは嬉しいものですね。素晴らしいコンサートもオジサンの気配りも人の心を暖かくするもの。オジサン、世界の平和に貢献してますね(笑) ありがとうございました。



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tag : 第九 ベートーヴェン

アントニーニ/ムローヴァ/読響によるハイドン・ベートーヴェン(サントリーホール)

昨日10月16日は楽しみにしていたコンサートへ。

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読売日本交響楽団:第616回名曲シリーズ

ハイドンが好きな方ならよくご存知の鬼才、現在ハイドンの交響曲全集の録音に取り組んでいるジョヴァンニ・アントニーニ(Giovanni Antonini)が読響に客演するということでチケットを取ったんですが、プログラムがまた絶妙。

ハイドン:歌劇「無人島」序曲
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
ベートーヴェン:交響曲2番

ハイドンは序曲1曲だけですが、中でも劇的な展開で知られる「無人島」序曲。それにヴィクトリア・ムローヴァを迎えてのベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲に、おそらく火の玉のように燃え上がるであろうことが容易に想像できる交響曲2番。プログラムを見ただけでも過呼吸でした(笑)

アントニーニが取り組むハイドンの交響曲全集については、これまで逐一取り上げています。

2018/07/07 : ハイドン–交響曲 : 【新着】ジョヴァンニ・アントニーニの交響曲全集第6巻(ハイドン)
2017/11/22 : ハイドン–交響曲 : 【新着】ジョヴァンニ・アントニーニの交響曲全集第5巻(ハイドン)
2017/04/18 : ハイドン–交響曲 : 【新着】イル・ジャルディーノ・アルモニコの交響曲全集第4巻(ハイドン)
2016/10/09 : ハイドン–交響曲 : 【新着】イル・ジャルディーノ・アルモニコの交響曲全集第3巻(ハイドン)
2015/06/08 : ハイドン–交響曲 : 【新着】イル・ジャルディーノ・アルモニコの交響曲全集第2巻(ハイドン)
2014/11/08 : ハイドン–交響曲 : 【新着】イル・ジャルディーノ・アルモニコの交響曲全集第1巻(ハイドン)

リリース当初はちょっと力みも感じる演奏だったんですが、巻を重ねるごとに演奏の完成度も高まり、ここ数巻は非の打ち所のない仕上がりになっています。少し前に全集を目指して進行中だったトーマス・ファイも素晴らしかったんですが、即興性を重んじることで曲ごとにけっこうムラがあったのに対し、アントニーニは自分の理想の響きにきちんと磨き込んでくる完成度の高さがあります。今回は主兵ではない読響の客演で、どこまでアントニーニ流の響きの完成度に近づくことができるかが聴きどころと睨んでおりましたが、結論から言うと、読響がまるでバーゼル室内管になったような完成度に仕上がっていました!

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さて、いつものように嫁さんと待ち合わせて、開場時間にサントリーホールへ入ります。直前まで仕事に追われてドタバタでしたので、まずはいつものように適量のワインとビールで大脳皮質と聴覚神経を覚醒させます(笑)

この日の席はRAの前から2列目。もちろん指揮者の指示をくまなく把握しようと言うことで取った席です。アントニーニが読響初登場ということで、読響の方にもかなりの緊張感があったものと想像されます。お客さんもほぼ満席ということで注目度も十分。集客にはアントニーニもさることながらムローヴァ目当てのお客さんも少なくなかったことでしょう。この日は客演で日下紗矢子がコンサートミストレスでした。

チューニングを終え、アントニーニが登場。写真ではちょいワルおやじ風というかやさぐれおやじ風な風貌ですが、銀縁の眼鏡をかけて颯爽と登場する姿はむしろ知的な感じ。第一印象は事前の想像とはちょっと違いました。ホールが静まると、ぐっと腰を落としてかなり低い姿勢からタクトなして両手を対称に静かに振り上げ、最初の短調の「無人島」序曲の序奏に入ります。いきなりかなり引き締まった響きにただならぬ緊張感が宿り、弱音が続くなか、期待通りアントニーニのコントロールが隅々にまで行き渡ったタイトな響きに包まれます。主題に入ると予想通り爆発! かなり頻繁に腰を落として低い姿勢から伸び上がるようにオケに強奏を要求するアントニーニのアグレッシブな指揮にオケも完璧に追随してまさに鬼気迫る演奏。オケに粗はなく、読響の緊張感もひしひしと伝わります。鋭角的なアクセントや鋭い音量変化、フレーズごとに完璧に表情を変えながら劇的に展開する絶妙なコントロール。会場のお客さんもアントニーニの挨拶がわりの完璧なハイドンに仰け反らんばかり。いやいや素晴らしい。想像以上のオケの統率力を見せつけられ、こちらも仰け反りました。出会い頭にアントニオ猪木のビンタを食らったような衝撃。この曲は既発売の全集の3巻に収録されていますので帰ってから聴き直してみましたが、ライブの迫力が加わり完全に実演に軍配です。もちろん会場からは痛快すぎる見事なハイドンの序曲に拍手喝采。アントニーニも読響が意図通りに響き満足そう。何度かのカーテンコールで一旦静まり、続いてはベートーヴェン。

オケの編成が少し変わって、アントニーニとムローヴァが並んで登場。ムローヴァ、アントニーニよりも背が高く来年60歳とは思えぬすらりとした立ち姿にうっとり。再びアントニーニがぐっと沈んで、ハイドンとは異なる長い序奏にくっきりと陰影をつけながらノンヴィブラートのオケで描いていきます。先ほどのハイドンが集中度100だったとすると、こちらは80くらい。アントニーニの方はハイドンで短距離を全力疾走したので、ここは少し気合いを緩めてソロとの掛け合いを楽しむといった趣向でしょう。というかハイドンでの集中力が尋常ではなかったということでしょう。ムローヴァのヴァイオリンはいくつかの録音でかなりさっぱりしたものだという感触を持っていたので、その先入観のせいか、意外に豊穣に聴こえました。特に伸びやかな高音域が印象的。アントニーニの先鋭的な響きと伸びやかで屈託のないムローヴァの掛け合いはそれなりに面白い組み合わせ。お互いに自己主張をぶつけ合いながらも音楽としてはまとまっていました。2楽章のラルゲットでは弱音部とハーモニーの美しさをさらりと垣間見せ、フィナーレではオケが気持ちよく吹き上がるところを生かした見事なコントロール。ムローヴァの張り詰めた弓さばきもあって、お客さんも拍手喝采。アントニーニもムローヴァもニコやかに拍手に応じていました。アンコールはバッハのパルティータ第2番からサラバンド。さらりとしたサラバンドで虚飾を廃した純粋無垢、無色透明のような演奏。これはムローヴァならではですね。もちろんお客さんは大喜びでした。

休憩後はベートーヴェンの2番。おそらくアントニーニの演奏スタイルに最も合うのが2番でしょう。これがすごかった。才気爆発のキレキレの演奏。1曲目のハイドン以上に表情の変化の幅を大きくとり、時折り楔を打つような鋭角的なアクセントを織り交ぜながらも、曲の流れをバランスよく保ちます。読響も万全の体制でアントニーニの指示に的確に応える熱演。火の玉のように燃えたぎるとはクライバーのような演奏ですがアントニーニの演奏は目にもとまらぬ速さで快刀を振り回しながらデフォルメの効いたアーティスティックな彫像を彫り出していく感じ。しかも前のめりにオケを煽る面白さに満ちていて、目で聴くという意味でも実に面白い。独特の腰をかがめて沈み込むユニークな動きに合わせてオケも沈み込んだかと思うと炸裂し、速いパッセージのキレ味も抜群。1楽章は痛快の極み。お客さんも圧倒されっぱなしな感じ。この曲はハイドンの交響曲と近い構成のため、緩徐楽章にコンパクトなメヌエット、終楽章と続きますが、聴かせどころはハイドンの録音で心得ている感じ。曲の作りがハイドンでは構成の面白さに行き、ベートーヴェンではより力感を重視している感じで、アントニーニもそれを踏まえてしっかりとスロットルをコントロールしてオケを吹きあがらせます。メヌエットの諧謔性と、フィナーレの炸裂感はアントニーニの類い稀な才能があってこそと唸らされました。読響も熱演で、オケの仕上がりは以前ファビオ・ルイージとの共演時以上の素晴らしさ。終演後の満足気なアントニーニの表情を見ると、まんざらでもないとの印象を持ったと思います。

ということで、ハイドンの演奏ではおなじみのジョヴァンニ・アントニーニによる、ハイドンとベートーヴェンは期待を大きく上回る素晴らしい演奏でした。やはりオーケストラコントロール能力は図抜けたものがあります。ハイドンの交響曲全集についてもまだまだ先が長いですが録音が完結することを祈りたいと思います。

週末に同じくアントニーニが読響を振るヴィヴァルディとハイドンのプログラムもチケットを取ってあり、こちらも今から楽しみですね。



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tag : オペラ序曲 ベートーヴェン

ユベール・スダーン/東響の軍隊、田園など(サントリーホール)

金曜に続き、土曜もコンサートに出かけました。土曜日はサントリーホールです。

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東京交響楽団:第663回定期演奏会

チケットを取ったコンサートはユベール・スダーン指揮の東京交響楽団のコンサート。プログラムは下記の通りです。

ハイドン:交響曲 第100番「軍隊」
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番 (K.218)
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」

もちろん、プログラムにハイドンが含まれるからに他なりませんが、それだけではありません。実はユベール・スダーンのハイドンは、スダーンがジョナサン・ノットに音楽監督を譲る直前、2014年3月のオールハイドンプログラムを聴いて以来で、しかもそのコンサートが私が東響を初めて聴いたコンサート。その時ももちろんハイドン目当てだったんですが、今回は前回のハイドンのコンサートから久々のスダーンのハイドンを聴きたくてチケットを取った次第。

2014/03/22 : コンサートレポート : ユベール・スダーン/東京交響楽団のオール・ハイドン・プログラム(東京オペラシティ)

今回はハイドンは1曲だけですが、モーツァルテウムの首席指揮者を務めた人だけに、モーツァルトも悪かろうはずもなく、そしてベートーヴェンの田園と親しみやすい古典の名曲が並ぶプログラムということで、楽しみにしていたコンサートです。

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この日は土曜のコンサートということで、いつもより少し早めにサントリーホールに着いたので、サントリーホールの脇の階段を登ってちょうどホールの上にあたるアークガーデンを散策。巨大オフィスビルコンプレックスの庭園にしては、立ち入る人が少ないようで、手入れもさほどされておらず、いい意味で野趣あふれる感じ(笑)

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近所にお住まいの方の犬の散歩コースくらいの感じですね。普段足を踏み入れないところを歩くと世界が広がります(笑)

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うだうだしているうちに開場時刻になりホールに入ります。

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もちろん、散歩で喉が渇いたので、いつものようにビールとワインで喉を潤し、コンサートに臨む準備完了。

さて、この日の席は初めてのP席。P席とはオケの背後の第9だったら合唱団が座る席。オケを背後から眺めるんですが、指揮者の指示は克明にわかります。お客さんの入りは流石に元東響の音楽監督の指揮で有名曲ということでほぼ満員。ジョナサン・ノットの振る時よりもお客さんの年齢層はかなり高めのようですね。

期待の1曲めの軍隊ですが、ほぼ予想通り、非常にオーソドックスな演奏。軍隊の生はヤンソンスとバイエルン放送響を聴いていますが、ヤンソンスらしく非常に丁寧に仕上げられた華麗な盛り上がりと高揚感に満ちた演奏でした。スダーンのコントロールはそれよりだいぶ古典的。楽章ごとの起承転結の面白さに焦点を当て、2楽章と終楽章で大活躍するティンパニがバロックティンパニでしかも節度をわきまえた盛り上がりにコントロールされていたのに加えて、オケも節度を保ったバランスの良い演奏。実にノーブルなハイドンという演奏でした。印象的だったのが東響の奏者の上手さ。特に木管陣は惚れ惚れするような美しい響き。スダーンのコントロールが行き渡って、奏者も見事にそれに応える阿吽の呼吸を味わえました。

2曲めはモーツァルトのヴァイオリン協奏曲4番。ヴァイオリンソロは堀米ゆず子で私は生では初めて聴きます。ハイドンも良かったんですが、このモーツァルトがさらに良かった。流石にモーツァルテウムを率いてきた人だけに音楽に華があり、実に軽やか且つ典雅な演奏。堀米ゆず子のヴァイオリンの響きの美しさも最高。モーツァルトは流石に自家薬籠中の物と言っていいでしょう。前日に聴いたホーネックのモーツァルトは弾き振りの堅固な一体感が聴きどころでしたが、この日のコンチェルトはスダーンと堀米ゆず子の仲睦まじい掛け合いの妙と、モーツァルトらしい華やかさに満ちた音楽の躍動感が聴きどころ。連夜のモーツァルトの名演に心打たれました。もちろんこの日の観客の皆さんもうっとり。万雷の拍手でもてなし、堀米ゆず子さんは何度もステージに呼び戻されますが、アンコールはなし。これも爽やかでいいですね。

前半の素晴らしい演奏にうっとりとしながら休憩時間を過ごしましたが、後半の田園は、それよりさらに凄かった! この日はハイドンを聴きにきたはずなんですが、この田園には圧倒されました。冒頭から非常に研ぎ澄まされた東響の弦楽セクションの奏でる美しいメロディに惹きつけられますが、スダーンのメロディの膨らませ方とフレーズごとのコントラストのつけ方が見事で、実に美しい音楽に聴こえます。それがただ美しいだけではなく、揺るぎない説得力を徐々に帯びてきて、だんだん鬼気迫るような迫力まで帯びてくるではありませんか。どの音もどの瞬間もどれを変えても音楽が崩れてしまうほどの完成度。先ほどモーツァルトで自家薬籠中と言いましたが、この田園はスダーン渾身の完成度。楽章が進むにつれて、どんどんしなやかに迫力を増し、もはや圧倒的な支配力で、素晴らしく自然な、しかも並みの指揮者には到達できないような三昧の境地に入って、こちらはただただ音楽に打たれるだけ。4楽章の嵐のあとの5楽章の牧歌の研ぎ澄まされた美しさ、さらにフィナーレに向かうクライマックスのノーブルな仕上げ。古楽器やらノンヴィブラートやらなどの演奏スタイルの議論などを吹き飛ばすようなオーソドックスに磨かれた音楽の持つ説得力の素晴らしさに打たれました。もちろんこの日の観客はこの素晴らしい田園に拍手喝采。いやいや本当に連日の名演にクラクラです(笑)

この素晴らしい演奏には長年音楽監督としてオケを育ててきたスダーンと東響の信頼関係、そしてユベール・スダーンという人の音楽への理解の深さが滲み出ていたのだろうと想像しています。

結果として、ハイドンの演奏も素晴らしかったものの、この日の軍隊はやはり前座でしたね。この日のメインディッシュはベートーヴェン。この田園は私の心に深く刻まれました。時代の先端をゆくヤルヴィのベートーヴェンも、ラトルのベートーヴェンもいいですが、私はこのスダーンの流行とは関係なく揺るぎない古典的美しさを帯びたベートーヴェンが最も好きですね。

ユベール・スダーン、また聴きに行きます!



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tag : 軍隊 モーツァルト ベートーヴェン

ホーネック/紀尾井ホール室内管の受難など(紀尾井ホール)

コンサート記事が続きます。

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紀尾井ホール室内管弦楽団 第112回定期演奏会

ライナー・ホーネック(Reiner Honeck)指揮の紀尾井ホール室内管弦楽団による、紀尾井ホールでのコンサート。ホーネックもこのオケも紀尾井ホールも初めて。プログラムにハイドンが入っていたので、お手並み拝見と言うことでチケットをとってあったもの。プログラムは下記の通り。

ハイドン:交響曲第49番「受難」
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番
ピアノ:アレクセイ・ヴォロディン(Alexei Volodin)、トランペット:古田俊博(Toshihiro Furuta)
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」

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紀尾井ホールは四谷から中央線と上智大学の間を歩いてニューオータニに突き当たるちょっと前にあります。運営は新日鉄住金文化財団ということで、トッパンホール同様企業の文化施設のようですね。いつものように開場時間にはホールについて、一杯やって聴覚神経にスイッチを入れます。
サントリーホールで赤ワインを頼むとよく冷えて(笑)でてきますが、こちらは赤ワインと頼んだら冷えたものと常温のどちらが好みか尋ねてくれる親切さ。もちろん常温でとお願いして、適温のワインを楽しむことができました。飲み終わったグラスを気配を察して取りにきてくれるなど、ほかのホールでも見習って欲しいですね。

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この日の席はステージ上手の2階席で、ちょうどステージを見下ろす好みの席。紀尾井ホールは客席数が800と言うことで、小規模オケにはぴったりのサイズ。内装も綺麗でなかなかいい感じですが、2階席の手すりがちょうど視線を遮るところにあって、ちょっと鬱陶しいのが惜しいところ。

先日のレ・シエクルが開演前からステージ上で盛大に練習してたのとは対照的に、オケは定刻に皆そろって登壇。入場時に拍手が起こるもの一部のオケでは定番なのでしょう。

さて、ホーネックが登壇して、期待のハイドン。ホーネックは短めの指揮棒を持っての指揮。1楽章のアダージョはちょっとリズムが重い感じで入ります。1曲目なので、まだオケがちょっと硬い感じ。演奏は現代楽器によるオーソドックスなもので、安心して聴いていられるものですが、ハイドンのこの時期の曲に特有な仄暗い感じはあまりせず、オケの鮮明な響きでくっきりとした表情。先日聴いたマルクス・シュテンツが振った哲学者の演奏では、パート間のやり取りにスポットライトを当ててハイドンの曲の面白さを際立たせていたのと比べると、ちょっと工夫がない感じ。テンポが上がる2楽章のアレグロでもキレ味を感じさせるほどではなく、終楽章になってようやくオケが目覚めた感じ。ハイドン目当てでとったチケットでしたが、ハイドンは前座な感じでした。

驚いたのが続くショスタコーヴィチのピアノ協奏曲1番。奏者であるアレクセイ・ヴォロディンにも馴染みはありませんが、曲はアルゲリッチのハイドンのピアノ協奏曲のCDに含まれていて、聴いたことはなくはないと言うレベル。いつものように虚心坦懐に聴きましたが、ピアノのアレクセイ・ヴォロディンはロシア出身だけあって、力強いタッチでこの曲は得意としているよう。オケの方は先ほどのハイドンの時とは冴え方が段違いでキレキレ。もちろん曲の違いもありますが、このオケが名手揃いであることがわかりました。ホーネックはなんとなく古典が得意なのではと言う先入観がありましたが、さにあらず。このショスタコーヴィチは見事でした。ちなみにこの曲はピアノに加えてトランペットもピアノの横に座ってソロ扱いになる珍しい曲。

休憩時間にプログラムのオケのメンバー表をしげしげと眺めると、国内著名オケの首席奏者クラスがずらり。どおりで上手いわけです。

休憩後の田園は、実にオーソドックスな演奏。ハイドンの時よりもしっくりとくるフレージングで、ホーネックも得意としているように見受けました。聴きなれた田園の聴きなれた演奏に安堵感に包まれる感じ。この観客もこの田園はゆったりと楽しんで聴いていたように思います。4楽章の雷雨、嵐の荒れ狂う表情から5楽章の牧歌の幸福感に満ちたメロディーに至る展開も流石の盛り上げ方。実に完成度の高い演奏で終えるかと思いきや、ホーネック、肝心の最後でタクトを落とすハプニング。高雅に締まるはずが、最後は微笑ましい終わり方でした。もちろん観客も一瞬のハプニングに驚いたものの、それまでの素晴らしい演奏を称えて盛大な拍手で迎えました。

ウィーンフィルのコンサートマスターだったライナー・ホーネックの振る紀尾井ホール室内管ですが、ハイドンやベートーヴェンが良かろうとの期待でチケットをとりましたが、意外にも最も良かったのはショスタコーヴィチ。ベートーヴェンは流石に見事でしたが、ハイドンにはひらめきが少し足りませんでした。オケの方は名手揃いで素晴らしい実力。これはもう一度聴かねばなりませんね。



コンサート終了後、外に出てみると霧雨が降っていましたので、向かいのニューオータニの馴染みのとんかつ屋さんに寄ろうかと思って行ってみると、すでに暖簾が降りていたので、仕方なく赤坂見附方面に歩いて、こちらも馴染みのオーバカナルの紀尾井町店に寄ってみることに。

AUX BACCHANALES

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オススメのオランダグロールシュビールなどで乾杯。

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ニース風サラダを頼んだら、巨大なサラダが出てきてびっくり(笑) どこがニース風かと調べてみると生野菜にオリーブを使ったサラダがニース風とのことで、名に偽りなし(笑)

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オムレツも巨大でした(笑)

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ハウスワインをお代わりして、、、

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最後はカツオのグリエ。皆ポーションが大きいのでこれでお腹いっぱいでした。昔は頼んでから料理が出てくるまで時間がかかった記憶があるのですが、今回はサクサク出てきてお酒もワインも楽しめました。





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tag : ベートーヴェン ショスタコーヴィチ 紀尾井ホール

ブロムシュテット/N響のベートーヴェン8番、7番(サントリーホール)

4月26日は仕事を早目に切り上げてコンサートに行ってきました。

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NHK交響楽団 第1884回 定期公演 Bプログラム

ハイドンではありませんが、ちょっと気になっていたコンサート。ヘルベルト・ブロムシュテット(Herbert Blomstedt)がN響に客演するということで、いくつかのプログラムからサントリーホールで行われるベートーヴェンの7番、8番を選んだ次第。

ブロムシュテットはおそらくハイドンの商業録音を残していないと思いますし、ハイドンを振る印象もありませんが、調べてみるとコンサートでは取り上げているようですね。もちろん有名な指揮者なので私もよく知っていますが、手元には1970年代にドレスデン・シュターツカペレと録音したベートーヴェンの交響曲全集くらいしかアルバムがなく、実はブロムシュテットの演奏にはあまり馴染みはありません。名前はスウェーデン系で両親はスウェーデン人のようですが1927年アメリカ生まれで御歳90歳になるとのこと。198年代後半からサンフランシスコ交響楽団とDECCAに多くの録音を残し、日本でもかなりプロモーションがかかっていたのでおなじみな方も多いでしょう。

最近ではN響によく客演していて、年齢を感じさせない矍鑠とした指揮ぶりを何度かテレビで見て興味を持った次第。90歳という年齢を考えると今聴いておかないとという気もしてチケットを取った次第。



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いつものようにサントリーホールに開場時刻くらいに到着。この日は平日ということで開場時刻には人はまばら。チケットはソールドアウトになっていましたので、開演時刻に駆け込むお客さんも多いのでしょう。

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そしてこちらもいつものようにワインとサンドウィッチで軽く腹ごしらえして開演を待ちます。この日の席は1階席3列目の右側。ステージ右側の下から仰ぎ見る感じで、指揮者、第二ヴァイオリン、ティンパニ奏者の動きは見えるものの、金管、木管陣は視界にははいりません。発売からかなり経ってから手に入れたチケットゆえ仕方ありません。

コンパクトな編成のオケがステージに揃い、チューニングが終わると長身のブロムシュテットが登場。90歳とは思えぬしっかりとした足取りで指揮台に上り、客席ににこやかに挨拶をすると、すっと振り返ってタクトなしで両椀を振り上げ、さっと振り下ろすと8番の冒頭の和音がホールに鳴り響きます。ノンヴィブラートで透明感溢れるクリアな響き。老成や円熟という言葉よりも、むしろ颯爽とした若々しさを感じるほどのキレ味を聴かせます。ハイドンの交響曲とは異なり漲る力感の表現がポイントの曲想に対して、良い意味で節度を保ちながらも、要所でライヴらしく鋭いアクセントを重ねて畳み掛けてくるようにオケを煽ってきます。8番ではオケの響きの純度を保てる範囲でのコントロール。ブロムシュテットは響き重くなることを避けるようにオケに俊敏な反応を求めながら1楽章を非常にタイトにまとめてきました。2楽章も弦楽器が刻むリズムはキレよく連なり、特に席から近い第2ヴァイオリンの刻むメロディーが鮮やかに響き、オケの反応も鮮やか。そして3楽章では力が抜けてオケの反応もさらに良くなります。終楽章ではオケが秩序を失わず赤熱。コンサート特有の高揚感に包まれ見事なクライマックスでした。もちろん、ホールは老指揮者の年齢を感じさせない鮮烈なコントロールに拍手喝采。ヤルヴィほど反応重視ではなく、どこか頑固さを感じさせながらも音楽にはハツラツとしたものが残る名演でした。

休憩後、オケの編成はほぼ変わらず、今度は7番。7番でもタクトは持たず、主にアクセントのポイントをきっちり指示するスタイル。最初の一音から8番とは異なる気合いというかエネルギーが満ちています。オケの方も先ほどまでの8番の秩序だった枠が徐々に取り払われて行き、少々の乱れはかまわず、ベートーヴェンのこの曲に込められたエネルギーが発散されていきます。所々に鋭角的なアクセント設けて曲のエッジをキリリと引き締め、低音弦の迫力は8番の時よりもかなりアップしてきているので音の厚みが違います。木管陣は実に艶やかな演奏でブロムシュテットの指示に応えて1楽章に見事な潤いを与えていました。7番はもう少しリズムの流れよく振ってくるかと思いきや、かなり頻繁にオケを煽って、攻めの指揮。いやいや素晴らしいエネルギーです。
素晴らしかったのが2楽章。アタッカで入り速めのテンポで透明感溢れる弦によって描かれる音楽はこれまで聴いたこの楽章のどの演奏よりもしんしんと刺さる音楽が流れます。雄大に展開する音楽の表情は情感をおさえつつも響きの険しさと崇高さに包まれる見事な構成。ブロムシュテットは各パートに細かく目配りしながら大きな音楽を作っていきます。
続くメヌエットは8番の時のオケの響きが戻りタイトな演奏ですが、終楽章のクライマックスの爆発を予感させるエネルギーが満ちてきて尋常ならざる迫力。そしてフィナーレに入るとこれまでオケが抑えていたのだとわかる、地響きのようなものを伴いながら、ベートーヴェンの執拗に繰り返される音階が火の玉のごとく熱せられ、ホール中に熱気を発散します。ブロムシュテットは最後まで冷静さを失わずオケのスロットルを巧みにコントロールして、重くなりがちなリズムを煽るように引き締め、最後はオケの力を振り絞らせる見事なさばきを見せます。弦も金管もティンパニも渾身の力でホールの空気を揺るがし、余韻が消え入る前に嵐のような拍手が降り注ぎました。もちろん生でのこの曲のフィナーレは盛り上がるに決まっていますが、最後に混沌とするリズムの処理と老獪なアクセント、そして何より90歳とは思えないエネルギーは特別なもの。観客もこの素晴らしい演奏に惜しみない拍手を送り、カーテンコールが続きました。途中でオケの背側の観客の拍手に応えるよう指示するあたりも誠実な人柄がにじみ出ていました。いやいや素晴らしいコンサートでした。またの来日も計画されているということで、機会があればぜひ、もう一度ブロムシュテットのエネルギーに触れてみたいと思います。



終演後は、サントリーホール向かいのアークヒルズの飲食店で一杯やって帰るのがいつもの慣わしですが、開演前に嫁さんが3階に行ったところ、3階のフロア全体が改装されて綺麗になっているということで、最近愛用している2階のスペインバルではなく、3階に行ってみることにしました。入ったのはラーメン屋さん。

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食べログ:田中そば店 赤坂アークヒルズ店

普段、嫁さんは家での食事が多いので、ラーメンも新鮮ということで、ラーメン屋さんにした次第。まずはビールをグビリ。よく冷えていてグーです(笑)

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私が頼んだのは山形辛味噌らーめん。かなり強めのかつおダシが効いたスープに辛味噌がドカンと乗っています。最初にスープをいただくとただのかつおダシのスープ。ところが辛味噌を溶かすと、表面にラー油が浮かぶ激辛ラーメンに変身。麺は柔らかめでした。

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嫁さんが頼んだのは味玉入り中華そば。こちらはかつおの風味は辛味噌ラーメンよりも薄く、スープが違うようですね。

ラーメンは美味しかったんですが、ラーメンのそれぞれの味と辛味に関心が行ってコンサートの余韻を楽しむ余裕はありませんでした(笑) 夏までのコンサートのチケットを色々取ってありますので、次回サントリーホールでのコンサート時には他のお店も開拓してみたいと思います。

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tag : ベートーヴェン サントリーホール

【新着】オリヴィエ・カヴェーのソナタ集第2弾(ハイドン)

久々の新着アルバム。CDです!

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TOWER RECORDS / amazon / HMV&BOOKS onlineicon

オリヴィエ・カヴェー(Olivier Cavé)のピアノによるハイドンとベートーヴェンのピアノソナタ集。ハイドンのソナタはHob.XVI:32とXVI:48の2曲で、ベートーヴェンの3曲のソナタ(Op.2-1、Op.2-2、Op.10-2)に挟まれた曲順。収録は2017年9月にベルリンのテルデクススタジオでのセッション録音。レーベルはα。

オリヴィエ・カヴェーのソナタ集の第1弾は以前に取り上げており、しかもその演奏は素晴らしいものでした。

2015/07/05 : ハイドン–ピアノソナタ : 【新着】オリヴィエ・カヴェーによるピアノソナタ集(ハイドン)

演奏以上に意欲的だったのが、ハイドンとスカルラッティを交互に並べ、「明と暗」とタイトルをつけたアルバムの企画。このあたりのことは前記事をご参照ください。そして今日取り上げるアルバムはレーベルは異なるものの同じouthereグループのレーベルで、今度はハイドンの中期以降のソナタとベートーヴェンの初期のソナタを交互に配置したもの。この2枚のアルバムで、ハイドンのソナタを音楽史というより音楽の成り立ちの変遷のパースペクティヴの中で位置付けようと意図しているのでしょう。しかも前アルバムは暗闇の中にすっと浮かぶカヴェーの姿を写したジャケットだったのに対し、今度は目も眩むような明るさの中に浮かぶカヴェーの姿を基調としたもの。なかなかコンセプチュアルな企画に、聴く前から興味津々です。

1曲目はベートーヴェンのソナタOp.2-1ですが、作曲年は1796年とハイドンの存命中。いかにもハイドン的なリズムの面白さと、シンプルながらほのぼのとしたアダージョが印象的な曲。カヴェーの演奏は透明感に溢れたもので、タッチも極めてデリケート。特にアダージョの鏡面に映る星空の澄んだ空気感のようなものが素晴らしい演奏。実に柔らかなタッチから生まれる極上のピアノの響きを堪能できます。メヌエットから終楽章にかけてはハイドンには聴かれなかったエネルギーが漲りベートーヴェンらしさを感じさせます。

Hob.XVI:32 Piano Sonata No.47 [b] (1776 or before)
ベートーヴェンよりも少し硬めの音でくっきりとメロディーを浮かび上がらせます。基本的に速めのテンポで爽快に進めますが、1音1音のタッチの揺るぎない感じと、巧みな音量変化のキレの良さで聴かせる演奏。それぞれの音の打鍵から余韻が消えるまでが克明に聴こえることでハイドンの書いたリズムとハーモニーの巧みな融合が実に興味深く感じられます。指先の隅々まで神経が行き届いていて、さらりと弾いていながら実に深い音楽が流れます。特に高音のメロディーラインがきっちり浮かび上がるので、曲の見通しが素晴らしくよく感じられます。
続くメヌエットでは、先ほどベートーヴェンのアダージョで聴かせたしなやかなタッチが復活。メロディーラインでも弱音を非常に効果的に用いてハッとするようなアイデアでフレーズをまとめて行くあたり、タッチの多様さは驚くほど。語りかけるようなピアニッシモから楔のようなアクセントまで表現力は多彩。
そしてフィナーレでは高まる気のようなものを伴って、速いパッセージをグイグイ引き進めていきます。鮮やかなタッチのキレ、透明感、展開の対比などハイドンのソナタに必要な表現について手抜かりなく繰り出してきます。最後はカッチリと締めて終わります。

続いてベートーヴェンのOp.2-2。曲の構えはさらに大きくなり、リズムもハイドンと比べるとぐっと複雑に。ただし音楽の流れの良さはハイドンのシンプルな楽想に分があるように感じるのは私だけでしょうか。ユニークな2楽章、これまでの中ではハイドンっぽいスケルツォ、そして終楽章のロンドンは展開が進むにつれて徐々に音楽のスケールが大きく育っていきます。

Hob.XVI:48 Piano Sonata No.58 [C] (1787/9)
ベートーヴェンの後に聴くと、ハイドンのメロディーラインの明快さと潔さが一層引き立ちます。この曲でもタッチのキレの良さと、余韻の美しさは絶品。よく聴くとかなりの音量差を伴ってくっきりとメロディーを描いています。この緩急自在のタッチこそカヴェーの本領でしょう。そして音階の美しさも同様。しんしんと降る雪に音が吸い取られ、静寂の中にピアノの音が響くような峻厳な美しさ。これぞカヴェー。2楽章のロンドはタッチの冴えも極まってリズムはキレキレ、鍵盤に重さを感じないほどにリズムがいきいきとする見事な演奏。まるで練習で弾いているがごとき遊興の極み。いやいや参りました。

最後のベートーヴェンのソナタはOp.10-2。入りから鍵盤を目一杯使って、ハイドンの作品とは展開のアイデアも規模も違う感じ。私はハイドンをベートーヴェンと対比させて聴いていますが、聴きかたを変えればベートーヴェンをハイドンと対比させて聴くことになり、そういった耳で聴くとこの展開のボキャブラリーとエネルギーに耳が行くわけですね。ハイドンを演奏するのに必要なテクニックと同様のテクニックながら、より表現力を要し、しかもその表現が映える曲の構造であるということが、直接対比させることで見えてくるわけです。これは、このアルバムを通しで聴いていただくことで初めて感じられる感覚かもしれません。

オリヴィエ・カヴェーによるハイドンのソナタの第2弾は、ハイドンに続くベートーヴェンとの繋がりを浮かび上がらせるという企画意図がピタリと決まったアルバムでした。ハイドンだけ聴いたとしても、冴え渡るタッチの素晴らしさを感じられる一級の演奏に違いありませんが、ベートーヴェンと並べることによって、音楽の発展や時代の流れを感じられるのに加えて、ハイドンにはベートーヴェンにない簡潔な美学があることも気づかされます。そしてこの構成で最も際立ったのがカヴェーの表現力でしょう。スカルラッティの見事な演奏とハイドンを組み合わせた時と同様、ベートーヴェンと並べて両者に共通する感覚を意識させながら弾き分ける手腕の凄みを印象付けました。企画意図、演奏共に素晴らしいアルバムです。ハイドンの2曲の評価は[+++++]とします。

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サッシャ・ゲッツェル/読響の第九(サントリーホール)

またまた旅行記の途中ですが、コンサートに顔を出しましたので、コンサートレポートです。

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読売日本交響楽団:第607回名曲シリーズ

ちょっと懐かしいエマニュエル・クリヴィヌが読響を振るということでチケットをとってあったものですが、なんとコンサートの少し前に読響からハガキが届き、クリヴィヌは健康上の問題で来日できず、代役としてサッシャ・ゲッツェルというオーストリアの人が振るとのこと。クリヴィヌが聴けないのは残念ですが、私にとって未知の指揮者が聴けるということで、出かけることにしました。

日本ではなぜか年末に第九を聴く風習があり、各オケとも有力な指揮者で第九を当てて来ます。なんとなく昔はそのマーケティングには乗らずにいたんですが、ブログを書き始めて以降、2011年から3年ほど年末の第九を聴きにいっており、最近は第九をよく聴いているという感触でしたが、調べてみると2013年を最後にしばらく空いていて、今年は久しぶりの年末の第九鑑賞。

2013/12/26 : コンサートレポート : デニス・ラッセル・デイヴィス/読響の第九(東京オペラシティ)
2012/12/21 : コンサートレポート : カンブルラン/読響の第九(サントリーホール)
2011/12/27 : コンサートレポート : スクロヴァチェフスキ/N響の第九(サントリーホール)
2011/11/03 : コンサートレポート : 【サントリーホール25周年記念】ホグウッド/N響の第九

ということで、チケットを取る時はN響のエッシェンバッハとクリヴィヌの読響で迷ったのですが、バリトンに妻屋さんが出るということで読響を取った次第。妻屋さんは、先日聴いた高関健と東京フィルの天地創造のラファエル、アダムが実に朗々とした歌唱が素晴らしかったので印象に残ってます。

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これまでに行った第九のコンサートもたまたまというか、なぜか全てサントリーホールでのコンサート。この日もサントリーホールですが、今年はサントリーホールはしばらくお休みして改装工事をしており、私はこの日が改装後はじめてのサントリーホールのコンサートです。ネットで情報収集してみると、今回の改装ではステージの床板の全面張り替え、客席のシート張り替え、パイプオルガンのメンテナンス、トイレ増設、バリアフリー化、照明のLED化、舞台機構のメカニックの最新化などだそうで、音響面は変更なしとのことでした。

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ということで、いつも通り先に着いていた嫁さんがドリンクコーナーでワインを注文して待っていてくれたので、仕事帰りで立ち寄った私も一杯やって士気を高めます。ちなみにサントリーホールのドリンクコーナーで以前赤ワインを注文すると、よく冷えた(笑)赤ワインが供され、お酒の文化を先導するサントリーの運営するホールとは思えない状況だったんですが、今回は赤ワインは適温、白もよく冷えていて、私にはこの点が改装の恩恵が一番感じられたところ。惜しむらくは、サントリーが誇る色々なワインが選べてもいいと思うのですが、、、

この日の席はお気に入りのRA。2階のステージ真横の席。コーラスの編成が大人数の時はステージ裏の客席にコーラスが入ることがありますが、この日はコーラスもステージ上に収まりました。

この日、クリヴィヌの代役として急遽指揮をとることになったサッシャ・ゲッツェル(Sascha Goetzel)についてさらっておきましょう。1970年ウィーン生まれで、グラーツ音楽大学、ジュリアード音楽院などで学び、小澤征爾の招きでタングルウッド音楽祭の研修指揮者を経験。その後ウィーンフィルのヴァイオリン奏者を務めながらシベリウスアカデミーで指揮を学び、2001年にウィーンフォルクスオーパーで指揮者デビュー。その後ベルリン交響楽団、バーミンガム市響など各地の有名オケを振る一方、日本でも神奈川フィルの首席客演指揮者を務めるなど、日本でも活動しているとのことでした。読響には今年の4月に客演しているそうです。現在はトルコのボルサン・イスタンブールフィルの芸術監督とのこと。

今回芸劇、サントリーホール、大阪フェスティバルホール、みなとみらいなど4カ所6公演の代役ということで、それなりの実力とスケジュールの両方が合ったということでの代役でしょうが、ゲッツェルにとっては日本での知名度を上げる好機となったことでしょう。

歌手と合唱は下記の通り。
ソプラノ:インガー・ダム=イェンセン(Inger Dam-Jensen)
メゾソプラノ:清水華澄(Kasumi Shimizu)
テノール:ドミニク・ヴォルティヒ(Dominik Wortig)
バス:妻屋秀和(Hdekazu Tsumaya)
合唱:新国立歌劇場合唱団
合唱指揮:三澤洋史(Hirofumi Misawa)

コンサートの方は、おそらくゲッツェルのことを知らないお客さんがほとんどだったと思われますが、サントリーホールが完全に埋まってます。先週のみなとみらいのデュトワ/N響のコンサートが4割くらいの入りだったのと対照的。やはり第九はお客さんが入るということでしょう。

定刻となり、コーラスとオケが入場、そしてゲッツェルが指揮台に登壇。全く予備知識なしに行きましたので、どのような音楽を繰り出すのかわかりませんでしたので興味津々。登壇したゲッツェルはプロフィール写真とは異なり、ロン毛のちょいワルオヤジ分のイケてる感じの人でした。

1楽章は、ダイナミクスを重視しながらも、丁寧なコントロールでベートーヴェンの燃えたぎる音楽を手探りで形にしていくよう。オケが十分に暖まっていないのか少々テンポが落ち着かないところもありましたが、時折クライバーばりに左右に大きく指揮棒と体をくねらせてオケの響きの深みを求めるなど、オケを鳴らし切ろうとするところが多々あり、徐々にオケもそれに刺激されて活気がみなぎってきます。2楽章に入ると、若手らしく鋭いアクセントでグイグイとオケを煽り、オケもだいぶこなれてきました。歌手は3楽章の前に入場。そして3楽章に入ると意外にテンポを落としてこの曲のジワリとくる静寂感を活かすよう、オーソドックスに攻めてきました。響きの流麗さはまだまだ磨くべきところはあるものの、力感を軸にしながら楽章間のコントラストをしっかり意識していて悪くありません。そして特に良かったのが終楽章。畳み掛けるような迫力と、かなりはっきりと音量を落とすところを設けてコントラストを鮮明に表現。迫力一辺倒の演奏とはならず、ダイナミクスが心地よく流れるなかなかのコントロール。そしてバスソロの妻屋さんの第一声が轟くと場内の雰囲気が一変。体の芯から轟く素晴らしいバスに完全にのまれます。ステージ横から見下ろす席から見ると、場内のお客さんが圧倒されているのが良くわかりなす。この一瞬の轟き、神々しさ、そして人の声のもつ浸透力。そして、コーラスが入るとさらに響きにしなやかな厚みが加わり、オケの演奏も一段ギアチェンジ。やはり第九の終楽章の神々しさは素晴らしいですね。歌手も妻屋さんを筆頭に非常にレベルの高い歌唱。コーラスも一糸乱れぬ名唱で盛り上げ、最後はゲッツェルがフルトヴェングラー並みにテンポアップして終了。ゲッツェルを知っている人も知らない人も楽しめるいい演奏でした。

ゲッツェルも満足いく演奏だったのか、歌手とコーラス、そしてオケの各パートの奏者をたたえますが、ピンチヒッターだからかカーテンコールからの切り上げも早くさっぱりとしたものでした。このへんの謙虚さもなかなか良かったですね。

この日のプログラムは第九1曲でしたので、カーテンコールを含めても20:30にはホールを出られました。サントリーホールのコンサートの反省会の定番、向かいのスペインバルを嫁さんが21:00に予約していたんですが、この日は21:00まで団体客で貸切り。仕方なくコンサートの余韻を楽しみながら、ホール前の広場で少し待ってからお店に入りました。

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バレンシアナ バル ブリーチョ

最初はテンプラニーリョとサングリア。

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頼んだチーズがなかったということで代わりに出されたハードチーズ。味は変わったものではないのですが、変わっていたのは蜂蜜をつけて食べること。これが実に美味。日本人には思いつかないアイデアにちょっと驚きます。

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この日のオムレツにジャガイモのグリル。オムレツはマヨネーズが合わせて出されました。これもなかなか美味。

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レンズ豆、生チョリソの軽い煮込み。いつも頼む定番。独特の香りがお酒に合って旨いんです。

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こちらはブラックベリーのシードル。不思議な(笑)味でした!

ということで、軽めの夕食を兼ねた反省会を楽しんで帰りました。ここ、サントリーホールのコンサート帰りにはおすすめです。

年内のコンサートはこれで打ち止め。また旅行記に戻ります(笑)

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ハイドン(Franz Joseph Haydn)の膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。私はなぜハイドンにはまったのか?

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